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【発明の名称】 車両座席用のヒンジ装置及びそのような装置を含む車両座席
【発明者】 【氏名】フランソワ バローシュ

【氏名】ルネ ロエ

【要約】 【課題】緩慢であってかつ操作が難しい従来のヒンジ装置の欠点を改善した車両座席用ヒンジ装置を提供する。

【解決手段】一方が座席もたれに、そして他方が座席本体に固定されるように設計された第1及び第2チークプレート(12、13)を担持する中間プレート(6)を含み、第1チークプレート(12)は、実質的に連続的態様で座席背もたれの傾斜の調節を可能とするような調節機構(17)を介して中間プレートに連結されており、第2チークプレート(13)は座席背もたれの傾斜の調節機構の調節にもちいると同じハンドル(9)により制御されるロック機構(18)を介して中間プレートに連結されている構造とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 座席本体(2)の上に枢軸的に取り付けられた座席背もたれ(4)(この座席背もたれと座席本体とのいずれか一方を以下において「第1」座席要素と、そして他方を「第2」座席要素と呼ぶ)を含む車両座席(1)のためのヒンジ装置(5)であって、・一般的形状が実質的に平らな剛的単一部材の中間プレート(6)と、・この中間プレート(6)と平行でこの中間プレートの上にこの中間プレートに垂直な第1旋回軸(X1)の周りに枢軸回転可能に取り付けられた第1の剛的チークプレート(12)を含み、その際この第1チークプレートは、第1座席要素に固定されるように設計されていて、この第1チークプレート(12)の上記中間プレートに対する角度的配置を実質的に連続的に調節することを可能にするのに適した第1機構(17)を介して中間プレート(6)に連結されており、そして上記第1機構は、上記第1チークプレート(12)及び中間プレート(6)によって画定されている第1の閉鎖されたハウジングの中に格納されており、そしてこの中間プレートが第1チークプレートに軸方向へ固定されて第1ハウジングを閉じている、第1のヒンジ(7)と、・中間プレート(6)と平行でこの中間プレートの上にこの中間プレートに垂直な第2旋回軸(X2)の周りに枢軸回転可能に取り付けられ、かつ第1旋回軸(X1)から偏倚している第2の剛的チークプレート(13)を含み、その際この第2チークプレートは第2座席要素に固定されるように設計されていて、この第2チークプレート(13)が上記中間プレートに対して少なくとも1つの位置においてロックされることを可能にするのに適した第2機構(18)を介して中間プレート(6)に連結されており、そして上記第2機構(18)は上記第2チークプレート(13)及び中間プレート(6)により画定されている第2の閉鎖されたハウジングの中に格納されており、そしてこの中間プレートは第2チークプレートに軸方向へ固定されて第2ハウジングを閉じている、第2のヒンジ(8)とを含む、上記ヒンジ装置(5)において、上記第1機構(17)が・第1旋回軸(X1)を中心としており、そして第1チークプレート(12)の上に固定されていて、各歯が半径方向内向きに指向されている1組の環状歯列(25)と、・歯の設けられたスラグ(19)が第1機構の環状歯列(25)と噛み合って第1ヒンジ(7)をロックする係合位置と、このスラグが上記環状歯列と係合しない後退位置との間で、中間プレート(6)に対し半径方向へスライドするように取り付けられている少なくとも1つの上記歯付きスラグ(19)と、・或る静止位置へ弾性的に押圧されているカム(29)であって、このカムはこの静止位置において第1機構のスラグ(19)をその係合位置に設定し、またこのカムは作動位置へ動かされることができ、この作動位置においてこのカムは上記スラグ(19)をその後退位置へスライドさせることができるものと、・第1機構のカム(29)が上記静止位置から上記作動位置まで動いたときに第1機構のスラグ(19)をその係合位置からその後退位置まで移動させるための手段(35)とを含んでいること、第2機構(18)が・スラグ(20)が補助部材(26)と共働して上記第2機構をロックする係合位置と、このスラグが上記補助部材と共働しない後退位置との間で、半径方向へスライドするように取り付けられ、その際このスラグと上記補助部材との一方は中間プレート(6)により担持されていて他方は第2チークプレート(13)により担持されている、少なくとも1つの上記スラグ(20)と、・或る静止位置へ弾性的に押圧されていて、この静止位置において上記第1機構のスラグ(19)をその係合位置に設定するカム(30)と、・上記カム(30)をその静止位置から、このカムが上記スラグ(20)をその後退位置へ向かいスライドさせることのできる作動位置へ向かって動かすための駆動部材(9)と、・上記カム(30)がその静止位置からその作動位置へ動かされたときに上記スラグ(20)をその係合位置からその後退位置へ半径方向内向きに動かすための手段(36)とを含んでいること、及び上記第2機構の上記スラグ(20)が中間プレート(6)によって担持されていて、一方、上記スラグと共働する上記補助部材(26)が上記第2チークプレート(13)によって担持されており、そして上記駆動部材(9)は第1及び第2機構(17、18)に共通であって、その際上記駆動部材は、上記第1及び第2機構の各カムにそれぞれ、空動きを有する第1及び第2の機械的連結部材(43、45、44、46)を介して連結されており、上記駆動部材は、ともにそれぞれの静止位置にある第1及び第2機構の各カム(29、30)に対応する静止位置を有し、空動きを有するその第1の機械的連結部材(43、45)は、駆動部材(9)がその静止位置から第1の方向(10)へ動かされたときに第1機構のカム(29)をその静止位置からその作動位置へ動かすのに適しているけれども、この駆動部材がその静止位置から上記第1方向と反対の第2の方向へ動かされたときは第1機構の上記カムと相互作用せず、そして空動きを有するその第2機械的連結部材(44、46)は、駆動部材がその静止位置から第2の方向(11)へ動かされたときに第2機構のカム(30)をその静止位置からその作動位置へ動かすのに適しているけれども、駆動部材が第1方向へ動かされたときは第2機構の上記カムとは相互作用しないことを特徴とする、上記ヒンジ装置。
【請求項2】 第2機構(18)が第2チークプレート(13)を中間プレート(6)に対してn個の相対的ロック位置においてロックできるのに適しており、その際nは1と3との間の整数であり、またこの第2機構(18)は解放されることができ、次いで第2チークプレート(13)が第1の角度方向(34)へ少なくとも60o の第1ピッチ角にわたり、又は第2の角度方向(33)へ少なくとも60o の第2ピッチ角にわたりそのロック位置から自由に回動するのを許容することができる、請求項1に記載のヒンジ装置。
【請求項3】 形状が、第1及び第2の旋回軸(X1、X2)の間に位置する中心軸(X4)の周りに対称である、請求項2に記載のヒンジ装置。
【請求項4】 第1及び第2のチークプレート(12、13)のそれぞれが一般に円形の形状である、請求項1〜3いずれかに記載のヒンジ装置。
【請求項5】 前記補助部材が、第2旋回軸(X2)を中心とする1組の環状歯列(26)であって半径方向内向きに指向されており、その際スラグ(20)は上記環状歯列と係合するのに適した1組の外向きに指向された歯列(22)を有し、また上記スラグは軸方向へ突出して上記環状歯列(26)に固定されている或る環状案内部材(40)と共働する止め金(39)をも有しており、その際上記環状案内部材は、中間プレート(6)と第2チークプレート(13)とがロックのためのそれらの相対的な角度位置にあるときに上記止め金(39)がその中に係合する少なくとも1つの間隙(41)を有し、それにより上記スラグ(20)が上記環状歯列と係合するのを可能にし、また上記環状案内部材(40)は、その中間プレートと第2チークプレートとがロックのためのそれらの相対的角度位置にないときに上記スラグをその後退位置において保持することにより上記止め金と共働するのに適している、請求項1〜4のいずれかに記載のヒンジ装置。
【請求項6】 駆動部材(9)が中間プレート(6)に対して垂直な第3の旋回軸(X3)の周りに回転可能なハンドルであり、それら空動きを有する第1及び第2の機械的連結部材がそれぞれ、上記ハンドル(9)をその対応するカム(29、30)に連結する連結ロッド(43、44)を含む、請求項1から5のいずれかに記載のヒンジ装置。
【請求項7】 座席本体(2)の上に請求項1〜6のいずれかに記載の少なくとも1つのヒンジ装置(5)により取り付けられている座席背もたれ(4)を含み、そのヒンジ装置が座席の一方の側に配置されており、それにより第1及び第2の旋回軸(X1、X2)が座席に対して横断方向及び水平方向に延び、その際第1チークプレートは座席背もたれ(4)に、そして第2チークプレート(13)は座席本体(2)に固定されている車両座席。
【請求項8】 座席本体(2)の上に、請求項1ないし6のいずれかに記載の少なくとも1つのヒンジ装置(5)により取り付けられている座席背もたれ(4)を含み、このヒンジ装置が座席の一方の側に配置されており、それにより第1及び第2の旋回軸(X1、X2)が座席に対して横断方向及び水平方向に延び、その際第1チークプレートは座席本体(2)に、そして第2チークプレート(13)は座席背もたれ(4)に固定されている車両座席。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の座席のヒンジ装置、及びそのような装置を含む車両座席に関する。
【0002】より詳細には本発明は、座席本体の上に枢軸的に取り付けられた座席背もたれ(この座席背もたれと座席本体とのいずれか一方を以下において「第1」座席要素と、そして他方を「第2」座席要素と呼ぶ)を含む車両座席のためのヒンジ装置に関し、このヒンジ装置は下記、すなわち・一般的形状が実質的に平らな剛的単一部材の中間プレートと、・この中間プレートと平行でこの中間プレートの上にこの中間プレートに垂直な第1旋回軸の周りに枢軸回転的に取り付けられた第1の剛的チークプレートを含み、その際この第1チークプレートは、第1座席要素に固定されるように設計されていて、この第1チークプレートの上記中間プレートに対する角度的配置を実質的に連続的に調節することを可能にするのに適した第1機構を介して中間プレートに連結されており、そして上記第1機構は、上記第1チークプレート及び中間プレートによって画定されている第1の閉鎖されたハウジングの中に格納されており、そしてこの中間プレートは第1チークプレートに軸方向へ固定されて第1ハウジングを閉じている、第1のヒンジと、・上記中間プレートと平行でこの中間プレートの上にこの中間プレートに垂直な第2旋回軸の周りに枢軸回転的に取り付けられかつ第1旋回軸から偏倚している第2の剛的チークプレートを含み、その際この第2チークプレートは第2座席要素に固定されるように設計されていて、この第2チークプレートが上記中間プレートに対して少なくとも1つの位置においてロックされることを可能にするのに適した第2機構を介して中間プレートに連結されており、そして上記第2機構は上記第2チークプレート及び中間プレートによって画定されている第2の閉鎖されたハウジングの中に格納されており、そしてこの中間プレートは第2チークプレートに軸方向へ固定されて第2ハウジングを閉じている、第2のヒンジとを含む。
【0003】
【従来の技術】そのようなヒンジ装置はドイツ特許DE−A−44 00 911 に記述されている。
【0004】しかしながらこの文献に記述されているヒンジ装置は緩慢であってかつ操作が難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の特別な目的の1つは、上記の欠点を改善することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的のために、本発明によれば、その対象とする種類のヒンジ装置は本質的に、その第1機構が・第1旋回軸を中心としており、そして第1チークプレートの上に固定されていて、各歯が半径方向内向きに指向されている1組の環状歯列と、・歯の設けられたスラグが第1機構の環状歯列と噛み合って第1ヒンジをロックする係合位置と、このスラグが上記環状歯列と係合しない後退位置との間で、中間プレートに対し半径方向へスライドするように取り付けられている少なくとも1つの上記歯付きスラグと、・或る静止位置へ弾性的に押圧されているカムであって、このカムはこの静止位置において第1機構のスラグをその係合位置に設定し、またこのカムは作動位置へ動かされることができ、この作動位置においてこのカムは上記スラグをその後退位置へスライドさせることができるものと、及び・第1機構のカムが上記静止位置から上記作動位置まで動いたときに第1機構のスラグをその係合位置からその後退位置まで移動させるための手段と、を含んでいること、第2機構が・スラグが補助部材と共働して上記第2機構をロックする係合位置と、このスラグが上記補助部材と共働しない後退位置との間で、半径方向へスライドするように取り付けられ、その際このスラグと上記補助部材との一方は中間プレートにより担持されていて他方は第2チークプレートにより担持されている、少なくとも1つの上記スラグと、・或る静止位置へ弾性的に押圧されていて、この静止位置において上記第1機構のスラグをその係合位置に設定するカムと、・上記カムをその静止位置から、このカムが上記スラグをその後退位置へ向かいスライドさせることのできる作動位置へ向かって動かすための駆動部材と、及び・上記カムがその静止位置からその作動位置へ動かされたときに上記スラグをその係合位置からその後退位置へ半径方向内向きに動かすための手段とを含んでいること、及び上記第2機構の上記スラグが中間プレートによって担持されていて、一方上記スラグと共働する上記補助部材が上記第2チークプレートによって担持されており、そして上記駆動部材は第1及び第2機構に共通であって、その際上記駆動部材は、上記第1及び第2機構の各カムにそれぞれ、空動きを有する第1及び第2の機械的連結部材を介して連結されており、上記駆動部材は、ともにそれぞれの静止位置にある第1及び第2機構の各カムに対応する静止位置を有し、空動きを有するその第1の機械的連結部材は、駆動部材がその静止位置から第1の方向へ動かされたときに第1機構のカムをその静止位置からその作動位置へ動かすのに適しているけれども、この駆動部材がその静止位置から上記第1方向と反対の第2の方向へ動かされたときは第1機構の上記カムと相互作用せず、そして空動きを有するその第2機械的連結部材は、駆動部材がその静止位置から第2の方向へ動かされたときに第2機構のカムをその静止位置からその作動位置へ動かすのに適しているけれども、駆動部材が第1方向へ動かされたときは第2機構の上記カムとは相互作用しないことを特徴とするものである。
【0007】これにより、第1及び第2ヒンジのそれぞれのための1個のチークプレートのの省略がもたらされる。
【0008】
【発明の実施の態様】本発明の好ましい具体例において、場合により1つ以上の下記のような構成を用いてもよい:・その第2機構が第2チークプレートを中間プレートに対してn個の相対的ロック位置においてロックするのに適しており、その際nは1と3との間の整数であり、またこの第2機構は解放されることができ、次いで第2チークプレートが第1の角度方向へ少なくとも60o の第1のピッチ角にわたり、又は第2の角度方向へ少なくとも60o の第2のピッチ角にわたりそのロック位置から自由に回動するのを許容することができること。このような構成により、本発明のヒンジ装置はその第1チークプレートが座席本体に固定され、そしてその第2チークプレートが座席背もたれに固定されるように用いられるか、又はその第1チークプレートが座席背もたれに、そしてその第2チークプレートが座席本体に固定されるように用いることができ、それにより、そのような2ヒンジ装置の製造を標準化することが可能となり、そのようにして本発明のヒンジ装置を下記の座席のいずれにも等しく使用することができる:・ベッドの形に折り畳むことのできる座席背もたれを有する座席。
【0009】・中でも2ドア車両用の、座席の後方の空間に立ち入ることができるように容易に前方へ折り畳むことを必要とするような背もたれを有し、その場合にその第1チークプレートが一般に座席背もたれに固定されており、そしてその第2チークプレートが座席本体に固定されている座席。
【0010】・テーブルを構成するために座席背もたれを前方に実質的に水平の位置へ折り畳むことができる必要があり、その場合にその第1チークプレートが一般に座席本体に、そしてその第2チークプレートが座席背もたれに固定されている座席。
・そのヒンジ装置の形状が、第1及び第2の旋回軸の間に位置する或る中心軸の周りに対称であること。
・第1及び第2の各チークプレートが一般に円形の形状であること。
・上記補助部材がその第2旋回軸を中心とする1組の環状歯列であって、半径方向内側へ指向されており、そのスラグが上記環状歯列と係合するのに適した外向きに指向された歯列を有し、そしてこのスラグはまた軸方向へ突出して上記環状歯列に固定されている或る環状案内部材と共働する止め金を有しており、その際上記環状案内部材は、中間プレートと第2チークプレートとがロックのためのそれらの相対的角度位置にあるときに上記止め金がその中に係合する少なくとも1つの間隙を有し、それにより上記スラグが上記環状歯列と係合するのを可能にし、また上記環状案内部材は、その中間プレートと第2チークプレートとがロックのためのそれらの相対的角度位置にないときに上記スラグをその後退位置において保持することにより上記止め金と共働するのに適していること。
・その駆動部材が中間プレートに対して垂直な第3の旋回漠の周りに回転可能なハンドルであって、その際空動きを有する第1及び第2の機械的連結部材がそれぞれ上記ハンドルを対応するカムに連結する連結ロッドを含んでいること。
【0011】本発明はまた、座席の一方の側に配置されて上に記述したヒンジ装置により座席本体の上に取り付けられている座席背もたれを含み、その第1及び第2の旋回軸がその座席に対して横断方向にかつ水平に延び、その際その第1チークプレートが座席背もたれに固定され、そして第2チークプレートが座席本体に固定されているか、或いは第1チークプレートが座席本体に固定され、そして第2チークプレートが座席背もたれに固定されている、車両座席をも提供する。
【0012】本発明の他の諸特徴及び諸利点は、以下に非制限的な例としてあげ、そして貼付の図面を参照して記述する2つの具体例の詳細な説明より明らかとなる。
【0013】
【実施例】このヒンジ装置は、・座席1の一方の側で或る垂直面内に延びている単一部材としての剛的中間プレート6と、・この中間プレート6を或る横断水平軸X1の周りにその座席本体2に対して枢軸回動させてその座席背もたれ4を実質的に連続的な態様で調節することを可能にする第1ヒンジ7と、・座席背もたれ4を中間プレート6に連結させ、そしてその座席背もたれ4を、この背もたれが持ち上げられた「ロック位置」と呼ぶ位置(図1参照)にあるような位置に相当するプレート5に対して或る予め定められた相対的な角度位置にロックさせるか、又はさもなければ座席背もたれ4を、軸X1と平行であるけれどもこれから上方へ偏倚している或る軸X2の周りに回動させることによってこれを前方側へ折り畳むことを可能にし、それによってその座席背もたれ4を上記背もたれ4の後面がテーブルとして使用できる(図2参照)ような、実質的に水平の位置に配置させるような第2ヒンジ8とを含む。
【0014】それらヒンジ7及び8はともに、同一の、例えば、第1の角度方向10へ動かすことができて第1ヒンジ7を調節できるか、又はその反対側の角度方向11へ動かしてその第2ヒンジ8のロックを解除することができるハンドル9のような制御部材により制御される。
【0015】図1及び2には現れないその座席の側面の上でその座席背もたれ4は、或る中間プレートを介してその座席本体2に連結されているが、この中間プレートはプレート6と類似し、かつ座席本体2及び座席背もたれ4に、それぞれ軸X1及びX2の上に対応的に配置された単純な枢軸部材を介してか、又はヒンジ7及び8と同じいくつかのヒンジを介して連結されており、そして或る横断連結部材(図示されていない)を介してそれらヒンジ7及び8と同期的に制御される。
【0016】図3及び4に示すように、各ヒンジ7および8は対応する旋回軸X1、X2を中心とする、形状が一般に円形の、それぞれ参照数字12、13で示してある剛的な金属チークプレートを含む。これら2つのチークプレート12及び13は中間プレート6の上に枢軸回転可能に取り付けられており、そしてそれらは、それ自身がリベット16により中間プレート6の上に保持されている、例えば、いくつかのリベット14と或る型鍛造の中央プレート15とによって中間プレートに保持されている。
【0017】ここに記述する例においてはチークプレート12は座席本体2の構造体に固定されているけれども、一方チークプレート13は座席背もたれ4の構造体に固定されており、その際それら2つのチークプレートはそれぞれ、調節手段17及びロック機構18によって中間プレート6に連結されている。
【0018】これらのロック機構及び調節機構はともに、公知の、歯の設けられたスラグを有する機構であり、それらはそれぞれ、・外向きの歯21、22が設けられて互いに120o の角度で配置されている3つの剛的なスラグ19、20であって、これら3つのスラグが中間プレート6の中に型鍛造された各突起によって形成されているそれぞれの案内部材23、24の間の対応する旋回軸X1、X2に対してスライドされるように取り付けられており、そして各スラグ19、20はこの場合にはまず第1に、それらスラグが対応するチークプレート12、13の中に形成それた内向きに指向されている1組の環状歯列25、26と噛み合う係合位置と、及びそれらが上記歯列と共働しない後退位置との間で動くことができ、またそれぞれのスラグ19、20はそれぞれ対応するチークプレート12、13へ向かって軸方向へ突出している対応する第1止め金27、28をも有する、上記3つの剛的スラグと、・対応する各ばね31、32により或る静止位置へ押圧されていて、この位置においてそれらスラグ19、20をそれらの係合位置に設定するようなそれぞれの剛的カム29、30であって、このカムは或る対応的な角度方向33、34へ或る作動位置まで動かされて、この位置においてこれが対応する各スラグ19、20を半径方向内向きにその後退位置までスライドさせることのできる、上記カム29、30と、及び・このカム29、30と対応するチークプレート12、13との間でカム29、30及びそれらスラグ19、20の一部を覆うように半径方向へ延び出している対応する剛的金属プレート35、36であって、この金属プレートは、それぞれそのヒンジの3つのスラグの第1止め金27、28が中を貫通している3つの切り取り部36、38を有し、その際各切り取り部はその1端に外側エッジ傾斜部を有してカム29、30がその作動用角度方向33、34の方向へ動かされたときに対応するスラグの第1止め金35、36を半径方向内向きに押圧するようになっている、上記剛的金属プレート35、36とを含んでいる。
【0019】加えて、ロック機構18はまた、下記のような各特徴事項をも有している:・この機構の3つのスラグ20のそれぞれもチークプレート13へ向かい軸方向に突出している第2の止め金39を有し、その際この第2止め金は第1止めがね28の半径方向外側に配置されており、そして・そのチークプレート13は、軸X2を中心とし、そして互いに120o づつ隔たっていてその内側面にエッジ部40の部分的な拡大部を形成している3つのノッチ41を有する環状エッジ部40を有し、その際上記各ノッチはスラグ20の第2止め金39を受けて、チークプレート13がその3つの角度的ロック位置に存在するときに上記スラグがその歯26と噛み合うことを可能にし、そしてその環状エッジ部40はそれら第2止め金39に対する止め部材を構成していて、それにより、そのチークプレート13がその角度的ロック位置に存在しないときにそれらスラグ20がそれら歯26と係合するのを防止する。
【0020】また、図5ないし7に示すように、このヒンジ装置の制御ハンドル9は中間プレート6の上に或る軸X3の周りに回動可能に取り付けられており、その際上記ハンドルは或るレバー42に固定されていて、このレバーの上に2つの連結ロッド43、44の第1端部がヒンジ結合されており、その際上記各連結ロッドの第2端部は2つのレバー47、48の中にそれぞれ形成されている横長のスロット45、46の中で回動可能に取り付けられており、そしてこれらのレバーはそれぞれカム29及び30に固定されている。
【0021】ハンドル9が、図5に示すように、その静止位置にあるときにそれらヒンジ7及び8にそれぞれ従属する両方のカム29及び30は同様にそれら両方のヒンジがロックされるようにそれらの静止位置にある。
【0022】この位置において連結ロッド43及び44のそれぞれの第2端部は横長のスロット45及び46の、ハンドル9により近い方の各端部に当接している。
【0023】使用者が座席背もたれの傾斜を調節しようとするときは、ハンドル9及びレバー42を、図6に示すように、角度的方向10へ次のように旋回させる必要があり、すなわち・レバー47及びカム29が調節機構17を解放するために連結ロッド43による駆動のもとに角度方向33の方向へ旋回させ、それにより使用者がその座席背もたれの傾斜を直接それに作用を及ぼすことによって調節することが許容され、そして・もう一方の連結ロッド44の第2端部はそのスロット46の中でそのヒンジ8のロック機構がそのロック位置に留まるようにスライドされるだけである。
【0024】これに対して、使用者が座席背もたれを図2に示す位置へ前方側へ折り畳もうとする場合には、ハンドル9及びレバー42は角度方向11へ(図7参照)次のように作動させる必要がある。すなわち・連結ロッド43の第2端部がレバー47及びカム29に作用を及ぼすことなくその横長のスロット45の中でスライドし、それによりヒンジ7がそのロック位置に留まり、そして・連結ロッド44がレバー48とカム30とを方向33と反対の角度的方向34の方向へ引き寄せ、それによってヒンジ8のロック機構18を解放し、その後で座席背もたれ4は前方へその折り畳み位置へ自由に回動させることができ、そしてそのロック機構の各スラグ20はこの場合に、上記スラグの第2止め金39と環状エッジ部40との間の共働によりそれらの後退位置に留まっている。
【0025】その後で、もし座席1を通常の使用のための位置へ戻したい場合には、座席背もたれ4を立ち上げるだけで充分であり、これにより、それらスラグ20の第2止め金39がノッチ41の位置へ戻ったときにその背もたれはその最初の位置に自動的に戻ってロックされる。
【0026】図8及び9に示す第2の具体例において、ヒンジ7のチークプレート12は座席背もたれ4の構造体に連結されているが、ヒンジ8のチークプレート13は座席本体2の構造体に連結されており、その際このヒンジ装置5はそれ以外は、ハンドル9が円形ノブとして作られているのでなければその延長方向を逆にする必要があろうと言うことを除いて変更はない。
【0027】このヒンジ装置の配置のこのような変更は、この機構が一般に、軸X1及び軸X2の間の中間に位置する中心軸X4の周りに対称の形状(図5参照)であるために特に単純である。
【0028】これは、その座席背もたれが、図9に示すように、前方へ折り畳まれているときに2ドア車両の後方座席への立入のためによく適した座席を提供する。
【0029】最後に、ヒンジ8は上に記述した全ての場合において座席背もたれ4をベッドの形に後方側へ倒すことも可能であるのがわかるであろう。
【出願人】 【識別番号】596096113
【氏名又は名称】ベルトランド フォウレ エクイップメンツ エスアー
【氏名又は名称原語表記】BERTRAND FAURE EQUIPEMENTS SA
【出願日】 平成10年(1998)7月21日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】若林 忠 (外4名)
【公開番号】 特開平11−75980
【公開日】 平成11年(1999)3月23日
【出願番号】 特願平10−205325