| 【発明の名称】 |
椅 子 |
| 【発明者】 |
【氏名】馬場 雅之
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| 【要約】 |
【課題】未使用時のレッグの突出量を抑えつつ、使用時のイスの安定性を高める。
【解決手段】レッグベース23には、90度間隔で放射状に4本のレッグ40がピン36を中心として内外に回動可能に設けられている。このレッグ40は、装着溝51に嵌められたゴム材50により閉じた状態に弾性的に支持されている。矢線A方向の荷重を受けると、各レッグ40は、ピン36を中心としてゴム材50を押し潰しつつ、矢線B方向へ変位され、床面43と接触しているキャスタ42が外側にせり出されるため、椅子Cの安定性は高められる。荷重を除くと、ゴム材50が弾性復元して各レッグ40は、中心方向へ変位され、各レッグ40の先端の外側への突出量は小さくなるため、歩行者のつまずき等を極力防止することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 着座用シートから垂設された支柱の下端部に、3本以上のレッグが放射状に配設された椅子において、前記各レッグの基端側が前記支柱の下端部に拡開及び窄み動作可能に軸支されるとともに、前記各レッグと前記支柱の下端部との間に、前記シートに対する着座荷重が作用しないときは、前記各レッグを窄み方向に付勢させ、着座荷重が作用したときは、前記各レッグを拡開方向への動作を許容する付勢部材が設けられていることを特徴とする椅子。 【請求項2】 前記付勢部材は、ゴム材からなり、前記各レッグの拡開方向に配され、着座荷重が作用して前記各レッグが拡開動作したときに、前記各レッグを受けて各レッグを所定の拡開角度に規制可能なストッパとして兼用されていることを特徴とする請求項1記載の椅子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、事務用の椅子に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、事務用椅子として、例えば図5に示すようなものが知られている。この事務用椅子1は、着座用のシート2の背面側に、支持部4を介して背もたれ3がが設けられているとともに、シート2の下面から支柱5が垂設されてその下端部が緩衝機構を備えたレッグベース6に嵌合され、レッグベース6の周面から、先端にキャスタ8を備えた図示4本のレッグ7が放射状に一体的に突設された構造となっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで上記のような事務用椅子1において、着座した場合の安定性をより高めようとすれば、レッグ7の先端をさらに外側へ延長することが考えられる。しかしながら、椅子1を使用していない場合に、レッグ7の先端が外側に大きく突出していると、歩行者がレッグ7につまずいたり、椅子1を移動させるときに周囲のものに引っ掛かりやすいといった問題があり、簡単に対応できない状況にあった。本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、未使用時のレッグの先端の突出量を抑えつつ使用時の椅子の安定性を高めるところにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、着座用シートから垂設された支柱の下端部に、3本以上のレッグが放射状に配設された椅子において、前記各レッグの基端側が前記支柱の下端部に拡開及び窄み動作可能に軸支されるとともに、前記各レッグと前記支柱の下端部との間に、前記シートに対する着座荷重が作用しないときは、前記各レッグを窄み方向に付勢させ、着座荷重が作用したときは、前記各レッグを拡開方向への動作を許容する付勢部材が設けられている構成としたところに特徴を有する。請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記付勢部材は、ゴム材からなり、前記各レッグの拡開方向に配され、着座荷重が作用して前記各レッグが拡開動作したときに、前記各レッグを受けて各レッグを所定の拡開角度に規制可能なストッパとして兼用されている構成としたところに特徴を有する。 【0005】 【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>着座すると、各レッグは付勢部材を弾性変形させつつ外側に開く。席を立って荷重が除去されると、付勢部材の復元弾力により各レッグは再び閉じる。すなわち、着座している場合は、各レッグの先端が外側に開いて位置するので、椅子の安定性が高められる。一方着座していない場合には、各レッグが中心に向けて閉じ、すなわちレッグの先端の外側への突出量が小さく留められるため、歩行者のつまずき等を極力防止することができる。 <請求項2の発明>ゴム材に付勢部材とストッパとしての機能を兼用させたことで、付勢部材とは別にストッパを設ける必要がないため、椅子の構造を簡単にすることができる。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1ないし図4によって説明する。この実施形態では、一般的にオフィスで使用される事務用椅子に適用した場合を例示している。この椅子Cは、図1に示すように、使用者が着座する着座部分10とそれを支持する支持部分20とから構成されている。 【0007】まず、着座部分10について説明する。使用者の臀部が乗せられるシート11は、厚肉方形状で角を丸めて形成され、合成樹脂製の基板部12の上に柔らかいクッション部13が設けられることで形成されている。基板部12の後面側には、上方に突出して前後方向に弾性的に傾動可能な支持部14が設けられており、その上端には、背もたれ15が設けられている。この背もたれ15には、使用者が背中を押しつけられるように、合成樹脂製の背板部16の前方に柔らかいクッション部17が設けられている。 【0008】続いて、支持部分20について説明する。シート11の下面には、着座部分10の重心となる位置から円柱状の支柱21が垂下状に設けられ、その下端部分がレッグベース23に接続されている。レッグベース23は、図2に示すように、鋳物等により略円錐台状に形成され、その上面の中心に断面円形の支持孔24が形成されている。この支持孔24内に支柱21の下端部が嵌合され、支持孔24の上端を縮径して形成されたストッパ25にフランジ22が係止されることで、上方への抜け止めがなされている。支持孔24内における支柱21のフランジ22の下面側には、圧縮コイルバネからなるセンタスプリング26が挿入され、支持孔24の下端の開口27にねじ止めにより被着された蓋体28で支持されており、着座時に使用者にかかる衝撃を緩衝する機能を果たしている。 【0009】レッグベース23には、図示4本のレッグ40が90度間隔で放射状に配されて取り付けられるようになっている。レッグ40は、角パイプをほぼ円弧状に曲げた形状に形成されており、その先端(下端)にはキャスタ42が取り付けられている。一方レッグ40の基端(上端)には軸受部材30が取り付けられている。軸受部材30の上面には、図3に示すように、軸受孔33の開口された連結板31が突設され、下面の嵌合部32をレッグ40の基端の開口41に圧入または溶着することで固定されている。 【0010】一方、レッグベース23の下面には、上記した支持孔24の回りにおいて環状溝29が形成されている。環状溝29の幅は、レッグ40の基端側が内外に傾動し得る寸法を有している。この環状溝29の天井部分からは、図3に示すように、一対ずつの軸受片34が90度間隔を開けた4箇所に垂下して設けられている。各軸受片34には軸受孔35が形成されている。 【0011】各レッグ40は、キャスタ42を設けた先端を外側に向けた姿勢として、基端の軸受部材30の連結板31が対応する一対の軸受片34の間に挿入され、軸受片34と連結板31の軸受孔33,35にわたって頭部付きのピン36が一方から挿通されたのち、反対側の突出端に止め輪37を装着して抜け止めされる。これにより各レッグ40は、ピン36を中心として内外に回動可能に支持された状態となる。 【0012】また、上記したレッグベース23の環状溝29の外側の壁面には、図2に示すように、リング状の装着溝51が設けられている。この装着溝51には、リング状のゴム材50が、その内側の面を壁面から内方に突出させた状態で嵌め込まれている。このゴム材50は、外部からある値を超えて圧力が加えられると弾性変形して潰され、この圧力が除かれると元形に弾性的に復帰するようになっている。 【0013】本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用について説明する。使用者が椅子Cに着座する前では、椅子Cの自重を受けて各レッグ40に対して外側に広がる力が作用するが、その力は比較的小さいので、図2に示すようにゴム材50は弾性変形することなくほぼ自然状態のままでレッグ40を受け、外側への広がりを規制している。 【0014】使用者が椅子Cに腰掛けると、図4の矢線Aに示す鉛直方向の荷重が加わることで、支柱21がセンタスプリング26を弾縮させつつ押し下げられ、それに伴ってレッグベース23も押し下げられる。このとき、レッグ40にもピン36を介して鉛直方向の荷重が作用し、それに伴い水平方向の外側への分力が作用するので、各レッグ40は、キャスタ42を床面43上で転動させ、またゴム材50を弾縮させつつ、同図の矢線Bに示すようにピン36を中心として外側に開く。すなわち、椅子Cの床面43との接触点であるキャスタ42の位置が外方に移動するため、椅子Cの安定性が高められる。 【0015】使用者が立ち上がり、椅子Cに加えられていた荷重が除かれると、センタスプリング26が復元変形しつつ支柱21も元位置に戻される。これと同時に、各レッグ40により押し潰されていたゴム材50がゆっくり弾性復元し、これに伴い各レッグ40は、キャスタ42を転動させ、またレッグベース23を持ち上げつつピン36を中心として徐々に椅子Cの中心方向に回動し、椅子は図2に示す状態に戻される。この場合、各レッグ40の先端の外側への突出量は、着座時に比べて小さい。 【0016】すなわち未使用時では、各レッグ40の放射方向への突出量が少なく留められ、それほど歩行者の邪魔になることもなく、また椅子Cを移動させる際にレッグ40が周囲のものに引っ掛かる可能性も小さくなる。 【0017】以上説明したように本実施形態によれば、各レッグ40をレッグベース23に対してピン36により開閉可能に支持し、かつレッグ40の開放側に弾性変形可能なゴム材50を当てて閉じた状態に保持する構造としたから、使用者が着座するとその荷重によりゴム材50が弾性的に潰されつつ、各レッグ40が放射方向に広がり、床面43との接触点であるキャスタ42の位置が外方に移動することで、椅子Cの安定性が高められる。一方、椅子Cを使用しないときの各レッグ40は、ほぼ自然状態の厚さとされたゴム材50により閉じた状態に保持され、各レッグ40の先端の突出量が少なくなって、歩行者がつまずいたり、各レッグ40が他のものに引っ掛かるといった事態が起きるのを極力防止することができる。 【0018】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。 (1)ゴム材は、各レッグに対応して個別に設けてもよい。 (2)レッグを閉じた状態に付勢する手段として、ゴム材に変えて圧縮コイルバネを用いてもよい。また、引張コイルバネにより閉じる方向に引っ張り付勢するようにしてもよい。 【0019】(3)シートの緩衝手段としては、ガススプリングや油圧式のものを用いてもよい。 (4)本発明は、背もたれのないものや、逆に肘掛けを設けたもの等、要は、キャスタ付きのレッグを備えた椅子全般に広く適用することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000101639 【氏名又は名称】アラコ株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】後呂 和男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−276290 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月12日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−81940 |
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