| 【発明の名称】 |
連結生地の分離装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴置 勉
【氏名】山▲崎▼ 貴広
【氏名】小畑 恒実
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| 【要約】 |
【課題】帯状に編成した連結生地2から所定寸法のパーツ生地4を多数、分離独立させる作業を装置化して、作業の高効率化を図る。
【解決手段】まず、連結生地2において、パーツ生地4相互が、溶融糸を用いた連結部を介在しながら連結された構造にする。そのうえで、この連結生地2を送り手段10によって搬送しつつ、熱風発生装置23で発生させた熱風を連結生地2の下面へ吹き付ける。これにより、溶融糸が溶けてパーツ生地4ごとに分離されるので、これらを回収装置5で整列状態に回収しつつ、生地箱50へ落下収納する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 溶融糸による連結部(6)を介してパーツ生地(4)が連結されて成る連結生地(2)を連結方向に沿って搬送する送り込み手段(10)と、該送り込み手段(10)により搬送される連結生地(2)の連結部(6)を加熱することで各パーツ生地(4)ごとに分離する加熱手段(11)と、分離後の各パーツ生地(4)を回収位置(12)へ向けて搬送する送り出し手段(13)とを有していることを特徴とする連結生地の分離装置。 【請求項2】 前記加熱手段(11)は、熱風発生装置(23)で発生させた熱風を連結生地(2)へ向けて噴出可能になっていることを特徴とする請求項1記載の連結生地の分離装置。 【請求項3】 前記加熱手段(11)には、熱風の噴出部から連結生地(2)を挟んだ反対領域に、連結生地(2)と同調して移動可能な姿勢保持手段(25)が設けられていることを特徴とする請求項2記載の連結生地の分離装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、複数のパーツ生地が一連に連結されて成る連結生地を各パーツ生地ごとに迅速、確実且つ簡単に分離できるようにした分離装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、衣服等を製作するには、身頃、袖、襟等の複数のパーツ生地を互いに縫着させ合わせるようにするが、これらパーツ生地には、例えば横ゴム等と呼ばれるもののように、袖口や首回り等へ設ける小片状又は小型の筒状をした比較的小さなものがある。このようなパーツ生地では、帯状又は筒状をした長尺の生地として編成したうえで染色やサラシ等を済ましておき、その後に、パーツ生地として必要な長さに切断または抜糸をすることが行われていた。 【0003】しかし、この切断、抜糸作業も面倒であり、且つ熟練を要するものとなっている。そこで、長尺の生地として編成する段階で、この連結部を抜糸し易い構造にしたり、或いはこの連結部を水溶性の糸で編成したりして、パーツ生地ごとの分離をし易くすることが考えられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記連結生地に対して連結部を抜糸する方法も、また水で溶解する方法も、作業効率として期待するほどのものは得られないものであった。特に、水で溶解する方法では、大掛かりな設備が必要であり、しかもランニングコストが高騰化する等、不都合な面もあった。 【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、複数のパーツ生地が一連に連結されて成る連結生地から、各パーツ生地を迅速、確実且つ簡単に分離できるようにした分離装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発明に係る分離装置では、溶融糸による連結部を介してパーツ生地が連結されて成る連結生地を連結方向に沿って搬送する送り込み手段と、該送り込み手段により搬送される連結生地の連結部を加熱することで各パーツ生地ごとに分離する加熱手段と、分離後の各パーツ生地を回収位置へ向けて搬送する送り出し手段とを有している。 【0007】このように、連結生地として、連結部を溶融糸で編成したものを用いてあり、加熱手段は、例えば熱風を連結生地へ噴出可能な熱風発生装置や、発熱体を連結生地に近接可能な加熱装置、或いは連結生地に向けてマイクロ波等を発生させる電磁波照射装置等により、連結生地の連結部を加熱すればよいだけのものであるため、極めて簡潔な装置構成とすることができる。しかも高効率でパーツ生地への分離が行えることになる。 【0008】なお、このなかでも熱風発生装置を用いた構成とするのが最も簡潔である。加熱手段として熱風発生装置を用いる場合、熱風の噴出部から連結生地を挟んだ反対領域に、連結生地と同調して移動可能な姿勢保持手段を設けておくと、連結生地(即ち、パーツ生地に分離前の状態)やパーツ生地(即ち、分離後の状態)のバタツキを抑えつつ、皺や蛇行、めくれ、錯綜等をも防止して定ピッチのまま、確実な搬送が可能になる利点がある。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1及び図2は、本発明に係る分離装置1を核として、その一次側に連結生地2の供給装置3を設けると共に、二次側にパーツ生地4の回収装置5を設けて、全体として一連の生地分離工程を構築させたものを示している。 【0010】この生地分離工程において、供給装置3へセットする連結生地2は、図5に示すように帯状に長く編成されたものであって、その編成段階で、各パーツ生地4を区切るように幅方向へ横切る細い連結部6が設けられている。この連結部6は、溶融糸によって編成されている。溶融糸には、融点が200℃前後の比較的低い糸(例えば低融点ポリエステル糸や低融点ナイロン糸等)が用いられている。なお、この連結部6の幅方向一端側には、各パーツ生地4の編成に用いられる糸が一筋の渡り糸(図4の符号4a参照)として含まれていることになる。 【0011】図3及び図4に示すように、分離装置1は、連結生地2をパーツ生地4の連結方向に沿って搬送する送り込み手段10と、この送り込み手段10により搬送される連結生地2に対して少なくともその連結部6を加熱する加熱手段11と、この加熱手段11によって分離された各パーツ生地4を回収位置12へ向けて搬送する送り出し手段13とを有している。 【0012】また、この分離装置1には、連結生地2の連結部6に含まれる上記渡り糸4aを切断するための糸切り手段15が設けられている。送り込み手段10及び送り出し手段13は、いずれもピンチローラ機構17を具備したもので、生地下を受ける下ローラ18と生地上を抑える上ローラ19とを有している。 【0013】本実施形態では、送り込み手段10が2組のピンチローラ機構17を有したものとし、これらが適宜連動機構(図示略)によって互いに連動するようにした。これに対して送り出し手段13は、1組のピンチローラ機構17だけで構成されたものとしている。図示は省略するが、これら送り込み手段10及び送り出し手段13は、各別のモータで別々に駆動させる構造としてもよいし、共通のモータで連動駆動させる構造としてもよい。 【0014】加熱手段11は、熱風発生装置23で発生させた熱風を、送り込み手段10によって搬送されつつある連結生地2の下面側へダクト24により案内し、このダクト24の先端部に設けられた噴出部(図示略)から噴出可能にしたものである。この加熱手段11には、熱風の噴出部から連結生地2を挟んだ反対領域(即ち、上部側)に、連結生地2と同調して移動可能な姿勢保持手段25が設けられている。 【0015】熱風発生装置23で発生される熱風は、言うまでもなく、パーツ生地4に対しては熱的悪影響を与えない範囲であって、且つ連結生地2の連結部6に用いられた溶融糸を溶融可能となる温度(200℃前後)に調節されている。熱風発生装置23による熱風の供給タイミングは、連結生地2の連結部6が噴出部に到達した時点だけとするか、又は連結生地2の搬送中に連続させるかすればよい。 【0016】なお、送り込み手段10に対して連結生地2が未供給の場合には、これを適宜センサ(図示略)によって検出して、熱風発生装置23が作動しないようになっている。姿勢保持手段25は、送り込み手段10において上流側に配されたピンチローラ機構17の上ローラ19よりも更にその上流側に隣接して設けられたフリーローラ30と、このフリーローラ30から、送り込み手段10において下流側に配されたピンチローラ機構17の上ローラ19までの間を掛け渡されたエンドレスの伝動部材31とを有したものである。 【0017】従って、この姿勢保持手段25は、送り込み手段10が作動するときに、伝動部材31及びフリーローラ30が同調的に作動し、このうち伝動部材31の下向きの張り側において、連結生地2が熱風によりバタツクようになるのを防止する。この伝動部材31には、熱膨張を生じ難い、例えばステンレス等によって形成された鎖を用いるのが好適とされる。 【0018】糸切り手段15は、連結生地2の連結部6が溶融された後、各パーツ生地4相互が渡り糸4aだけで繋がった状態となる領域で、この渡り糸4aに向けてカッタ33を進退させるべく設けられたものである。本実施形態において、カッタ33の進退駆動には、流体圧シリンダ等の直線駆動具34を用いてあり、カッタ33が進出した位置にこれと噛合する受刃35を設けて、渡り糸4aの確実な切断が行えるようにしてある。 【0019】なお、本実施形態では、連結生地2の末端部等や特定のパーツ生地相当部等において、編成不要や染色不要又は寸法不足等を起こした不要生地が発生したときに、この不要生地を送り出し手段13から装置外へ弾き出すための除去手段37(図4参照)を設けてある。この除去手段37は、送り出し手段13における幅方向一端側に設けられた圧空噴出器38と、送り出し手段13の上部に設けられたセンサ39とを有したもので、センサ39からの所定の検出信号に基づいて圧空噴出器38から一時的に圧空が連結生地2(不要生地相当部)へ噴出されるようになっている。 【0020】すなわち、作業者が、予め連結生地2に対して不要生地に相当する部位へシールやテープ等の目印材(図示略)を張り付けておけば、センサ39がこの目印材を検出して、圧空噴出器38を作動させるようになっている。従って、送り出し手段13によって搬送されつつある不要生地は、例えば図1に示したように装置外へ置いたカゴ40内へと自動的に払い出される。 【0021】ところで、前記した供給装置3は、2本の角形ロータ45を回転させることで生地箱46(図1参照)に入った連結生地2を必要量だけ引き上げるようになったものである。この供給装置3には、生地箱46から引き上げる連結生地2に対して一定の張力を保持させると共に、連結生地2の有無検出を兼ねている入側コントローラ47が設けられている。また、角形ロータ45から連結生地2を分離装置1へ供給する側で連結生地2にUターン状の弛み部2aを生じさせたときに、この弛み部2aを検出可能にしたセンサ48を設けて、分離装置1への供給タイミングを適切に制御できるようになっている。 【0022】また、前記した回収装置5は、図6乃至図8に示すように分離装置1の送り出し手段13により、回収位置12へパーツ生地4が搬送されるたびに、このパーツ生地4を互いに所定間隔で並べつつ、複数枚(図例では5枚)に並べたまま、回収箱50へ段積み状に箱詰めするようにしたもので、その構成は、回収位置12上に設けられた1枚送り機構51と、回収位置12に対して後続状に設けられた整列ステージ53と、この整列ステージ53の上部に設けられた整列機構54と、整列ステージ53の下部で回収箱50を保持する箱テーブル55とを有している。 【0023】1枚送り機構51は、生地パーツ4をその幅方向に渡って押圧できるようになった押圧片58を有している。この押圧片58は、整列ステージ53の上方に設けられた上部フレーム60に対して、分離装置1の送り出し手段13による搬送方向と同方向へ押圧片58を移動可能にする横駆動部61と、押圧片58を昇降させる縦駆動部62とを介して設けられており、立体長方形移動が可能とされている。 【0024】押圧片58の下面には、生地パーツ4に対しては滑止めになり、反対に回収位置12や整列ステージ53に対しては滑り易くするための接触部材63が設けられている。具体的には、横駆動部61にロッドレスシリンダを用い、縦駆動部62にエアシリンダを用い、接触部材63をスポンジ製とした。 【0025】整列ステージ53は、搬入される生地パーツ4に対し、その幅方向中心位置を境として幅方向両側に配される2枚の板材53a,53bを有しており、これら板材53a,53bが相互離反・相互近接状に水平開閉可能になっている。両板材53a,53bは、ステンレス等の摩擦抵抗が小さい板材によって形成されている。なお、整列ステージ53の開閉駆動構造についての図示は省略したが、モータ駆動又は流体圧駆動とすることを含めて、何ら限定されるものではない。 【0026】整列機構54は、整列ステージ53上で並べるパーツ生地4の枚数(5枚)と同数の押圧片66が所定ピッチで連結された送り側クシ歯体67と、この送り側クシ歯体67における各押圧片66の両側を挟む配置で複数の押込み片70が所定ピッチで連結さた押え側クシ歯体71とを有している。送り側クシ歯体67は、上記上部フレーム60に対して、分離装置1の送り出し手段13による搬送方向と同方向へ送り側クシ歯体67を移動可能にする横駆動部73と、送り側クシ歯体67を昇降させる縦駆動部74とを介して設けられており、立体長方形移動が可能とされている。 【0027】これに対し、押え側クシ歯体71は、上記上部フレーム60に対して、押え側クシ歯体71を昇降させる縦駆動部75だけを介して設けられており、従って昇降動作だけが可能とされている。これら送り側クシ歯体67や押え側クシ歯体71の下面には、接触部材76,77が設けられており、また具体例として、横駆動部73にロッドレスシリンダが用いられ、縦駆動部74,75にエアシリンダが用いられ、接触部材76,77がスポンジ等で形成されている等の事情は、上記した1枚送り機構51の押圧片58の場合と略同じである。 【0028】このような構成を有した回収装置5は、図9(a)に示すように回収位置12に対してパーツ生地4が搬入されると、まず1枚送り機構51の押圧片58が下降してパーツ生地4を押圧し、これを所定位置Pへ送り、その後、上昇して元位置へ復帰するというサイクル動作を行う。そして、図9(b)に示すように整列機構54の送り側クシ歯体67が、その最も分離装置1寄りの押圧片66を上記のように所定位置Pへ送り出されたパーツ生地4に到達する位置まで横移動し、下降してこのパーツ生地4を押圧する。そして、押圧片66の相互間隔に相当する1ピッチ送りをした後、上昇して次のパーツ生地4の搬入を待つ。 【0029】1枚送り機構51と整列機構54の送り側クシ歯体67とによる上記サイクル動作が繰り返され、この送り側クシ歯体67の全ての押圧片66がパーツ生地4を押圧した状態になると、この送り側クシ歯体67は、パーツ生地4を押圧した状態のまま、整列ステージ53へ向けて押え側クシ歯体71と噛み合う所定の位置まで横移動する。 【0030】そして、図9(c)に示すようにこの状態で押え側クシ歯体71が下降して、その各々の押圧片70が各パーツ生地4の隣接部位を押圧するようになると、これと交替状に送り側クシ歯体67が上昇する。この後、整列ステージ53は両板材53a,53bを水平開放させて、その下方にセットされた回収箱50内へ所定枚数のパーツ生地4を落とし込ませるようにする。 【0031】ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、分離装置1の加熱手段11は、連結生地2の上面側に対して熱を加えるようにしたものでもよい。従って、この場合、姿勢保持手段25は連結生地2の下面側に設けることになる。姿勢保持手段25は、平板や多孔板、又は網材や棒、細板等によって固定的に設けることも可能である。 【0032】分離装置1の加熱手段11は、前記したように熱風発生装置23以外の構成で連結生地2を加熱するものであってもよい。 【0033】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に係る分離装置では、連結部が溶融糸で編成されて成る連結生地を、送り込み手段によってその連結方向へ搬送しつつ、加熱手段で加熱して各パーツ生地ごとに分離するものであり、加熱手段としての装置構成を簡潔にでき、しかも高効率でパーツ生地への分離が行えることになる。特に、熱風発生装置を用いた構成とすれば、一層の構造簡潔化ができる。 【0034】加熱手段として熱風発生装置を用いる場合、姿勢保持手段を設けて、連結生地やパーツ生地のバタツキ、皺、蛇行、めくれ、錯綜等を防止可能にすれば、確実な搬送が可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001339 【氏名又は名称】グンゼ株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月5日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−81027 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月26日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−241534 |
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