| 【発明の名称】 |
指輪およびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】橋本 範夫
【氏名】戸井田 孝志
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| 【要約】 |
【課題】異なる色調を有する貴金属材料を組み合わせる指輪において、新しいデザインの指輪と、この指輪の製造方法とを提供することにある。
【解決手段】内径および外径が同一寸法を有するとともに色調の異なる第1の貴金属11と第2の貴金属13との端面どうしを溶接により接合する指輪17において、第1の貴金属11と第2の貴金属13とが対向する接合部は非直線模様15を有するとともに、第1の貴金属と第2の貴金属とのあいだに隙間19を設ける指輪およびその製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内径および外径が同一寸法を有するとともに色調の異なる第1の貴金属と第2の貴金属との端面どうしを溶接により接合する指輪において、上記第1の貴金属と上記第2の貴金属とが対向する接合部は非直線模様を有するとともに、上記第1の貴金属と上記第2の貴金属とのあいだに隙間を設けることを特徴とする指輪。 【請求項2】 第1の貴金属の一方の端面に非直線模様をプレス加工により形成する工程と、第2の貴金属の一方の端面に非直線模様をプレス加工により形成する工程と、上記第1の貴金属の非直線模様を形成した端面に上記第2の貴金属の非直線模様を形成した端面を配置するとともに上記非直線模様の相対位置をずらして金ろうを用いて溶接し、上記第1の貴金属と上記第2の貴金属とを固着する工程と、表面仕上げ加工を行なう工程とを有することを特徴とする指輪の製造方法。 【請求項3】 第1の貴金属の両端面に非直線模様をプレス加工によって形成する工程と、第2の貴金属の一方の端面に非直線模様をプレス加工により形成する工程と、上記第1の貴金属の非直線模様を形成した両端面に一方の他面に非直線模様を形成した上記第2の貴金属を配置するとともに上記非直線模様の相対位置をずらして金ろうを用いて溶接し、上記第1の貴金属の両端面に上記第2の貴金属を固着する工程と、表面仕上げ加工を行なう工程とを有することを特徴とする指輪の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は指輪の構造とその指輪の製造方法にかんし、とくに色調の異なる貴金属材料を組み合わせた指輪の構造とその指輪の製造方法にかんする。 【0002】 【従来の技術】従来の指輪は単一の貴金属で製造している。したがって従来の指輪は、形状および表面の模様のみの変化で多様性をもたせており、色調の面では変化に乏しいという問題を有する。 【0003】そこで上記の問題点を除去するため、たとえば特開昭60−148634号公報において、色調の異なる貴金属材料を組み合わせた指輪が提案されている。この公報に記載の指輪は、断面形状が矩形でかつ同一の外径および内径を有するリング状の色調の異なる貴金属材料の端面どうしを溶接により接合している。このため色調の異なる貴金属を組み合わせた指輪の接合部は直線状になる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】したがって、従来における色調の異なる貴金属材料からなる指輪は、直線的な組み合わせとなり、組み合わせの変化が乏しいという課題を有する。 【0005】〔発明の目的〕本発明の目的は上記課題を解決して、異なる色調を有する貴金属材料を組み合わせる指輪において、新しいデザインの指輪と、この指輪の製造方法とを提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため本発明における指輪の構造と、その指輪の製造方法とは、下記記載の構造と製造方法とを採用する。 【0007】本発明における指輪は、内径および外径が同一寸法を有するとともに色調の異なる第1の貴金属と第2の貴金属との端面どうしを溶接により接合する指輪において、上記第1の貴金属と上記第2の貴金属とが対向する接合部は非直線模様を有するとともに、上記第1の貴金属と上記第2の貴金属とのあいだに隙間を設けることを特徴とする。 【0008】本発明における指輪の製造方法は、第1の貴金属の一方の端面に非直線模様をプレス加工により形成する工程と、第2の貴金属の一方の端面に非直線模様をプレス加工により形成する工程と、上記第1の貴金属の非直線模様を形成した端面に上記第2の貴金属の非直線模様を形成した端面を配置するとともに上記非直線模様の相対位置をずらして金ろうを用いて溶接し、上記第1の貴金属と上記第2の貴金属とを固着する工程と、表面仕上げ加工を行なう工程とを有することを特徴とする。 【0009】本発明における指輪の製造方法は、第1の貴金属の両端面に非直線模様をプレス加工によって形成する工程と、第2の貴金属の一方の端面に非直線模様をプレス加工により形成する工程と、上記第1の貴金属の非直線模様を形成した両端面に一方の他面に非直線模様を形成した上記第2の貴金属を配置するとともに上記非直線模様の相対位置をずらして金ろうを用いて溶接し、上記第1の貴金属の両端面に上記第2の貴金属を固着する工程と、表面仕上げ加工を行なう工程とを有することを特徴とする。 【0010】 【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明の最適な実施形態における指輪の構造とその製造方法を説明する。 【0011】〔指輪の構造説明:図1(c)〕はじめに本発明における指輪の構造を図1(c)を用いて説明する。プラチナ合金(Pt90−Pd10)からなる第1の貴金属11と、18カラットイエローゴールド(Au75.0−Ag12.5−Cu12.5)からなる第2の貴金属13との端面どうしを固着してなる指輪17の接合部は、非直線模様15を有する。 【0012】〔指輪の製造方法説明:図1および図6〕つぎに図1(c)に示す本発明の指輪の製造方法を図1(a)〜(c)、および図6を用いて説明する。まずはじめに図1(a)にしめすように、第1の貴金属11として、外径20mm、肉厚1.3mm、幅4.0mmのリング状の形状を有するプラチナ合金を用意する。 【0013】その後、第1の貴金属11の一方の端面に非直線模様15を、プレス加工により形成する。プレス加工による非直線模様15の形成は、図6に示す装置により行なう。 【0014】第1の貴金属11であるリング状の試料33を、下ダイセット23の内径ガイド29とダイス27とのあいだのノックアウト31上に配置する。上ダイセット21にはパンチ25を固定する。このパンチ25かあるいはノックアウト31かのいずれか一方に、第1の貴金属11に形成する非直線模様15を形成する。 【0015】上ダイセット21と下ダイセット23とをプレス装置にセットし、その後、上ダイセット21に圧力を加えながら下ダイセット23に降下させ、試料33を塑性変形させて、第1の貴金属11の一方の端面に非直線模様15を形成する。非直線模様15を形成した第1の貴金属11は、外径20mm、肉厚1.5mm、幅2.5mmとなる。 【0016】つぎに図1(b)に示すように、18カラットイエローゴールドからなる第2の貴金属13の一方の端面に、第1の貴金属11に形成した非直線模様15と嵌合する非直線模様15を形成する。この第2の貴金属13の非直線模様15の形成は、図1(a)を用いて説明した方法と同様な製造方法にて行なう。 【0017】つぎに図1(c)に示すように、第1の貴金属11の非直線模様15を形成した端面と、第2の貴金属13の非直線模様15を形成した端面とを溶接して、第1の貴金属11と第2の貴金属13とを固着する。 【0018】この第1の貴金属11と第2の貴金属13との固着は、金ろう(Au50.0−Ag30.5−Cu17.5−Zn2.0)を用い、この金ろうを第1の貴金属11と第2の貴金属13との接合部近傍に供給して行なう。ろう付け作業は電気炉を使用し、不活性ガス雰囲気または還元性ガス雰囲気中で、温度830℃、時間10分の条件で行ない、色調の異なる貴金属材料を組み合わせた指輪17を得る。 【0019】その後、指輪17の外周、内周および端面の研削と研磨の表面仕上げ加工を行ない指輪17として完成する。 【0020】〔別の実施形態の指輪の説明:図2から図5〕図2に示す指輪は、第1の貴金属11の両端面に第2の貴金属13を設ける構造としている。第1の貴金属11と第2の貴金属13との接合部は、非直線模様15を有する。 【0021】この図2に示す指輪の製造方法をつぎに説明する。まず第1の貴金属11の両端面にプレス加工により、非直線模様15を形成する。この第1の貴金属11の両端面に非直線模様15を形成する方法としては、以下に記載する方法により行なう。 【0022】図6に示すパンチ25とノックアウト31との双方に非直線模様を形成し、このパンチ25とノックアウト31とを用い、プレス加工によって、第1の貴金属11の両端面に非直線模様15を形成する。 【0023】その後、図1を用いて説明した方法と同様な方法により、第2の貴金属13の一方の端面に非直線模様15を形成する。 【0024】その後、第1の貴金属11の両端面に第2の貴金属13をろう付けにより接合し、第1の貴金属11の両端面に第2の貴金属13を設けた指輪を得る。ろう付け方法は、図1を用いて説明した方法と同様な方法により行なう。その後、表面仕上げ加工を行なう。 【0025】図3に示す指輪は、それぞれ一方の端面に非直線模様15を形成した第1の貴金属11と第2の貴金属13との接合部に隙間19を設ける構造としている。 【0026】この図3に示す指輪の製造方法は、それぞれ非直線模様15を形成した第1の貴金属11と第2の貴金属13とのろう接合の際、第1の貴金属11と第2の貴金属13との非直線模様15の相対位置をずらすことにより形成する。 【0027】図4および図5に示す指輪は、異なる色調の貴金属材料を組み合わせた指輪ではないが、第1の貴金属11または第2の貴金属13の両端面に、図2に示す第1の貴金属11と同様な方法により、非直線模様15を形成したものである。図4に示す指輪は、指輪の幅方向の中心線にたいして左右端面形状が対称であり、図5に示す指輪は、指輪の幅方向の中心線にたいして左右端面形状が非対称となるような形状を有する。 【0028】以上の説明においては、第1の貴金属11としてプラチナ合金、第2の貴金属13として18カラットイエローゴールドを用いた例で説明したが、第1の貴金属として18カラットイエローゴールド、第2の貴金属としてプラチナ合金を用いてもよい。 【0029】さらに、18カラットイエローゴールドの代わりに、18カラットホワイトゴールド(Au75.0−Ag12.5−Pd12.5)、または18カラットレッドゴールド(Au75.0−Ag7.5−Cu17.5)などの金合金を用いてもよい。 【0030】さらに、一方の端面にのみ非直線模様15を形成した図1(a)、(b)に示す形状の指輪を、指輪として用いてもよい。 【0031】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の指輪の構造および指輪の製造方法によれば、色調の異なる貴金属材料を組み合わせた指輪において、直線的な組み合わせだけでなく、新しいデザインの指輪と、この指輪の製造方法が得られるという効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001960 【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
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| 【出願日】 |
平成2年(1990)10月9日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−127924 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−241335 |
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