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【発明の名称】 車両用アームレスト
【発明者】 【氏名】星 野 昭 彦

【要約】 【課題】シートバックフレームに回転可能に装着される車両用アームレストにおいて、簡単な操作で着脱が可能であり、子供等のウォークスルーを防止する。アームレストを取外した後の外観を向上させる。

【解決手段】シートバックフレーム13に固着される支持ブラケット30に回転可能に支持される回転体ベース40と、回転体ベース40に着脱自在に装着されるアームレスト本体50とから構成され、操作ボタン84の操作により、ロックプレート73を進退動作させて回転体ベース40とアームレスト本体50との間のロック及びロック解除を行ない、簡単な操作でシートバックフレーム13に対してアームレスト本体50を着脱可能とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両用シートのシートバックフレームにアームレスト本体が回転可能に装着されると共に、シートバックフレームからアームレスト本体を着脱可能とした車両用アームレストにおいて、前記アームレストは、シートバックフレームに固着される支持ブラケットに回転可能に支持される回転体ベースと、この回転体ベースにホルダ部を介して着脱可能に装着されるアームレスト本体と、アームレスト本体に内装されるロックプレートによりアームレスト本体のホルダ部と回転体ベースとをロック固定するロック機構と、該ロックプレートを後退させ、アームレスト本体のホルダ部と回転体ベースとのロック状態を解除するロック解除機構を備えたことを特徴とする車両用アームレスト。
【請求項2】 前記回転体ベースからアームレスト本体を取外した後、樹脂カバーにより回転体ベースを被覆したことを特徴とする請求項1に記載の車両用アームレスト。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用アームレストに関するもので、更に詳細に説明すると、車両用シートのシートバックフレームにアームレスト本体が回転可能に装着されると共に、シートバックフレームからアームレスト本体を着脱可能とした車両用アームレストに関する。
【0002】
【従来の技術】図6はワンボックスカーにおける座席の配置を示すもので、ワンボックスカー1の室内は、前後方向に沿ってフロント側からフロントシート2,セカンドシート3,サードシート4の3列のシートが配置されている。そして、セカンドシート3のシートバック3aのトリム側には快適性を確保するためにアームレスト5が設置され、また、サードシート4はベンチシートが使用されることが多い。
【0003】またフロントシート2をウォークスルーとすれば、運転席から後席に車内で行き来が可能であり居住性を向上させることができるものである。更に、座席のレイアウトを変更して車室内スペースに種々のバリエーションを付与するために、セカンドシート3を図中矢印方向に回転可能として、乗員が様々な着座姿勢をとることを可能にした回転シートを使用することが多くなってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、フロントシート2をウォークスルーとした場合には、子供等が車両の走行中に移動し易く、子供等が転倒する等の虞れを有していた。またセカンドシート3を回転操作する際、アームレスト5と車体側壁に内装されているトリム部品6との間の干渉を避ける必要があり、そのため、セカンドシート3のシートクッション3bの幅を狭くしてセカンドシート3の回転操作時における操作スペースを確保していた。よって、車室内の有効なスペース利用が図れないという問題点があった。
【0005】また、セカンドシート3のシートクッション3bの横幅が狭いため、乗員の着座スペースを充分にとることができず、快適な着座姿勢をとることができないという欠点も指摘されていた。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、アームレスト本体を設けることによりアームレストを利用することができると共に、子供等が車両の走行中にウォークスルーができないようにし、ウォークスルーしたい場合にはアームレスト本体を取外すことにより簡易迅速にウォークスルーとすることができ、特に回転シートの回転操作時、車体側との干渉を簡単に回避するために、アームレスト本体をシートバックフレームに対して簡単な操作で着脱可能とした車両用アームレストを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両用シートのシートバックフレームにアームレスト本体が回転可能に装着されると共に、シートバックフレームからアームレスト本体を着脱可能とした車両用アームレストにおいて、前記アームレストは、シートバックフレームに固着される支持ブラケットに回転可能に支持される回転体ベースと、この回転体ベースにホルダ部を介して着脱可能に装着されるアームレスト本体と、アームレスト本体に内装されるロックプレートによりアームレスト本体のホルダ部と回転体ベースとをロック固定するロック機構と、該ロックプレートを後退させ、アームレスト本体のホルダ部と回転体ベースとのロック状態を解除するロック解除機構を備えたことを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、回転体ベースからアームレスト本体を取外した後、樹脂カバーにより回転体ベースを被覆したことを特徴とする。
【0009】そして、請求項1に記載の発明によれば、ロック解除機構を操作すれば、アームレスト本体内のロックプレートが後退して、アームレスト本体のホルダ部と回転体ベースとの係合が解除されるため、シートバックフレームに支持されている回転体ベースに対してアームレスト本体を簡単に取外すことができ、同様にアームレスト本体をシートバックフレームに取付ける場合においても、ロック解除機構を操作して、ロックプレートを後退させた状態でシートバックフレーム側の回転体ベースにアームレスト本体のホルダ部を嵌込み操作して、ロック解除機構をフリー状態とすれば、アームレスト本体内部のロックプレートが前進して、アームレスト本体と回転体ベースとをロックすることになり、シートバックフレームにアームレスト本体を簡単に取付けることができ、子供等が車両の走行中にウォークスルーができないようにすることができる。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、アームレスト本体を取外した回転体ベースに対して樹脂カバーを被覆するという構成であるため、回転体ベースのフランジや回転体ベース内部のねじ等の取付備品が外部に露出することがない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る車両用アームレストを図面を参照して詳述する。図1は本発明に係る車両用アームレストの分解斜視図、図2はシートバックにアームレストを装着した状態を示す外観図、図3はシートバックフレームにアームレスト本体を取付けた状態を示す断面図、図4はアームレスト本体を取外し、樹脂カバーを取付けた状態を示す外観図、図5は本発明に係るアームレストにおける衝撃吸収作用を示す側面図である。
【0012】図1において、車両用シート10は、シートクッション11にシートバック12がリクライニング機構を介して取付けられており、シートバックフレーム13に本発明に係るアームレスト20が設置されている。尚、シートバック12の構成はシートバックフレーム13の外表面にパッド,表皮材が被覆されるが、要部ではないのでここではその説明は省略する。
【0013】上記アームレスト20は、シートバックフレーム13に固着される支持ブラケット30と、支持ブラケット30に回動可能に支持される回転体ベース40と、回転体ベース40に着脱可能に装着されるアームレスト本体50とから大略構成され、アームレスト本体50を取外した際に回転体ベース40を覆う樹脂カバーCが別途設置されている。
【0014】更に詳しくは、シートバックフレーム13に対する支持ブラケット30及び回転体ベース40の取付構造について図1及び図3を基に説明すると、支持ブラケット30は金属板を折曲形成してなり、下部側をシートバックフレーム13への取付部31とし、上部側を回転体ベース40の支持部32とするために、段部を設けた形状に成形されており、取付部31の左右2箇所に取付孔33が開設されると共に、支持部32の略中央部にも取付孔34が開設され、外方に向けて突出するガイドピン35が形成されている。
【0015】一方、回転体ベース40は、略方形の浅底ケース状に成形された金属等の剛性材料からなり、この回転体ベース40は、支持ブラケット30の支持部32と当接して回動可能に支持できるように、回転体ベース40の底面41の中央に軸孔42が開設され、支持ブラケット30のガイドピン35をガイドする円弧状のガイド溝43が開設されている。
【0016】そして、支持ブラケット30の取付孔33にボルト60を挿通して、シートバックフレーム13の取付孔14内に締付固定すると共に、回転体ベース40の回転軸となる支軸ボルト61を回転体ベース40の軸孔42、及び支持ブラケット30の取付孔34内に挿通させてシートバックフレーム13の取付孔15内に締付固定する。
【0017】支軸ボルト61は先端側のねじ部61aはシートバックフレーム13の取付孔15内面のナット15aに締付固定されるが、円柱部61bは回転体ベース40の軸孔42及び支持ブラケット30の取付孔34内に嵌挿され、回転体ベース40は支持ブラケット30に対して回転可能に支持されている。
【0018】更に、支持ブラケット30の上部後縁側に切欠き36が形成され、シートバックフレーム13の係合ピン16が上記切欠き36内に係止された状態で固着される。
【0019】従って、シートバックフレーム13に対して支持ブラケット30がボルト60、支軸ボルト61により3点で強固に固定されると共に、支持ブラッケット30に対して回転体ベース40はガイドピン35が回転体ベース40のガイド溝43の終端間の回動範囲で回転体ベース40の回動を許容することになり、回転体ベース40は支持ブラケット30により図1中矢印方向に回動可能に支持されている。
【0020】次に、アームレスト本体50は、樹脂成形体からなる本体フレーム51の外表面をパッド52,表皮材53で被覆して構成されており、本体フレーム51の内面側に回転体ベース40と係合を解除できるロック機構70及びロックを解除するロック解除機構80が設けられている。
【0021】即ち、アームレスト本体50の本体フレーム51の内面には、回転体ベース40に着脱自在に装着できるホルダ部71が形成されており、このホルダ部71は回転体ベース40の周縁フランジを被冠できる外形寸法を備えている。このホルダ部71と並列してロックプレート支持ホルダ72が設けられ、このホルダ72にロックプレート73が進退可能に支持されている。
【0022】そして、このロックプレート73は押圧バネ74によりロックプレート73の先端に設けたロック片73aがホルダ部71の貫通孔71aを通してホルダ部71内に進出するようにバネ付勢されている。
【0023】従って、アームレスト本体50を回転体ベース40に取付けるには、ロックプレート73を後退させた状態でアームレスト本体50のホルダ部71を回転体ベース40に嵌込んで、その後、ロックプレート73に加えた外力を解除すれば、ロックプレート73が押圧バネ74のバネ圧により付勢され、ロック片73aが回転体ベース40の係合孔44内に係着することにより、アームレスト本体50が回転体ベース40に固定され、回転体ベース40の回転動作に応じて図2中矢印で示すようにアームレスト本体50を回動動作できる。
【0024】一方、このロック機構70を解除するロック解除機構80としては、ホルダ部71の反対側の本体フレーム51に開口81が開設されており、この開口81の表面側に固定するプレート82に揺動片83が支持されており、この揺動片83の一端83aを押圧する操作ボタン84がプレート82のシリンダ85内にスプリング86を介して差し込まれている。
【0025】前記操作ボタン84で揺動片83の一端83aを押圧することにより、揺動片83の他端83bが揺動片83の支点83cを中心に回動し、この他端83bにケーブル87の一端が固定され、ケーブル87の他端がロックプレート73の後端に接続されているため、操作ボタン84を押圧すれば、ケーブル87を通じてロックプレート73が後退し、ロック片73aの係合が解除されて回転体ベース40からアームレスト本体50は取外し可能な状態となる。
【0026】そして、本発明に係るアームレスト20は、アームレスト本体50をシートバックフレーム13から取外した後、図4に示すように、樹脂カバーCにより回転体ベース40を被覆すれば、回転体ベース40内の支軸ボルト60等の取付備品やガイド溝43等が外部に露出することがなく、美観上、好ましいと共に、回転体ベース40のフランジのエッジや内部の取付備品等に乗員の指が触れて怪我をすることがなく、安全上も好ましい。
【0027】次に、図4に示す状態から図2に示す状態、即ちシートバックフレーム13にアームレスト本体50を取付けるには、シートバックフレーム13から樹脂カバーCを取外した後、アームレスト本体50のロック解除機構80の操作ボタン84を押込んでケーブル87を通じてロック機構70のロックプレート73を後退させた状態で上述したように、アームレスト本体50のホルダ部71が回転体ベース40を被冠するように取付け、操作ボタン84から手を離せば、押圧バネ74のバネ圧によりロックプレート73がホルダ部71内に進出し、回転体ベース40の係合孔44内にロック片73aが係合して、回転体ベース40に対してアームレスト本体50を強固に固着することができ、アームレスト本体50をシートバックフレーム13に簡単に取付けることができる。
【0028】また、アームレスト本体50をシートバックフレーム13から取外すには、ロック解除機構80の操作ボタン84を押圧すればケーブル87を通じてロックプレート73を後退させることができ、アームレスト本体50と回転体ベース40との間の係合が解除されて、簡単にアームレスト本体50を取外すことができる。
【0029】従って、本発明に係るアームレスト20を回転シートに適用した場合、アームレスト本体50をシートバック12から簡単に取外せるため、車体側壁のトリム部品との干渉を回避して、スムーズな回転操作を行なうことができ、シートクッションの横幅も広く設定でき、着座スペースを充分確保することができる。
【0030】更に、万一、衝突事故等が生じた場合には、シートバックフレーム13の係合ピン16に支持ブラケット30の切欠き36が係合しているが、図5に示すように、シートバック12が後方へ倒れ込む外力が加わった際には、係合ピン16と切欠き36との係合が解除されて、剛性部材である支持ブラケット30が障害とならず、シートバック12が後方へ容易に倒れ込み、衝撃を有効に吸収することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明した通り、請求項1に記載の発明によれば、ロック解除機構を操作すれば、アームレスト本体内のロックプレートが後退して、アームレスト本体のホルダ部と回転体ベースとの係合が解除されるため、シートバックフレームに支持されている回転体ベースに対してアームレスト本体を簡単に取外すことができ、同様にアームレスト本体をシートバックフレームに取付ける場合においても、ロック解除機構を操作して、ロックプレートを後退させた状態でシートバックフレーム側の回転体ベースにアームレスト本体のホルダ部を嵌込み操作して、ロック解除機構をフリー状態とすれば、アームレスト本体内部のロックプレートが前進して、アームレスト本体と回転体ベースとをロックすることになり、シートバックフレームにアームレスト本体を簡単に取付けることができ、子供等が車両の走行中にウォークスルーができないようにすることができる。
【0032】従って、回転シートに適用した場合、アームレスト本体を取外せば、車体側壁の内装トリムと干渉することがなく、シートクッションの横幅を小さく設定する必要がなく、充分な着座スペースを確保することができ、またウォークスルーとすることができるという効果を有する。
【0033】請求項2に記載の発明によれば、アームレスト本体を取外せば、機構部品である回転体ベースは、樹脂カバーにより被覆されているため、体裁上好ましいと共に、回転体ベースのフランジのエッジや取付備品等に指が触れることがなく、安全面においても優れたウォークスルーとすることができるという効果を有する。
【出願人】 【識別番号】000210089
【氏名又は名称】池田物産株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 修
【公開番号】 特開平11−18875
【公開日】 平成11年(1999)1月26日
【出願番号】 特願平9−187687