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【発明の名称】 自動車用シートクッション兼用シュラフ
【発明者】 【氏名】中島 正孝

【要約】 【課題】自動車の後部座席で子供が寝込んだ際に、シートクッションをシュラフにすると共にこのシートクッションをシートベルトにて後部座席に固定することにより急ブレーキをかけた場合でも子供が転げ落ちないようにした。

【解決手段】長手方向のほぼ中心にキルティング4を施して二つ折り可能にした背もたれ部2とシート部3とからなるシートクッション1であって、キルティング部分4における後部座席のシートベルト取り付け位置にシートベルト21のバックル22の挿通可能なスリット孔5、5を設けると共に該キルティング部分4の両端部にも一定長さのスリット6、6を設け、背もたれ部上端縁7の中央部とシート部下端縁8の中央部に一対のファスナー9、9を設けてなる自動車用シートクッション兼用シュラフ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長手方向のほぼ中心にキルティング4を施して二つ折り可能にした背もたれ部2とシート部3とからなるシートクッション1であって、キルティング部分4における後部座席のシートベルト取り付け位置にシートベルト21のバックル22の挿通可能なスリット孔5、5を設けると共に該キルティング部分4の両端部にも一定長さのスリット6、6を設け、背もたれ部上端縁7の中央部とシート部下端縁8の中央部に一対のファスナー9、9を設けてなる自動車用シートクッション兼用シュラフ。
【請求項2】 シート部3のファスナー9がシート部下端縁8に一定幅の帯状舌片10を介して設けられ、背もたれ部2のファスナー9が背もたれ部上端縁7より裏側に設けられている請求項1記載の自動車用シートクッション兼用シュラフ。
【請求項3】 背もたれ部上端縁7における後部座席のヘッドレスト取り付け位置に、ヘッドレストに引っかけ得るゴム輪11、11を設けてなる請求項1又は2記載の自動車用シートクッション兼用シュラフ。
【請求項4】 シートクッション1の少なくとも一方の背もたれ部側端縁12とシート部側端縁13に、シートクッション1をキルティング部分4に沿って折り曲げた際に係合し得る一対のファスナー14、14を設けてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の自動車用シートクッション兼用シュラフ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の後部座席に用いるシートクッション兼用シュラフ、特に後部座席に子供を寝かせるに好適なシートクッション兼用シュラフに関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、自動車の後部座席に子供を乗せて長時間ドライブすると、子供が疲れて後部座席で横になって寝込んでしまうことがしばしばある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】子供が後部座席に横になって寝ている状態は、自動車の停止時には問題はないが、自動車が発進・停止を繰り返すと身体が前後に転がり、また、急ブレーキを踏むと身体がフロアーに転がり落ちるという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を解決課題とするもので、自動車の後部座席に設けられるシートクッションを必要時にシュラフに変換できるようにし、また、このシートクッションを後部座席用シートベルトを利用して移動しないようにできることを特徴とするものである。
【0005】すなわち、本発明の第1は、長手方向のほぼ中心にキルティング4を施して二つ折り可能にした背もたれ部2とシート部3とからなるシートクッション1であって、キルティング部分4における後部座席のシートベルト取り付け位置にシートベルト21のバックル22の挿通可能なスリット孔5、5を設けると共に該キルティング部分4の両端部にも一定長さのスリット6、6を設け、背もたれ部上端縁7の中央部とシート部下端縁8の中央部に一対のファスナー9、9を設けてなる自動車用シートクッション兼用シュラフである。
【0006】本発明の第2は、前記第1の発明において、シート部3のファスナー9がシート部下端縁8に一定幅の帯状舌片10を介して設けられ、背もたれ部2のファスナー9が背もたれ部上端縁7より裏側に設けられている自動車用シートクッション兼用シュラフである。
【0007】本発明の第3は、前記第1または第2の発明において、背もたれ部上端縁7における後部座席のヘッドレスト取り付け位置に、ヘッドレストに引っかけ得るゴム輪11、11を設けてなる自動車用シートクッション兼用シュラフである。
【0008】本発明の第4は、前記第1または第3のいずれかの発明において、シートクッション1の少なくとも一方の背もたれ部側端縁12とシート部側端縁13に、シートクッション1をキルティング部分4に沿って折り曲げた際に係合し得る一対のファスナー14、14を設けてなる自動車用シートクッション兼用シュラフである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動車用シートクッション兼用シュラフの一実施形態を図に基き説明する。
【0010】図1は本発明に係る自動車用シートクッション兼用シュラフの展開状態の平面図で、横長状の薄い布団から成るシートクッション1の長手方向のほぼ中心にキルティング4を施して二つ折り可能にした背もたれ部2とシート部3とにより形成されており、キルティング部分4における後部座席20のシートベルト取り付け位置にシートベルト21のバックル22の挿通可能なスリット孔5、5を設けると共に該キルティング部分4の両端部にも側端縁から一定長さのスリット6、6を設け、背もたれ部上端縁7の裏側の中央部とシート部下端縁8の中央部に一定幅の帯状舌片10を介して一対のファスナー(面ファスナーを含む)9、9を設けたものである。
【0011】シートクッション1を形成する背もたれ部2やシート部3は、シュラフを形成することから内部に綿や羽毛あるいはアクリル繊維を充填した薄い布団状で適宜格子状のキルティング(図示せず)や綴じを施したのものが好ましいが、柔軟性を有するスポンジをシートで覆ったマットを用いてもよく、また、ムートンで製作してもよい。
【0012】図1に示す実施の形態においては、シート部3のファスナー9をシート部下端縁8に一定幅の帯状舌片10を介して設け、背もたれ部2のファスナー9を背もたれ部上端縁7より裏側に設けることにより、背もたれ部2の上端縁7をシート部3の下端縁8に重ねてシュラフを形成する場合、この両端縁部を図4に示す通り、帯状舌片10にて外部から覆うようにして両端縁部間に隙間が生じないようにしたものであるが、この一対のファスナー9、9は帯状舌片10を介さず背もたれ部上端縁7の中央部とシート部下端縁8の中央部に直接設けてもよい。
【0013】また、前記帯状舌片10は、シートクッション1における長手方向の約2/3〜3/5の長さのものの一端縁をシート部下端縁8の裏側に直接固定した形態にて図示しているが、これをファスナーやホックによりシート部3に対して着脱自在としてもよく、帯状舌片10自体についてもシートクッションと同様の薄い布団状のものに限定されるものではなく、例えば、厚手の織物地やパイル地などの単なるシート状のものでもよい。
【0014】図中11は、背もたれ部上端縁7における後部座席20のヘッドレスト取り付け位置に設けたヘッドレスト23に引っかけ得るゴム輪11、11で、シートクッションとして使用する場合にこのゴム輪11、11をヘッドレスト23に引っかけることにより、背もたれ部2を安定的に設置させるためのものであるが、背もたれ部3自体に自立性を備えている場合や背もたれ部3の裏面と後部座席20との間にずれ止め手段を備えている場合には、このゴム輪11、11は必要ではない。
【0015】図中14、14は、シートクッション1の一方の背もたれ部側端縁12とシート部側端縁13に設けた一対のファスナー(面ファスナーを含む)で、シートクッション1をキルティング部分4に沿って折り曲げた際この一対のファスナー14、14を係合することにより、図3に示す通り、足元を袋状に閉じるものであるが、この一対のファスナー14、14についても必ず必要とするものではない。
【0016】
【作用】本発明に係る自動車用シートクッション兼用シュラフは、通常、図2に示す態様にて使用される。
【0017】シートクッションとして使用する場合には、図2に示す通り、背もたれ部2とシート部3をキルティング部分4にてほぼ90°に折り曲げて後部座席20に沿わせた状態とし、背もたれ部上端縁7のゴム輪11、11をヘッドレスト23、23に引っかけて背もたれ部2が前倒しにならないように安定的に設置する。
【0018】次いで、キルティング部分4の中央部に設けられた2カ所のスリット孔5、5に、座席側に固定されたシートベルトのバックル22を通してシートクッションの表側に出し、座席の肩口からシートベルト21を引き出して背もたれ部2の裏側に通し、スリット6の内端部から表側に出して係止金具を前記バックル22に差し込み固定する(図2の右側参照)。
【0019】シートクッション1の上に腰を掛ける場合には、図2の左側のように座席の肩口からシートベルト21を引き出して右肩から左腰の側部に位置するバックル22にシートベルトの係止金具を差し込み、胸と腹部を通常通り固定する(図2の左側参照)。
【0020】一方、シートクッション1の上で子供が寝込んだ場合には、シートベルト21の係止金具をバックル22から外し、子供を、図3に示す通り、シート部3の上に寝かせてシート部3の頭部側の側端縁を下側に折り込んで枕3aとすると共に、外したシートベルト21の係止金具を図2の右側と同様にバックル22に差し込み固定して、シートクッション1が後部座席20からずれないようにする。
【0021】次いで、背もたれ部上端縁7のゴム輪11、11をヘッドレスト23、23から外し、図3および図4に示す通り、頭部側の側端縁を上側に折り込み、子供の顔が隠れないようにして背もたれ部2を子供の上に被せ、背もたれ部上端縁7とシート部下端縁8とを合わせた状態にてシート部下端縁の帯状舌片10を持ち上げ、その端部のファスナー9と背もたれ部3の上端部裏面のファスナー9とを結合して両端縁部7、8間に隙間が生じないようにする。
【0022】その後、必要により足部側の側端縁に設けられた一対のファスナー14、14を係合することにより、図3に示す通り、足元を袋状に閉じてほぼ完全なシュラフとすることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る自動車用シートクッション兼用シュラフは、自動車用シートクッションとしての用途に加え、子供が寝込んだ場合には容易にシュラフとして使用することができる。
【0024】また、シートクッションにおけるキルティング部分の中央部2カ所にスリット孔を設けると共に両端部にも一定長さのスリットを設けたので、このスリット孔とスリットを利用して後部座席に備えられているシートベルトにより、シートクッションとしての使用時はもとよりシュラフとして使用する場合においてもシートクッションが後部座席から前方にずれることはないので、走行中でも安心して子供を後部座席に寝かせておける。
【0025】従って、本発明の利用価値は非常に高く、産業利用性も大きいものである。
【出願人】 【識別番号】391052585
【氏名又は名称】大垣産業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月17日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 順一
【公開番号】 特開平11−113710
【公開日】 平成11年(1999)4月27日
【出願番号】 特願平9−303540