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【発明の名称】 クローゼットの組付け構造
【発明者】 【氏名】中島 利春

【氏名】幸田 憲雄

【要約】 【課題】設置スペースに合わせて支柱の間隔を調整しながら容易に設置することのできるクローゼットの組付け構造を提供することを目的とする。

【解決手段】枢支されたクロスバー111からなる横フレーム11が取付けされて対となる支柱10が立設され、この対の支柱10が交差配置された内側に収納スペースが形成されてなるクローゼット1であって、前記支柱10の長手方向に沿って案内溝101が設けられ、対となる支柱10の間には案内溝101に沿ってスライド部材12が移動可能にして横フレーム11が組付けされ、この横フレーム11の移動によって対となる支柱10の間隔が調整可能とされることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 横フレームが取付けされて対となる支柱が立設され、この対の支柱が交差配置された内側に収納スペースが形成されてなるクローゼットであって、前記支柱の長手方向に沿って案内部が設けられ、対となる支柱の間には案内部に沿って移動可能にして横フレームが組付けされ、この横フレームの移動によって対となる支柱の間隔が調整可能とされることを特徴とするクローゼットの組付け構造。
【請求項2】 前記横フレームは、枢支されたクロスバーからなり、このクロスバーの端部には、クロスバーの回動に応じて前記案内部をスライドするとともに任意の位置で固定可能なスライド部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載のクローゼットの組付け構造。
【請求項3】 前記スライド部材は、クロスバーの両端に設けられていることを特徴とする請求項2記載のクローゼットの組付け構造。
【請求項4】 前記スライド部材は、クロスバーの一端に設けられていることを特徴とする請求項2記載のクローゼットの組付け構造。
【請求項5】 前記スライド部材は、スライド方向に直交して穿設される挿通孔にネジ部材が螺合し、スライド部材が案内部に押圧されて固定されることを特徴とする請求項2,3又は4記載のクローゼットの組付け構造。
【請求項6】 前記クロスバーの他端が、支柱の一端から嵌挿可能なキャップ部材に固定されていることを特徴とする請求項2又は4記載のクローゼットの組付け構造。
【請求項7】 前記支柱は、案内部が収納スペースに向かう少なくとも二面に沿って設けられていることを特徴とする請求項1,2,5又は6記載のクローゼットの組付け構造。
【請求項8】 前記支柱は、同一形状の案内部が三面に沿って設けられていることを特徴とする請求項1,2,5又は6記載のクローゼットの組付け構造。
【請求項9】 前記案内部は、スライド部材が挿通するとともにクロスバーが突出可能な開口部を有する案内溝からなることを特徴とする請求項1,2,3,4,7又は8記載のクローゼットの組付け構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押入れ等を含むクローゼットの収納スペースを形成する支柱の組付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クローゼットの設置に際しては、住宅の設置スペース,寸法等に応じて、現場で支柱や横フレームの寸法を加工し、これらを組付けるという方法が採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従来のクローゼットの設置方法においては、設置スペースに合わせて設置作業ごとに横フレーム等のサイズ調整のための加工処理が必要となるとともに、支柱や横フレームを組み立てて設置する作業が必要となることから、現場での設置作業の工程が煩雑となり、非常に手間が掛かるという問題点があった。
【0004】また、上述のような現場での加工処理に伴う負担を軽減するため、予め各種サイズの横フレーム等を用意しておくことも可能であるが、これでは在庫点数が増えてしまい、その管理上好ましくないという問題点があった。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、設置スペースに合わせて支柱の間隔を調整しながら容易に設置することのできるクローゼットの組付け構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明に係るクローゼットの組付け構造は、請求項1において、横フレームが取付けされて対となる支柱が立設され、この対の支柱が交差配置された内側に収納スペースが形成されてなるクローゼットであって、前記支柱の長手方向に沿って案内部が設けられ、対となる支柱の間には案内部に沿って移動可能にして横フレームが組付けされ、この横フレームの移動によって対となる支柱の間隔が調整可能とされることを特徴とする。
【0007】この手段によれば、対の支柱間に組付けられた横フレームが案内部に沿って移動することによって、対の支柱の間隔が調整され、クローゼット内部の収納スペースの大きさが調整可能とされる。
【0008】また、請求項2において、請求項1記載のクローゼットの組付け構造は、横フレームが、枢支されたクロスバーからなり、このクロスバーの端部には、クロスバーの回動に応じて前記案内部をスライドするとともに任意の位置で固定可能なスライド部材が設けられていることを特徴とする。
【0009】この手段によれば、クロスバーが回動可能となり、その回動に応じて案内部に沿ってスライド部材がスライドし、対の支柱の間隔が調整されるとともに、このスライド部材が固定されることによって、支柱の間隔が維持される。
【0010】また、請求項3において、請求項2記載のクローゼットの組付け構造は、スライド部材が、クロスバーの両端に設けられていることを特徴とする。
【0011】この手段によれば、クロスバーの一端に設けられたスライド部材を固定したのち、他端に設けられたスライド部材をスライドさせることによって、対となる支柱の間隔が調整可能とされる。
【0012】また、請求項4において、請求項2記載のクローゼットの組付け構造は、スライド部材が、クロスバーの一端に設けられていることを特徴とする。
【0013】この手段によれば、クロスバーの一端に設けられたスライド部材をスライドさせることによって、対となる支柱の間隔が調整される。
【0014】また、請求項5において、請求項2,3又は4記載のクローゼットの組付け構造は、スライド部材が、スライド方向に直交して穿設される挿通孔にネジ部材が螺合し、スライド部材が案内部に押圧されて固定されることを特徴とする。
【0015】この手段によれば、スライド部材は、ネジ部材の螺合による押圧によって案内部の任意の位置に固定される。
【0016】また、請求項6において、請求項3又は5記載のクローゼットの組付け構造は、クロスバーの他端が、支柱の一端から嵌挿可能なキャップ部材に固定されていることを特徴とする。
【0017】この手段によれば、支柱の一端からキャップ部材を嵌挿させることによってクロスバーの他端が支柱に組付けされ、クロスバーの一端に設けられたスライド部材のスライドが可能とされる。
【0018】また、請求項7又は8において、請求項1,2,5又は6記載のクローゼットの組付け構造は、支柱には、案内部が収納スペースに向かう少なくとも二面に沿って設けられていること、又は、同一形状の案内部が三面に沿って設けられていることを特徴とする。
【0019】この手段によれば、一の支柱にスライド部材が取付けされたクロスバーを複数組付けすることができ、間隔調整可能な状態で支柱を複数連接することができ、しかも同一形状のクロスバーを量産して使用することができる。
【0020】また、請求項9において、請求項1,2,3,4,7又は8記載のクローゼットの組付け構造は、案内部が、スライド部材が挿通するとともにクロスバーが突出可能な開口部を有する案内溝からなることを特徴とする。
【0021】この手段によれば、スライド部材が案内溝を挿通するとともに、このスライド部材の挿通時にはクロスバーは開口部から突出し、対となる支柱と組付けされる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0023】本実施の形態におけるクローゼット1の組付け構造は、複数対となって交差配置されて立設される支柱10と、対となる支柱10の間に取付けされる横フレーム11と、横フレーム11に設けられ支柱10の長手方向に沿ってスライドするスライド部材12とから概略構成される。この支柱10は、交差配置された内側にクローゼット1の収納スペースを形成するものである。
【0024】支柱10は、略々四角柱状に形成されており、スライド部材12のスライドを案内する案内部が支柱10の三面に溝状の案内溝101として支柱10の長手方向に沿って形成されている。各案内溝101には、支柱10の三面に沿って横フレーム11を構成するクロスバー111の突出可能な開口部102が形成されている。本実施の形態においては、この案内溝101が、支柱10の内部を三等分して断面略台形状の同一形状に形成されており、各台形形状の上底側は支柱10の内部略中央位置で接続され、下底側が支柱10の湾曲面以外の三面を構成している。
【0025】横フレーム11は、交差するクロスバー111,111により構成することができ、クロスバー111,111の長手方向中央部分に設けられた軸112を中心として枢支されている。軸112で回動させることにより、一端111aと他端111bとが接近すると横フレーム11が長くなり、それぞれの一端111aと一端111aとが接近すると横フレーム11が短くなる。このクロスバー111の一端111aと他端111bとは、それぞれスライド部材12と連結されている。
【0026】スライド部材12は、支柱10の案内溝101内を安定した状態でスライドするため駒状を呈するスライド部121と、このスライド部121から突設され開口部102から突出した状態でクロスバー111との連結状態を形成するための連結部122とから構成することができる。本実施の形態においては、案内溝101の台形形状に対応して嵌挿可能に形成されている。連結部122には、クロスバー111の両端111a,111bが軸123を介して回動可能に連結されている。また、スライド部121には、案内溝101の任意に位置で固定可能とするためネジ部材125等が挿通可能なネジ孔124が穿設されている。
【0027】キャップ部材14は、支柱10の上端から嵌挿可能な嵌挿部141と頭部142とから構成することができ、嵌挿部141は、支柱10の横断面形状と同一に形成され、各案内溝101に嵌挿可能に形成されている。
【0028】続いて、本実施の形態におけるクローゼット1の使用方法について説明する。まず、対となる支柱10を4本立設し、方形の収納スペースを形成することができる。このとき、各支柱10は案内溝101が設けられていない一面がクローゼット1の前後側(図中に示すXY方向)にくるように立設する。各支柱10間には、クローゼット1の前側に位置する支柱10間を除き、横フレーム11が平面視コ字形を呈するようにして連結される。この連結は、各支柱10の上端からクロスバー111との連結部122が対となる支柱10に向かって開口部102から突出するようにし、他端111bのスライド部材121を案内溝101に嵌挿させ、下方に向けてスライドさせる。同様にして、クロスバー11の一端111aのスライド部材121を、その上方から案内溝101に嵌挿させたのち、一端111a側のネジ孔124にネジ部材125を挿通,締めつけし、支柱10の上端部に固定する。これにより、各支柱10の連結が行われる。各支柱10の上端にはキャップ部材14の嵌挿部141を嵌挿させ、頭部42が各支柱10の上端に当接するまで圧入することができる。
【0029】この状態で、対となる支柱10間のクロスバー111,111を軸112を介してA方向に回動し、クロスバー111の一端111aと他端111bとを接近させると、クロスバー111の他端111bに設けられたスライド部材12が、軸123で回動し、クロスバー111との連結角度を変化させながら案内溝101の上方に向かってスライドするため、クローゼット1の前後方向,幅方向が広がる。逆に、軸12を介してB方向に回動させると、クロスバー111の一端111aと一端111a,他端111bと他端111bとが接近し、同様にしてクロスバー111との連結角度を変化させながら案内溝101の下方に向かってスライドし、クローゼット1の前後方向,幅方向が狭くなる。クローゼット1の大きさ(幅方向,奥行方向)が所望のサイズになった時点で、スライド部材12のネジ孔124にネジ部材125を挿通して締めつけることによりスライド部材12のスライドが規制され、クローゼット1の大きさが固定される。
【0030】本実施の形態によれば、支柱10に連結されたクロスバー111,111を回動させることにより、スライド部材12が案内溝101内を長手方向に沿ってスライドすることにともなって対となる支柱10の間隔を調整することができるので、クローゼット1の大きさを自由に調整することができる。また、支柱10を連結させた状態であっても、クロスバー111の一端111aと一端111a,他端111bと他端111bとを可能な限り接近させることにより、複数の支柱10をコンパクトにまとめることができる。
【0031】また、隣接する支柱10の連結は、スライド部材12を支柱10の上端から嵌挿させ、ネジ部材125をネジ孔124に挿通させてスライド部材12を案内溝101に押圧することによってスライド部材12のスライドを規制すれば足り、しかもクローゼット1の収納スペースの形成も一端のスライド部材12をスライド可能にし、その状態からクロスバー111,111を回動させるだけで足りるので、クローゼット10の組立作業を容易に行うことができる。
【0032】さらに、スライド部材12を固定してクロスバー111のスライド動作を規制すると、横フレーム11が横桟等の構造材として機能することになるので、クローゼット1の組立に際して構造材を別途用意,設置する必要がなく、部材点数やコストの削減を図ることができる。さらにまた、各案内溝101には、同一形状のスライド部材12を挿通させることができ、またクローゼット1の幅方向(図面のXY方向と直交する方向)に同一の支柱10や横フレーム11等を用いて連設することができる。
【0033】なお、各案内溝101の台形形状の上底面には開口部102に対向して、クローゼット1内の収納スペースに設けられる収納部材の取付けを可能にする収納部材取付孔13が長手方向にわたって穿設されている。これにより、収納スペース内に水平方向に仕切る服吊り用のパイプ20,棚板30,バスケット40等を取付けすることができる。
【0034】図5は、本発明に係るクローゼットの組付け構造の他の実施の形態を示すものである。
【0035】本実施の形態においては、クロスバー111の一端にのみスライド部材12を設けた場合を示したものである、即ち、キャップ部材14の嵌挿部141に支柱10の開口部102から突出した状態でクロスバー111との連結状態を形成するための連結部143を突設し、この連結部143にクロスバー111の一端111aを軸144を介して回動可能に連結している。
【0036】なお、本実施の形態においては、支柱10の案内溝101の形状を方形状にし、これに対応させてスライド部材12も方形状に形成している。また、案内溝101に収納部材取付孔13を穿設することなく、案内溝101に嵌挿させたスライド部材12とキャップ部材14の嵌挿部141との間に取付座15を嵌挿させ、この取付座15の長手方向に沿って収納部材取付孔13を穿設する構成にすることができる。
【0037】本実施の形態によれば、支柱10の上端からキャップ部材14を嵌挿,圧入させるだけでスライド部材12の一端をスライドさせての間隔調整が可能な状態を形成することができるので、クローゼット1の組付け作業を容易に行うことができる。また、収納部材取付孔13を案内溝101に穿設しておかなくても、取付座15を装着することによって、棚,吊下げ用パイプ等の設置を可能にすることができる。
【0038】なお、上記実施の形態では、横フレーム11としてクロスバー111を用いたが、これに限定されることなく、横フレームとしての機能を有するような支柱10の間隔調整が可能であれば、いかなる構成を採用することもできる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るクローゼットの組付け構造は、対となる支柱の間に連結されている横フレームを移動させ、支柱の長手方向に沿う案内部をスライドさせることによって、クローゼットの設置スペースに合わせて支柱の間隔を調整し、収納スペースを自由に形成して設置することができる。従って、クローゼットのサイズ調整に手間が掛からず、現場での組立作業を容易に行うことができる。
【0040】また、各種サイズの支柱等を用意しておく必要がなくなる一方で、クローゼットは複数の支柱を連結した状態でコンパクトに梱包することができるので、在庫管理を容易にすることができる。さらに、各種サイズの支柱等の用意が不要で、しかも、横フレームが構造材としての役割を果たし、別途横桟等の構造材を用意する必要もないので、部材点数の削減によるコスト削減を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000169329
【氏名又は名称】高橋金物株式会社
【識別番号】592063940
【氏名又は名称】コーダ工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)9月9日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 芳春
【公開番号】 特開平11−75954
【公開日】 平成11年(1999)3月23日
【出願番号】 特願平9−261054