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【発明の名称】 物干金具の取付構造
【発明者】 【氏名】岩本 勇

【要約】 【課題】内外装工事の完了後等であっても物干金具を安全且つ容易に取り付けることができる物干金具の取付構造を提供すること。

【解決手段】物干金具1の基端部8にボルト挿通用の孔10を設けるとともに取付プレート12にねじ孔13を設けておき、住宅の隣接する2つの外壁パネル14の対応する側端部間の目地Mの屋外側にこれら2つの外壁パネル14間に跨がるように物干金具1の基端部8を当接させる一方、目地Mの裏側に取付プレート12を配置し、物干金具1の基端部8の孔10から目地Mを通して取付プレート12のねじ孔13にボルト9を螺合することにより、基端部8と取付プレート12とで2つの外壁パネル14の対応する側端部を挟着して物干金具1を取り付けるようにしたもの。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 物干金具の基端部にボルト挿通用の孔を設けるとともに取付プレートにねじ孔を設けておき、住宅の隣接する2つの外壁パネルの対応する側端部間の目地の屋外側にこれら2つの外壁パネル間に跨がるように上記物干金具の基端部を当接させる一方、上記目地の裏側に上記取付プレートを配置し、上記物干金具の基端部の孔から上記目地を通して上記取付プレートのねじ孔にボルトを螺合することにより、上記基端部と上記取付プレートとで上記2つの外壁パネルの対応する側端部を挟着して上記物干金具を取り付けることを特徴とする物干金具の取付構造。
【請求項2】 物干金具の基端部にボルト挿通用の孔を設けるとともに取付プレートにねじ孔を設けておき、住宅の外壁パネルの側端部とサッシとの間の目地の屋外側にこれら外壁パネルとサッシ間に跨がるように上記物干金具の基端部を当接させる一方、上記目地の裏側に上記取付プレートを配置し、上記物干金具の基端部の孔から上記目地を通して上記取付プレートのねじ孔にボルトを螺合することにより、上記基端部と上記取付プレートとで上記外壁パネルの側端部とサッシとを挟着して上記物干金具を取り付けることを特徴とする物干金具の取付構造。
【請求項3】 上記外壁パネルは、外面材、中間材及び内面材の3層構造からなり、上記取付プレートは上記目地における上記外面材の裏側に配置されることを特徴とする請求項1または2記載の物干金具の取付構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住宅の2つの外壁パネル間または外壁パネルとサッシとの間に物干金具を取り付ける物干金具の取付構造に係り、特に、内外装工事の完了後であっても安全且つ容易に物干金具を取り付けることのできる物干金具の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅の建築に際して、物干竿等を支持するのに用いる物干金具を外壁パネルの外側に設ける場合、通常、設計時に予め上記物干金具の取付位置を定めて置くようにしている。しかしながら、建築中にユーザの希望により、物干金具の取付や新たな物干金具の追加等を依頼されることがある。
【0003】ところで、一旦、工事を開始した後に、予定していなかった位置に物干金具を取り付けることは難しく、特に、内外装工事が完了した後に物干金具の取付を依頼された場合、取付が極めて困難なものであった。その場合の取付方法としては、隣接する2つの外壁パネル間の目地に物干金具の基端部を挿入して、これら外壁パネルの内側に位置する2つの軸組間の隙間に上記物干金具の基端部を溶接することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、係る取付方法では、上記2つの軸組同士を連結するつづりボルトが挿通している位置では上記2つの軸組間に物干金具を溶接することができないため、物干金具の取付高さを自由に選択できず、そのため、所望の高さに物干金具を取り付けられない場合、取付後の物干金具の使用勝手が悪くなる恐れがあった。また、内外装工事の完了後に物干金具の取付のために溶接作業を行うと、火災が発生する危険が伴うものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を解決して、例えば、内外装工事の完了後であっても物干金具を安全且つ容易に取り付けることができる物干金具の取付構造を提供することを目的としている。そのため、請求項1の物干金具の取付構造は、物干金具の基端部にボルト挿通用の孔を設けるとともに取付プレートにねじ孔を設けておき、住宅の隣接する2つの外壁パネルの対応する側端部間の目地の屋外側にこれら2つの外壁パネル間に跨がるように上記物干金具の基端部を当接させる一方、上記目地の裏側に上記取付プレートを配置し、上記物干金具の基端部の孔から上記目地を通して上記取付プレートのねじ孔にボルトを螺合することにより、上記基端部と上記取付プレートとで上記2つの外壁パネルの対応する側端部を挟着して上記物干金具を取り付けることを特徴とするものである。
【0006】請求項2の物干金具の取付構造は、物干金具の基端部にボルト挿通用の孔を設けるとともに取付プレートにねじ孔を設けておき、住宅の外壁パネルの側端部とサッシとの間の目地の屋外側にこれら外壁パネルとサッシ間に跨がるように上記物干金具の基端部を当接させる一方、上記目地の裏側に上記取付プレートを配置し、上記物干金具の基端部の孔から上記目地を通して上記取付プレートのねじ孔にボルトを螺合することにより、上記基端部と上記取付プレートとで上記外壁パネルの側端部とサッシとを挟着して上記物干金具を取り付けることを特徴とするものである。
【0007】請求項3の物干金具の取付構造は、請求項1または2の構成において、上記外壁パネルは、外面材、中間材及び内面材の3層構造からなり、上記取付プレートは上記目地における上記外面材の裏側に配置されることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る物干金具1は取付部材2と支持板3とからなり、支持板3には図示しない物干竿を挿入して支持するための複数の孔4がその長手方向に沿って設けられている。取付部材2の先端部には上下方向の溝5が設けられることにより該先端部が二股状に形成され、支持板3の基端部が溝5内に挿入されて、取付部材2の二股状の先端部及び支持板3の基端部に対応させて設けた孔を貫通するビス6及びナット7で、取付部材2と支持板3が互いに分離可能に接続されている。ここでは、例えば、支持板3として長さ及び/または孔4の個数の異なる複数種のものが準備されており、所望の種類の支持板3を選択して取付部材2に接続することができるようになっている。
【0009】取付部材2の基端部には、後述する外壁パネル14の外表面に当接させるための当接部8が設けられ、且つこの当接部8には、ボルト9を挿通させるための複数、例えば、上下2つの孔10が形成されている。また、当接部8に対応する金属製の取付プレート12が設けられ、この取付プレート12には、上記孔10に対応させて複数のねじ孔13(図5参照)が形成されている。
【0010】図3に示すように、住宅の外壁パネル14は、アルミニウム板及び/または硬質樹脂板等からなる外面材15、軟質樹脂板等からなる中間材16及び硬質樹脂板等からなる内面材17の3層構造からなる。中間材16の左右幅は外面材15及び内面材17の左右幅より小さく、従って、隣接する2つの外壁パネル14の側端部間の目地Mにおいて、対応する中間材16間の間隔は、対応する外面材15間の間隔または対応する内面材17間の間隔より大きなものとなる。この2つの外壁パネル14の外面材15間の隙間には、可撓性を有する目地充填材18が充填されている。また、各外壁パネル14の屋内側には各々垂直方向及び水平方向の軸を組み合わせてなる軸組20が配置され、上記目地Mにおいて隣接する2つの軸組20の垂直方向の軸21(溝形鋼)同士が対向している。
【0011】以下、住宅の建築に際して、例えば、内外装工事が完了した後に物干金具1の取付を依頼された場合の取付手順を説明する。物干金具1の取付時には、まず、図4に2点鎖線で示すように、取付プレート12を、作業者の指または適宜の支持具で支持して2つの外壁パネル14の側端部間の目地Mにおける対応する外面材15間の隙間に斜め方向に挿入する。
【0012】そして、図4にハッチングで示すように、目地充填材18を撓ませながら2つの外壁パネル14の各外面材15の裏面側に取付プレート12をほぼ均等に当接させ、図5にも示すように、取付プレート12のねじ孔13が目地Mを通して屋外側から見える状態で、目地充填材18の弾力により取付プレート12を各外面材15の裏面に押しつけて保持させる。なお、2つの外壁パネル14の対応する中間材16間の隙間に目地充填材18を充填していない場合、適宜の支持具等を用いて取付プレート12を図4のハッチングの位置で支持すればよい。
【0013】次に、図6に示すように、2つの外壁パネル14間の目地Mの屋外側に物干金具1の当接部8が上記2つの外壁パネル14の外面材15間に跨がるように当接させ、ボルト9をワッシャ22及び当接部8の孔10を介して目地Mに挿入し、更にボルト9の先端部を上記取付プレート12のねじ孔13に螺合する。これにより、取付プレート12と物干金具1の当接部8とで外壁パネル14の外面材15を内外から挟着し、物干金具1を2つの外壁パネル14に固定する。この取付状態で物干金具1は外壁パネル14とほぼ直交して屋外側へ水平に延びることになる。
【0014】上記取付構造によれば、2つの外壁パネル14間の目地Mにおいて対向する軸組20の垂直方向の軸21同士を連結する図示しないつづりボルトが配置されている高さ位置においても当該つづりボルトと干渉させることなく物干金具1を取り付けることができるので、物干金具1の取付高さを自由に選択することができ、取付後の物干金具1の使用勝手は良好なものとなる。また、物干金具1の取付時に、従来のような溶接作業は不要であるから、内外装工事の完了後の取付であっても火災が発生する危険はない。
【0015】図7及び図8は第2の実施の形態を示すもので、外壁パネル14の側端部と、矩形状のフレーム23で窓ガラス24を支持してなる窓25を開閉自在に支持する窓サッシ26(サッシ)との間の目地Mに上記と同様の方法で物干金具1を取り付けたものである。図7、図8中第1の実施の形態と同一の部材には同一の参照番号を付して示す。なお、窓サッシ26の代わりに、外壁パネル14の側端部と、フレームとガラスからなる開き戸を開閉自在に支持するサッシとの間の目地に、上記の取付構造で物干金具1を取り付けることもできる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1の物干金具の取付構造は、物干金具の基端部にボルト挿通用の孔を設けるとともに取付プレートにねじ孔を設けておき、住宅の隣接する2つの外壁パネルの対応する側端部間の目地の屋外側にこれら2つの外壁パネル間に跨がるように上記物干金具の基端部を当接させる一方、上記目地の裏側に上記取付プレートを配置し、上記物干金具の基端部の孔から上記目地を通して上記取付プレートのねじ孔にボルトを螺合することにより、上記基端部と上記取付プレートとで上記2つの外壁パネルの対応する側端部を挟着して上記物干金具を取り付けるものであるから、例えば、住宅の内外装工事が完了した後に物干金具を取り付ける場合であっても、火災の発生の危険なしに容易に取付を行うことができ、且つ取付高さも自由に選択できるので、取付後の物干金具の使用勝手も良好なものとなる。
【0017】請求項2の物干金具の取付構造は、物干金具の基端部にボルト挿通用の孔を設けるとともに取付プレートにねじ孔を設けておき、住宅の外壁パネルの側端部とサッシとの間の目地の屋外側にこれら外壁パネルとサッシ間に跨がるように上記物干金具の基端部を当接させる一方、上記目地の裏側に上記取付プレートを配置し、上記物干金具の基端部の孔から上記目地を通して上記取付プレートのねじ孔にボルトを螺合することにより、上記基端部と上記取付プレートとで上記外壁パネルの側端部とサッシとを挟着して上記物干金具を取り付けるものであるから、例えば、住宅の内外装工事が完了した後に物干金具を取り付ける場合であっても、火災の発生の危険なしに容易に取付を行うことができ、且つ取付高さも自由に選択できるので、取付後の物干金具の使用勝手も良好なものとなる。
【0018】請求項3の物干金具の取付構造は、請求項1または2の構成において、上記外壁パネルは、外面材、中間材及び内面材の3層構造からなり、上記取付プレートは上記目地における上記外面材の裏側に配置されるものであるから、上記取付プレートを屋外側から上記目地を通して上記外面材の裏側に容易に挿入して、本物干金具を取り付けることができる利点がある。
【出願人】 【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 三彦
【公開番号】 特開平11−104001
【公開日】 平成11年(1999)4月20日
【出願番号】 特願平9−274020