| 【発明の名称】 |
歯ブラシ |
| 【発明者】 |
【氏名】川路 仁
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| 【要約】 |
【課題】患者などの使用者1人に対して専用に使用でき、吸引孔の内側に付着物が付着せず衛生上良好で操作用のよく、しかも口腔内の汚れの洗浄を効果的に行い得るようにしたブラシを提供することにある。
【解決手段】先端にブラシ部5を備えた柄部3に、前記ブラシ5部へ注入するための注水孔11を設けると共に、前記ブラシ部5の水等を吸引するための吸引孔9を設けてなる歯ブラシ1において、水タンク17および送水ポンプ19を備えた把持部21を前記柄部3に着脱交換可能に設け、前記ブラシ部5付近における吸引孔9の断面積よりも前記柄部3付近における吸引孔9の断面積を大とし、また、前記ブラシ部5の両側における柄部3の先端に前記吸引孔9に連通した吸引口11を設けてなることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 先端にブラシ部を備えた柄部に、前記ブラシ部へ注水するための注水孔を設けると共に、水等を吸引するための吸引孔を設けてなる歯ブラシにおいて、水タンクおよび送水ポンプを備えた把持部を前記柄部に着脱交換可能に設けてなることを特徴とする歯ブラシ。 【請求項2】 前記ブラシ部付近における吸引孔の断面積よりも前記柄部付近における吸引孔の断面積が大であることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。 【請求項3】 前記ブラシ部の両側に前記吸引孔に連通した吸引口を設けてなることを特徴とする請求項1,2記載の歯ブラシ。 【請求項4】 前記水タンクおよび送水ポンプが、付勢部材により圧力をかけるピストンを装着したシリンダと、前記注水孔に一端を接続すると共に他端を前記シリンダに接続した管と、この管を開閉せしめる開閉弁とで構成されていることを特徴とする請求項1,2,3記載の歯ブラシ。 【請求項5】 前記注水孔の先端とブラシ部との間における柄部に注水孔からの水が前記ブラシ部のブラシ先端に流れるように、誘導手段を設けてなることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の歯ブラシ。 【請求項6】 前記柄部が合成樹脂からなると共に柄部内の長手方向へ補強物質を埋設してなることを特徴とする請求項1,2,3,4,5記載の歯ブラシ。 【請求項7】 前記ピストンの裏面側に牽引部材の一端が接続されていると共に、この牽引部材が前記シリンダの後端を通って外部へ延伸され、牽引部材の他端につまみを設けてなることを特徴とする請求項4記載の歯ブラシ。 【請求項8】 前記シリンダが透明部材からなっていることを特徴とする請求項4,7記載の歯ブラシ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、主に重度の障害者,在宅寝たきり老人,重症入院患者、集中治療室患者などのいわゆる身体障害者の口腔内の清掃に使用する歯ブラシに関する。 【0002】 【従来の技術】重度の障害者,在宅寝たきり老人,重症入院患者,集中治療室患者などのいわゆる身体障害者(以下、患者という)の口腔では、粘着性のプラークの存在により、歯口清掃を行うのに困難を伴うことが多いのが現状である。口腔の不潔な状態が原因となって呼吸器合併症や重症の口腔疾患を生じることがあり、死亡に至る危険すらあるので、医療従事者にとっては重大な問題となっている。 【0003】また、患者などは、一般に自分で歯を磨くことができないと共に、口腔の唾液の分泌量が少ないため、介護者が患者の歯を磨いてやった場合に、口腔内が乾燥してしまう傾向がある。そのために、口腔内に注水してやる必要があるが、注水すると患者などは自分から排出することができないため、注水と同時に口腔内に溜った水(汚水)を吸引してやる必要がある。このような患者の場合、咽頭の弁がコントロールできず、水分を飲み込むと、誤って呼吸器へ吸入することもあり、非常に危険である。 【0004】上述した必要性から、従来,例えば口腔内の汚物等の吸入ができ、さらに口腔内への湯水等の注入ができる歯ブラシは、例えば実開昭62−150926号公報などでよく知られている。しかしながら、この公報のような歯ブラシでは上述した必要性の事項が不充分であった。 【0005】従来の歯ブラシでは、吸引口がブラシの中心部にあるため、その部分にブラシの植毛を減少せざるを得ないので、刷掃が充分な出来ない。また、図8に図示されるように、頬と歯茎との間の窪み105に溜った貯留水等の吸引がブラシ101の毛伝いに毛細管現象で行われざるを得ず、吸引が満足にできないのみならず吸引にあたってはブラシ101の毛を口腔粘膜に押しつける等の動作が必要であり、刷掃がスムーズに行われず、粘膜を傷つける恐れも大きかった。 【0006】なお、図8のブラシ101を備えたブラシ部103に示すように、従来の歯ブラシでは吸引部と注水部をコンパクトに収めることができず、ブラシ部103がかさばって頬や舌に干渉し細かい部分の刷掃も不完全で、異物を口中に挿入することによって患者に与える恐怖感も大きかった。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従来の歯ブラシは、柄部の先端にブラシ部を有した刷掃部を備え、この刷掃部に通じるべく前記柄部に吸引部と注水部を設け、しかも、前記刷掃部が柄部に対して交換可能な構造となっている。また、前記吸引部,注水部の他端はそれぞれ、ホースなどに接続される負圧接続部、給水接続部を介して負圧源,給水源に接続されている。 【0008】上記の構造では、負圧源のポンプを停止せしめると、負圧接続部に接続されるホース内に水が残留することがあった。この残留水がホース操作によって逆流したり、ホース内に付着して、悪臭等の発生を招き、衛生上問題があった。 【0009】また、刷掃部が柄部に対して交換自在であって刷掃部は使用する患者1人1人に対するものであるが、柄部は複数の患者に対して共通となっているため、前記吸引部の内側に詰ったり、あるいは付着した汚物が完全に除去しきれずに、他の患者にも使われるため、衛生上よくないと共に、付着物に含有している病原菌によって別の合併症を起してしまうということも考えられる。 【0010】また、患者の口腔洗浄にあたっては、のどの弁の機能が充分でないために不用意に水を使用すると、水を気管支、肺等へ誤吸入する恐れがあった。さらに、従来のバキューム送水機能付歯ブラシは、ブラシ部(刷掃部)の高さが高いので、次のような不具合がある。 【0011】(A)、頬の粘膜が邪魔になり、臼歯を磨くのが困難であると共に頬粘膜を傷つける恐れが大である。 【0012】(B)、唇と歯の間にブラシ部が入らないので、前歯の表面を磨くのが困難であると共に頬粘膜を傷つける恐れが大である。 【0013】(C)、特に、歯の裏側を磨くときは、舌との干渉が強くなり、不快感を与え、また誤噛、誤飲の恐れが大である。 【0014】この発明の目的は、例えば患者などの使用者1人に対して専用に使用でき、吸引孔の内側に汚物が詰ることなく、あるいは付着せずに衛生上良好で操作用がよく、しかも口腔内の汚れの洗浄を効果的に行い得るようにした歯ブラシを提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の歯ブラシは先端にブラシ部を備えた柄部に、前記ブラシ部へ注水するための注水孔を設けると共に、水等を吸引するために吸引孔を設けてなる歯ブラシにおいて、水タンクおよび送水ポンプを備えた把持部を前記柄部に着脱交換可能に設けてなることを特徴とするものである。 【0016】したがって、柄部に水タンクおよび送水ポンプを備えた把持部が着脱可能に設けられているから、例えば介護者などが手で把持部を握って例えば患者などの使用者の口腔内にブラシ部を入れ、把持部に備えた送水ポンプを作動せしめると、水タンクから水が注水孔を経てブラシ部へ伝わり、口腔内特に歯がきれいに清掃される。そして口腔内の汚物などを含有した汚水は吸引孔を経て外部へ排出されるので、従来よりも操作性がよく、しかも患者などの使用者1人に対して専用として使われるので、他の使用者に対して害を与えることがなくなる。また、把持部は柄部に対して着脱可能であるから、水タンク内への水の補給が容易に行われる。 【0017】請求項2によるこの発明の歯ブラシは、請求項1の歯ブラシにおいて、前記ブラシ部付近における吸引孔の断面積よりも前記柄部付近における吸引孔の断面積が大であることを特徴とするものである。 【0018】したがって、ブラシ部付近における吸引孔の断面積よりも柄部付近における吸引孔の断面積を大にして、なおかつこの断面積は汚物(吸引物)を搬送するに適した風速が常に予め得られるように設定してある。而して、吸引孔内に汚水の残留がなく心配がない。その結果、吸引孔の内部に汚物などが付着することも軽減される。 【0019】請求項3によるこの発明の歯ブラシは、請求項1,2の歯ブラシにおいて、前記ブラシ部の両側に前記吸引孔に連通した吸引口を設けてなることを特徴とするものである。 【0020】したがって、ブラシ部の両側に設けた吸引口が前記吸引孔に連通されているから、口腔内の特に歯などから除去された汚物などを含有した汚水,唾液などは、両側の吸引口のどちらからでも吸引孔に吸引される。また、ブラシ部全体の高さを低くすることができるので、頬側,舌側などのいかなる部位の刷掃も容易であると共に、様々な体位での使用も可能となる。臼歯、前歯表面および歯の裏側が容易に磨かれて頬粘膜を傷つける恐れがなくなる。さらに、ブラシ部におけるブラシの植毛を吸引用に抜去することがないので、ブラシすべてが使用されると共に、注水孔からの注水を両側の吸引口より吸引することで頬と歯茎との間の窪みに貯留するものを効率よく吸引でき、水等の誤飲の危険性が少ない。。 【0021】請求項4によるこの発明の歯ブラシは、請求項1,2,3の歯ブラシにおいて、前記水タンクおよび送水ポンプが、付勢部材により圧力をかけるピストンを装着したシリンダと、前記注水孔に一端を接続すると共に他端を前記シリンダに接続した管と、この管を開閉せしめる開閉弁とで構成されていることを特徴とするものである。 【0022】したがって、管と柄部における注水孔との接続を外し、しかも開閉弁を開かせた状態で水タンクのシリンダに水を溜める。このシリンダ内に水が溜まったら開閉弁を閉じると共に管を注水孔に接続する。次いで、開閉弁を開かせると、付勢部材の付勢力によりピストンが移動してシリンダ内の水が管、注水孔を経てブラシ部へ流れる。その結果、歯ブラシ使用時のタンクにおける角度に規制されることなく、どのような刷掃角度においても必要時常に注水できる状態が保たれる。 【0023】請求項5によるこの発明の歯ブラシは、請求項1,2,3,4の歯ブラシにおいて、前記注水孔の先端とブラシ部との間における柄部に注水孔からの水が前記ブラシ部のブラシ先端に流れるように、誘導手段を設けてなることを特徴とするものである。 【0024】したがって、注水孔の先端とブラシ部との間における柄部に注水孔からの水がブラシ部の先端に流れるように、誘導手段を設けたことにより、注水孔からの水は歯ブラシ部の先端に流れるので、刷掃部に水が供給された患者の唾液分泌が少ないときでも、口腔内特に歯の清掃が容易に行われる。 【0025】請求項6によるこの発明の歯ブラシは、請求項1,2,3,4,5の歯ブラシにおいて、前記柄部が合成樹脂からなると共に柄部内の長手方向へ補強物質を埋設してなることを特徴とするものである。 【0026】したがって、柄部が合成樹脂からなると共に柄部内の長手方向へ補強物質が埋設されているから、患者などの使用者が歯ブラシを使用し、例えば歯でもって歯ブラシを噛んでも、折れるようなことはなく、使用上安全である。 【0027】請求項7によるこの発明の歯ブラシは、請求項4の歯ブラシにおいて、前記ピストンの裏面側に牽引部材の一端が接続されていると共に、この牽引部材が前記シリンダの後端を通って外部へ延伸され、牽引部材の他端につまみを設けてなることを特徴とするものである。 【0028】したがって、介護者がつまみを持って牽引部材を引っ張ることにより、付勢部材の付勢力に抗してピストンがシリンダの後側へ移動することにより、シリンダ内に管を経て水が貯留される。この状態において介護者がつまみを離すと、牽引部材が部材自身とつまみの重さにより垂れさがる。従って、水タンクの総延長が長くなって操作性を悪くすることはない。 【0029】請求項8によるこの発明の歯ブラシは、請求項4,7の歯ブラシにおいて、前記シリンダが透明部材からなっていることを特徴とするものである。 【0030】したがって、シリンダが透明部材からなっているので、シリンダ内を外から目視できるので、シリンダに溜められた水の貯留程度が常にチェックされる。 【0031】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。 【0032】図1を参照するに、歯ブラシ1は、例えばポリプロピレンなどの合成樹脂からなる柄部3を備えており、この柄部3は柄部本体3Aと先端部3Bとで構成されており、先端部3Bにはブラシ部5が備えられている。このブラシ部5には多数の例えば合成樹脂からなるブラシ(毛)7が適宜な間隔でもって植毛されている。 【0033】前記柄部3の図1において上部,下部における長手方向(左右方向)にはそれぞれ吸引孔9,注水孔11が形成されている。この吸引孔9の先端は、図2(A),(B)に示されているように、ブラシ部5を備えた柄部3の先端部3Bの左右両側に形成された吸引口13に連通されていると共に、吸引孔9の後端は、図示省略のホースの一端に着脱可能に接続される負圧接続部15に一体化されている。この負圧接続部15に接続されるホースの他端は負圧源としてのポンプに接続されている。 【0034】前記注水孔11の先端は、図1,図2(A)に示されているように、前記ブラシ部5の近傍に配置されていると共に、注水孔11の後端に、水タンク17の前部に設けられた送水ポンプ19の先端が着脱可能に接続されている。この水タンク17と送水ポンプ19とで把持部21を構成している。前記ポンプ19の下部には水タンク17から前記注水孔11へ水を流すための開閉用ボタン23が備えられている。 【0035】上記構成により、水タンク17を送水ポンプ19より外し、水を必要な量だけ水タンク17内に収納せしめた後、水タンク17を送水ポンプ19に取付ける。そして、例えば介護者が把持部21の水タンク17を手に持って柄部3の先端部3Bに備えたブラシ部5を例えば患者の口腔内に入れ、予め、吸引源のスイッチを入れ負圧源のポンプを作動せしめる。水タンク17内の水が開閉用ボタン23を押すとポンプ19内を通り注水孔11を経て注水孔11の先端からブラシ部5のブラシ7全体へ向けて流れて、口腔内特に歯がきれいに清掃される。 【0036】口腔内の汚物などを含有した汚水は吸引口13より吸引孔9並びにホースを経て外部へ排出されるので、従来よりも操作性がよく、しかも患者など使用者1人ずつに対して専用として使うことができるので、他の使用者に対して害を与えることをなくすことができ、衛生上非常に良好である。また、水タンク17は送水ポンプ19より例えばねじなどで着脱可能であるから、水タンク17内への水の補給を容易に行うことができる。 【0037】前記柄部の柄部本体3A,先端部3Bの吸引孔9の断面形状は、図3(A),(B)および図4(A),(B)に示されているように、例えば円形状や楕円状をしていて、柄部本体3Aにおける吸引孔9の断面積S1 が先端部3Bにおける吸引孔9の断面積S2 より大きく(S1 >S2 )し、かつこの断面積S2 は汚物(吸引物)を搬送するのに適した風速が常に予め得られるように設定してあり、、負圧源のポンプを停止せしめた際にも、口腔内特に歯などから除去された汚物を含有した汚水が吸引孔9内へ戻ることを防止することができる。また、固型物を吸引した場合でも、吸引孔の断面積が次第に大きくなるため、固型物が吸引孔9に詰まることなく、容易に外部へ排出される。而して、吸引孔9の内部に汚物などが付着するのを軽減せしめることになり、使用後の清掃を簡単にすることができる。 【0038】前記吸引口13は図2(A),(B)に示されているように、吸引孔9に連通され、しかもブラシ部5の両側における柄部3の先端3Bに設けられているから、口腔内特に歯などから除去された汚物などを含有した汚水,唾液などは両側の吸引口13のどちらからでも容易に吸引孔9に吸引することができる。また、ブラシ部5全体の高さを低くすることによって、頬側,舌側などのいかなる部位の刷掃が容易であると共に、様々な体位での使用も可能となる。また、臼歯、前歯表面および歯の裏側を容易に磨くことができ、しかも頬粘膜を傷つける恐れがなくなる。また、ブラシ部5におけるブラシ7の植毛を吸引用に抜去することなくブラシ7がすべてを使用することができると共に注水孔11からの注水を両側の吸引口13より吸引することで、図7に実線および2点鎖線で示されているように刷掃時に同時に歯Mの側部や、頬側と歯茎との間の窪み51に溜った水(汚水)を効率よく吸引せしめることができる。 【0039】図5に示されているように、前記注水孔11の先端11Aとブラシ部5との間における柄部本体3Aに、注水孔11からの水がブラシ部5の先端であるブラシ7の先端7Aに流れるように図5において右斜めの傾斜面を備えた誘導手段としての例えば突起部29を設けたことにより、注水孔11からの水は突起部29の傾斜面に沿ってブラシ7の先端7Aへスムーズに流れるので、口腔内特に歯の清掃を容易に行うことができる。上記突起部29の代り、注水孔11を延ばして環状にして傾斜させるようにしても構わない。 【0040】図6には図1における水タンク17と送水ポンプ19に代る他の実施の形態が示されている。図6において、水タンク17および送水ポンプ19は透明部材としての例えば樹脂からなる中空円筒状のシリンダ31を備えており、このシリンダ31内にはピストン33が装着されている。このピストン33とシリンダヘッドとの間には付勢部材としてのスプリング35が介在されており、このスプリング35の付勢力によりピストン33が常時前側(図6において右側)へ付勢されている。また、ピストン33の左側中央にはワイヤなどの牽引部材37の一端が接続されていると共に、この牽引部材37はシリンダ31の後端(図6において左端)中央を通って外部へ引き出されていて牽引部材37の他端はつまみ39に接続されている。 【0041】前記シリンダ31の前端(図6において右端)中央には送水ポンプ19の一部を構成するケーシング41の中央に前記注水孔9に一端が接続された柔かい管43の他端が接続されている。この管43を拡縮せしめる開閉弁としての例えばコック45が前記ケーシング41の上方に設けられている。前記コック45は前記管43を上下より挾んだコック胴47の上部に一体化されている。しかも、コック45とケーシング41との間にスプリング49が介在され、このスプリング49の付勢力により常時上方へ付勢されている。前記ケーシング41の前側はジョイント部材53で柄部3に着脱可能に設けられている。なお、コック45,スプリング49を下方に設けるようにしてもよい。 【0042】上記構成により、ジョイント部材53を柄部3より外し、コック45をスプリング49の付勢力に抗して下方へ押して図6に示した状態(開状態)とし、つまみ39を介護者が手に持って引っ張ってピストン33をスプリング35の付勢力に抗して引く。そのとき、水は管43の一端(吸引口)より吸水されてシリンダ31内に溜まる。シリンダ31内に水が溜まったら、コック45をスプリング49の付勢で上方へ持ち上げることにより閉める。すなわち、管43が押しつぶされて閉まる。 【0043】この状態でジョイント部材53を柄部3に接続した後、コック45を開けることにより、ピストン33がスプリング31の付勢力で押されて図6において右側へ移動することにより、水が管43を通り、さらに注水孔11を経てブラシ7へ流れることになる。この方式を採用することにより、歯ブラシ1の使用時の水タンク17の角度に規制されることなく、どの刷掃角度においても必要時に常に水を注水できる状態に保つことができる。 【0044】牽引部材37の他端にはつまみ39が設けられているから、牽引部材37は部材自身とつまみ39の重さにより垂れさがっているので、水タンク17の総延長が長くなって操作性を悪くすることはなくなる。 【0045】また、シリンダ31が樹脂などの透明部材からなっているので、シリンダ31内を外から監視できるから、シリンダ31内に溜められた水の貯留程度を常にチェックすることができる。 【0046】図1に示されているように、柄部3全体が例えばポリプロピレンなどの合成樹脂からなっているので、例えば使用者などの患者が使用時に柄部を噛んだ場合に折れるのを防ぐために、柄部本体3A,先端部3Bまで入れた補強物質としての例えば芯金55が柄部の長手方向へ埋設されているので、柄部3が折れるのを防止することができ、使用上安全である。 【0047】なお、この発明は、前述した発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施し得るものである。 【0048】 【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態より理解されるように、請求項1の発明によれば、柄部に水タンクおよび送水ポンプを備えた把持部が着脱可能に設けられているから、例えば介護者などが手で把持部を握って例えば患者などの使用者の口腔内にブラシ部を入れ、把持部に備えた送水ポンプを作動せしめると、水タンクから水が注入孔を経てブラシ部へ伝わり、口腔内特に歯をきれいに清掃することができる。そして口腔内の汚物などを含有した汚水は吸引孔を経て外部へ排出されるので、従来よりも操作性がよく、しかも患者などの使用者1人に対して専用として使われるので、他の使用者に対して害を与えることをなくすることができる。また、把持部は柄部に対して着脱可能であるから、水タンク内への水の補給を容易に行うことができる。 【0049】請求項2発明によれば、ブラシ部付近における吸引孔の断面積よりも柄部付近における吸引孔の断面積を大にして、なおかつこの断面積は汚物(吸引物)を搬送するのに適した風速が常に得られるよう予め設定されている。而して、吸引孔内に汚水の残留がなく逆流の心配がない。その結果、吸引孔の内部に汚物などが付着することを軽減せしめることかできる。 【0050】請求項3の発明によれば、ブラシ部の両側に設けた吸引口が前記吸引孔に連通されているから、口腔内の特に歯などから除去された汚物などを含有した汚水,唾液などは、両側の吸引口のどちらからでも吸引孔に吸引せしめることができる。また、ブラシ部全体の高さを低くすることによって、頬側,舌側などのいかなる部位の刷掃も容易であると共に、様々な体位での使用も可能となる。臼歯、前歯表面および歯の裏側など、従来刷掃の困難となっていた箇所を容易に磨くことができ、しかも頬粘膜を傷つける恐れがなくなる。また、ブラシ部における植毛を吸引用に抜去することなく、ブラシすべてを使用することができると共に、注水孔からの注水を両側の吸引口より吸引することで頬と歯茎との間における窪みに貯留するものを効率よく吸引せしめることができる。 【0051】請求項4の発明によれば、送水ポンプの管を注水孔より外し、しかも開閉弁を開かせた状態で水タンクのシリンダに水を溜める。このシリンダ内に水が溜まったら開閉弁を閉じると共に管の一端を注水孔の他端に接続する。次いで、開閉弁を開かせると、付勢部材の付勢力によりピストンが移動してシリンダ内の水が管、注水孔を経てブラシ部へ流れる。その結果、歯ブラシ使用時のタンクにおける角度に規制されることなく、どのような刷掃角度においても必要時常に注水できる状態を保つことができる。 【0052】請求項5の発明によれば、注水孔の先端とブラシ部との間における柄部に注水孔からの水がブラシ部の先端に流れるように、誘導手段を設けたことにより、注水孔からの水は歯ブラシ部の先端に流れるので、刷掃部に水が供給され、患者の唾液分が少ないときでも、口腔内特に歯の清掃を容易に行うことができる。 【0053】請求項6の発明によれば、柄部が合成樹脂からなると共に柄部内の長手方向へ補強物質が埋設されているから、患者などの使用者が歯ブラシを使用し、例えば歯でもって歯ブラシを噛んでも、折れるようなことはなく、使用上に安全である。 【0054】請求項7の発明によれば、介護者がつまみを持って牽引部材を引っ張ることにより、付勢部材の付勢力に抗してピストンがシリンダの後側へ移動することにより、シリンダ内に管を経て水が貯留される。この状態において介護者がつまみを離すと、牽引部材が部材自身とつまみの重さにより垂れさがる。而して、水タンクの総延長が長くなって操作性を悪くすることをなくすることができる。 【0055】請求項8の発明によれば、シリンダが透明部材からなっているので、シリンダ内を外から目視できるので、シリンダに溜められた水の貯留程度を常にチェックすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000151427 【氏名又は名称】株式会社東京技研
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月2日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−103937 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月20日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−270036 |
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