| 【発明の名称】 |
肘掛付き椅子 |
| 【発明者】 |
【氏名】大久保 信一
【氏名】岡村 秀男
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| 【要約】 |
【課題】大型化・複雑化させることなく容易かつ安全に肘掛の高さ調節をできるようにする。
【解決手段】操作レバー54の指掛け部58に加えられた操作外力の大きさに応じた接触圧力で支持部材10の係合面11と摩擦係合する弾性ばね部材60をカバー部25に設け、この弾性ばね部材60が、肘掛20が下降された場合に突っ張り変形して係合面11との間の接触圧力を増大し、かつ肘掛20が上昇された場合には突っ張り変形せずに接触圧力の減少する方向へ変形する形態とされた構成とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 座部の両側の支持部材に、肘掛が高さ調節手段を介して上下方向に位置調節可能に設けられ、かつ高さ調節手段が、支持部材に上下方向に離隔形成された複数の係合凹部と、肘掛のカバー部に各係合凹部と係合・係合解除可能に設けられた係合凸部と、この係合凸部と連結された操作部とを含み、操作部が所定操作された場合に係合凸部と係合凹部とを係合可能かつ係合解除可能に形成された肘掛付き椅子において、操作部に加えられた操作外力の大きさに応じた接触圧力で支持部材の係合面と摩擦係合する弾性ばね部材をカバー部に設け、この弾性ばね部材が、肘掛が下降された場合に突っ張り変形して係合面との間の接触圧力を増大し、かつ肘掛が上昇された場合には突っ張り変形せずに接触圧力の減少する方向へ変形する形態とされたことを特徴とする肘掛付き椅子。 【請求項2】 前記操作部が、下端部が支軸部を介して前記カバー部に回動可能に支持されかつ当該下端部よりも上方部分に指掛け部が形成された操作レバーからなることを特徴とする請求項1記載の肘掛付き椅子。 【請求項3】 前記操作レバーの指掛け部の上部に突起部を設けたことを特徴とする請求項2記載の肘掛付き椅子。 【請求項4】 前記操作レバーの突起部の最突出部分よりも下方の前側端面を上方へ行くに連れて外部への突出量が大きくなる傾斜面としたことを特徴とする請求項3記載の肘掛付き椅子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、肘掛の高さを調節可能な肘掛付き椅子に関する。 【0002】 【従来の技術】肘掛付き椅子の従来構成を図4(A),(B)および図5に示す。これらの図において、1は脚部,3は座部,5は背もたれ,10は支持部材,20は肘掛,50Pは肘掛用の高さ調節手段である。 【0003】座部3は、図4(A),(B)に示すように、脚部1の上部に設けられており、その左右両側には肘掛装着用の支持部材10が設けられている。各支持部材10には、それぞれ肘掛20(本体部20D,カバー部25)が装着されている。 【0004】高さ調節手段50Pは、図5に示すように、支持部材10に上下方向(Z方向)に離隔形成された複数の係合凹部51と、肘掛20のカバー部25に各係合凹部51と係合・係合解除可能に設けられた係合凸部(係合ピン52)と、この係合凸部(52)と連結された操作部(54P)とを含み、操作部(54P)が所定操作された場合に係合凸部(52)と係合凹部51とを係合可能かつ係合解除可能に形成されている。なお、図5では、操作部は、上端部が支軸部57Pを介してカバー部25に回動可能に支持された操作レバー54Pから形成されている。この操作レバー54Pは、作動部材53を介して係合ピン52と連結されている。 【0005】したがって、肘掛20の高さを調節するために、操作部(54P)を所定操作(例えば、押圧)すると、作動部材53が図5中右方向に移動して係合凸部(52)と係合凹部51とが係合解除される。これにより、肘掛20が係止解除されて上下方向(Z方向)にフリー状態となる。 【0006】次に、その状態で、肘掛20を上下方向(Z方向)に移動して所望の高さ位置で停止し、しかる後に操作部(54P)に加えていた押圧力を解除する。すると、作動部材53は、復帰用ばね部材59SPの弾性力によって図5で左方向へ移動して、同一高さ位置にある係合凹部51と係合する。これにより、肘掛20が所望の高さ位置に係止される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記肘掛付き椅子において、肘掛20の位置を低くするために、操作部(54P)に操作外力(押圧力)を加えて係合凸部(52)と係合凹部51とを係合解除させた場合、肘掛20が自重によって勢いよく下降してしまい、所望の高さ位置を通り過ぎてしまう事態が生じることがある。 【0008】かかる事態が生じると、高さ調節していた者に不快感を与えるとともに、不意に下降した肘掛20に手などが衝突して怪我をするおそれがある。そこで、例えば肘掛20と支持部材10との間に大きな摩擦力を発生させるなどして、肘掛20が勢いよく下降してしまうのを防止する必要がある。 【0009】一方、肘掛20の位置を高くする場合には、肘掛20を自重に抗して持ち上げなければならないので、肘掛20にかかる抵抗が少ないほうが高さ調節する者にとって便宜である。 【0010】そこで、ブレーキ装置(図示省略)を設け、肘掛20を下降させる場合には、ブレーキ力を作用させ、かつ上昇させる場合にはブレーキ力を作用させないようにする(又はブレーキ力を弱める)ことが考えられる。 【0011】しかし、これでは、構造が大型化・複雑化してしまうとともに、高さ調節に合わせてブレーキ装置の操作も行わなければならず、取扱いにくくなってしまう。本発明の目的は、大型化・複雑化させることなく容易かつ安全に高さ調節することができる取扱い容易な肘掛付き椅子を提供することにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、座部の両側の支持部材に、肘掛が高さ調節手段を介して上下方向に位置調節可能に設けられ、かつ高さ調節手段が、支持部材に上下方向に離隔形成された複数の係合凹部と、肘掛のカバー部に各係合凹部と係合・係合解除可能に設けられた係合凸部と、この係合凸部と連結された操作部とを含み、操作部が所定操作された場合に係合凸部と係合凹部とを係合可能かつ係合解除可能に形成された肘掛付き椅子において、操作部に加えられた操作外力の大きさに応じた接触圧力で支持部材の係合面と摩擦係合する弾性ばね部材をカバー部に設け、この弾性ばね部材が、肘掛が下降された場合に突っ張り変形して係合面との間の接触圧力を増大し、かつ肘掛が上昇された場合には突っ張り変形せずに接触圧力の減少する方向へ変形する形態とされたことを特徴とする。 【0013】かかる発明の場合、操作部に操作外力(例えば、押圧力)が加えられると、弾性ばね部材が操作外力の大きさに応じた接触圧力で支持部材の係合面と摩擦係合する。すなわち、弾性ばね部材と支持部材の係合面との間には、操作外力の大きさに応じた摩擦力(静止時には静摩擦力,移動時には動摩擦力)が発生する。 【0014】この状態で、肘掛が下降されると、弾性ばね部材は突っ張り変形して係合面との間の接触圧力が増大(したがって、動摩擦力が増大)する。そのため、肘掛が勢いよく下降してしまうような事態は生じない。したがって、肘掛が、高さ調節している者の手などに衝突して怪我を負わせたり、所望の高さ位置を通り過ぎてしまうような事態は生じない。 【0015】一方、操作部を押圧しつつ肘掛を上昇させた場合、弾性ばね部材は突っ張り変形せずに接触圧力の減小する方向へ変形されるので、接触圧力(動摩擦力)は肘掛が下降される場合よりも減少される。 【0016】このように、上昇・下降時の弾性ばね部材の変形特性の違いを利用して、肘掛と支持部材との間に生じる摩擦力を増減するので、構造が大型化・複雑化しない。また、格別の切換操作をする必要もなく取扱いにくくなることもない。 【0017】請求項2の発明は、前記操作部が、下端部が支軸部を介して前記カバー部に回動可能に支持されかつ当該下端部よりも上方部分に指掛け部が形成された操作レバーからなることを特徴とする。 【0018】かかる発明では、座部に腰掛けた人が手の各指を操作レバーの指掛け部に掛けた場合、人差し指が支軸部から最も遠く離れた部分(回転モーメントの腕が一番長い部分)に掛かることになる。ここにおいて、人の指の中でも人差し指は動かしやすく容易に大きな力を操作レバーに加えることができる。そのため、人差し指等を用いて操作レバーに大きな回転モーメントを作用させることができるので、操作レバーを一段と容易かつ円滑に回動操作できる。したがって、請求項1の発明の場合と同様な作用効果を奏し得る他、一段と取扱いが容易となる。 【0019】請求項3の発明は、前記操作レバーの指掛け部の上部に突起部を設けた肘掛付き椅子である。 【0020】かかる発明では、請求項2の発明の場合と同様な作用効果を奏し得る他、座部に腰掛けた人が手の指を操作レバーの指掛け部に掛けた状態で肘掛を上昇・下降させた場合(特に上昇させた場合)に人差し指等が指掛部から外れてしまうのを一段と確実に防止できる。 【0021】請求項4の発明は、前記操作レバーの突起部の最突出部分よりも下方の前側端面を上方へ行くに連れて外部への突出量が大きくなる傾斜面とした肘掛付き椅子である。 【0022】かかる発明では、座部に腰掛けた人が肘掛を上昇させて高さ位置を調節する場合に、突起部の傾斜面に例えば人差し指を当て他の指は指掛け部に軽く接触(又は非接触)させた状態で手を持ち上げると、操作レバーは人差し指から傾斜面に作用する押上げ力によって弾性ばね部材の弾性力に抗して支軸部を中心として回動する。これにより、係合凸部と係合凹部との係合が解除される。この際、突起部によって人差し指等が指掛け部から外れるのが阻止されるので、肘掛が上昇途中で落下してしまうような事態は生じない。 【0023】このように、突起部の傾斜面に人差し指を当てた状態で手を持ち上げるだけで、肘掛の係止状態を解除して円滑に上昇動作に移行させることができる。したがって、請求項3の発明の場合と同様な作用効果を奏し得る他、一段と容易かつ円滑に肘掛を上昇させて高さ調節することができる。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。本肘掛付き椅子は、図1〜図3に示すように、基本的構成は従来例(図4,図5)の場合と同様とされているが、弾性ばね部材60を設け、上昇・下降時の弾性ばね部材60の変形特性の違いを利用して、肘掛20と支持部材10との間に生じる摩擦力を肘掛20下降時に増大可能かつ上昇時に減少可能に形成されている。 【0025】なお、従来例(図4,図5)の場合と共通する構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略化または省略する。 【0026】まず、支持部材10は、図1および図2に示すように、例えば横断面楕円形状の金属製パイプ材から形成されている。なお、図2は、図1の矢視線X−Xによる断面図である。また、肘掛20は、使用者の腕や肘等を直接受ける本体部20Dと、この本体部20Dを支持部材10に上下動可能に装着するためのカバー部25とから形成されている。なお、本体部20Dおよびカバー部25は、例えば合成樹脂製とされている。 【0027】より具体的には、カバー部25は、図1に示すように、支持部材10の外面と摺接する内側ガイド部27と、支持部材10の内面と摺接する中支持部28とを有している。このカバー部25の内側ガイド部27と中支持部28との協働により、肘掛20をがたつかせることなく支持部材10に沿って上下方向(Z方向)に移動させることができる。 【0028】また、カバー部25には、操作部としての操作レバー54が支軸部57を介して回動操作可能に設けられている。この実施形態では、操作レバー54は、作動部54Bを有し、作動部材(53)を兼用するものとされている。 【0029】一般に、回動操作型の操作レバーに力を加えて回動操作させる場合、力は回動支点に近い部分に加えるよりも遠い部分に加える方が回動支点からの距離が大きくなるので、より大きな回転モーメントを作用させることができる。すなわち、操作レバーを一段と容易に回動操作することができる。 【0030】一方、肘掛付き椅子の座部に腰掛けた者が、操作レバーに手の指を掛けて押圧する場合、人差し指は動かしやすく容易に大きな力を操作レバーに加えることができる。 【0031】そこで、本発明では、座部(3)に腰掛けた者が操作レバー54に指を掛けた場合に人差し指が回動支点から遠い部分に位置するように、操作レバー54の下端部を支軸部57を介してカバー部25に回動可能に取付けるとともに、当該操作レバー54の下端部よりも上方部分に指掛け部58を形成することとしたのである。 【0032】また、この実施形態では、操作レバー54の指掛け部58の上部に指抜け防止用の突起部59を設け、該指掛け部58に人差し指等を掛けて肘掛20を上下動させた場合に人差し指が指掛け部58から外れてしまうのを防止可能に形成してある。そして、操作レバー54の指掛け部59の最突出部分59aよりも下方の前側端面は上方へ行くに連れて外部への突出量が大きくなる傾斜面59bとしてある。 【0033】より具体的には、操作レバー54の指掛け部58は、カバー部25の前面開口部25Aから前方へ向けて突出されており、外部から押圧可能かつ押圧解除可能に形成されている。操作レバー54の作動部54Bには係合凸部(係合ピン52)が取り付けられている。 【0034】なお、上記した突起部59の傾斜面59bは、上方に凸となる曲面形状とされている。そのため、一段と人差し指が掛けやすくなり、操作レバーをより一層円滑かつ確実に回動操作できる。 【0035】したがって、操作レバー54の指掛け部58に掛けた各指(特に、人差し指)に力を入れて当該レバー54を回動操作することにより、係合ピン52が支軸部57を中心として図1中時計回り方向に回動して係合凹部51との係合関係が解除される。これにより、肘掛20は上下方向(Z方向)にフリー状態となる。 【0036】なお、操作レバー54の突起部59の傾斜面59bに人差し指を当て他の指は指掛け部58に軽く接触(又は非接触)させた状態で手を持ち上げると、操作レバー54は人差し指から傾斜面59bに作用する押上げ力によって弾性ばね部材60の弾性力に抗して支軸部57を中心として図1で時計回り方向に回動し、係合ピン52と係合凹部51との係合関係が解除される。 【0037】この際、突起部59によって人差し指等が指掛け部58から外れるのが阻止されるので、肘掛20が上昇途中で落下してしまうような事態は生じない。 【0038】したがって、突起部59の傾斜面59bに人差し指を当てた状態で手を持ち上げるだけで、肘掛20の係止状態を解除して円滑に上昇動作に移行させることができる。 【0039】次に、操作レバー54の指掛け部58に対する押圧が解除されると、当該操作レバー54は後に詳述する弾性ばね部材60の弾性力によって図1で反時計回り方向に回動して、係合凸部(係合ピン52)と係合凹部51とが係合される。これにより、肘掛20は係止される。 【0040】次に、弾性ばね部材60は、操作レバー54の指掛け部58に加えられた押圧力の大きさに応じた接触圧力で支持部材10の係合面11と摩擦係合可能にカバー部25に設けられている。 【0041】そして、弾性ばね部材60は、肘掛20が下降された場合に突っ張り変形して支持部材10の係合面11との間の接触圧力を増大し、かつ肘掛20が上昇された場合には突っ張り変形せずに接触圧力の減少する方向へ変形する形態とされている。 【0042】より具体的には、弾性ばね部材60は、その長手方向のほぼ中央部で内側に向けて折り曲げられて全体くの字形状に屈曲形成されており、その先端部62は外側に少し折り返されている。この弾性ばね部材60は、その基端部61がタッピンネジ等で操作レバー54に固着されており、かつその先端部62は支持部材10の係合面11と接触されている。 【0043】なお、弾性ばね部材60は、弾性に富んだ金属材料又は非金属材料から形成可能であるが、この実施形態では弾性ばね部材60が肘掛20の上下方向移動時に支持部材10の係合面11と摺接することを考慮して、軋み音等が生じないように弾性に富んだ合成樹脂材で形成してある。 【0044】次に、この実施形態の作用について説明する。例えば、肘掛付き椅子の座部(3)に座った人が、操作レバー54の指掛け部58に人差し指等の各指を掛け、各指(特に、人差し指)に力を入れて当該レバーを図1で時計回り方向に押圧すると、係合ピン52と係合凹部51との係合関係が解除されて、肘掛20は上下方向(Z方向)にフリー状態となる。 【0045】この際、弾性ばね部材60の先端部62は操作外力(押圧力)の大きさに応じた接触圧力で支持部材10の係合面11と摩擦係合する。すなわち、弾性ばね部材60の先端部62と支持部材10の係合面11との間には、押圧力の大きさに応じた摩擦力が発生する。なお、摩擦力は、肘掛20が上下動する前は静摩擦力であり、肘掛20が上下動中は動摩擦力である。いずれの摩擦力も、接触圧力の大きさに応じた大きさをもつ。 【0046】次に、その状態で、上記した人が操作レバー54に指を掛けた状態で肘掛20を下降させると、図3(A)に示すように、弾性ばね部材60の先端部62には上向きの動摩擦力(Fd)が発生する。 【0047】すると、弾性ばね部材60は、動摩擦力(Fd)の成分(Fd1)によって図3(A)中反時計回り方向(すなわち、支持部材10の係合面11に食込む方向)に付勢されるため、係合面11との接触圧力が大きくなり、かかる接触圧力の増大に伴い動摩擦力(Fd)も増大する。そのため、肘掛20には、弾性ばね部材60を介して下降に抵抗する大きな抵抗力(摩擦力)が作用することになる。 【0048】一方、上記した人が操作レバー54に指を掛けた状態で肘掛20を上昇させる場合、図3(B)に示すように、弾性ばね部材60の先端部62に作用する下向きの動摩擦力(Fu)の成分(Fu1)によって弾性ばね部材60は図中時計回り方向に変形されるため、上記先端部62と係合面11との間の接触圧力が減小し、かかる接触圧力の減小に伴い動摩擦力(Fu)も減少する。 【0049】上記したように、肘掛20を下降させる場合には、弾性ばね部材60が突っ張り変形して係合面11との間の接触圧力が増大〔したがって、動摩擦力(Fd)が増大〕するため、肘掛20が勢いよく下降してしまうような事態は生じない。したがって、肘掛20が、高さ調節している者の手などに衝突して怪我を負わせたり、所望の高さ位置を通り過ぎてしまうような事態は生じない。 【0050】一方、肘掛20を上昇させる場合には、弾性ばね部材60は突っ張り変形せずに接触圧力の減小する方向へ変形されるので、接触圧力〔動摩擦力(Fu)〕は肘掛20が下降される場合よりも減少される。そのため、肘掛20を自重に抗して容易に持ち上げることができる。 【0051】しかして、この実施形態によれば、操作レバー54の指掛け部58に加えられた押圧力の大きさに応じた接触圧力で支持部材10の係合面11と摩擦係合する弾性ばね部材60をカバー部25に設け、この弾性ばね部材25が、肘掛20が下降された場合に突っ張り変形して係合面11との間の接触圧力を増大し、かつ肘掛20が上昇された場合には突っ張り変形せずに接触圧力の減少する方向へ変形する形態とされているので、大型化・複雑化させることなく容易かつ安全に高さ調節することができる。 【0052】また、操作部が、下端部が支軸部57を介してカバー部25に回動可能に支持されかつ当該下端部よりも上方部分に指掛け部58が形成された操作レバー54からなるので、操作レバー54を一段と容易かつ円滑に回動操作できる。 【0053】また、操作レバー54の指掛け部58の上部に突起部59を設けたので、当該指掛け部58に指を掛けた状態で肘掛20を上下動させる場合に、人差し指等が操作レバー54から外れてしまうのを防止することができる。したがって、肘掛20の高さ調節を一段と確実に行うことができる。 【0054】また、操作レバー54の突起部59の最突出部分59aよりも下方の前側端面を傾斜面59bとしたので、座部(3)に腰掛けた人が突起部59の傾斜面59bに人差し指を当てた状態で手を持ち上げるだけで、肘掛20の係止状態を解除して円滑に上昇動作に移行させることができる。したがって、一段と容易かつ円滑に肘掛20を上昇させて高さ調節することができる。 【0055】さらに、操作レバー54が操作部(55)と作動部材(53)とを兼用したので、一段と構成を簡素化してコスト低減を図ることができる。 【0056】さらにまた、弾性ばね部材60が操作レバー54を操作外力が解除された場合に元の位置に復帰させる復帰用ばね部材(59SP)の役目を果たすので、より一段と構成を簡素化してコスト低減を図ることができる。そして、この弾性ばね部材60は合成樹脂製とされているので、肘掛20の上昇・下降時に支持部材10の係合面11と摺接しても軋み音等の不快音が生じることはない。また、一段と容易に成形できる。 【0057】 【発明の効果】請求項1の発明によれば、操作レバーの操作部に加えられた操作外力の大きさに応じた接触圧力で支持部材の係合面と摩擦係合する弾性ばね部材をカバー部に設け、この弾性ばね部材が肘掛が下降された場合に突っ張り変形して係合面との間の接触圧力を増大し、かつ肘掛が上昇された場合には突っ張り変形せずに接触圧力の減少する方向へ変形する形態とされているので、大型化・複雑化させることなく容易かつ安全に高さ調節することができる。 【0058】請求項2の発明によれば、操作部が、下端部が支軸部を介してカバー部に回動可能に支持されかつ当該下端部よりも上方部分に指掛け部が形成された操作レバーからなるので、人の指の中でも動かしやすく容易に大きな力を加えることができる人差し指を、支軸部から最も遠く離れた指掛け部の部位に掛けて操作レバーに大きな回転モーメントを作用させることができる。したがって、操作レバーを一段と容易かつ円滑に回動操作でき、請求項1の発明の場合と同様な効果を奏し得る他、一段と取扱い容易となる。 【0059】請求項3の発明によれば、操作レバーの指掛け部の上部に突起部を設けたので、請求項2の発明の場合と同様な効果を奏し得る他、肘掛の上昇・下降時に人差し指等が指掛け部から外れてしまうのを一段と確実に防止できる。 【0060】請求項4の発明によれば、操作レバーの突起部の最突出部分よりも下方の前側端面を傾斜面としたので、突起部の傾斜面に人差し指を当てた状態で手を持ち上げるだけで、肘掛の係止状態を解除して円滑に上昇動作に移行させることができる。したがって、請求項3の発明の場合と同様な効果を奏し得る他、一段と容易かつ円滑に肘掛を上昇させて高さ調節することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591130803 【氏名又は名称】株式会社東洋工芸
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月11日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】長島 悦夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−56526 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−216774 |
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