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【発明の名称】 樹脂製テ−ブル板
【発明者】 【氏名】鎌田 達夫

【要約】 【課題】この発明はブロ−成形されたテ−ブル装置が加熱されても、内部の空気が膨張して変形や損傷することがないようにしたテ−ブル装置を提供することを目的とする。

【解決手段】合成樹脂により中空状に形成された樹脂製テ−ブル板において、上記樹脂製テ−ブル板の側面には、その内部に連通する通孔31が形成され、この通孔は空気を通して液体を遮断する微多孔膜32によって閉塞されていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成樹脂により中空状に形成された樹脂製テ−ブル板において、上記樹脂製テ−ブル板の側面には、その内部に連通する通孔が形成され、この通孔は空気を通して液体を遮断する膜体によって閉塞されていることを特徴とする樹脂製テ−ブル板。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は合成樹脂により中空状に形成される樹脂製テ−ブル板に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、ベッド上から自力で降りることができないような老人や病人などの場合、ベッド上で上半身を起こした状態で食事をとるということが行われる。そのような場合、上記ベッドのベッドフレ−ムの両側に支持部材となる側柵を立設し、その側柵間にテ−ブル板を架設し、そのテ−ブル板上に食器類などを載置することで、ベッド上で食事を取るということが行われる。
【0003】上記テ−ブル板は、通常、使用するごと洗浄される。とくに、清潔に洗浄することが要求されるような場合には、上記テ−ブル板を温水で洗浄したり、加熱消毒するなどのことが行われる。
【0004】上記テ−ブル板は合成樹脂で成形されることが多く、とくに上面に載置される食器などがずれ動いたり、滑り落ちるのを防止するために、その上面に凹部を形成するということが行われる。そのような形状の場合、上記テ−ブル装置の軽量化や材料の使用量を低減してコストダウンを計るため、上記テ−ブル装置は合成樹脂によりブロ−成形などで中空状に形成される。
【0005】ブロ−成形などにより中空状に形成されたテ−ブル板は、通常気密構造となっている。そのため、中空状のテ−ブル板を上述したように温水洗浄したり、加熱消毒すると、内部の空気が膨張するから、テ−ブル板が変形したり、損傷してしまうということがある。
【0006】気密構造のテ−ブル板に穴をあけて内部を外部に連通させれば、内部の空気が膨張して損傷するのをなくすことができる。しかしながら、テ−ブル板に穴があいていると、洗浄や消毒時にその穴から内部に洗浄液や消毒液が入り込むから、その水切りに手間が掛かったり、残留した液体によって汚れが発生するなどのことがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、合成樹脂により中空状に形成されたテ−ブル板は、気密構造であると、温水での洗浄時や加熱消毒時などの温度上昇によって内部の空気が膨張して変形したり、損傷するということがあり、穴をあけて内部を外部に連通させると、内部に洗浄液や消毒液が入り込むから、その水切りに手間が掛かったり、内部汚れの原因となるなどのことがあった。
【0008】この発明は中空状に形成した場合に、加熱されても変形や損傷することがなく、しかも洗浄時などに内部に液体が浸入することがないようにしたテ−ブル板を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、合成樹脂により中空状に形成された樹脂製テ−ブル板において、上記樹脂製テ−ブル板の側面には、その内部に連通する通孔が形成され、この通孔は空気を通して液体を遮断する膜体によって閉塞されていることを特徴とする。
【0010】請求項1の発明によれば、テ−ブル板に通孔を形成し、この通孔を、空気を通して液体を遮断する膜体によって閉塞したことで、上記テ−ブル板が温度上昇しても内部の圧力が上昇するのを防止できるとともに、液体が内部に浸入するのも防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。図4はベッド1を示し、このベッド1はベッドフレ−ム2を有する。このベッドフレ−ム2は一対の縦杆3(一方のみ図示)と、この縦杆3の長手方向一端と他端とにそれぞれほぼ垂直に連結されたボ−ド枠4からなる。各ボ−ド枠4の下端にはストッパ付きのキャスタ5が設けられ、ベッドフレ−ム2を移動させることができるようになっている。上記一対の縦杆3の間には図示しないネットが張設され、このネット上にはマットレス6が載置されている。
【0012】一対の上記縦杆3の中途部には複数の取付孔7が所定間隔で形成されている。各縦杆3の隣り合う2つの取付孔7には支持部材としての側柵8が着脱自在に取り付けられている。この側柵8は上記取付孔7に挿入される脚部8aと、この脚部8aの上端に取付けられた矩形枠状の保持部8bとからなり、上記保持部8bはマットレス6の上面よりも上方に突出位置している。
【0013】一対の側柵8には、合成樹脂をブロ−成形あるいは回転成形などにより中空状に形成されたテ−ブル板11が架設されている。つまり、テ−ブル板11は上記ベッドフレ−ム2の幅寸法とほぼ同じ幅寸法の矩形板状をなし、その幅方向両端部の下面には図3(b)に示すように係合部を形成する凹部12が幅方向と交差する前後方向全長にわたって形成されている。
【0014】上記凹部12の長手方向両端部には図3(c)に示すようにテ−ブル板11が前後方向にスライドするのを阻止するゴムなどの滑り止め部材13がそれぞれ2つずつ設けられている。そして、テ−ブル板11は、上記凹部12を上記側柵8の保持部8bに係合させて一対の側柵8間に着脱自在に架設されている。
【0015】上記テ−ブル板11の幅方向両端部の、前後方向中途部には、上記凹部12と対応する部分に厚さ方向に貫通する手掛け部14が穿設されている。また、テ−ブル板11の上面にはその面のほぼ全体にわたる大きさで第1の段部15が凹設されている。この第1の段部15には2つのカップ置きや左右それぞれ2つの箸置きとして利用される第2の段部16が凹設されている。
【0016】上記テ−ブル板11の前後方向一端面にはマットレス6上で上半身を起こした利用者が利用し易いようにするための凹曲面21が形成され、また他端側の裏面には一対の取付部22が設けられ、各取付部22にはそれぞれフック23が設けられている。このフック23は、テ−ブル板11の裏面に接合した倒伏状態から所定の角度で起立する起立状態の間で回動させることができるようになっている。この実施の形態では、フック23はテ−ブル板11の裏面に対して約40度の角度で起立させることができるようになっている。
【0017】上記テ−ブル板11の幅方向一端側の下面には、図1に示すようにこのテ−ブル板11の内部と外部とを連通させる通孔31が穿設されている。この通孔31には連通路33aが形成され、一端面に膜体としての微多孔膜32が貼着された筒状キャップ33が嵌合固定されている。上記微多孔膜32は、空気分子を通すが、その空気分子よりも大きな液体分子を遮断する構成となっている。
【0018】このような構成のテ−ブル板11は、使用時には図4に示すように前後方向一端に形成された凹曲面21を利用者側に向けてベッドフレ−ム2に立設された側柵8に下面両端部の凹部12を係合させて架設される。それによって、その上面に食器類などを載置して利用することができる。
【0019】上記テ−ブル板11を使用し終わったならば側柵8から外し、洗浄あるいは消毒する。そして、倒伏状態にある一対のフック23を回動させて起立させ、これらフック23を図5に示すようにベッドフレ−ム2のボ−ド枠4の上端に係合させることで、上記ボ−ド枠4の外面側に保持することができる。
【0020】上記テ−ブル板11を洗浄あるいは消毒することで、このテ−ブル板11が加熱されると、内部の空気が膨張して圧力が上昇する。テ−ブル板11の内部圧力が上昇すると、その内部の空気は筒状キャップ33の連通路33aから微多孔膜32を通って外部に流出する。そのため、テ−ブル板11は内部圧力が上昇し過ぎて変形したり、損傷するということがない。
【0021】上記微多孔膜32は空気を通すが、液体は遮断する。そのため、テ−ブル板11の洗浄時や消毒時に洗浄液や消毒液が内部に流入するということがないから、洗浄後に内部の水切り乾燥を行わなくてすむため、洗浄作業がし易いばかりか、内部に洗浄液や消毒液が残留して内部汚れが生じるということもない。
【0022】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、テ−ブル板に通孔を形成し、この通孔を、空気は通すが、液体は遮断する膜体によって閉塞した。そのため、洗浄時や加熱消毒時などにテ−ブル板が温度上昇しても、その内部の圧力が上昇し過ぎて変形したり、損傷するのを防止できる。しかも、洗浄時にはテ−ブル板の内部に上記通孔から洗浄液が入り込むのが防止されるから、洗浄後に内部の水切りを行わなくて済むため洗浄作業がし易いばかりか、内部が洗浄液によって汚れるということもない。
【出願人】 【識別番号】000010032
【氏名又は名称】フランスベッド株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外5名)
【公開番号】 特開平11−9351
【公開日】 平成11年(1999)1月19日
【出願番号】 特願平9−171726