トップ :: A 生活必需品 :: A42 頭部に着用するもの




【発明の名称】 リボン付き帽子
【発明者】 【氏名】岸 孝夫

【氏名】岸 浩之

【要約】 【課題】帯章を簡単に交換できるようにする。

【解決手段】一端に長さ調整金具40が取り付けられた帯章30がある。この帯章30の他端32bを調整金具40に差し込んでループ状とし、帽子10の腰16の外周長となるように帯生地の長さを調整して、その後この帯章を腰16の部分に巻き付ける。調整金具付き帯章であり、その長さは予め腰の部分に回して調整しておく。調整後再度腰の部分にこの帯章を巻き付ける。これで帯章の交換作業が終了する。帯章の長さを調整して置くことによって、腰の部分に帯章を緊結状態で巻き付けることができる。このように単に帯章の長さを調整してから、腰の部分に巻き付けるだけであるので、帯章の取り替えが非常に簡単である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一端に長さ調整金具が取り付けられたリボンを帽子の腰の部分に巻き付けて固定するようにしたことを特徴とするリボン付き帽子。
【請求項2】 上記調整金具には調整したリボンの長さを固定する滑り止め用ストッパが設けられたことを特徴とする請求項1記載のリボン付き帽子。
【請求項3】 上記リボンは制帽用の帯章であることを特徴とする請求項1記載のリボン付き帽子。
【請求項4】 一端に長さ調整金具が取り付けられたリボンを有し、このリボンの他端を上記調整金具に差し込んで帽子の腰の外周長となるように上記リボンのループ長を調整して、上記リボンを上記腰の部分に緊密に巻き付けるようにしたことを特徴とする帽子へのリボン取り付け方法。
【請求項5】 上記リボンの裏地をおもて面とした状態で帽子の腰の外周長となるように上記リボンを調整し、その後上記帽子から上記リボンを取り外して上記リボンの表地がおもて面となるように反転し、その後上記腰の部分に上記リボンを装着するようにして上記リボンを上記帽子に取り付けるようにしたことを特徴とする請求項4記載の帽子へのリボン取り付け方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、帯章などのリボンを取り付けた制帽などの帽子およびこの帽子に対するリボンの取り付け方法に関する。詳しくは、リボンに長さ調整用の金具を取り付け、この調整金具にリボンを差し込んで帽子の腰の外周長となるようにそのループ長を調整したものを腰の部分に巻き付けるだけで、このリボンを簡単に取り替えられるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】警察官、自衛官、消防官などが着用する制帽(官帽)には、官帽の腰の部分に帯章が付けられている。帯章は階級によって帯章に織り込まれる階級線が相違する。因みに、警察官帽の場合には警部補に昇任すると帯章の中央に1本の階級線(紺地)が織り込まれ、警部以上になると階級線が金線となる。
【0003】このように昇任することによって帯章も変わるが、昇任の都度帯章の付いた官帽が本人に支給される訳ではなく、官帽が既に支給されている場合には昇任後の帯章のみが本人に支給される。したがって支給された帯章は本人自らが取り替えなければならない。従来では官帽のサイズよりも比較的長い帯章が支給され、これを加工して官帽の腰の部分に取り付け(縫い付け)している。すなわち官帽のサイズに合わせて帯章をループ状にしてから仮縫いを行い、このループ状の帯章を官帽にはめ込んで縫製している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように帯章の取り替えは本人側で行わなければならない。そのため、不慣れな人にとっては帯章の取り替え作業(縫製作業)が面倒であり、取り替えたとしても縫い目が粗かったり、縫い方が悪いと、腰の部分にたるみなく帯章を取り付けることができず、何度か失敗することがしばしば発生している。特に、独身男性の場合には縫い物などを経験する機会がないので、非常に煩わしい作業となっている。
【0005】このような帯章の取り替え作業は官帽に限らず、紳士用ハット、山高帽、登山帽などでも帯章に代わるリボンが取り付けられている。リボンはアクセサリーであるので季節に応じて変更したり、使用する場所によって取り替えたりすることがある。このような場合のリボンの取り替え作業も慣れていないと面倒な作業となることはしばしば経験するところである。
【0006】そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、リボンを含めた帯章の取り替え作業が容易なリボンを有する帽子およびこのリボンの取り付け方法を提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するため、請求項1に記載したこの発明に係る帽子は、一端に長さ調整金具が取り付けられたリボンを帽子の腰の部分に巻き付けて固定するようにしたことを特徴とする。
【0008】また請求項4に記載したこの発明に係る帽子へのリボン取り付け方法では、一端に長さ調整金具が取り付けられたリボンを有し、このリボンの他端を上記調整金具に差し込んで帽子の腰の外周長となるように上記リボンのループ長を調整して、上記リボンを上記腰の部分に緊密に巻き付けるようにしたことを特徴とする。
【0009】この発明では、調整金具付きリボンを用いて帽子の腰の部分にこのリボンを装着する。リボンのループ長は予め腰の部分に回して調整しておく。調整金具にはリボンの長さを固定するストッパが設けられているので、予めリボンの長さを調整して置くことによって、腰の部分にリボンを緊結状態で巻き付けることができる。
【0010】このように単にリボンの長さを調整してから、腰の部分に巻き付けるだけであるので、リボンの取り替えが非常に簡単である。
【0011】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係るリボン付き帽子および帽子へのリボンの取り付け方法の一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0012】図1はこの発明を警察官が着用する制帽(官帽)に適用したときの一実施形態を示す。同図のようにこの官帽10は帽子本体12の一部に所定の円弧を持つ鍔14が取り付けられ、また帽子本体12の一部を構成する腰16の部分であって、鍔14のほぼ中央部には帽章18が取り付けられると共に、鍔14の上面側にはベルト20がほぼ半周に亘って差し渡されている。さらに腰16の部分にはその全周に亘って帯章30が巻き付けられている。
【0013】帯章30はレーヨンやポリエステルなどの所定幅の生地を菱形織りしたものが使用され、使用者の位(任官)に応じて帯章30の中央部には、その長手方向に向かって階級線34が織り込まれている。
【0014】図2は帯章30の具体例である。所定の長さLと幅Wをもった帯生地32の一端32a側には調整金具40が縫い付けられている。この調整金具40は帯生地32と同一系色のものが使用された樹脂製であって、横向きの日の字状をなし、左脚42には帯生地32の一端32aが縫い付けられ、中央脚46には左脚42と対向する面側に複数の突起で形成されたストッパ48が一体的に形成されている。帯の長さLは最も大きなサイズの腰16回りよりも僅かに長く選定され、その幅Wは腰16の幅とほぼ同じである。
【0015】帯生地32の他端32bを孔50a側から差し込み、他方の孔50bを通して右脚44の裏側より引き出し、腰16の外周とほぼ同じ長さに調整した段階でストッパ48を帯生地32に食い込ませる。そうすると、帯生地32の長さが固定される。その状態で腰16の周りにこの帯章30を巻き付け、帽章18やバンド20をこの帯章30を介して取り付ければ、帯章30を腰16に確実に取り付け固定できる。図3がその正面図であり、図4がその側面図である。
【0016】このような帯章30を官帽10に取り付ける場合のこの発明に係る取り付け方法の一実施形態を図5以下を参照して次に説明する。まず図5Aに示す調整金具40付きの帯章30を用意する。
【0017】次に、図5Bのように帯生地32の他端32bを調整金具40の左脚42と中央脚46との孔50aの間に通し、さらに隣の孔50bを通して他端32bを右脚46の裏側に臨ませることで、帯生地32をループ状にする。このとき、帯生地32の一端32aが外側を向くように帯生地32を裏返しておく。図2の実施形態では裏地が紺で、表地が黒であり、階級線34が紺のものを使用したので、図5Bでは紺地が見えることになる。この状態で腰16に帯章30を巻き付けるが、このとき比較的きつ目に巻き付けて、帯章30のループ長を腰周りの長さ(円周長)に合わせる。
【0018】この長さ調整のとき帯生地32がストッパ48に食い込むように帯生地32を強く押し当てることで、調整した長さ(ループ長)がずれなくなる。次に、図5Cのようにループ状の帯章30を腰16から外し、帯章30を反対返しして表地が外側を向くようにした状態で再び帯章30を腰16に巻き付ける。したがって黒地が表となる。
【0019】そうすると、帯章30が腰16の外周面に密着した状態で緊密に巻き付けられる。帯生地32の他端32bは帯生地32の裏側に隠れるので外側からは見えない。調整金具40は帽章18と対峙する位置に置く。図6がそのときの正面図であり、図7が側面図である。この緊結状態の帯章30の外側より帽章18を帽子本体12に設けられた孔19に通して、裏側よりネジ止めする。同時にバンド20の両端を耳ボタン21で腰16に止める(図4参照)。これで完成である(図3および図4参照)。
【0020】以上の作業で帯章30を腰16の部分に取り付け固定できる。帯生地32は調整金具40のストッパ48によってその調整長が固定されているので、帯章30を腰16に縫い付けなくても使用中帯章30が緩んだり、外れたりするおそれはない。さらに、帽章18およびバンド20用の耳ボタン21によって帯章30が腰16に固定されるので、より強力に帯章30を腰16に巻き付けることができ、相当な振動が加わっても帯章30が腰16から脱落するおそれはない。
【0021】調整金具40は帽章18の裏側にくるので、この帽章18によって完全に隠れる。僅かに出ていても帯章30や腰16と同一系色であるので殆ど目立たない。帯章30を再調整したり、取り替えたりするときには、上述とは逆の作業手順を行えばよい。
【0022】上述した実施形態は帽子として警察官用の官帽を例示したが、この他の官帽(自衛官、消防官など)にもこの発明を適用できるは勿論のこと、官帽以外の帽子である山高帽、登山帽、紳士用ハット、鍔付きゴルフハットなどのようにリボンの付いた帽子であるならば、この発明を適用できる。官帽以外の帽子に適用する場合には、調整金具40としてはアクセサリーの一部として機能することから、その用途に応じた色や形の調整金具を使用することができる。またその場合の調整金具40は真横に位置させたり、真後ろに持ってくるなどの工夫を懲らすことができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明では調整金具の付いたリボンを使用することによって、リボンを簡単に交換できるようにしたものである。
【0024】つまり、帽子の腰回りとほぼ同じ長さとなるように調整金具を用いてそのループ長を調整すれば、そのまま腰の部分に巻き付けるだけで、リボンを交換できるからである。これによって、交換作業が非常に簡略化されると共に、縫製などをしなくてもリボンを確実に取り付け固定できる特徴を有する。
【0025】したがってこの発明は官帽などの制帽に適用して極めて好適である。
【出願人】 【識別番号】398034227
【氏名又は名称】岸義株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】山口 邦夫 (外1名)
【公開番号】 特開平11−335918
【公開日】 平成11年(1999)12月7日
【出願番号】 特願平10−144876