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【発明の名称】 脇 机
【発明者】 【氏名】小村 清一

【氏名】小田 敬一

【要約】 【課題】製作が容易で、かつ、天板の上下高さが調整可能な脇机を提供することにある。

【解決手段】箱本体1と、上下動可能な可動縦部材5,5を有する左右一対の平行リンクE,Eと、一対の平行リンクE,Eの可動縦部材5,5の上端に取付けた天板3と、一対の平行リンクE,Eを同期させるように連結する連動横杆10と、を備える。さらに、平行リンクEの可動縦部材5の前端縁15に切欠形成された複数の係止雌部16…と、係止雌部16側に弾発付勢されて係止する係止雄部22を有するストッパSと、ストッパSを移動させて係止雄部22を係止雌部16から離脱させる操作部11と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 引出し1a,1aを有する箱本体1と、該箱本体1の左右側壁2,2の内面2a,2aに沿って設けられると共に上記箱本体1よりも上方に上下動可能な可動縦部材5,5を有する左右一対の平行リンクE,Eと、該一対の平行リンクE,Eの可動縦部材5,5の上端5a,5aに取付けられた天板3と、上記箱本体1の後壁12の内面12a近傍に配設されると共に該一対の平行リンクE,Eを同期させるように連結する連動横杆10と、上記平行リンクEの可動縦部材5の前端縁15又は後端縁に切欠形成された複数の係止雌部16…と、前後スライド可能に設けられると共に該係止雌部16側に弾発付勢されて係止する係止雄部22を有するストッパSと、該ストッパSを移動させて係止雄部22を係止雌部16から離脱させる操作部11と、を備え、天板3を昇降可能としたことを特徴とする脇机。
【請求項2】 操作部11が、平行リンクEの可動縦部材5に沿って設けられた操作片部31と、該操作片部31の上端に設けられた手掛部33と、を有し、さらに、上記可動縦部材5の係止雌部16側へ向かって上昇する傾斜孔部34を上記操作片部31に上下一対平行に貫設すると共に、該一対の傾斜孔部34,34を挿通する軸35,35を可動縦部材5に固着し、上記手掛部33を引上げて操作片部31をストッパSの係止雄部22側へ平行移動させて係止雌部16から離脱させるようにした請求項1記載の脇机。
【請求項3】 連動横杆10に沿ってトーションバー17を配設して、該トーションバー17の可動端18を平行リンクEの可動部の一部に取付けて、可動縦部材5を上方へ弾発付勢するようにした請求項2又は3記載の脇机。
【請求項4】 平行リンクEの可動縦部材5に、上下3個以上の係止雌部16…を設けた請求項1、2又は3記載の脇机。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天板が昇降可能な脇机に関する。
【0002】
【従来の技術】学習机の横に並べて使用する従来の脇机は、引出しを有する箱本体と、箱本体の上に設けられた天板とを有し、箱本体と天板との間に複数本の金属棒から成る起立折畳部材が設けられたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の脇机では、天板の上昇位置に於て、起立折畳部材が邪魔となって箱本体の上面に筆記具や小物等を載置するスペースが狭く、また、起立折畳部材の見栄えも悪くすっきりした感じが得られなかった。さらに、この起立折畳部材では、天板を上下の2段階にしか切換えることができず、その中間高さにての使用ができず、また、上昇位置に切換えると天板の後縁部が箱本体よりも大きく後退(後方へ位置ずれ)してしまうため余分なスペースを要するという欠点があった。
【0004】そこで、本発明は、製作が容易で、かつ、天板の上下高さが調整容易な脇机を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、本発明に係る脇机は、引出しを有する箱本体と、該箱本体の左右側壁の内面に沿って設けられると共に上記箱本体よりも上方に上下動可能な可動縦部材を有する左右一対の平行リンクと、該一対の平行リンクの可動縦部材の上端に取付けられた天板と、上記箱本体の後壁の内面近傍に配設されると共に該一対の平行リンクを同期させるように連結する連動横杆と、上記平行リンクの可動縦部材の前端縁又は後端縁に切欠形成された複数の係止雌部と、前後スライド可能に設けられると共に該係止雌部側に弾発付勢されて係止する係止雄部を有するストッパと、該ストッパを移動させて係止雄部を係止雌部から離脱させる操作部と、を備え、天板を昇降可能としたものである。
【0006】また、操作部が、平行リンクの可動縦部材に沿って設けられた操作片部と、該操作片部の上端に設けられた手掛部と、を有し、さらに、上記可動縦部材の係止雌部側へ向かって上昇する傾斜孔部を上記操作片部に上下一対平行に貫設すると共に、該一対の傾斜孔部を挿通する軸を可動縦部材に固着し、上記手掛部を引上げて操作片部をストッパの係止雄部側へ平行移動させて係止雌部から離脱させるようにしたものである。
【0007】また、連動横杆に沿ってトーションバーを配設して、該トーションバーの可動端を平行リンクの可動部の一部に取付けて、可動縦部材を上方へ弾発付勢するようにしたものである。また、平行リンクの可動縦部材に、上下3個以上の係止雌部を設けたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0009】図1と図2は、本発明の脇机の実施の一形態を示し、この脇机は、2段の引出し1a,1aを有する箱本体1と、箱本体1の左右側壁2,2の内面2a,2aに沿って設けられた左右一対の平行リンクE,Eと、一対の平行リンクE,Eの上端に取付けられた天板3と、を備え、天板3を昇降可能としている。さらに、左右一対の平行リンクE,Eを同期させるように連結する連動横杆10と、天板3を所定の上下高さ位置に固定するストッパSと、ストッパSのロックを解除する操作部11と、が設けられている。
【0010】具体的に説明すると、図2と図3に示すように、平行リンクEは、箱本体1の側壁2内面2aの後方位置に固着された固定縦部材4と、固定縦部材4の前方に設けられると共に上端5aが箱本体1の上壁8を貫通して箱本体1よりも上方に上下動可能な可動縦部材5と、固定縦部材4と可動縦部材5の下端5bとに支軸13…を介して揺動可能に枢結された上下一対の可動横部材6,7との、4本の帯板状の部材から成り、箱本体1の側壁2と引出し1aとの間の狭小空間に配設されている。
【0011】上下一対の可動横部材6,7の上下揺動によって上下動する可動縦部材5は、その前端縁15上部に上下複数個の係止雌部16…が切欠形成されている。具体的には、左右一対の可動縦部材5,5の夫々に、所定間隔で3個の係止雌部16…が形成されており、この係止雌部16は下方へ傾斜する勾配縁16aを有している(図4参照)。
【0012】そして、左右一対の可動縦部材5,5の上端5a,5aに、平行な一対の水平取付部材9,9を介して天板3が水平状に取付けられている。なお、天板3の裏面にはゴム製の4個の脚14…が取付けられている(図1参照)。
【0013】連動横杆10はその左右端が、一対の平行リンクE,Eの(上の)可動横部材6,6の後方枢結部位に固着一体化され、箱本体1の後壁12の内面12a近傍に配設されている。これによって、一方の可動横部材6の上下方向の揺動が連動横杆10を介して他方の可動横部材6に伝達され、左右の平行リンクE,Eが同期する。即ち、天板3の昇降時に左右の可動縦部材5,5の上下動作が同期する。
【0014】また、連動横杆10に沿ってトーションバー17が配設されており、トーションバー17の可動端18を平行リンクEの可動部の一部に取付けることによって可動縦部材5を上方へ弾発付勢している。
【0015】詳しく説明すると、左右両端が折れ曲がったトーションバー17の中間は、連動横杆10に付設された引掛片19,19に引掛けられて回動可能に保持されており、一端(左端)側の可動端18は一方の平行リンクEの可動横部材6に沿ってかつ可動横部材6に付設された引掛片19に引掛けられている。また、他端(右端)側の固定端20は、他方の平行リンクEの固定縦部材4に付設された引掛部材21の係止溝21aに引掛けられている。
【0016】このように取付けられたトーションバー17は、その可動端18及び可動横部材6を上方(矢印A方向)に揺動させる弾発付勢力(復元力)を有している。即ち、可動縦部材5は常に上方へ弾発付勢されており、これによって軽い力で天板3を引上げることができる。
【0017】なお、係止溝21aは前後に複数設けられており、固定端20を他の係止溝21aに掛け変えることによってトーションバー17の弾発付勢力を調整することができる。また、トーションバー17は、その固定端20を箱本体1の側壁2内面2a又は後壁12内面12aに固定するように構成してもよい。
【0018】ストッパSは、箱本体1の上壁8の左右端縁に形成された切欠部26に配設されており、この切欠部26に前後スライド可能に設けられると共に平行リンクEの可動縦部材5の係止雌部16側に弾発付勢されて係止する係止雄部22を有するスライド部材23と、スライド部材23をスライド可能に支持する取付部材24と、両端がスライド部材23と取付部材24とに取付けられた(コイル状の)弾発部材25と、を備えている。
【0019】L字型の取付部材24は、箱本体1の上壁8と側壁2との隅部に固着されており、その上壁24aにはスリット27が設けられている。また、スライド部材23は、上壁23aと左右側壁23b,23bと垂下状の後壁23cとを有し、上壁23aにはスリット28が設けられている。
【0020】そして、スライド部材23の後壁23cを取付部材24のスリット27に挿通させると共に、スリット27の下方から挿通させた(抜止用の)ビス29,29を上壁23aに螺着することによって、スライド部材23を取付部材24上に前後スライド可能に取付けている。また、取付部材24後部の上壁24aから固定軸30が垂設され、この固定軸30とスライド部材23の後壁23cとを弾発部材25(引きバネ)にて連結してスライド部材23を後方(矢印B方向)へ引張っている。
【0021】しかして、平行リンクEの可動縦部材5と(後述する)操作部11の操作片部31は、取付部材24及びスライド部材23のスリット27,28を挿通して外部突出状とされている。なお、32はスリットを有するカバーであり、ストッパSが見えないように上方から被覆している。
【0022】操作部11は、平行リンクEの可動縦部材5の外側面に沿って設けられた帯板状の操作片部31と、操作片部31の上端に設けられた手掛部33と、を有し、さらに、操作片部31には、可動縦部材5の係止雌部16側へ向かって上昇する傾斜孔部34,34が上下一対平行に貫設されていると共に、この各傾斜孔部34,34を挿通する軸35,35が可動縦部材5に固着されている。なお、この軸35のヘッド部にて操作片部31は抜止めされている。また、操作片部31は、可動縦部材5の上下の係止雌部16,16の間隔よりも長く設定されている。
【0023】次に、本発明の脇机の天板3の昇降操作について説明する。天板3は、上方位置、中間位置及び下方位置の3段階に切換可能であり、図3は、上方位置に固定されている状態を示している。
【0024】このとき、平行リンクEの可動縦部材5に設けられた3個の係止雌部16…のうち、最下位置の係止雌部16にストッパSのスライド部材23が係止している。つまり、スライド部材23のスリット28前縁部の上壁23aが係止雄部22となって係止雌部16に嵌まり込み、可動縦部材5及び天板3が降下しないようにロックしている。
【0025】そして、上方位置の天板3を中間位置又は下方位置に切換えるときは、図4に示すように、操作部11の手掛部33を上方(矢印C方向)へ引上げる。すると、操作片部31が係止雄部22側へ平行移動して係止雄部22を当接押圧することによって、スライド部材23を前方(矢印D方向)へスライド移動させ、係止雄部22を係止雌部16から離脱させる。つまり、ストッパSのロックが解除され、平行リンクEの可動縦部材5が降下可能となる。
【0026】手掛部33を引上げつつ天板3を下げていくが、図5に示すように、可動縦部材5の上下中間位置の係止雌部16がストッパSの位置に達すると、後方(矢印B方向)へ弾発付勢されているスライド部材23の係止雄部22が自動的に係止雌部16に係止して天板3が中間高さ位置に固定される。
【0027】なお、最下位置の係止雌部16が係止雄部22より少し下方位置となったところで、手掛部33を放して自重により後方(もとの位置)へ平行移動させておく。
【0028】そして、再び操作部11の手掛部33にて操作してストッパSのロックを解除し、天板3を下げていくと、図6に示すように、最上位置の係止雌部16にストッパSの係止雄部22が自動的に係止して天板3が最下位置に固定される。このとき、天板3裏面の4つの脚14…が箱本体1上面に当接しており、天板3上に比較的重い物品を載置してもこの脚14…にて十分に支持することができる。
【0029】次に、天板3を上昇させる場合も、(上述と同様に)操作部11にてストッパSのロックを解除して天板3を中間位置又は上方位置に引き上げてもよいが、ロック状態のままで天板3を(少し強い力で)引き上げることによって自動的にロックを解除することができる。
【0030】即ち、図7に示すように、天板3を引き上げると、上方へ移動する係止雌部16の勾配縁16a上を係止雄部22が滑りながら乗り越えて離脱するためである。なおこのとき、(上述した)トーションバー17が天板3を引き上げる力を軽減している。
【0031】このように構成された本発明の脇机は、可動縦部材5,5を有する平行リンクE,Eによって、天板3を昇降させても箱本体1に対する前後のずれがほとんどなく、また、上下3個以上の係止雌部16…を設けることによって天板3の高さ位置を上下複数段に切換えることができる。さらに、連動横杆10によって左右一対の平行リンクE,Eが同期するので、天板3の昇降がスムースとなる。
【0032】なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、例えば、上下3個以上の係止雌部16…を平行リンクE,Eの可動縦部材5,5の後端縁に設けてもよい。この場合、ストッパSの弾発部材25にてスライド部材23を前方側へ弾発付勢すると共に、操作部11の操作片部31に後方側(係止雌部16側)へ上昇する傾斜孔部34,34を貫設する。
【0033】また、天板3を引き上げる力をさらに軽減するためにトーションバー17を2本設けるのもよく、この場合、2本目のトーションバー17の可動端は、1本目のものと反対側の平行リンクEの可動部の一部(可動横部材6)に取付けるのが望ましい。
【0034】
【発明の効果】本発明は、上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0035】(請求項1によれば)天板3を昇降させ、かつ、所定高さ位置に固定する平行リンクE,E及びストッパSは構造簡単であり、製作が容易である。また、耐久性に優れ、天板3を昇降させる際も静かである。
【0036】また、左右一対の平行リンクE,E及び連動横杆10が箱本体1の内面に沿って設けられているので、引出し1a,1aの収納スペースが狭くならない。さらに、左右2本の可動縦部材5,5のみで天板3を支持しているため見栄えが良く、また、天板3を上昇させた際に箱本体1上面のスペースを広く使用できる。
【0037】(請求項2によれば)操作部11は構造簡単であり、製作が容易である。また、操作片部31の上端に設けられた手掛部33が、天板3近傍の操作し易い位置であるため天板3の昇降操作を迅速に行うことができる。
【0038】(請求項3によれば)トーションバー17によって天板3を引き上げる力を軽減することができる。即ち、天板3を楽に引き上げることができる。また、箱本体1の前方開口部からトーションバー17を入れて容易に連動横杆10に取付けることができる。
【0039】(請求項4によれば)天板3の上下高さを3段階以上に切換えることができる。即ち、下方位置と上方位置との間の好みの中間高さ位置に天板3を調整することができ、使い勝手が良好である。
【出願人】 【識別番号】000130293
【氏名又は名称】株式会社コムラ製作所
【出願日】 平成9年(1997)6月10日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
【公開番号】 特開平11−226
【公開日】 平成11年(1999)1月6日
【出願番号】 特願平9−169510