| 【発明の名称】 |
形状保持型帽子 |
| 【発明者】 |
【氏名】本間 史郎
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| 【要約】 |
【課題】帽子の形状を変えて保管することが出来るとともに、被り易い形状に復帰させることも出来、顔や首回りに紫外線が当たらないように変形することも出来る形状保持型帽子を提供する。
【解決手段】天然草、天然繊維、合成繊維等の帽子本体2を構成する素材3に所定比率で形状保持材4を組み込んだり、帽子本体2に形状保持材4を取り付けたりして、形状保持材4の有する形状保持性を利用して希望する帽子形状にすることで、形状保持材4を変形して、成形時の形状に復帰させて保持することも、顔や首回りに太陽光線、すなわち、紫外線が当たらないよう出来る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 天然草、天然繊維、合成繊維等の帽子本体を構成する素材に所定比率で形状保持材を組み込み、該形状保持材の有する形状保持性を利用して希望する帽子形状にすることを特徴とする形状保持型帽子。 【請求項2】 天然草、天然繊維、合成繊維等で構成した帽子本体の必要箇所に形状保持材を取り付け、該形状保持材の有する形状保持性を利用して希望する帽子形状にすることを特徴とする形状保持型帽子。 【請求項3】 前記形状保持材が塑性変形性を有する樹脂により構成されている請求項1又は2記載の形状保持型帽子。 【請求項4】 前記形状保持材が、表面に紙またはプラスチックフィルムを巻付けたものである請求項3記載の形状保持型帽子。 【請求項5】 前記塑性変形性を有する樹脂が、ポリエチレン又は該ポリエチレンと他のポリオレフィンとの混合物である第1成分と、該第1成分以外の熱可塑性樹脂を実質的主成分とした第2成分との組み合わせからなり、前記第1成分を芯材、第2成分を鞘材とする芯−鞘構造を有する複合延伸物とし、該複合延伸物の塑性変形性は前記複合延伸物の180度及び90度折り曲げによる戻り角度が20度以下である請求項3記載の形状保持型帽子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、形状保持型帽子に関するものであって、より詳しくは、帽子本体を構成する素材に所定比率で形状保持材を組み込むか、または帽子本体に形状保持材を取り付けて、形状保持材の形状保持性を利用して希望する帽子形状にし得るようにした形状保持型帽子に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の帽子は、帽子としての形状を保持させるため種々の工夫がなされている。例えば、特公平5−12443号公報によれば、天然草で帽子本体を石目編みに編み上げるに際し、一定比率で合成樹脂繊維をクラウン(帽天部)の垂直方向に対し傾斜する状態に編み込むようにして、天然草帽子を作っている。 【0003】そして、この天然草帽子によれば、クラウンの垂直方向に対し傾斜する状態に編み込まれた合成樹脂繊維の効果的な反発性及び形状の記憶性により、ポケッタブルな使用、すなわち、折り畳んで無造作にポケット等にねじ込み収納するような使用であっても、帽子の成形時の形状を速やかに復帰保持するようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記のような改善された天然草帽子は、ポケッタブルな使用をしても、成形時の形状を速やかに復帰保持する点で都合が良いものである。しかしながら、最近のオゾン層の破壊による紫外線の害を防ぐための道具としての帽子にとっては、成形時の形状を速やかに復帰保持すること以外に、紫外線の害を防ぐ観点から、帽子形状を自由に変えて、顔や首回りに太陽光線、すなわち、紫外線が当たらないようにすることが出来ることも必要なことであり、上記改良の天然草帽子は、そのような要望に沿うことが出来ないものである。 【0005】そこで、本発明の目的は、保管状態の帽子の形状を変えて、成形時の形状に復帰させることは無論のこと、特に顔や首回りに太陽光線、すなわち、紫外線が当たらないように、帽子形状を変えることが出来る形状保持型帽子を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、下記の構成からなることを特徴とするものである。すなわち、本発明によれば、天然草、天然繊維、合成繊維等の帽子本体を構成する素材に所定比率で形状保持材を組み込み、該形状保持材の有する形状保持性を利用して希望する帽子形状にすることを特徴とする形状保持型帽子が提供される。 【0007】また、本発明によれば、天然草、天然繊維、合成繊維等で構成した帽子本体の必要箇所に形状保持材を取り付け、該形状保持材の有する形状保持性を利用して希望する帽子形状にすることを特徴とする形状保持型帽子が提供される。 【0008】また、本発明によれば、前記形状保持材が塑性変形性を有する樹脂により構成されている上記形状保持型帽子が提供される。 【0009】また、本発明によれば、前記形状保持材が、表面に紙またはプラスチックフィルムを巻付けたものである上記形状保持型帽子が提供される。 【0010】また、本発明によれば、前記塑性変形性を有する樹脂が、ポリエチレン又は該ポリエチレンと他のポリオレフィンとの混合物である第1成分と、該第1成分以外の熱可塑性樹脂を実質的主成分とした第2成分との組み合わせからなり、前記第1成分を芯材、第2成分を鞘材とする芯−鞘構造を有する複合延伸物とし、該複合延伸物の塑性変形性は前記複合延伸物の180度及び90度折り曲げによる戻り角度が20度以下である上記形状保持型帽子が提供される。 【0011】 【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施形態を示す形状保持型帽子の斜視図、図2は形状保持型帽子を構成する形状保持材を示す斜視図、図3及び4は同形状保持型帽子の使用状態を示す斜視図である。図において、1は形状保持型帽子を示し、該形状保持型帽子1は、天然草、天然繊維、合成繊維等の帽子本体2を構成する素材3に所定比率で形状保持材4を組み込み、形状保持材4の有する形状保持性を利用して希望する帽子形状にするものである。 【0012】前記帽子本体2の素材3は、特に限定がなく、例示の天然草、天然繊維、合成繊維のいずれでもよく、また他の種類でも良い。そして、この素材は、糸状でも、織布でも、不織布でもその状態にも限定がなく、適度の強度と柔軟性があり帽子に加工出来るものであり、太陽光線に対し耐久性があり、水濡れに対しても強く、その外染色性に優れているなどの条件が満たされればより好ましい。図1、2の実施例では、ネット状の形状保持材4に合成繊維の糸である素材3を編み込んだ状態を示している。 【0013】このネット状の形状保持材4は、予め帽子本体2の形状を規制するものであり、その最初に設定した帽子本体2の形状に沿って上記素材3を編み上げるから、この形状保持材4は変形させ得るものであるが、大方の形状は最初に設定した帽子本体2の形状となる。すなわち、最初に設定した帽子本体2の形状が、その形状保持型帽子1の基本的な形状となる。そして、図3、4に示すように、必要に応じて希望する帽子本体2の形状、すなわち、形状保持材4を変形させ、そのままの形状を形状保持材4に保持させるものである。図3は日差しを遮るため帽子本体2のブリム(つば)5部分を下にさげた状態を示し、図4はくもりの時など特に日差しを遮る必要が無く、ブリム5部分を上にあげた状態をを示すものである。 【0014】また、形状保持型帽子における帽子本体2を構成する素材3に所定比率で形状保持材4を組み込み方法として、図5、6に示すような場合もある。すなわち、クラウン(帽天部)6部分から編み下げる際、素材3に沿わして糸状の形状保持材4を編み込んで行き、ブリム5部分まで編み下げて形状保持型帽子1aを作る。この形状保持材4を素材3に組み込み比率は、特に限定がないが、通常、素材:形状保持材=1:1ないし20:1程度が好ましい。 【0015】また、図5の例で言えば、素材3自体を作る際、素材3自体に形状保持材4を所定比率で組み込み、一体にしクラウン6部分から編み下げ、素材3に沿わして糸状の形状保持材4を編み込んで行き、ブリム5部分まで編み下げて形状保持型帽子1bを作っても良い。 【0016】更に、形状保持型帽子1aは、図7に示すように、天然草、天然繊維、合成繊維等で構成した帽子本体2の必要箇所、すなわち、ブリム5部分の裏面前部5aに形状保持材4を取り付け、この形状保持材4の有する形状保持性を利用して、希望する帽子の形状にするようにしたものでも良い。なお、形状保持材4の取り付け位置及びその方法には限定がない。必要に応じて位置及び本数を決定する。 【0017】本発明においては、前記形状保持材4として、ポリエチレンやその他のポリオレフィン、ポリアセタールなどの合成樹脂製の素材が用いられる。形状保持材4は、上記した形状保持性を有する材料7単独で、図8に示すような断面形状が円形、長円形、楕円、矩形、円形のものを複数並べたものであってもよい。この際、形状保持材の表面を柔軟性に優れた紙やプラスチックフィルムで巻付けたものを用いると、腰が強くなり形状保持性が一層向上する。本発明者の実験によれば、形状保持材単独のものを2本用いた場合の形状保持性と、和紙などの柔軟な紙やプラスチックフィルムを巻付けた形状保持材1本の形状保持性がほぼ同じであることが明らかになった。さらにこの場合は、紙やプラスチックフィルムの種類により、装飾性に変化を持たせることができ、付加価値が高い形状保持型防止を提供することができる。 【0018】また、形状保持材4aは、図9の(a),(b) に示すような上記材料7に他の特性を有する樹脂8を熱融着した複合系塑性変形物でも良い。この形状保持材は、本発明者の発明にかかる特願平9−71454号に記載された後述する芯鞘型の複合系塑性変形物、あるいは、図9の(c) に示したように、芯材7を複数本並べた状態で押し出した塑性変形物の芯材7と芯材7の間の窪みを同一または異なる樹脂9で満たして、全体として平板上に形成した複合系塑性変形物も好ましく用いられる。 【0019】すなわち、この複合系塑性変形物は、芯材がポリエチレン又は該ポリエチレンと他のポリオレフィンとの混合物である第1成分からなり、鞘材が第1成分以外の熱可塑性樹脂を実質的主成分とした第2成分からなり、これら第1成分と第2成分との組み合わせからなる複合延伸物によって構成されるものである。 【0020】前記芯材を構成する第1成分のポリエチレンは、極限粘度(η)が3.5dl/g未満、好ましくは1.0dl/gないし3.5dl/g未満のものが用いられ、特に高密度ポリエチレンが好ましい。極限粘度(η)が3.5dl/g以上のポリエチレンでは押出方法が制限され、押出機1台に1本の延伸物しか得られないか、更に製造工程が増加して生産性が低下するので使用できない。前記第1成分の他のポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4メチルペンテン−1等のオレフィンの単独ポリマー、あるいはこれに他のα−オレフィンを共重合したオレフィン共重合体等が使用される。 【0021】ポリエチレンが延伸されると、引張応力に比例して弾性変形し、それに応じて伸びが増大し降伏点に達する。降伏点を越えると、引張応力は一旦低下したのち、ポリエチレンは塑性変形性を発現し始める。降伏点以降は、延びが一旦低下したのち、内部歪みの極限に達してポリエチレンは徐々に伸び、遂には白化して破断する。 【0022】このポリエチレンの白化は、各種無機充填材を添加することにより誘発され、これによって剪断破壊を誘発し、塑性変形を容易にする。各種無機充填材としては、ガラス繊維、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカアルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、珪酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭素繊維、カーボンブラック等が例示される。 【0023】前記第2成分は、共押出時に第1成分のポリエチレンと熱融着するポリマーであることが好ましく、他のポリマーとの接着性を高めるため、あるいはポリエチレンでは成し得ないような着色性を付与できるという点で、EEA樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体、ビニルアクリレート重合体、EAA樹脂、低密度あるいは中密度ポリエチレン、EPT等が例示される。 【0024】前記第2成分として、第1成分のポリエチレンと熱融着性を持たない重合体を用いる場合は、その中間に両者の中頃に位置する溶融特性を持つ重合体を介在させて第1成分と第2成分との融着を達成する事もできる。このような重合体としては、アクリル樹脂、ナイロンが例示される。 【0025】前記形状保持材4に使用される複合系塑性変形物は、基本的に第1成分を押し出すオリフィスと、第2成分を押し出すオリフィスとを有するダイを用いて、第1成分及び第2成分をそれぞれ押し出し、両者が芯−鞘状態で延伸して塑性変形性を付与することにより得られるものである。この複合延伸物の断面形状は、上述のように円形、矩形、円形と矩形との組み合わせ等、特に限定がない。また、複合延伸物の第1成分と第2成分とは、少なくとも両者が組み合っていれば良く、必ずしも全体が芯−鞘の構成をとらなくても良い。複合延伸物の断面形状が芯−鞘構造とる場合は、第2成分は芯材とした第1成分の表面を少なくとも50%以上覆えば良く、その割合はその使用目的に応じて適宜決定される。 【0026】また、この複合延伸物の塑性変形性は、図10、11に示すように、複合延伸物を180度及び90度に折り曲げた時の10分経過後の折曲戻り角度θで評価する。この複合延伸物の折曲戻り角度θが20度以下であることを条件として、上記複合系塑性変形物は提供される。従って、折曲戻り角度θが20度を越える複合延伸物は、充分な塑性変形性、言い換えれば充分な自在形状保持性が得られていないから、複合系塑性変形物とならず、本発明の形状保持材4として使用できない。 【0027】次に、複合系塑性変形物の製造方法は、ポリエチレン又は該ポリエチレンと他のポリオレフィンとの混合物である第1成分を溶融し一方のオリフィスから押し出し、これに合わせて前記第1成分以外の熱可塑性樹脂を実質的主成分とした第2成分を溶融し他方のオリフィスから押し出して、前記第1成分と第2成分とを両者組み合わせ複合未延伸物とし、その複合未延伸物を7ないし16倍に延伸して塑性変形性を付与して複合延伸物とし、該複合延伸物の塑性変形性を前記複合延伸物の180度及び90度折り曲げによる戻り角度を20度以下にすることで、与えられる。 【0028】以上は、第2成分を構成するポリマーが、第1成分のポリエチレン又は該ポリエチレンと他のポリオレフィンとの混合物とは異なるポリマーを用いた場合について述べたが、第2成分を構成するポリマーが、第1成分であるエチレンと他のポリオレフィンとの混合物と同一であってもよい。芯と鞘が同一のポリマーを用いて全体として平板状に形成したものは、同じポリマーで最初から平板状に形成したものに比べて耐タテ割れ性が顕著に優れている。 【0029】複合系塑性変形物は、例えば、図12に示すような製造装置10により製造される。この製造装置10は、第1成分と第2成分とを押し出す押出装置11と、押し出され組み合わされた第1成分と第2成分とからなる複合未延伸物12を延伸し塑性変形性を付与する延伸装置13と、更に複合延伸物をアニール処理するアニール装置14と、製造された複合系塑性変形物15を巻き取る巻取機16とからなる。 【0030】この押出装置11は、複数本の未延伸状態の溶融樹脂を冷却して、複合未延伸物12を得る冷却槽17を2台のスクリュウ型の押出機18に併設してなり、2台の押出機18にアダプターを介して結合するダイ19は、前述の第1成分を押し出し芯部を形成する一方のオリフィスと、第2成分を押し出し鞘部を形成する他方のオリフィスとを有し、第2成分が第1成分を連続的に被覆して複合未延伸物12を得ることができるコンジュゲートダイを使用する。延伸装置13は、複合未延伸物12を引き取る引取機20の後に、複合未延伸物12を加熱する第1加熱槽21及び延伸する延伸機22を有する。アニール装置14は、複合延伸物を更に加熱する第2加熱槽23及びアニール処理するアニール機24を有する。 【0031】そして、複合系塑性変形物15は、上記製造装置10により次のようにして製造される。一方の押出機18により加熱溶融状態の第1成分をコンジュゲート型のダイ19の一方のオリフィスから押し出し、他方の押出機18により加熱溶融状態の第2成分をダイ19の他方のオリフィスから押し出し、両成分を鞘芯型にして、冷却槽17にて冷却して複合未延伸物12とする。この複合未延伸物12を延伸装置13の引取機20により引き取ると共に第1加熱槽21に送り、複合未延伸物12を60ないし120°Cに加熱して、延伸機22の速度調節により7ないし16倍に延伸して複合延伸物を得る。更に、この複合延伸物をアニール装置14の第2加熱槽23に送り、複合延伸物を60ないし120°Cに加熱して、アニール機24の速度調節によりアニール処理して複合系塑性変形物15を得る。なお、複合未延伸物12の延伸は、2段に分けてもよい。この際、1段目の延伸倍率と2段目の延伸倍率との比は、1段目:2段目=75:25ないし95:5に設定すると良い。 【0032】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、帽子本体に組み込まれた形状保持材を変形して、成形時の形状に復帰させ保持することも、顔に太陽光線、すなわち、紫外線が当たらないようにすることも出来る。従って、希望する形に変形して帽子を被ることが出来、収納し易い形に帽子を変形して保管出来、再び希望する形に変形して帽子を被ることが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592257686 【氏名又は名称】谷山化学工業株式会社 【識別番号】000005887 【氏名又は名称】三井化学株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】庄子 幸男
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| 【公開番号】 |
特開平11−93012 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−250173 |
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