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【発明の名称】 面ファスナ―雌材及びその製造方法
【発明者】 【氏名】亀甲 恵子

【氏名】木村 英雄

【要約】 【課題】この出願発明は、繰り返し係合した後に初回からの係合力低下を低減することが可能な技術を提供し、安価で優れた特性を有する面ファスナー雌材を提供することを課題とする。

【解決手段】この出願発明は、不織布の一方の表面側に突出するループ部が形成されてなる面ファスナー雌材において、水流絡合ウエブの一方の表面側に、ニードルパンチ法によって突出形成されたループ部を有する面ファスナー雌材及びその製造方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 不織布の一方の表面側に突出するループ部が形成されてなる面ファスナー雌材において、水流絡合ウエブの一方の表面側に、ニードルパンチ法によって突出形成されたループ部を有することを特徴とする面ファスナー雌材。
【請求項2】 クロスレイウエブの重量比率W(%)が30〜100%であることを特徴とする請求項1記載の面ファスナー雌材。
【請求項3】 前記水流絡合ウエブが熱融着性繊維を主体として構成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の面ファスナー雌材。
【請求項4】 前記水流絡合ウエブの他方の表面側に、該水流絡合ウエブを構成する繊維を加熱処理して形成された平滑領域を有することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の面ファスナー雌材。
【請求項5】 不織布の一方の表面側に突出形成されたループ部を有する面ファスナー雌材を製造するに当たり、水流絡合ウエブを形成する第一の工程と、該水流絡合ウエブにニードルパンチ法を適用してループ部を形成する第二の工程とを含むことを特徴とする面ファスナー雌材の製造方法。
【請求項6】 前記第二の工程の後に、前記ニードルパンチ法を適用した表面側を加熱融着して平滑領域を形成する第三の工程を施すことを特徴とする請求項5に記載の面ファスナー雌材の製造方法。
【請求項7】 水流絡合ウエブを形成する第一の工程と、該水流絡合ウエブにニードルパンチ法を適用してループ部を形成する第二の工程によって製造された不織布の一方の表面側に突出形成されたループ部を有する面ファスナー雌材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、おむつ、手術衣、下着等の衣服など、主として使い捨てられる用途に使用して好適な、簡便で安価な面ファスナー雌材に関する。
【0002】
【従来の技術】 面ファスナーは、ループ状の雌形素子を編織物などの布帛表面に設けた雌材と、この雌形素子に係合する鈎型あるいはきのこ形状の雄型素子を他の布帛表面に設けた雄材とで構成されてきた。これら雄材と雌材とを圧接することによって、各々の布帛に設けられた2つの素子が係合することを利用し、衣服の他、鞄など種々の生活用品に使用されている。従来、この面ファスナーを構成する雌形素子として、例えばナイロン、ポリエステルなどの合成樹脂からなるマルチフィラメントやモノフィラメントを利用し、支持体となる布帛に、これらフィラメントからなるループを形成した雌材が広く知られている。
【0003】上述の編織物を支持体として構成した雌材の場合、堅固な構造を採り得ることから、大きな係合力を実現することができる。この反面、編織物を利用するために複雑な製造工程を経て生産される上記雌材ではコスト高となる。従って、使い捨ておむつのように5〜10回程度の係合回数で廃棄し、比較的小さな係合力でも使用に耐える用途では、面ファスナーの簡易な係合機能を利用することが難しい。
【0004】このような編織物の代わりに、生産性に優れるため比較的低コストな不織布を利用した雌材に関する提案が種々なされている。先に述べたように、編織物からなる雌材に較べて、絶対的な係合力では劣性であるが、比較的小さな係合力でも使用に耐える用途に適用する場合、不織布を用いる利点は、その優れた生産性のみに留まらず、シート状の構成成分とループを構成する雌型素子とを実質的に1つの構成成分として利用することができるため、極めて安価な雌材を提供することが可能であり、また、編織物のような裁断時のほつれを生じることが少ないといった、優れた特性を実現し得ることが期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来知られている不織布製の雌材では、使い捨てを考慮した5〜10回程度の、繰り返し係合を行った後の係合力の低下が、編織物製のものに較べて大きいという問題点が有った。本出願に係る発明者は、この点に着目し、優れた利点を有する不織布製の面ファスナー雌材に、上記係合力の維持を図るべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0006】従って、本発明の目的は、繰り返し係合した後に初回からの係合力低下を低減することが可能な技術を提供し、安価で優れた特性を有する面ファスナー雌材を実現、提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】 この出願の第一発明に係る面ファスナー雌材の構成によれば、不織布の一方の表面側に突出するループ部が形成されてなる面ファスナー雌材において、水流絡合ウエブの一方の表面側に、ニードルパンチ法によって突出形成されたループ部を有することを特徴としている。
【0008】また、この出願の第二発明に係る面ファスナー雌材の製造方法によれば、不織布の一方の表面側に突出形成されたループ部を有する面ファスナー雌材を製造するに当たり、水流絡合ウエブを形成する第一の工程と、この水流絡合ウエブにニードルパンチ法を適用してループ部を形成する第二の工程とを含むことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態について、好適態様を示し、図面を参照して説明する。不織布の製造技術のうち、繊維ウエブの絡合技術として、ニードルパンチ法と、高圧水流による水流絡合法とは良く知られている。本出願の発明者は、繊維ウエブに対して水流絡合法を適用し、得られた水流絡合ウエブにニードルパンチ法を適用してループ部を形成することで、繰り返し係合による係合力低下の少ない、優れた特性を有する面ファスナー雌材を実現し得ることを見出したものである。
【0010】まず、本出願の第一発明に係る面ファスナー雌材の一例を、その概略断面により模式的に示す図1を参照して説明する。本発明の雌材11は後段で詳述する方法発明により得られるものであるが、上述した水流絡合法を適用することによって得られた水流絡合ウエブ13から突出したループ部15を備えるものである。また、本発明の好適な態様として、水流絡合ウエブ13の、ループ部15を設けた表面とは異なる表面側に、構成繊維を加熱融着させて構成される平滑領域17を設けることができる。この平滑領域は、係合を繰り返すうちに、図示していない雄型素子によってループ部が繊維ウエブから引き抜かれる毛羽立ちを低減するために設けられる。このような毛羽立ち低減は、平滑領域を設けた場合にのみもたらされる効果ではなく、好ましくは50mass%以上の熱融着性繊維により繊維ウエブを構成することによっても期待できる。特に、ループ部を堅固に保持し、雄材との係合・剥離に際して、上記毛羽立ちに伴う係合力の低下を防ぐためには、繊維ウエブを熱融着性繊維のみによって構成することも効果的である。ここで用いる熱融着性繊維としては、互いに融点の異なる2種以上の樹脂をサイドバイサイド、芯鞘などの形状に配置した従来周知の複合繊維を用いることが出来る。
【0011】本発明に用いられる繊維ウエブとしては、短繊維をカーディングして得られたものの他、長繊維で構成されたスパンボンド不織布などを用いることができる。その際、ループ部15は、水流絡合ウエブ13を構成する繊維の一部がニードルパンチ法によって突出形成されるものであるが、当該部15は雄型素子との間で係合に直接関係する構成成分である。従って、使用に充分な係合力をもたらすためには、単繊維強度が2g/デニール以上の繊維で水流絡合ウエブ13を構成するのが好ましい。また、このような繊維の繊度は、0.5デニール以上10デニール以下のものが好ましく、これよりも細い繊維の場合、繊維の剛性が低いためにループ部がへたってしまい、雄材との係合に支障を来す場合が有ると共に、充分な係合力を実現することが難しくなることがある。
【0012】また、短繊維をカーディングして繊維ウエブを形成する場合、通常、カーディングされた繊維がウエブの生産方向に沿って一方向に配向することが知られており、このような配向を持つウエブは一方向性ウエブと称される。このような一方向性ウエブは、カード機の能力に応じた所定の面密度で形成されるため、所期の面密度が1枚の一方向性ウエブで不足するなどの場合には、以下の2つの手段によって面密度が確保される。1つは、複数の一方向性ウエブが同一の配向を示すように積層する場合であり、他の1つは、得られた一方向性ウエブを走行する無端ベルトの幅方向の一方端から他方端に折り畳みながら積層配置する場合である。これら2つの積層手段によって得られる繊維ウエブの形態は、前者の手段によってのみ形成された一方向性ウエブ、後者の手段によってのみ形成されたクロスレイウエブ、並びに双方の手段を組み合わせた、ウエブ面内での繊維配向状態が「*」字状のクリスクロスウエブの3種類である。本出願に係る発明者の実験によれば、好適な面ファスナー雌材は、上記クロスレイウエブまたはクリスクロスウエブの2種類のうちから選択されるのが好ましい。さらに詳細に述べれば、面ファスナー雌材となる繊維ウエブの面密度のうち、クロスレイウエブが占める重量比率W(%)は、30%以上100%以下、より好ましくは60%以上100%以下とすることが望ましい。このような重量比率は水流絡合前の繊維ウエブと最終的に得られた面ファスナー雌材とで実質的に等しい。このような好適範囲のクロスレイウエブを含む構成とすることによる係合力低下の改善に関する詳細な作用は不明であるが、繊維ウエブを所定の方向に搬送しながらニードルパンチ法を適用してループ部を形成するに当たり、クロスレイウエブのような搬送方向と交差する繊維配向は、パンチ針に対する抵抗が大きく、より強固なループを形成するのに有利に作用すると考えられる。さらに、前述した短繊維ウエブとスパンボンド不織布に代表される長繊維ウエブとの組合せで面ファスナー雌材を構成する場合、ニードルパンチ適用時に長繊維が示す位置の変化は比較的少ないため、係る長繊維ウエブは一方向性ウエブと同一の挙動を示す。
【0013】次いで、本出願の方法発明の実施形態につき詳細に説明する。図2〜図3は、方法発明の一例に係る工程毎に、図1と同様に模式的な概略断面により示す図である。始めに、前述したように、設計に応じた面密度で水流絡合ウエブ13を作製する(図2参照)。この際、後段に説明する工程を経て得られる最終的な雌材の面密度が20〜200g/m2程度、より好ましくは、40g/m2以上80g/m2以下となるように、水流絡合ウエブの面密度を設計すればよい。この好適範囲よりも雌材の面密度を低くすると、これを構成する不織布に不均一を生じ、さらに、ループ部を構成する繊維の本数が少なくなって、繰り返し使用の後に良好な係合力を得ることが難しくなることがある。また、上記好適範囲を超えて面密度を高く採る場合、水流絡合前、及びニードルパンチ法を適用する前の繊維ウエブの厚さが大きくなり、特にループ部形成のような繊維ウエブの厚さ方向に渡る加工が難しくなることがあり、良好な係合特性を得ることが難しくなることがある。
【0014】本出願の方法発明の特徴となる第一の工程、即ち、図示していない繊維ウエブに水流絡合を施して水流絡合ウエブ13を形成する際の水流絡合は、繊維ウエブをコンベアネット上に載置して実施するものであるが、例えば、15〜120メッシュ程度の目開きを有するコンベアネット上で、ノズルプレートに0.08〜0.2mm程度のピッチ(生産幅方向のピッチ)で設けられたノズル径0.05〜0.3mmφの複数のノズルにより、0.98〜29.43MPa(10〜300kgf/cm2)の高圧水流を発生させて、絡合状態が均一な水流絡合ウエブを得ることができる。この水流絡合を適用する回数は特に限定されるものではなく、少なくとも繊維ウエブの一方の表面側から当該絡合を適用すれば良く、更には、一方の表面側に続いて他方の表面から水流絡合を施しても良い。
【0015】続いて、この方法発明の第二の工程として、得られた水流絡合ウエブ13の一方の表面側(図3に、一例として矢印aにより示す)からニードルパンチ法を適用し、ループ部15が形成される。この際、本出願に係る発明者の実験によれば、水流絡合を施した表面にニードルパンチ法を適用した場合、又は水流絡合を施した表面とは異なる表面にニードルパンチ法を適用した場合の何れであっても良い。本発明の実施に用いるニードルは特に限定されないが、ニードルのブレード断面が三角形又は略四角形などであり、ブレードの先端から等距離の位置に、3〜4個程度の複数のバーブが配置されたクラウンバーブニードルを用いるのが好適である。係るニードルを用いることにより、繊維ウエブのニードル進入表面とは異なる表面側に、ほぼ等しい高さで突出したループ部が束状に形成され、係合力の高い雌型素子を効率的に形成することが出来る。
【0016】さらに、本方法発明の好適形態として、上述したループ部形成の後に、ニードルパンチ法を適用した繊維ウエブの表面側(ニードルの進入面側であって、ループ部が形成されていない表面側)を加熱融着させ、当該ウエブに図1を参照説明した平滑領域17を形成する、第三の工程を付加しても良い。当該工程の実施に当たっては、例えば、所定のスリット(間隙)を設けて対向する一対のロール間に上記ウエブを通過させる際、一方のロールをウエブの構成繊維(好ましくは前述の熱融着性繊維の低融点成分)の融点近くにまで加熱しておき、このロールにループ部が形成されていないウエブ表面を接触させて行うことが出来る。また、この第三の工程を実施するには、予め繊維ウエブを高温の熱風や赤外線等で加熱しておき、ループ部の非形成表面をロールやドラムに接触させても良い。
【0017】
【実施例】以下、本出願の実施例として、本発明の技術を適用した面ファスナー雌材を評価した結果につき説明する。尚、以下の説明では、この発明の理解を容易とするために特定の条件を例示するが、本発明の技術はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
【0018】実施例1〜7に係る雌材として、市販の熱融着性繊維(繊度3デニール,繊維長64mm,PP/PEの芯鞘型複合繊維)のみを用いてカーディングし、面密度を約76g/m2に統一して、クロスレイウエブの重量比率Wが100%の繊維ウエブを得た。この繊維ウエブに種々の条件で高圧水流を当てて水流絡合ウエブを形成し、構成繊維に熱的影響を及ぼさない程度の加熱乾燥後、前述のクラウンニードルを用い、針深さ10mm、針密度50本/cm2の統一条件でニードルパンチ法を施した。続いて、夫々のウエブに対して前述の第三の工程を対向する一対のロールにより140℃の温度条件で実施し、実施例に係る雌材を得た。また、比較例1として、水流絡合を施さず、第二の工程によるループ部形成、並びに第三の工程による平滑領域の形成を実施例と同一の条件で行った、前述の重量比率Wが100%のサンプルを得た。さらに、比較例2として、編織物からなる市販の雌材テイクケア(住友3M製,商品名:ループ部を含む基布(面密度約76g/m2,厚さ約0.64mm)にフィルム(面密度約29g/m2,厚さ0.15mm)を貼り合わせたもの)を評価サンプルとして準備した。
【0019】また、一方向性ウエブを含むクリスクロスウエブとすることによりクロスレイウエブの重量比率Wが、各々、60%または30%で有ること、及び面密度が異なることを除いては、上記一連のサンプルと同様に実施例8並びに実施例9に係る評価サンプルを調製した。これら11種の評価サンプルの構成と、不織布を用いたサンプルについては、その作製条件及び最終の面密度と厚さとを表1に示す。尚、同図中、ニードル進入面として、実施例に相当する各サンプルで、水流絡合を初めに施した繊維ウエブの表面に対して、ニードルの進入面とが同一の場合を表面、これとは逆に、ニードルの進入面と水流絡合を行った面とが異なる面の場合を裏面とした。換言すれば、水流絡合を最初に行った面にループ部が形成されている場合を裏面、水流絡合を最初に行った面とは異なる面にループ部が形成されている場合を表面と表記してある。
【0020】
【表1】

【0021】次いで、係合力の評価方法に付き説明する。面ファスナーの雄材と雌材との係合力を評価する手段として、本実施例では面ファスナーの試験法(JIS L3416)に規定される剥離強さに準じて測定した。詳細に説明すれば、市販の雄材である3M CS200(住友3M社製,商品名:マッシュルーム形状の雄型素子が900個/平方インチの密度で設けられるもの)及び表1に挙げた各雌材サンプルを長さ5cm×幅2.5cmの短冊状に裁断する。これら評価サンプルの夫々を用い、雌材と雌材との両素子が対向するように2.5cm幅で3cmの長さに渡って重ね合わせ、残りの長さ2cmに相当する部分には、紙を挟んで係合しない状態としておく。この後、面ファスナーの有効幅1cm当たり19.6N(2kgf)の荷重をかけ得る平滑な曲面で構成された係合用ローラーにより、重ね合わせた評価サンプルの長さ方向に渡って2往復押圧し、係合操作とした。この後、引張試験機の1対のチャックの夫々に、雄材または雌材の係合に関与しない端部を掴んで30cm/分の引張速度で剥離を行った。この剥離時の張力の経時変化をチャート紙に記録し、このチャート紙に記録された6点の極大値と極小値との、合計12点の平均値を採る。評価結果は、1種類のサンプルについて5回の測定を行い、これらの5回の平均値をサンプルの1cm幅当たりに換算し、初回の係合力として記録した。また、初回の係合測定を終えたサンプルについて、上記係合操作を5回繰り返した時、並びに10回繰り返した時にも係合力測定を実施した。その結果につき、表2に示す。尚、表2中、5回目及び10回目の係合力については、カッコ内に初回係合力に対する係合力の割合を百分率で示して有る。
【0022】
【表2】

【0023】表2の結果、及び表1で説明した各サンプルの構成からも理解できるように、本発明を適用した実施例1〜9と、比較例1との比較から、水流絡合ウエブにニードルパンチ法によるループ部を形成することによって、繰り返し係合を行った後の係合力低下を改善し得ることが明らかとなった。特に、実施例4及び実施例5と比較例1とでは、初回の係合力が実質的に等しいにも拘わらず、5回目では2〜3割、10回目では5割程度高い係合力を実現することが出来た。
【0024】また、実施例1と実施例2との比較、及び、これらと実施例7との比較から、繊維ウエブの少なくとも一方の面に水流絡合を施し、この水流絡合を最初に施した表面と、ニードルパンチを施す面との関係は、特に限定されるものではなく、換言すれば、水流絡合時の高圧水流の進入面とループ部の形成面とは、同一及び不一致を問わず、優れた耐久性が認められた。さらに、編織物から構成される比較例2に較べて、不織布のみで構成した雌材の絶対的な係合力は劣るものの、繰り返し係合した際の係合力低下が、比較例2では初回の40%程度であるのに対して、実施例1〜9のサンプルは、初回からの係合力低下の度合いが約20%から30%程度にまで低減されていることが明らかとなった。加えて、クロスレイウエブの重量比率を変えた実施例1〜7と実施例8並びに実施例9との比較から、一方向性ウエブの含有率を上げてクロスレイウエブの重量比率Wを60%又は30%と下げるに従って、係合力低下の改善効果が失われて行くのが理解できる。
【0025】
【発明の効果】 上述した説明からも明らかなように、本発明の技術を適用することによって、生産性に優れた不織布製の面ファスナー雌材が持っていた繰り返し係合後の係合力低下という問題を改善し、安価で優れた特性を有する面ファスナー雌材を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000229542
【氏名又は名称】日本バイリーン株式会社
【出願日】 平成10年(1998)12月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】熊田 和生
【公開番号】 特開平11−299508
【公開日】 平成11年(1999)11月2日
【出願番号】 特願平10−376997