| 【発明の名称】 |
車両用座席のリクライニング装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】久保田 勇一
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| 【要約】 |
【課題】組立工数とコストを低減し、保守性・操作性を向上する車両用座席のリクライニング装置を提供する。
【解決手段】アクチュエータ60に連動して、操作レバー47が揺動し、ロック用のシリンダ41内の弁を開閉する。アクチュエータにより背ずりを拘束状態と拘束解除状態とし、背ずりを所望の姿勢に傾動可能、かつ、所望の姿勢に拘束する。背ずりをほぼ垂直姿勢に付勢しておけば、背ずりがリクライニング姿勢から垂直姿勢に起立し、これにより、座席10の前後に隣接する座席10に干渉しないで、座席10を反転可能とする。さらに、車両単位で、全部の座席10に係るアクチュエータが自動的に駆動するように構成すれば、座席ごとに背ずりを垂直姿勢に起立操作することなく、全部の座席に係る背ずりを一括して起立操作可能とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】車両に座席を配設し、座席の座部に背ずりを略垂直姿勢とリクライニング姿勢とに傾動可能に支持し、操作レバーを駆動してロック用のシリンダを拘束解除操作するようにした車両用座席のリクライニング装置であって、前記ロック用のシリンダの本体は、前記座部と背ずりとの一方に連結されており、前記ロック用のシリンダのピストンロッドは、前記座部と背ずりとの他方に連結されており、前記操作レバーは、ロック用のシリンダ内の弁を閉じて、背ずりが傾動不能状態になる拘束位置と、ロック用のシリンダ内の弁を開いて、背ずりが傾動可能状態になる拘束解除位置とに揺動可能に前記ピストンロッドに支持されており、前記操作レバーは、前記拘束位置に揺動する方向へ付勢されており、前記操作レバーは、アクチュエータに連動することを特徴とする車両用座席のリクライニング装置。 【請求項2】車両に座席を配設し、座席の座部に背ずりを略垂直姿勢とリクライニング姿勢とに傾動可能に支持し、操作レバーを駆動してロック用のシリンダを拘束解除操作するようにした車両用座席のリクライニング装置であって、前記ロック用のシリンダの本体は、前記座部と背ずりとの一方に連結されており、前記ロック用のシリンダのピストンロッドは、前記座部と背ずりとの他方に連結されており、前記操作レバーは、ロック用のシリンダ内の弁を閉じて、背ずりが傾動不能状態になる拘束位置と、ロック用のシリンダ内の弁を開いて、背ずりが傾動可能状態になる拘束解除位置とに揺動可能に前記ピストンロッドに支持されており、前記操作レバーは、前記拘束位置に揺動する方向へ付勢されており、前記操作レバーは、アクチュエータに連動し、前記操作レバーを制御するための制御機構は、制御用のレバーおよび制御用のワイヤから成り、前記制御用のレバーは、前記略垂直姿勢では前記制御用のワイヤの張り力を前記操作レバーに伝え、付勢力に抗して前記操作レバーを前記拘束解除位置に揺動して背ずりを傾動可能状態にし、かつ、背ずりが前記略垂直姿勢からリクライニング姿勢に傾動して前記ロック用のシリンダの本体に前記ピストンロッドが相対的に出没した際に、前記制御用のワイヤの張り力を前記操作レバーに伝えないで、付勢力により前記操作レバーを前記拘束位置へ揺動して背ずりを拘束状態にすることを特徴とする車両用座席のリクライニング装置。 【請求項3】前記アクチュエータの動力を前記操作レバーに伝達するための動力伝達機構は、アクチュエータにより巻取かつ巻戻されるワイヤ部材であり、前記ワイヤ部材の先端部は、前記操作レバーに連結されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用座席のリクライニング装置。 【請求項4】前記アクチュエータの動力を前記操作レバーに伝達するための動力伝達機構は、アクチュエータにより駆動されるカム部材であり、前記カム部材は、前記操作レバーに連結されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用座席のリクライニング装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両に座席を配設し、座席の座部に背ずりを略垂直姿勢とリクライニング姿勢とに傾動可能に支持し、操作レバーを駆動してロック用のシリンダを拘束解除操作するようにした車両用座席のリクライニング装置に関する。 【0002】 【従来の技術】座席のリクライニング装置は、例えば、肘掛けに設けられたリクライニングボタンを操作して、肘掛けからロック用のシリンダ側へ取り回されたレリーズワイヤによってロック用のシリンダの弁を開き、ロック用のシリンダの拘束が解除され、背ずりを傾動可能状態にしている。 【0003】また、車両は終着駅に到着すると、車両の座席を180度反転して新たな進行方向へ向けるようにしている。座席を反転する際には、背ずりを限定されたシートピッチのなかで回転させるためにリクライニング姿勢から略垂直姿勢に起立させて回転軌跡の半径を小さくして前後に隣接する座席と干渉しないようにしている。座席を反転させるべく、車両フロアに固定した脚台に設けられるペダルを踏むと、反転ロックが解除されるとともに、他のレリーズワイヤによってロック用のシリンダの弁が開き、ロック用のシリンダの拘束が解除され、付勢力により背ずりが略垂直姿勢に復帰するようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の技術では、リクライニングボタンの操作ストロークが少なく、少ないストロークのリクライニングボタンの動きを、レリーズワイヤを介してロック用のシリンダ側へ伝える構成であるため、レリーズワイヤでのストロークのロスを小さく抑えるべく、レリーズワイヤ等の加工精度や組立精度を高くする必要があり、コストが嵩む要因になる。 【0005】また、リクライニング用のレリーズワイヤと、反転用のレリーズワイヤとの2本のレリーズワイヤが必要になり、部品点数が多くなり、レリーズワイヤの取り回し作業などの組立工数も多くなり、この点からもコストが嵩む。三人掛けの座席にあっては、6本ものレリーズワイヤが必要になる。 【0006】さらに、レリーズワイヤが長めであるため、レリーズワイヤの全長の変化が生じ易く、全長の変化が大きくなると、リクライニング機能が損なわれ、購買先にてレリーズワイヤの保守作業を行う場合が少なからず発生し、保守性がよくない。 【0007】さらに、ペダル側のレリーズワイヤは、固定される脚台と、反転する座席とに取り回されているため、座席の反転時にそのレリーズワイヤが挟まれて切断されないよう、レリーズワイヤの配索作業には十分配慮して行う必要があり、作業性が良くない。 【0008】本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、組立工数を削減して、コストを低減し、保守性を良くし、操作性を向上することができるようにした車両用座席のリクライニング装置を提供することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。 [1]車両に座席(10)を配設し、座席(10)の座部(11)に背ずり(11a)を略垂直姿勢とリクライニング姿勢とに傾動可能に支持し、操作レバー(47)を駆動してロック用のシリンダ(41)を拘束解除操作するようにした車両用座席(10)のリクライニング装置であって、前記ロック用のシリンダ(41)の本体は、前記座部(11)と背ずり(11a)との一方に連結されており、前記ロック用のシリンダ(41)のピストンロッド(43)は、前記座部(11)と背ずり(11a)との他方に連結されており、前記操作レバー(47)は、ロック用のシリンダ(41)内の弁を閉じて、背ずり(11a)が傾動不能状態になる拘束位置と、ロック用のシリンダ(41)内の弁を開いて、背ずり(11a)が傾動可能状態になる拘束解除位置とに揺動可能に前記ピストンロッド(43)に支持されており、前記操作レバー(47)は、前記拘束位置に揺動する方向へ付勢されており、前記操作レバー(47)は、アクチュエータ(60)に連動することを特徴とする車両用座席(10)のリクライニング装置。 【0010】[2]車両に座席(10)を配設し、座席(10)の座部(11)に背ずり(11a)を略垂直姿勢とリクライニング姿勢とに傾動可能に支持し、操作レバー(47)を駆動してロック用のシリンダ(41)を拘束解除操作するようにした車両用座席(10)のリクライニング装置であって、前記ロック用のシリンダ(41)の本体は、前記座部(11)と背ずり(11a)との一方に連結されており、前記ロック用のシリンダ(41)のピストンロッド(43)は、前記座部(11)と背ずり(11a)との他方に連結されており、前記操作レバー(47)は、ロック用のシリンダ(41)内の弁を閉じて、背ずり(11a)が傾動不能状態になる拘束位置と、ロック用のシリンダ(41)内の弁を開いて、背ずり(11a)が傾動可能状態になる拘束解除位置とに揺動可能に前記ピストンロッド(43)に支持されており、前記操作レバー(47)は、前記拘束位置に揺動する方向へ付勢されており、前記操作レバー(47)は、アクチュエータ(60)に連動し、前記操作レバー(47)を制御するための制御機構(50)は、制御用のレバー(51)および制御用のワイヤ(53)から成り、前記制御用のレバー(51)は、前記略垂直姿勢では前記制御用のワイヤ(53)の張り力を前記操作レバー(47)に伝え、付勢力に抗して前記操作レバー(47)を前記拘束解除位置に揺動して背ずり(11a)を傾動可能状態にし、かつ、背ずり(11a)が前記略垂直姿勢からリクライニング姿勢に傾動して前記ロック用のシリンダの本体に前記ピストンロッド(43)が相対的に出没した際に、前記制御用のワイヤ(53)の張り力を前記操作レバー(47)に伝えないで、付勢力により前記操作レバー(47)を前記拘束位置へ揺動して背ずり(11a)を拘束状態にすることを特徴とする車両用座席のリクライニング装置。 【0011】[3]前記アクチュエータ(60)の動力を前記操作レバー(47)に伝達するための動力伝達機構は、アクチュエータ(60)により巻取かつ巻戻されるワイヤ部材(31)であり、前記ワイヤ部材(31)の先端部は、前記操作レバー(47)に連結されていることを特徴とする[1]または[2]に記載の車両用座席(10)のリクライニング装置。 【0012】[4]前記アクチュエータ(60)の動力を前記操作レバー(47)に伝達するための動力伝達機構は、アクチュエータ(60)により駆動されるカム部材であり、前記カム部材は、前記操作レバー(47)に連結されていることを特徴とする[1]または[2]に記載の車両用座席(10)のリクライニング装置。 【0013】次に、前記各項に記載された発明の作用を説明する。本発明の一の構成では、操作レバー(47)がアクチュエータ(60)に連動し、操作レバー(47)が揺動して、ロック用のシリンダ(41)内の弁を開いて、背ずり(11a)が傾動可能になる。それにより、背ずり(11a)をリクライニング姿勢に傾動することができる。また、背ずり(11a)を略垂直姿勢に付勢しておけば、背ずり(11a)がリクライニング姿勢から略垂直姿勢に起立する。それにより、座席(10)の前後に隣接する座席(10)に干渉しないで、座席(10)を反転することができる。さらに、車両単位で、全部の座席(10)に係るアクチュエータ(60)が自動的に駆動するように構成すれば、座席(10)毎に背ずり(11a)を略垂直姿勢に起立操作することなく、全部の座席(10)に係る背ずり(11a)を一括して起立操作することができる。 【0014】さらに、アクチュエータ(60)を操作レバー(47)の近傍に配すれば、長めのレリーズワイヤをアクチュエータ(60)側から操作レバー(47)側へ配索する必要がなく、組立工数を削減することができ、またレリーズワイヤの全長の変化に起因するリクライニング機能の喪失を防止することができる。 【0015】また、本発明の別の構成では、例えば、座席(10)が反転する際に、操作レバー(47)を揺動して、ロック用のシリンダ(41)内の弁を開いて、背ずり(11a)が傾動可能になってリクライニング姿勢から略垂直姿勢に起立する。それにより、座席(10)の前後に隣接する座席(10)に干渉しないで、座席(10)を反転することができる。 【0016】背ずり(11a)が略垂直姿勢にあるとき、制御用のワイヤ(53)の張り力が、操作レバー(47)に伝わっていて、付勢力に抗して操作レバー(47)が拘束解除位置に揺動して背ずり(11a)が傾動可能状態になっている。このとき、ロック用のシリンダ(41)の本体とピストンロッド(43)とは座部(11)と背ずり(11a)とにそれぞれ連結されており、背ずり(11a)がガタつくことがない。 【0017】着座者が背ずり(11a)に凭れかかると、凭れかかる力で背ずり(11a)が略垂直姿勢からリクライニング姿勢に傾動して、ロック用のシリンダ(41)が連動する。ロック用のシリンダ(41)の本体に前記ピストンロッド(43)が相対的に出没すると、制御用のワイヤ(53)の張り力が操作レバー(47)に伝わらなくなり、付勢力により操作レバー(47)が拘束位置へ揺動して背ずり(11a)が拘束状態になる。それにより、背ずり(11a)が傾動不能にリクライニング姿勢に拘束される。 【0018】さらに、本発明の別の構成では、アクチュエータ(60)の動きは、ワイヤ部材(31)を介して操作レバー(47)に伝わり、操作レバー(47)が揺動して、ロック用のシリンダ(41)内の弁を開くと、背ずり(11a)が傾動可能になる。アクチュエータ(60)を操作レバー(47)のできるだけ近傍に配置すれば、ワイヤ部材(31)を短めにすることができ、ワイヤ部材(31)の全長の変化が少なくなり、アクチュエータ(60)の動きを的確に操作レバー(47)に伝えることができ、操作レバー(47)を確実に揺動操作することができる。 【0019】さらに、本発明の別の構成では、アクチュエータ(60)の動きは、カム部材を介して操作レバー(47)に伝わり、操作レバー(47)が揺動して、ロック用のシリンダ(41)内の弁を開くと、背ずり(11a)が傾動可能になる。カム部材を用いることにより、アクチュエータ(60)の動きを大きな損失なく操作レバー(47)に伝えることができ、操作レバー(47)を確実に揺動操作することができる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の各種実施の形態を説明する。図1〜図4は、本発明の第1実施の形態を示している。図2および図3に示すように、例えば、列車に3人掛けの座席10が連設されており、座席10の座部11が180度回転可能に基台13に支持されている。本実施例に係る車両用座席のリクライニング装置は、例えば、終着駅などにおいて、それら多数の座席10を一斉に180度回転させて、新たな進行方向にそれぞれ向けるようにしたものである。 【0021】座席10は、3席分を有する座部11に別々に起倒可能な背ずり11aを設け、各背ずり11aには後ろの席の着座者が使用するための収納式のテーブルTが装備されている。各座部11は肘掛け部15により仕切られており、肘掛け部15の前端部には支持ブラケット(図示省略)を介してリクライニング用の操作ノブ16が設けられている。基台13には回転座板12を介して座部11が支持されている。 【0022】回転座板12を各反転位置で拘束するための図示省略したロック機構が備えられている。ロック機構をロック解除するための足踏みペダル21が、基台13の脚部側に枢支されている。 【0023】図1および図4に示すように、肘掛け部15内には、操作ノブ16の動作を検知するための検知スイッチ18が設けられている。検知スイッチ18の検出信号により、後述のアクチュエータ60が始動する。 【0024】背ずり11aは略垂直姿勢とリクライニング姿勢とに傾動可能に座部11に支持され、支持された部位には、背ずり11aと一体的に傾動可能な連結アーム11bが固設されている。連結アーム11bには、リクライニング装置40を構成するガススプリング部材であるロック用のシリンダ41のシリンダ本体42の一端部が連結されている。シリンダ本体42の他端部から出没可能なピストンロッド43が先端ブラケット46を介して座部11側に連結されている。 【0025】ピストンロッド43のロッド中心部にはピン44がロッド軸方向に出没可能に支持され、ピン44の一端部には図示省略したバルブが形成されている。バルブは、シリンダ本体42内の図示省略した2つの室をつなぐ油の通路を遮断して、背ずり11aを傾動不能に拘束した拘束状態と、油の通路を連通した拘束解除状態とにするものである。背ずり11aはシリンダ本体42内の図示省略したガスにより、略垂直姿勢に復帰する方向へ付勢されている。 【0026】ロック用のシリンダ41のピストンロッド43には連結ブラケット37が固設され、先端ブラケット46には、ピン44を押し込んで没入させた拘束解除位置と、ピン44を押し込まないで突出させた拘束位置とに揺動可能に、操作レバー47が支持されている。操作レバー47の揺動端部には、ワイヤ部材31の先端部が連結されている。連結ブラケット37には電動モータであるアクチュエータ60が固定され、アクチュエータ60のプーリに動力伝達部材であるワイヤ部材31が巻き付けられている。 【0027】アクチュエータ60は、肘掛け部15側の操作ノブ16が操作される毎に、正転と反転とを交互に繰り返して、ワイヤ部材31を繰り込み、あるいは繰り出すように制御されている。操作レバー47は、繰り込まれるワイヤ部材31に引かれてピン44側へ揺動し、ピン44を押し込み、また、繰り出されるワイヤ部材31の引き力がなくなると、ピン44によって押し返される。 【0028】操作レバー47がピンを押し込むと、ピン44がピストンロッド43側に没入し、バルブ(図示省略)が油の通路を連通して、背ずり11aを拘束状態から拘束解除状態にするように構成されている。 【0029】同じく足踏みペダル21を操作すると、その操作を検出してアクチュエータ60が正転し、ワイヤ部材31が繰り込まれ、操作レバー47が揺動し、ピン44がピストンロッド43側に没入し、バルブが開いて、背ずり11aを拘束解除状態にするように構成されている。また、アクチュエータ60は車両に設けられる操作盤によって駆動制御されている。 【0030】次に作用を説明する。座部11を支持する回転座板12が180度回転して背ずり11aが反対方向を向いた反転した位置をとることができる。各反転位置では、基台13は図示省略したロック機構により当該位置に拘束されている。また、各反転位置では、アクチュエータ60がワイヤ部材31を繰り込んでおらず、操作レバー37がピン44を押し込まず、ピン44がピストンロッド43側に没入しないで、バルブ(図示省略)は拘束状態にある。 【0031】座席10を反転させる際に、足踏みペダル21を踏んで図示省略したロック機構による拘束を解除する。前後して、足踏みペダル21の踏み動作を検出して、アクチュエータ60が回転し、ワイヤ部材31が繰り込まれ、ワイヤ部材31に引かれて、操作レバー47が揺動し、操作レバー47がピン44を押し込んで、ピン44がピストンロッド43側に没入するようになり、図示省略したバルブが開いて、拘束解除状態になり、シリンダ本体42内のガスの付勢力により、ピストンロッド43が突出して、背ずり11aがリクライニング姿勢から略垂直姿勢に復帰する。それにより、座席10を反転する際に、背ずり11aが、前後の座席に干渉しないで邪魔にならない。 【0032】背ずり11aがリクライニング姿勢から略垂直姿勢に復帰すると、背ずり11aの略垂直姿勢を検出して、アクチュエータ60が逆転する。それにより、ワイヤ部材31が繰り出されて、操作レバー47が揺動してピン44を押し込まないようになり、ピン44がピストンロッド43側から突出して、バルブが閉じて拘束状態に復帰する。 【0033】背ずり11aを略垂直姿勢から所望のリクライニング姿勢へ傾動するには、操作ノブ16を操作すればよい。操作ノブ16の動作を検出すると、アクチュエータ60を正転して、ワイヤ31を繰り込み、操作レバー47を揺動させてピン44を押し込み、ピン44をピストンロッド43側に没入させて、バルブが開いて拘束解除状態になる。 【0034】それにより、背ずり11aが起立姿勢からリクライニング姿勢に傾動可能になる。背ずり11aが所望のリクライニング姿勢に傾動したならば、操作ノブ16を再び操作し、アクチュエータ60を反転させれば良い。それにより、ワイヤ31が繰り出されて、操作レバー47を揺動させ、ピン44がピストンロッド43側から突出して、バルブが閉じて拘束状態に復帰する。それにより、背ずり11aが所望のリクライニング姿勢に拘束される。すなわち、操作ノブ16が操作される毎に、アクチュエータ60は、正転と反転とを交互に繰り返して、背ずり11aを拘束状態と拘束解除状態とにする。 【0035】次に、本発明の第2実施の形態について説明する。図5〜図7は、本発明の第2実施の形態を示している。なお、本第2実施の形態に係る構成が前述の第1実施の形態に係る構成と重複する場合には、その重複する構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。 【0036】ピストンロッド43の先端ブラケット46には連結軸48を同心にして制御用のレバー51が揺動可能に支持されている。制御用のレバー51の揺動端部には連結ロッド52を介してケーブルである制御用のワイヤ53が接続されている。制御用のワイヤ53はシリンダ本体42に沿って後方へ延ばされ、制御用のワイヤ53の後端部にはバランスばね54が連結されている。バランスばね54は支持ブラケット55を介してシリンダ本体42に連結されている。 【0037】バランスばね54の付勢力並びに連結ロッド52および制御用のワイヤ53の全長は、背ずり11aが略垂直姿勢にあるときには、バランスばね54の付勢力が制御用のレバー51を介して操作レバー47に伝わり、操作レバー47がピン44を押し込んで没入させ、かつ、背ずり11aが略垂直姿勢からリクライニング姿勢に傾動してシリンダ本体42にピストンロッド43が相対的に出没した際に、連結ロッド52〜バランスばね54が全体的に弛んでバランスばね54の付勢力が制御用のレバー51を介して操作レバー47に伝わらないで、操作レバー47がピン44を押し込まないで突出するようになるよう設定されている。 【0038】背ずり11aがリクライニング姿勢から略垂直姿勢に復帰した状態では、バランスばね54の付勢力が制御用のレバー51を介して操作レバー47に伝わり、操作レバー47がピン44を押し込んで没入させたままで、バルブは開いたままの拘束解除状態にある。 【0039】背ずり11aが略垂直姿勢にあるとき、着座者が背ずり11aに凭れかかると、凭れ力により背ずり11aが略垂直姿勢からリクライニング姿勢へ傾動していき、それに応じて、シリンダ本体42にピストンロッド43が相対的に没入していく。 【0040】背ずり11aが略垂直姿勢からリクライニング姿勢へ傾動すると、シリンダ本体42にピストンロッド43が相対的に没入してシリンダ本体42が大きく前進し、連結ロッド52〜バランスばね54が全体的に弛むようになり、ついには、バランスばね54の付勢力が制御用のレバー51を介して操作レバー47に伝わらなくなる。それにより、操作レバー47がピン44を押し込まないでピン44は突出し、バルブは閉じて拘束状態になり、背ずり11aが傾動不能にリクライニング姿勢を拘束される。 【0041】リクライニング姿勢においては、操作ノブ16の操作を検出して、アクチュエータ60が始動し、ワイヤ部材31を繰り込み、操作レバー47を揺動させ、ピン44をピストンロッド43側に没入させ、バルブを開いて、背ずり11aを拘束状態から拘束解除状態にして、図6に示すように、フリーリクライニング位置からフルリクライニング位置までの間で角度調節することができる。 【0042】なお、前記実施の形態においては、アクチュエータ60として電動モータを用いたものを示したが、これに限らず、駆動シリンダその他の動力源を用いても良い。また、動力伝達機構として、ワイヤ部材31を用いたものを示したが、主動節としてのカム部材を設け、従動節である操作レバー47にアクチュエータ60の動きを伝達しても良い。さらに、本発明の上述した内容に限定するものではなく、座席単位だけでなく、車両単位で全部の座席に係るアクチュエータが自動的に駆動するように構成しても良い。 【0043】 【発明の効果】以上説明した本発明の一の構成では、アクチュエータに連動して、操作レバーが揺動し、ロック用のシリンダ内の弁が開閉するようにしたので、アクチュエータにより、背ずりを拘束状態と拘束解除状態とにして、背ずりを所望の姿勢に傾動可能に、かつ所望の姿勢に拘束可能になる。また、背ずりを略垂直姿勢に付勢しておけば、背ずりがリクライニング姿勢から略垂直姿勢に起立し、それにより、座席の前後に隣接する座席に干渉しないで、座席を反転することができる。車両単位で、全部の座席に係るアクチュエータが自動的に駆動するように構成すれば、座席毎に背ずりを略垂直姿勢に起立操作することなく、全部の座席に係る背ずりを一括して起立操作することができ、操作性が向上する。さらに、アクチュエータを操作レバーの近傍に配すれば、動力伝達部材として、長めのレリーズワイヤをアクチュエータ側から操作レバー側へ配索する必要がなく、組立工数を削減し、リクライニング機能の喪失を防止し、保守性を良くすることができる。 【0044】また、本発明の別の構成では、背ずりが略垂直姿勢にあるとき、制御用のワイヤの張り力が、操作レバーに伝わっていて、付勢力に抗して操作レバーが拘束解除位置に揺動して背ずりが傾動可能状態になっており、ロック用のシリンダの本体とピストンロッドとは座部と背ずりとにそれぞれ連結されており、背ずりがガタつくことがない。また、着座者が背ずりに凭れかかると、凭れかかる力で背ずりが略垂直姿勢からリクライニング姿勢に傾動して、ロック用のシリンダが連動し、ロック用のシリンダの本体に前記ピストンロッドが相対的に出没すると、制御用のワイヤの張り力が操作レバーに伝わらなくなり、付勢力により操作レバーが拘束位置へ揺動して背ずりが拘束状態になり、背ずりが傾動不能にリクライニング姿勢に拘束される。 【0045】さらに、本発明の別の構成では、アクチュエータを操作レバーのできるだけ近傍に配置すれば、ワイヤ部材を短めにすることができ、ワイヤ部材の全長の変化が少なくなり、アクチュエータの動きを的確に操作レバーに伝えることができ、操作レバーを確実に揺動操作することができる。 【0046】さらに、本発明の別の構成では、カム部材を用いることにより、アクチュエータの動きを大きな損失なく操作レバーに伝えることができ、操作レバーを確実に揺動操作することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010054 【氏名又は名称】小糸工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月18日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】笹井 浩毅
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| 【公開番号】 |
特開平11−225842 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−35785 |
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