| 【発明の名称】 |
ヘアードライヤー |
| 【発明者】 |
【氏名】阿部 聡
【氏名】山本 広
|
| 【要約】 |
【課題】ドライヤー本体内に侵入した塵埃類を容易にかつ確実に除去する。
【解決手段】コードリール装置7と吸気口2との間にフィルタ41を回動自在に設ける。このフィルタ41の吸気側にブラシ44を設ける。コードリール装置7のリール22とフィルタ41とをギヤ列などにより連動させる。電源コード6の引き出しまたは巻き取りに伴ってリール22が回動すると、これに連動してフィルタ41も回動する。これにより、フィルタ41の吸気側をブラシ44が摺動し、フィルタ41の吸気側に捕捉された塵埃類が除去される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸気部および排気部を有するとともに前記吸気部と排気部とを連通する通気路を内部に形成したドライヤー本体と、このドライヤー本体に内蔵された発熱体および送風機と、前記ドライヤー本体に設けられたコードを巻き取るコードリール装置とを備えたヘアードライヤーにおいて、前記通気路中で吸気部側に設けられたフィルタと、このフィルタの吸気側に沿って設けられた清掃体と、前記コードリール装置の回動により前記フィルタおよび清掃体のいずれかを駆動し、前記フィルタと清掃体とを相互に摺動させる動力伝達手段とを備えたことを特徴とするヘアードライヤー。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コードリール装置付きのヘアードライヤーに関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】ヘアードライヤーは、髪の毛を乾かすために、毎日使用される乾燥器であり、家庭内などで、しかも髪の近くで使用されているものである。近年は、速く乾かすために、送風機のモータの回転数を大きくしたり、送風機のファンの形状を変えたりして、風量を増大させる対応が採られてきた。しかし、特にこのように風量を増大させることで、次のような弊害が生じるようになってきた。 【0003】まず、塵埃類により吸気板がすぐに詰まり、掃除の回数が増した。また、ヘアードライヤーの内部に埃や毛髪が侵入しやすいが、これら埃や毛髪が発熱体であるヒータに当たると、焼けるような不快な臭いを生じる。さらに、塵埃類に起因した内部の過熱により、故障が生じやすくなった。 【0004】本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、侵入した塵埃類を除去でき、しかも、この除去作業が手間をかけることなく容易にかつ確実にできるヘアードライヤーを提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達成するために、吸気部および排気部を有するとともに前記吸気部と排気部とを連通する通気路を内部に形成したドライヤー本体と、このドライヤー本体に内蔵された発熱体および送風機と、前記ドライヤー本体に設けられたコードを巻き取るコードリール装置とを備えたヘアードライヤーにおいて、前記通気路中で吸気部側に設けられたフィルタと、このフィルタの吸気側に沿って設けられた清掃体と、前記コードリール装置の回動により前記フィルタおよび清掃体のいずれかを駆動し、前記フィルタと清掃体とを相互に摺動させる動力伝達手段とを備えたものである。 【0006】使用に際しては、送風機の駆動により、空気が吸気部からドライヤー本体の通気路内に吸い込まれ、この通気路を通る間に発熱体により加熱されて排気部から噴出する。空気が通気路内に吸い込まれたとき、この空気中に含まれている埃や髪の毛などの塵埃類はフィルタの吸気側に捕捉される。ヘアードライヤーの使用前にはコードリール装置からコードを引き出し、ヘアードライヤーの使用後にはコードリール装置にコードを巻き取るが、このときコードリール装置が回動する。このとき、コードリール装置の回動によってフィルタおよび清掃体のいずれかが駆動され、フィルタとその吸気側にある清掃体とが相互に摺動する。これにより、フィルタの吸気側に捕捉された塵埃類が除去される。 【0007】 【発明の実施形態】以下、本発明のヘアードライヤーの一実施例について、図1から図4を参照しながら説明する。まず全体の構成の概略を図4に基づいて説明する。1はほぼ筒状のドライヤー本体で、このドライヤー本体1は、吸気部をなす多数の吸気口2が全面にあるガード3を後部に有し、排気部をなす排気口4を前面に有しているとともに、これらガード3と排気口4とを連通する通気路5を内部に有している。また、ドライヤー本体1内には、コードたる電源コード6を巻き取って収納するコードリール装置7が後部に設けられ、ファンモータからなる送風機を内蔵したモータケース8が中央部に設けられているとともに、発熱体9が前部に設けられている。さらに、ドライヤー本体1の後部下側にはハンドル10が軸着されている。なお、前記ドライヤー本体1は、前記コードリール装置7を内蔵した後部ケース11の前側に、前記モータケース8および発熱体9を内蔵した前部ケース12が結合してある。 【0008】つぎに、前記コードリール装置7付近の構成を図1および図2に基づいて説明する。コードリール装置7は、ビス21などにより固定されて組合わされた後部リール22および前部リール23を有している。そして、後部リール22には、ぜんまいばね24が後部リール22に一端を係止させて蓄力された状態で収められており、リール22,23およびぜんまいばね24が半組立体を構成している。一方、前記後部ケース11の後部には、放射状の連結部26を有する円板状の桟部27が形成されており、この桟部27の中心部から前方へ突出させてシャフト部28が形成されている。また、前記後部ケース11と前部ケース12との間に挟まれてリールベース29が固定されているが、このリールベース29の中心部から後方へ突出させてシャフト部30が形成されている。これら後部ケース11のシャフト部28とリールベース29のシャフト部30とがビス31により固定されている。そして、これらシャフト部28,30を支軸として前記リール22,23が回動自在に支持されている。すなわち、これらリール22,23およびぜんまいばね24からなる半組立体は、シャフト部28,30を中心として回動するものである。なお、ぜんまいばね24の他端は、シャフト部28に係止されており、これにより、前記リール22,23には前記電源コード6を巻き取る方向の力が常時働いている。図示していないが、コードリール装置7は、ぜんまいばね24の力に抗してリール22,23の巻き取り方向の回動を制動する制動装置を備えており、後部ケース11の外面に露出した操作部を操作すると、制動装置による制動が解除されるようになっている。さらに、前記リール22,23には、前記電源コード6に電気的に接続された電気接点が設けられており、一方、前記リールベース29には、前記リール22,23側の電気接点に摺動自在に接触する電気接点が設けられている。 【0009】41は若干湾曲した円板状のフィルタで、このフィルタ41は、前記後部ケース11の円形の後面開口を覆うものであり、前記通気路5中で吸気部側に位置するものである。そして、フィルタ41は、軸受孔42を中心部に有しているとともに、多数の通気孔43を全面に有している。なお、各通気孔43の開口面積は、前記ガード3の各吸気口2の開口面積よりも小さくなっている。これにより、ガード3で捕捉されなかった塵埃類でもフィルタ41では捕捉されるようになっている。 【0010】また、44は清掃体としてのブラシで、このブラシ44は、前記フィルタ41の吸気側でこのフィルタ41の直径に沿って位置するものでいる。そして、ブラシ44は、ブラシ台45と、このブラシ台45に植設され前記フィルタ41の吸気側の面を摺動する多数の柔らかいブラシ毛46とからなっている。また、ブラシ台45の中央部には筒状部47が形成されている。 【0011】一方、前記後部ケース11の桟部27には、フィルタシャフト部48が後方へ突出させて一体に形成されている。そして、このフィルタシャフト部48は、前記フィルタ41の軸受孔42を貫通するとともに、前記ブラシ44の筒状部47内に嵌合しており、ブラシ44側からフィルタシャフト部48に螺着されたビス49により前記筒状部47が押さえられて、フィルタシャフト部48に対しフィルタ41およびブラシ44が抜け止められている。また、フィルタシャフト部48の外周部に形成された溝部50に、筒状部47の内周部に形成された差し込み凸部51(図3に図示)が係合されており、これにより、ブラシ44は、フィルタシャフト部48に対し回り止めされて固定されている。一方、前記フィルタ41は、フィルタシャフト部48を回転軸として回動自在になっている。 【0012】そして、前記フィルタ41は、前記コードリール装置7のリール22,23の回動により回動駆動されるようになっている。つぎに、リール22,23の回動をフィルタ41に伝達する動力伝達手段56の構成について説明する。前記後部リール11の後面つまりフィルタ41側の面には、シャフト部28,48を中心とするクラウンギヤ部57が一体成形により形成されている。また、前記後部ケース11の桟部27の後面の一部には凸部58が形成されており、この凸部58にシャフト部28,48の径方向を軸方向とする貫通孔59が形成されている。そして、この貫通孔59に平ギヤ60のシャフト部61が上方から差し込まれて回動自在に支持されている。なお、この平ギヤ60は、そのシャフト部61における前記凸部58よりも下方の位置に固定された固定金具62などにより貫通孔59に対して抜け止めされている。そして、平ギヤ60は、後部リール11のクラウンギヤ部57に噛み合っている。また、前記フィルタ41の前面つまりコードリール装置7側の面には、シャフト部28,48を中心とするクラウンギヤ部63が一体に形成されており、このクラウンギヤ部63が前記平ギヤ60に噛み合っている。 【0013】前記フィルタ41の外側に位置する前記ガード3は、従来吸気板と呼ばれていたもので、前記後部ケース11の後側に嵌合するものであるが、本実施例では、この後部ケース11に対して着脱自在になっている。この着脱のために、フィルタ41の周辺部には複数の爪部66が形成されており、これら爪部66がそれぞれ係脱自在に係合する複数の受け部67が後部ケース11の後部に形成されている。 【0014】つぎに、前記の構成について、その作用を説明する。本ヘアードライヤーを使用するには、まず電源コード6を必要長引き出して商用交流電源のコンセントに接続する。電源コード6を引き出すのに伴い、コードリール装置7のリール22,23が回動するが、これによりぜんまいばね24はさらに蓄力される。そして、送風機の駆動により、空気がガード3の吸気口2から吸い込まれ、さらにフィルタ41の通気孔43、送風機および発熱体9を含むドライヤー本体1内の通気路5を通って、排気口4から噴出する。このとき、空気は発熱体9により加熱され、温風が排気口4から噴出する。また、空気が通気路5内に吸い込まれたとき、この空気中に含まれている埃や髪の毛などの塵埃類はフィルタ41の吸気側に捕捉される。本ヘアードライヤーの使用後には、電源コード6をコンセントから外し、コードリール装置7に巻き取って収納する。電源コード6をコードリール装置7に巻き取るには、このコードリール装置7の制動装置の操作部を操作して、リール22,23に対する制動を解除する。そうすると、ぜんまいばね24の力によりリール22,23が電源コード6の引き出し時とは逆方向に回動して、この電源コード6がリール22,23に巻き取られる。 【0015】前述のように電源コード6を引き出すときおよび巻き取るときリール22,23が回動する。リール22,23が回動すると、後部リール22のクラウンギヤ部57から平ギヤ60に回転力が伝わり、さらにこの平ギヤ60からフィルタ41のクラウンギヤ部63に回転力が伝わってフィルタ41が回動する。なお、平ギヤ60を介しているため、リール22,23の回動方向とフィルタ41の回動方向とは逆方向になる。そして、このフィルタ41の回転により、固定しているブラシ44のブラシ毛46がフィルタ41の吸気側を摺動する。これにより、フィルタ41の吸気側に付着していた塵埃類がフィルタ41から除去される。なお、除去された塵埃類の一部はガード3の吸気口2を通って外部へ排出されるが、ガード3内に溜まった塵埃類は、後部ケース11からガード3を外すことにより取り除くことができる。 【0016】以上のように、前記実施例の構成によれば、ドライヤー本体1の通気路5内に侵入した塵埃類をフィルタ41で捕捉でき、かつ、フィルタ41に付着した塵埃類をブラシ44により除去できる。すなわち、このようにフィルタ41に付着した塵埃類を除去できることにより、フィルタ41に目詰まりを生じさせることがない。これにより、フィルタ41で細かい塵埃類まで捕捉することが可能になり、通気路5内においてフィルタ41よりも下流側すなわち送風機や発熱体9のある部分まで塵埃類が侵入することを防止できる。したがって、埃や毛髪が発熱体に当たることによる焼けるような不快な臭いの発生を防止できる。また、塵埃類に起因した内部の過熱による故障の発生も防止できる。 【0017】そして、フィルタ41に付着した塵埃類の除去作業つまり清掃は、コードリール装置7からの電源コード6の引き出しおよび巻き取りに伴って自動的に行われるので、使用者が自らフィルタ41を清掃する必要は少なくなる。必要な作業は、ガード3を外すことによりこのガード3内に溜まった塵埃類を取り除く位のもので、必要な清掃回数が少なくなり、ヘアードライヤーの手入れが簡単になる。なお、ガード3は、塵埃類の捕捉の作用をもたせる必要はなく、目の粗いものでよいので、清掃に手間がかかることはない。 【0018】しかも、一般的にコードリール装置7は使用の前後に作動させられるものであることから、ブラシ44による清掃は、1回のヘアードライヤーの使用で2回行われることになり、しかも、使用の度毎に確実に行われることになる。 【0019】なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では、清掃体であるブラシ44を固定とし、フィルタ41の方を回動させることにより、フィルタ41とブラシ44とを相互に摺動させるようにしたが、逆にフィルタを固定とし、ブラシの方を回動させることにより、フィルタとブラシとを相互に摺動させるようにしてもよい。ただし、ガード3を外した状態でコードリール装置6を作動させてしまった場合を考慮すると、前記実施例のようにほぼ回転体形状のフィルタ41の方を回動させるようにした方が安全性は高い。 【0020】また、前記実施例では、コードリール装置7に連動してフィルタ41を駆動するために、クラウンギヤ部57、平ギヤ60およびクラウンギヤ部63を利用したが、コードリール装置からフィルタまたは清掃体に動力を伝達する動力伝達手段の構成は、それに限るものではない。 【0021】 【発明の効果】本発明のヘアードライヤーによれば、ドライヤー本体内の通気路中で吸気部側にフィルタを設けるとともに、このフィルタの吸気側に沿って清掃体を設け、コードリール装置の回動によりフィルタおよび清掃体のいずれかを駆動して、これらフィルタと清掃体とを相互に摺動させるようにしたので、侵入した塵埃類を除去でき、しかも、この塵埃類の除去作業つまり清掃はコードリール装置の回動と連動して自動的に行われる上、一般的にコードリール装置は使用の前後に回動させられるものであることから、清掃は使用の度毎に行われることになり、清掃が手間をかけることなく容易にかつ確実にできる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390010168 【氏名又は名称】東芝ホームテクノ株式会社
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月17日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】牛木 護 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開平11−146806 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−315178 |
|