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【発明の名称】 ヘルメット装置
【発明者】 【氏名】高原 智彦

【要約】 【課題】自転車用ヘルメットには、軽量化を目的として、肉厚方向の貫通孔が複数設けられている。ところが、このような貫通孔は、風雨の侵入を許容することになり、装着者の頭部が寒いということがあった。

【解決手段】ヘルメット2の帽頂領域2bに対し、透明樹脂で形成したカバー1を外嵌装着させるようにした。このカバー1には、所定配置の貫通孔10に対して嵌合可能にされた内方突出部13が設けられており、この内方突出部13を貫通孔10へ付勢的に嵌合させることで、ヘルメット2への装着状態を保持できるようにしてある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 樹脂製であり、ヘルメット(2)への装着状態においてヘルメット(2)に面接触状に外嵌する形体を有しており、この装着領域内でヘルメット(2)に所定配置で設けられた肉厚方向の貫通孔(10)を閉塞可能になっていることを特徴とするヘルメット用カバー。
【請求項2】 請求項1記載のヘルメット用カバーにおいて、ヘルメット(2)はこの複数箇所に風きり凹部(5)が形成されており、この風きり凹部(5)の底に貫通孔(10)が形成されており、該貫通孔(10)を閉塞するとともに風きり凹部(5)に適合する風きり凹部(12)がカバー(1)に形成されており、各対応する風きり凹部(5)(12)を互いに嵌合させることによってヘルメット(2)への装着状態を保持可能にしていることを特徴とするヘルメット用カバー。
【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のヘルメット用カバーにおいて、カバー(1)に形成した風きり凹部(12)にはヘルメット(2)における複数箇所の貫通孔(10)内に向けて突出する内方突出部(13)が形成されており、該内方突出部(13)を対応する貫通孔(10)へ嵌合することによって該貫通孔(10)を閉塞しているとともにヘルメット(2)への装着状態を保持可能にしていることを特徴とするヘルメット用カバー。
【請求項4】 請求項3に記載のヘルメット用カバーにおいて、内方突出部(13)は少なくともカバー(1)の正面部および左右両側部に形成されていて該内方突出部(13)と対応する貫通孔(10)を閉塞することで前後左右の位置決めがなされていることを特徴とするヘルメット用カバー。
【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のヘルメット用カバーにおいて、形成素材となる樹脂材が透明樹脂であることを特徴とするヘルメット用カバー。
【請求項6】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のヘルメット用カバーにおいて、ヘルメット(2)に施されたものとは異なる配色がなされていることを特徴とするヘルメット用カバー。
【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のヘルメット用カバーにおいて、ヘルメット(2)の帽頂領域(2b)だけを外嵌可能な形状とされていることを特徴とするヘルメット用カバー。
【請求項8】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のヘルメット用カバーにおいて、ヘルメット(2)の帽頂領域(2b)を除く領域を外嵌可能な形状とされていることを特徴とするヘルメット用カバー。
【請求項9】 ヘルメット(2)はこの複数箇所に風きり凹部(5)が形成されており、この風きり凹部(5)の底に貫通孔(10)が形成されており、該貫通孔(10)を閉塞するとともに風きり凹部(5)に適合する風きり凹部(12)がカバー(1)に形成されており、各対応する風きり凹部(5)(12)を互いに嵌合させることによってヘルメット(2)への装着状態を保持可能にしていることを特徴とするヘルメット。
【請求項10】 カバー(1)に形成した風きり凹部(12)にはヘルメット(2)における複数箇所の貫通孔(10)内に向けて突出する内方突出部(13)が形成されており、該内方突出部(13)を対応する貫通孔(10)へ嵌合することによって該貫通孔(10)を閉塞しているとともにヘルメット(2)への装着状態を保持可能にしていることを特徴とするヘルメット。
【請求項11】 カバー(1)はその後部の風きり凹部(12)をヘルメット(2)の後部に形成した風きり凹部(5)に係合され、該凹部(5)(12)を基点としてカバー(1)をヘルメット(2)に押込んで正面部および左右両側部の風きり凹部(5)(12)にて位置決めしてカバー(1)が装着されていることを特徴とするヘルメット。
【請求項12】 カバー(1)はヘルメット(2)に対する装着前の状態ではヘルメット(2)への被蓋が容易な形状とされ、ヘルメット(2)への被蓋後に加熱処理を施すことで面接触状の外嵌装着状態に変形されてヘルメット(2)に装着されていることを特徴とするヘルメット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貫通孔を有したヘルメットに対して使用されるカバーおよびこのカバーを有するヘルメットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自転車用のヘルメット等では、所定強度を保持し得る範囲内で、複数箇所に肉厚方向の貫通孔を設けるようにしている。この貫通孔は、主にヘルメットの軽量化を目的としたもので、近年では、一つ一つの貫通孔を大きくしたり、その形成数を多くしたりする傾向にある。なお、このような貫通孔は、通気性を良好にする意味でも好適とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】冬季等では、貫通孔からヘルメット内へ入り込む風で、頭部が寒いということがあった。また、冬季だけに限らず、雨天等となったときには、貫通孔からヘルメット内へ入り込む雨等で頭部が濡れて不快になるということがあった。従って、これらに対する防寒、防雨対策が待たれている。
【0004】本発明の第1の目的は、自転車用等の貫通孔を有するヘルメットに対して、防寒、防雨対策が簡単且つ迅速に行えるようにしたヘルメット用カバーおよびヘルメットを提供することにある。また、本発明の第2の目的は、上記カバーにおいて、ヘルメットに対する防寒、防雨対策が不要になったときに、ヘルメットを簡単且つ迅速に元の状態へ戻すことができるようにすることにある。
【0005】更に、本発明の第3の目的は、上記カバーにおいて、ヘルメットに対する防寒、防雨対策を行った状況下にあって、ヘルメットの軽量化や空気抵抗等にとって障害とならないようにするとともに、該カバーの変形等を防止したことにある。また、本発明の第4の目的は、上記カバーにおいて、ヘルメットに対する防寒、防雨対策を行った状況下にあって、ヘルメットに施された配色(番号等の表示を含む)が阻害されないようにすることである。
【0006】更に、本発明の第5の目的は、上記カバーにおいて、ヘルメットに対する防寒、防雨対策を行うのと同時に、ヘルメットを意匠変えするようなことも可能としたことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発明に係るヘルメット用カバーは、ヘルメットへの装着状態においてヘルメットに面接触状に外嵌する形体を有したものである。従って、このカバーをヘルメットへ装着することにより、その装着領域内において、ヘルメットに所定配置で設けられた肉厚方向の貫通孔を閉塞可能となるものである。
【0008】このカバーは、適宜樹脂材によって形成したものであり、真空成形法等を採用すれば1mm以下の微厚に形成できる。従って、重さ的にも、また空気抵抗的にも、ヘルメットに対して障害を与えるものではない。このカバーをヘルメットに対して装着し、またその装着状態を保持させるには、両面テープ等を用いることもできるが、ヘルメットの複数箇所に風きり凹部を形成し、この凹部の底に貫通孔を形成し、この貫通孔を閉塞するとともにヘルメットの風きり凹部に適合する風きり凹部をカバーに形成して各対応する風きり凹部を互いに嵌合させるようにする。
【0009】この構造を採用すると、カバーをヘルメットへ装着するのが簡単且つ迅速に行えると共に、カバー自体の変形はこれに形成した風きり凹部のリブ作用にて防止しかつ、ヘルメットからカバーを取り外すことも簡単且つ迅速にできる。しかも、このようなヘルメットに対するカバーの脱着を何度でも繰り返すことができる(即ち、カバーとしての繰り返し使用が可能になる)。
【0010】更に、カバーに形成した風きり凹部にはヘルメットにおける複数箇所の貫通孔内に向けて突出する内方突出部が形成されており、該内方突出部を対応する貫通孔へ嵌合することによって該貫通孔を閉塞しているとともにヘルメットへの装着状態を保持可能にしていることによって、カバーをヘルメットへ着脱するのが容易となるし、また、内方突出部は少なくともカバーの正面部および左右両側部に形成されていて該内方突出部と対応する貫通孔を閉塞することで前後左右の位置決めがなされていることによって、ヘルメットからカバーが風圧等によって不測に外れることもないのである。
【0011】形成素材とする樹脂材を透明樹脂にすると、このカバーをヘルメットへ装着した後も、ヘルメットに施された配色を隠すことがないので、ヘルメットをカバーの装着前と同じ外観のまま使用できるという利点がある。なお、このカバーは、ヘルメットへの装着によって、ヘルメットに施された配色を保護するという効果もあり、この効果を得るためにヘルメットへ装着するといった使い方もできる。
【0012】一方、上記とは反対に、カバーに対して、ヘルメットに施されたものとは異なる配色を施しておくと、カバーの装着を明確にできると共に、ヘルメットとしての意匠変えが簡単にできる利点もある。カバーとしては、ヘルメットの帽頂領域だけを外嵌可能な形状とすることも可能であるし、ヘルメットの帽頂領域を除く領域を外嵌可能な形状とすることも可能である。
【0013】なお、このようにカバーの形状を、ヘルメットの一部領域とすることにより、カバーによって外嵌されない領域(例えばヘルメットの左右両側面領域や、後部領域等)に設けられる貫通孔を開放状態のままにでき、これによってヘルメットの通気性を確保するといった使い方もできる。更に、カバーはその後部の風きり凹部をヘルメットの後部に形成した風きり凹部に係合され、該凹部を基点としてカバーをヘルメットに押込んで正面部および左右両側部の風きり凹部にて位置決めしてカバーが装着されていることによって、カバーをヘルメットに装着しても風きり作用を維持しつつ防寒、防雨対策ができ、カバーをヘルメットに装着するのが密着性良好のもとでできるのである。
【0014】このカバーは、ヘルメットに対する装着前の状態では、ヘルメットへの被蓋が容易な形状(例えば、ヘルメットよりも一回り大きな半球中空体状や、軟質の袋状乃至シート状等)をしたものとしておき、ヘルメットへの被蓋後に加熱処理を施すことで、面接触状の外嵌装着状態に変形可能なものとすることも可能である。
【0015】このような構造では、ヘルメットに対する密着性を高めることができると共に、適用対象とするヘルメットの形状について、汎用性を出すことができる利点がある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1乃至図3は、本発明に係るヘルメット用カバー1の一実施形態を示している。なお、図示したヘルメット2は自転車用であって、前部側に、空気取入口部3a,3bを具備した顎ガード部4が設けられたフルフェース一体型となっている。また、このヘルメット2の後部側は、風剥離点を後方へ位置付けるために後方へやや長めに突き出させるようにした整流領域2aとなっている。
【0017】このヘルメット2には、その帽頂領域2bから上記整流領域2aへかけた複数箇所に、風の流れを安定化し且つその後の風剥離を誘発させるために、流線型又は波型をした風きり凹部5が設けられている。そして、これら殆どの風きり凹部5には、その凹みの内側(底)に、帽体6及びライナー7(図3参照)を肉厚方向に貫通する貫通孔10が設けられていて、通気性を確保している。
【0018】このようなヘルメット2に対し、カバー1は、その帽頂領域2bに外嵌装着可能になっている。このカバー1は、適宜樹脂材により、1mm以下の微厚に形成されたものである。使用可能な樹脂としては、塩化ビニル系、アクリル系、アセテート系をはじめ、ポリカーボネイト、PET、ABS等、何ら限定されない。
【0019】本実施形態では、塩化ビニル系の透明樹脂を用い、これを真空成形法により所定形体に成形することで、肉厚を0.5mmとすることに成功している。これによって重量を50グラム程度に抑えてあり、ここに、カバー1をヘルメット2に装着したとしても重くはならないのである。このカバー1は、ヘルメット2の帽頂領域2bだけを外嵌すべく、ラグビーボールを半割りにした様な形体を有している。そして、この帽頂領域2b内に設けられた各風きり凹部5と対応する部分では、それぞれの風きり凹部5内へ嵌まるように内方へ膨出した風きり凹部12が設けられており、このようにカバー1に風きり凹部12を形成することによって、ヘルメット2に装着しても風きり作用を保証するだけでなく、該風きり凹部12によるリブ作用でカバー1の変形等が防止され、これ故、カバー1の繰返し使用が可能となっている。
【0020】そのため、このカバー1は、ヘルメット2への装着状態において、各風きり凹部5の内側を含む外面の殆どに対して面接触状になる。但し、このカバー1において、いずれの風きり凹部12も、完全な閉塞状態になっている。従って、このカバー1をヘルメット2へ装着することにより、ヘルメット2の貫通孔10は閉塞されることになり、風や雨等の侵入が防止可能になっている。
【0021】上記カバー1に形成した風きり凹部12のうち、カバー1における正面部に配置のもの12aと左右両側部に配置のもの12bとの計3か所のものには、その内面側から更にカバー1の内方へ向けて突出する内方突出部13が設けられている。これら内方突出部13は、それぞれが対応する風きり凹部5の貫通孔10に対して、それらの開口形状に内接しつつ嵌合可能な形状とされていて、ここに、風きり凹部5,12を適合することで前後・左右の位置決めを確実にしている。
【0022】上記したようにカバー1は樹脂製であり、且つ微厚に形成されているため、全体として可撓性及び弾性を備えたものとなっている。従って、このカバー1をヘルメット2へ装着するときに、上記した正面配置の凹部12aや左右両側配置の凹部12bを一時的に相互離反させるように広げることができる。また、カバー1をヘルメット2へ装着した後は、上記各凹部12a,12bが必然的に相互近接して元の形状に戻るので、このカバー1の装着状態は保持されることになる。
【0023】このように、このカバー1は、所定配置の凹部12に設けられた各内方突出部13を、それぞれ各対応する貫通孔10へ嵌合させた状態でヘルメット2へ外嵌装着するものであり、この装着状態において、前後・左右へのガタツキが防止されることになる。なお、本実施形態では、凹部12のうち、カバー1の後部に配置のもの12cについても、これと対応するヘルメット2の風きり凹部5が後方へ突き出した段部形状を有していることに伴って、この段部形状と上下方向の係合を可能とする形状に形成してある。
【0024】このことも、ヘルメット2に対するカバー1の装着状態につき、前後・左右へのガタツキ防止作用を一層強くして、ヘルメット1に対するカバー1の装着状態を密着状態にまで高められるものとしている。従って、ヘルメット2へ装着後のカバー1が強風等を受けてもガタツキが生じないようになっている。すなわち、カバー1の後部に形成した凹部12Cをこれと対応するヘルメット2の凹部5に係合させ、ここを基点としてカバー1の前部をヘルメット2に対して押込むことによって、正面部および左右両側部風きり凹部5,12にてカバー1が位置決めされてヘルメット2にカバー1の弾性変形を介して密着状態で装着されているのであり、これによって、ヘルメット2にカバー1を装着して走行等してもカバー1が不測に外れることはないのである。
【0025】上記のようにカバー1は全体として可撓性及び弾性を備えたものであるので、ヘルメット2からカバー1を取り外すことも、勿論、可能である。そして、このようなヘルメット2に対する脱着は、カバー1の前側左右を上方へ持上げることによって極めて簡単且つ迅速にできるものであると共に、カバー1には風きり凹部12が形成されたことによるリブ作用によってこの脱着を何度でも繰り返すことができる。
【0026】従って、例えばカバー1が未装着のヘルメット2を使用中に、突然に雨が降りだしたような場合でも、カバー1を直ちにヘルメット2へ装着するといったことができ、また雨が上がった後は、カバー1を外せばよく、このようにカバー1としての繰り返し使用が可能になる。上記したように、本実施形態では、形成素材に透明樹脂(半透明を含む)を用いてあるので、ヘルメット2に施された配色(模様だけでなく、文字や番号等の各種表示及び地色等を含む)を隠すことがないので、ヘルメット2をカバー1の装着前と同じ外観のまま、使用できる。
【0027】なお、カバー1に対して、ヘルメット2に施されたものとは異なる配色を施しておけば、カバー1の装着によってヘルメット2の意匠変えができることになる。このことは、ヘルメット2に対するカバー1の装着の有無を、一目して判別することができるという利点にも繋がるし、使用者の好みに応じたヘルメットにできる。
【0028】ところで、カバー1は、ヘルメット2の帽頂領域2bへの装着用として形成することが限定されるものではない。例えば、図4に示すように、上記の帽頂用1Aとするものとは別に、帽頂領域2bを除く領域(例えばヘルメット後部の整流領域2a)への装着を想定した後部用1Bとして形成することもできる。このように、各種形状のカバー1(1A,1B)を併用使用することで、ヘルメット2がどのような複雑形状を有したものであっても、その全体をカバー1で被覆することが可能になり、このようにカバー1で貫通部10を閉塞したヘルメットを提供できる。
【0029】上記した後部用のカバー1Bでは、ヘルメット2の整流領域2aに設けられた左右両側下部の貫通孔10に対応させて、左右一対の内方突出部13が設けられており、これらの内方突出部13が相互近接方向へ弾性的に付勢する作用で、ヘルメット2への装着状態を保持するようになっている。この他、帽頂用とするカバー1(1A)を例に挙げて言うと、図5に示すように、ヘルメット2の風きり凹部5に対応したカバー1の風きり凹部12を左右両側部に具備させ、この左右両側部間は全体として外面が球面状にすることも可能である。
【0030】また、図6に示すように、装着対象とするヘルメット2としての形状や構造は、何ら限定されるものではなく、(すなわち、フルフェース形、ジェット形等を問わない)カバー1としての形状や、ヘルメット2に対する装着保持のための構造等は、このヘルメット2の形状や構造に即したものに適宜変更すればよいものである。
【0031】本発明は、上記した各実施形態以外にも、細部構造、形状、材質、製造方法、ヘルメットの用途等、実施の形態に応じて適宜変更可能である。例えば、カバー1として、当初からヘルメット2の外形状に即した形状に形成しておく必要はない。すなわち、加熱及びその後の冷却を行うことで、当初の立体形を収縮させたり、又は所定の立体形に変形したりする特性を有した樹脂材料により、カバー1の一次品(ヘルメット2よりも一回り大きな半球中空体状や、軟質の袋状乃至シート状等をしたもの)を形成しておく。
【0032】そして、この一次品をヘルメット2に対して被蓋させ、そのままの状態で、湯や温風等による加熱処理を施す。その後、放冷してもよいが、必要に応じて水等による急冷却を行う。このようにすることで、上記したカバー1の一次品に所定立体形への変形を生じさせ、ヘルメット2の外面に対して面接触状の外嵌装着状態にするというものである。
【0033】このような構造では、ヘルメット2に対する密着性を高めることができると共に、適用対象とするヘルメット2の形状として、汎用性を出すことができる利点がある。更に、風きり凹部12を有するカバー1は、風きり凹部5を有するヘルメット2の成形時に用いる成形型(真空型)を利用することによって簡単に製作することもでき、これは成形型の併用によって製造コストが大幅に節減できるのである。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係るヘルメット用カバー及びヘルメットは、自転車用等のヘルメットに対して必要に応じて外嵌装着可能とされたものであり、この装着時に、ヘルメットに所定配置で設けられた貫通孔を閉塞可能としている。そのため、上記ヘルメットに対して、防寒、防雨対策が簡単且つ迅速に行えるものである。
【0035】このカバーにおいて、ヘルメットにおける所定配置の風きり凹部に適合する風きり凹部を形成していることによって、カバーのリブ作用が生じるだけでなく、カバーをヘルメットに装着しても空気抵抗等は軽減できるし、更に、カバーの凹部にはヘルメットの貫通孔内へ嵌まる内方突出部を設けておけば、ヘルメットへの装着が簡単且つ迅速に行えるだけでなく、ヘルメットからカバーを取り外すことも簡単且つ迅速にでき、しかもこの脱着を何度でも繰り返すことができる。
【0036】このカバーは、樹脂により微厚に形成し、且つヘルメットに面接触状に外嵌装着可能であるので、ヘルメットの軽量化や空気抵抗等を害することはない。カバーを透明樹脂製とすれば、このカバーの装着後も、ヘルメットをカバーの装着前と同じ外観のまま使用できる。これとは反対に、カバーに配色を施しておけば、カバーの装着を明確化したり、ヘルメットの意匠変えをしたりできることにもなる。
【出願人】 【識別番号】592244789
【氏名又は名称】オージーケー販売株式会社
【出願日】 平成10年(1998)1月22日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
【公開番号】 特開平11−217717
【公開日】 平成11年(1999)8月10日
【出願番号】 特願平10−10458