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【発明の名称】 座椅子
【発明者】 【氏名】坂井 徳栄

【要約】 【課題】従来の座椅子は、座部の後端に背凭れ或は折畳み可能な背凭れが取付けられているだけであるため、殊に、炬燵や机に向って使う際、炬燵や机と背凭れの間隔が狭く、更に、足が炬燵や机の下に入っているため、座椅子に座るときや座椅子から立ち上がるときに難渋していた。以上のような欠点に鑑み、炬燵や机に向って座椅子を使用するとき、座ったり立ったりする際、炬燵や机と座椅子の背凭れの間の間隔を広げるため、座部を後方に向って摺動させ、更に、水平方向に回転或は回動させることにより立ち易い或は座り易い座椅子を提供することを目的としたものであります。

【解決手段】請求項1記載の座椅子は、人が座るための座部と、その座部の近傍に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするための進退動容易化手段と、を備え、座部に座った状態で座部を水平方向に進退動させることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 人が座るための座部と、その座部の近傍に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするための進退動容易化手段と、を備え、座部に座った状態で座部を水平方向に進退動させることを特徴とする座椅子。
【請求項2】 人が座るための座部と、その座部の下方に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするため滑り易い下端面を備えた底板と、を備え、人が座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させることを特徴とする座椅子。
【請求項3】 人が座るための座部と、その座部の下方に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするため滑り易い下端面を備えた筋状突起と、を備え、人が座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させることを特徴とする座椅子。
【請求項4】 人が座るための座部と、その座部の近傍に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするため進退動方向に回転可能な回転体と、を備え、人が座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させることを特徴とする座椅子。
【請求項5】 人が座るための座部と、その座部に人が座った際、人及び座椅子の重心線より座部の一端寄りに取付けられた第一の回転体と、その第一の回転体が取付けられた側の座部の端部に取付けられた第二の回転体と、を備え、人が座部に座った状態で第二の回転体側に重心を移動することにより第二の回転体を接地させた後、座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させることを特徴とする座椅子。
【請求項6】 人が座るための座部と、その座部の一端部に取付けられた回転体と、その座部の他端部の下方に取付けられ、滑り易い下端面を備えた滑動部材と、を備え、人が座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させることを特徴とする座椅子。
【請求項7】 人が座るための座部と、その座部の近傍に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするための進退動容易化手段と、座部の下方に取付けられ、座部を水平方向に回転或は回動可能とする回転或は回動部材と、を備え、人が座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させ、かつ、その座部を水平方向に回転或は回動させることを特徴とする座椅子。
【請求項8】 人が座るための座部と、その座部の人の臀部を載せるための後方部に形成され、折り曲げた脚を載せるための前方部より一段と高い座部と、を備えていることを特徴とする座椅子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋内で使用する座椅子に関し、更に詳しくは、座部の近傍に進退動容易化手段を取付けることにより座部を水平方向に進退動させ、座部から立ったり座ったりすることを容易にするための座椅子と、座ったとき臀部が載る後方部を一段と高くした座部を備えることにより足腰脊髄などに掛かる負担を軽減するための座椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、室内で座る際の補助手段として、図20に示すような座椅子があった。この座椅子は、座部Aの後方部に折畳み可能な背凭れBを設け、その背凭れBの両側の所定の位置に折畳み可能な肘掛C,Cが設けられていた。又、図示していないが、単に座部の後方に背凭れを取付けた座椅子や座部が水平方向に回転する座椅子もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の座椅子に座ると大変楽ではあるが、座部が水平方向即ち前後方向に進退動不能なため、炬燵や机などに向って使う際、炬燵や机と背凭れの間隔が狭く、更に、足特に膝が炬燵や机の下に入っているため、例え肘掛を折畳んでも座椅子に座るときや座椅子から立ち上がるときに難渋していた。そしてこのような座椅子は、一旦、座椅子に座ってから、手足を座椅子の周囲について腰を浮かせた上で座椅子を所望の位置に引寄せる必要があったが、座部の下端面が平滑に形成されていないため、簡単に引寄せることがでなかった。又、座部が水平方向に回転或は回動する座椅子を炬燵や机に向って使うとき、その炬燵や机と座椅子の背凭れの間が狭い上に、座椅子に座った状態で座部を回転すると炬燵や机に膝が当り簡単に回転できず、前記の座椅子と同様の座椅子に座ってからその座椅子を引寄せるという操作を必要としていた。これらの従来の座椅子は、座部の上端面が平坦に造られており、これらの座椅子に座ったとき、足が載る前方部と臀部が載る後方部が同じ高さになるため、足腰や脊髄など人体に無用な負担が掛かり、特に前屈みになる姿勢を取るときに臀部が載る後方部に荷重が掛かっているので大変苦痛であった。そこで本発明が解決しようとする課題は、以上のような欠点に鑑み、座椅子を炬燵や机に向って使い立ったり座ったりする際、座部を水平方向即ち後方に向って後退させ、炬燵や机と座椅子の背凭れの間の間隔を広げることにより、立ち易い或は座り易くした座椅子を提供し、更に、座部を後方に向って後退させて炬燵や机と座椅子の背凭れの間の間隔を広げて炬燵や机の天板の下から足を引き抜いた上で水平方向に回転或は回動することにより立ち易く或は座り易くした座椅子を提供し、更に、座部の前方より後方を一段高くすることにより座った時に足腰或は脊髄に負担が掛からない座椅子を提供することを目的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る座椅子は、以上のような課題を解決するものであって、次のようなものである。請求項1に係る発明の座椅子は、人が座るための座部と、その座部の近傍に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするための進退動容易化手段と、を備え、座部に座った状態で座部を水平方向に進退動させることを特徴とする。
【0005】請求項2に係る発明の座椅子は、人が座るための座部と、その座部の下方に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするため滑り易い下端面を備えた底板と、を備え、人が座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させることを特徴とする。
【0006】請求項3に係る発明の座椅子は、人が座るための座部と、その座部の下方に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするため滑り易い下端面を備えた筋状突起と、を備え、人が座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させることを特徴とする。
【0007】請求項4に係る発明の座椅子は、人が座るための座部と、その座部の近傍に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするため進退動方向に回転可能な回転体と、を備え、人が座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させることを特徴とする。
【0008】請求項5に係る発明の座椅子は、人が座るための座部と、その座部に人が座った際、人及び座椅子の重心線より座部の一端寄りに取付けられた第一の回転体と、その第一の回転体が取付けられた側の座部の端部に取付けられた第二の回転体と、を備え、人が座部に座った状態で第二の回転体側に重心を移動することにより第二の回転体を接地させた後、座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させることを特徴とする。
【0009】請求項6に係る発明の座椅子は、人が座るための座部と、その座部の一端部に取付けられた回転体と、その座部の他端部の下方に取付けられ、滑り易い下端面を備えた滑動部材と、を備え、人が座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させることを特徴とする。
【0010】請求項7に係る発明の座椅子は、人が座るための座部と、その座部の近傍に取付けられ、座部を水平方向に容易に進退動可能とするための進退動容易化手段と、座部の下方に取付けられ、座部を水平方向に回転或は回動可能とする回転或は回動部材と、を備え、人が座部に座った状態で手或は足若しくはその両者を床に当て、座部と共に進退動することにより、座部を水平方向に進退動させ、かつ、その座部を水平方向に回転或は回動させることを特徴とする。
【0011】請求項8に係る発明の座椅子は、人が座るための座部と、その座部の人の臀部を載せるための後方部に形成され、折り曲げた脚を載せるための前方部より一段と高い座部と、を備えていることを特徴とする。
【0012】
【作用】上記構成を備えた請求項1〜6の座椅子は、進退動容易化手段を備えているので、■座椅子に座る時は、ベース上の座部を水平方向即ち座部を後方に向って後退させて背凭れの前方を広げてから座椅子に座り、然る後、手や足を床について座部を所定の位置即ち前方に引寄せて使用し、■座椅子から立ち上がる時は、手足を床について座部を後方に向って後退させて背凭れの前方を広げてから座椅子から立ち上がるから、座椅子を炬燵や机などで使用するとき、座椅子から立ったり、座椅子に座ったりすることがスムーズにでき、大変使い良い座椅子が得られた。
【0013】又、請求項7の座椅子は、前記のように進退動容易化手段と回転或は回動手段を備えているので、上記の作用効果に加え、■座椅子に座る際、ベース上の座部を横方向に回転或は回動してから座椅子に座った後、手足を床について座部を前方向に摺動し、■座椅子から立ち上がる際は、手足を床について座部を後方に向って摺動した上で横方向に回転或は回動してから座椅子から立ち上がるので、請求項1〜6に係る座椅子の作用効果に加え、座部の前方から炬燵や机などの障害物が取り払われた状態で座椅子から立ったり、座ったりすることが容易にできる座椅子が得られた。
【0014】本発明の請求項8に係る座椅子は、前記のような構成を有しているので、後方部の一段と高い座部に臀部を載せて座ると、足が載る前方部が一段低いから、座椅子に座ったときの人の姿勢が自ずと正しくなり、足腰或は脊髄に無用な負担が掛からず、長時間座椅子に座っていても大変楽である。
【0015】
【実施の形態】
「実施の形態1」以下、図面に基づき本発明の実施の形態を外装部材やクッションを取り外した状態即ち内部の枠組みを図示して説明する。図1は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す分解斜視図、図2は、図1の要部拡大縦断面図、図3は、図1の要部拡大縦断面図である。
【0016】図1,2に基づき説明する。座部1を設け、その座部1の後方部に背凭れ2を折畳み可能に取付ける。その背凭れ2の両側部の所定の位置に肘掛3,3を折畳み可能に設ける。人が座った座部1を前後方向に進退動し易いようにその座部1の下部に下端面が滑り易い底板4を取付ける。その底板4は、進退動動容易化手段としての底板4である。即ち、下端面が滑り易い形状の、かつ滑り易い素材で作られた底板4により水平方向即ち前後方向に摺動し易い形状に形成されている。滑り易い底板4とするため、その下端面が平滑な金属や合成樹脂の板やシートを取付けてある。その底板4の代わりに、図3に示すように座部1の下面に下端面が滑り易い筋状突起5,5(その筋状突起の幅は図示したものに拘らない)を進退動方向に設けることもでき、央部に進退動方向の幅広い筋状突起などとすることもできる(図示せず)。座部1の上部にはクッションが取付けられると共に、上記構成の座部1とクッションは、カバーにより被覆してあり、座部1に折畳み可能に取付けた背凭れ2は、下方の取付け部を除き背凭れ2の前方に取付けられたクッションと共にカバーにより被覆されている。背凭れ2の両側に回動可能に取付けた肘掛3,3も又上方に取付けられたクッションと共にカバーにより被覆されている。(カバーは一点鎖線で図示し、クッションは図示せず)
【0017】以上のような構成を備えたことを特徴とする座椅子であるから、炬燵や机の前の所定の位置に置かれた座椅子を使用する際、■先ず座るときは、座り易いように座椅子を炬燵や机からやや離して置き、座部1に腰を降ろして座った後、手や足を床上について踏張りながら腰をやや浮かして座部1を前方に引寄せて腰を降ろす。■次に座椅子から立ち上がるときは、手や足を床上について踏張りながら腰をやや浮かして座部1を後退させ炬燵や机と背凭れ2の間隔を広げた後、立ち上がる。上記のような構成の座椅子には、座部1の下部に下端面が平滑な底板が設けてあるので、座部1に座ったまま床に手や足を着いて踏張り、腰をやや浮かせて座部1を引っ張り或は押すと、座部1が簡単に水平方向即ち前後方に進退動できるから、炬燵や机と背凭れ2の間が広がり、座り易く且つ立ち上がり易い座椅子が得られた。(図3の筋状突起5の際も同様である)
【0018】「実施の形態2」図4〜7に示す本発明の異なる実施例を説明する。尚、本実施例以下の説明に当たって、本発明の記載済み実施例と同一構成部分には、同一符号を付して重複する説明は省略する。図4は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す斜視図、図5は、図4の側面図、図6は、図4の要部拡大正面図、図7は、図4の要部拡大正面図である。図4〜6に基づき説明する。前記本発明の実施の形態と主に異なる点は、座部1の両側の下部に、両端が座部1に固着され、央部が座部1と所定間隔を隔てて取付けられた進退動容易化手段としての棒体6,6を取付けたことである。この棒体6,6形状は、種々考えられ、スキーやそりの下端面のように滑り易く形成されておれば、その形状は図4〜6示したものに拘るものではなく、本数についても、両端の2本に拘らず、図7のように、数本の棒体6,6とすることもできる。以上のような構成の棒体6,6を備えた座椅子であるから、前記実施の形態と同様な作用効果を有する座椅子が得られる。
【0019】「実施の形態3」図8は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す分解斜視図、図9は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す側面図、図10は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す分解斜視図である。図8,9に基づき説明する。前記本発明の実施の形態と主に異なる点は、座部1の両側部の前方と後方に、前後方向(進退動方向)に回転可能な回転体即ち車輪7,7を取付けたことである。図10に示すように、前方の回転体7,7を小径の回転体7a,7aとし、後方の回転体7,7を大径の回転体7b,7bとすることもでき、逆に、前方の回転体7,7を小径の回転体とし、後方の回転体7,7を大径の回転体とすることも可能である。(図示せず)
以上のような構成の回転体7,7を備えた座椅子であるから、前記実施の形態1,2と同様な作用効果を有する座椅子が得られる。
【0020】「実施の形態4」図11は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す分解斜視図、図12は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す側面図、図13は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す分解斜視図、図14は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す側面図である。図11,12に基づき説明する。前記本発明の実施の形態と主に異なる点は、人が座部1に人が座っているときの人と座椅子を合わせた重量の重心線8−8であり、その座部1の前後方向の中心線と直交する線より前端寄りの両側部に、前後方向に回転可能な第1の回転体9,9を取付け、その第1の回転体9,9を取付けた方の前端部に前後方向に回転可能な第2の回転体10,10を取付けたことである。図13,14は、第1の回転体と第2の回転体の取付け位置を反対にした実施の形態である。即ち、第1の回転体9,9を座部の前記の重心線より後端寄りの両側部に取付け、第2の回転体10,10を第1の回転体9,9を取付けた側の後端部の両側部に取付けたものである。図11〜14では、人が平常の姿勢で座椅子に座っているときは、第2の回転体10,10は接地していない。そして、図11〜14では、何れも第1の回転体9,9を大径の回転体とし、第2の回転体10,10を小径の回転体としているが、それらの大小に拘るものではないが、使い勝手の面では、図11,12に図示した実施の形態の方が使い易い。以上のような構成の第1の回転体9,9と第2の回転体10,10を取付けた座椅子であるので、平常の姿勢で座椅子を使っているときは、第1の回転体9,9と回転体の取付けられていない座椅子の端部が、床と接地しており、座椅子は前後に移動できず、体重を第2の回転体10,10が取付けられている端部側に移動すると、第1の回転体9,9,と第2の回転体10,10が床面に接地し、床に手或は足をつき体重を前後方向に移動させると、座部が前後方向に進退動するから、炬燵や机と背凭れ2の間の間隔を広げることができ、前述の実施の形態と同様、座椅子から立ったり、座椅子に座る動作がやり易い座椅子が得られる。図12,14の破線は、座部1の回転体が取付けられていない方の端部と第1の回転体9,9とが接地しているときの床面を、同じく、一点鎖線は、第1の回転体9,9と第2の回転体10,10が床面に接地しているときの床面を示す。尚、第1の回転体9,9は、重心線8−8より何れかの端部側によっておれば、座部1の両側の位置に拘ることなく、第2の回転体10,10も何れかの端部に形成してあれば、端部の両側に拘るものではない。
【0021】「実施の形態5」図15は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す分解斜視図、図16は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す側面図である。図15,16に基づき説明する。前記本発明の実施の形態と主に異なる点は、座部1の前端部(後端部であっても良い)の下に下端面が金属や合成樹脂等で作られた滑り易い滑部材11を取付け(後端部であっても良い)、座部1の後端部(前端部であっても良い)の両側に座部1の前後方向に回転する回転体12,12を取付けたことである。尚、その滑部材11の形状は、図示したものに拘らず、下端面が滑らかに形成され、滑り易い形状と素材であれば良く、回転体12,12の形状と取付け位置についても、図示したものに拘ることなく、座部1の後端部の中央に幅の広い回転体とするなどの方法も考えられる。上記構成即ち座部1の前後端部に滑部材11,11と回転体12,12を取付けた座椅子は、座部1に座り、手或は足を床に着いて踏張り、座部1と共に体重を前後方向に移動することにより座部1を前後方向に容易に進退動可能な座椅子が得られた。
【0022】尚、以上の実施の形態1〜5で説明した進退動容易化手段の形状は、図示したものに拘ることなく、座椅子の座部1に座った状態で、座部1を水平方向即ち前後方向に進退動できる形状であり、座部1の近傍に取付けられておれば、如何なる形状であっても良い。
【0023】「実施の形態6」図17は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す分解斜視図、図18は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す縦断面図である。図17,18に基づき説明する。前記本発明の実施の形態と主に異なる点は、座部1の周辺部の下方に、座部1を水平方向に進退動即ち前後方向に摺動し易くするため、下端面が滑り易い形状で、かつ滑り易い素材で形成された進退動容易化手段としての滑動部材13を取付け、その座部1の後方部に後述する回転或は回動部材14を取付けるためのベース15を取付け、そのベース15に回転或は回動部材14が水平方向に回転或は回動可能に取付けたことである。ベース15は座部1の後方部に固着されており、盤状(図では円盤状に図示したが、その形状は円盤状に拘るものではない)の回転或は回動部材14は、ベース15の所定位置に取付け部材としてのボルトなどのシャフト16により回転或は回動可能に取付けられ、回転或は回動部材14をより回転或は回動し易くするためベース15と回転或は回動部材14は、回転或は回動補助部材としてのベアリングや環状の樹脂板17を介してボルトなどのシャフト16により取付けられている。即ち、ボルトなどのシャフト16をベース15、回転補助部材17、回転部材15の夫々に設けた孔に連続貫通することにより回転部材15が回転或は回動するようになっている。
【0024】以上のような構成の座椅子であるから、実施の形態1〜5の作用効果を有すると共に、その座椅子に座るときは、座椅子の方向を横方向に向けた状態で座り、然る後、座部1を炬燵や机の方向に向け回転或は回動し、更に、座部1を炬燵や机の方向に移動し、次に、座椅子から立つときは、座部1を後方に移動した後、座部1を横方向に回転或は回動すると、膝が炬燵や机に当たらないから、回転或は回動し易く、座部1を後方に移動した後、更に、回転或は回動するのであるから、座部1の前方に炬燵や机などの障害物がなく、大変立ち上り易く、使い勝手の優れた座椅子が得られた。
【0025】尚、滑動部材13は、前述の実施の形態1〜5で説明した何れの進退動容易化手段であっても良いし、他の手段であっても良い。又、回転或は回動部材の形状は、種々考えられ、例えば、上方向に突出し下面に凹部が形成されたベースを設け、ベースの下方に回転部材15を配設し、ベースと回転部材に孔を設け、ベースと回転部材の間に回転部材15の回転を助けるベアリングなどの回転補助部材(央部に孔が設けてある)17を挟持し、それらの孔にシャフトを連続貫通して回転或は回動させるなど、図示したものに拘ることなく、座部がスムースに回転或は回動でき、人が座椅子に座った状態で、横方向即ち約90°回転或は回動できる形状であれば如何なる形状と位置であっても良い。従って、回転補助部材17をなくすることもできる。このとき、ベースと回転部材15の接触面を可能な限り小さくすることが望まれ、取付け板16の央部の孔の近傍が平らな取付け板16とし、回転部材15の央部を球面の一部で形成した回転部材15とすることにより解決することもできる(図示せず)。
【0026】「実施の形態7」図19は、本発明に係る座椅子の内部の枠組みを示す概念説明側面図である。図19に基づき説明する。前記本発明の実施の形態と主に異なる点は、座椅子に座ったとき、臀部を載せる座部1の後方部が、足を載せる前方部より一段高い座部1aとなっていることである。以上のような構成の座椅子であるから、座部1に座ったとき、折畳んだ足の位置よりも臀部の位置が高くなるので、即ち、足腰や脊髄に無用な負担が掛からない姿勢であるから、殊に、長時間座椅子に座るときに足腰や脊髄に無用な負担が掛からない姿勢が保てるので、大変楽である。又、図19では、不明であるが、臀部を載せる座部1の後方部の中央部を、その両側や足を載せる前方部より一段高い座部1bとしたこと、即ち、脛をやや開いて正座したとき、その一段高い部分の座部1bを両脛で挟んで正座すると、前記の場合と同様に足腰や脊髄に無用な負担が掛からない姿勢が保てるので、殊に、胡坐で座り辛い女性にとって大変楽である。
【0027】
【実施例】従来の座椅子と同様に骨格部を金属製のパイプで形成し、人がその座椅子に座るときに当設する座部、背凭れ、肘掛の部分に任意のクッション材を取付け、金属製の骨格部とクッション材の表面を布やレザー、革などのシートで被覆し、ベースと回転板も金属製としたが、骨格部、ベース、回転板は、素材を合成樹脂や木などで形成することもでき、使用する素材は、必要に応じ任意に選択すれば良い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る座椅子のうち請求項1〜6記載の発明は、座部の近傍に各種形状の進退動容易化手段が設けてあるので、座椅子に座るときや座椅子から立ち上がるときに座部を水平方向即ち後方に摺動させると、背凭れ部の前方が広くなり、即ち、炬燵や机と背凭れ部の間の間隔が広くなるから、容易に座椅子に座れ、座椅子から立ち上がることのできる座椅子が得られた。
【0029】本発明に係る座椅子のうち請求項7記載の発明は、座部の近傍に各種形状の進退動容易化手段が設けてあり、更に、座部の下方に回転部材が設けてあるので、請求項1の発明の作用効果に加えて、座部を回転或は回動するとき、座部を後方に摺動すると炬燵や机に膝が当たることなく、容易に水平方向に回転或は回動することができるから、前記の座椅子よりも更に容易に座椅子に座れ、座椅子から立ち上がることのできる座椅子が得られた。
【0030】本発明に係る座椅子のうち請求項8記載の発明は、座部の後方部の臀部の載る部分が、前方の足が載る部分より一段と高くなっているので、足腰や脊髄に無用な負担が掛からず、殊に、長時間座るときに効果的な楽に座れる座椅子が得られた。
【出願人】 【識別番号】591170038
【氏名又は名称】坂井 徳榮
【出願日】 平成9年(1997)6月19日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−9377
【公開日】 平成11年(1999)1月19日
【出願番号】 特願平9−275001