| 【発明の名称】 |
かつら並びにその止着方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】植田 敏一
【氏名】伊東 正敬
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| 【要約】 |
【課題】かつらを止着する箇所が嵩張らず長期間装着においても違和感が生じず、また、長期間確実に止着でき、頭皮や毛根に影響が生じる懸念が無いかつら並びにかつらの止着方法を提供する。
【解決手段】表側に義毛が植毛されているかつらベ−スの頭部に接触する面側の周縁部に、外周側部分が可撓性面状部材で構成され、内周側部分がネット状部材で構成される帯状体、または、可撓性面状部材で構成され、且つ複数のスリットを有する帯状体が、かつらベ−スに固着されて成ることを特徴とするかつら並びに当該かつらの止着方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表側に義毛が植毛されているかつらベ−スの裏側の周縁部が、当該周縁部の内周端を分岐点として表側縁部と裏側縁部との表裏2枚に分離しており、表側縁部は可撓性面状部材で構成され、裏側縁部はその外周側部分が可撓性面状部材で構成され、当該外周側部分に隣接する内周側部分がネット状部材で構成されていることを特徴とするかつら。 【請求項2】 表側に義毛が植毛されているかつらベ−スの頭部に接触する面側の周縁部に、外周側部分が可撓性面状部材で構成され、当該外周側部分に隣接する内周側部分がネット状部材で構成される帯状体が、その内周側の端部を固着箇所として付設されていることを特徴とするかつら。 【請求項3】 前記帯状体が適宜長さに分断され、適宜間隔を設けてその内周側の端部を固着箇所として付設される請求項2に記載のかつら。 【請求項4】 周縁部が可撓性面状部材で構成され、その他の部分がネット状部材で構成されるかつらベ−スの義毛が植毛されている面側の周縁部に、内周側の一部が前記ネット状部材と重複し且つその内周側の端部を固着箇所として帯状体が付設されていることを特徴とするかつら。 【請求項5】 表側に義毛が植毛されているかつらベ−スの頭部に接触する面側の周縁部に、複数個の外側スリット及び複数個の内側スリットを有する帯状体が、当該帯状体の内周側の端部において断続的に固着されていることを特徴とするかつら。 【請求項6】 かつらの頭部への止着方法において、表側に義毛が植毛されているかつらを装着者の頭部に載せ、次いでかつらベ−スの周縁部近傍の自毛を裏側縁部のネット状部材または帯状体のネット状部材を挿通して表側縁部またはかつらベ−ス周縁部間に引き出した後、当該自毛を裏側縁部の可撓性面状部材と表側縁部との間、または帯状体の可撓性面状部材とかつらベ−スの周縁部との間に挟ませ、当該挟着面に毛髪用接着剤を塗布し固化させることによりかつらを自毛に固定させることを特徴とするかつらの止着方法。 【請求項7】 かつらの頭部への止着方法において、表側に義毛が植毛されているかつらを装着者の頭部に載せ、次いでかつらベ−スの周縁部近傍の自毛を帯状体に設けられた複数個の内側スリットおよび外側スリットの適宜箇所を挿通してかつらベ−ス周縁部間に引き出した後、当該自毛を前記帯状体及びかつらベ−スの周縁部との間に挟ませ、前記帯状体及びかつらベ−スの周縁部に設けられた接着テ−プによりかつらを自毛に固定させることを特徴とするかつらの止着方法。 【請求項8】 かつらの頭部への止着方法において、表側に義毛が植毛されているかつらを装着者の頭部に載せ、次いでかつらベ−スの周縁部近傍の自毛を帯状体に設けられた複数個の内側スリットおよび外側スリットの適宜箇所を挿通してかつらベ−ス周縁部間に引き出した後、当該自毛を前記帯状体及びかつらベ−スの周縁部との間に挟ませ、当該挟着面に毛髪用接着剤を塗布し固化させることによりかつらを自毛に固定させることを特徴とするかつらの止着方法。 【請求項9】 かつらの頭部への止着方法において、表側に義毛が植毛されているかつらを装着者の頭部に載せ、次いでかつらベ−スの周縁部を捲りあげて帯状体を露出させて帯状体の頭部に対する止着箇所のマ−キングを行うことにより装着位置を決め、次に帯状体に設けられた複数個の内側スリットおよび外側スリットの内、外側スリット近傍の自毛を外側スリットの適宜箇所を挿通してかつらベ−ス周縁部間に引き出し、更に内側スリット近傍の自毛を内側スリットの適宜箇所を挿通してかつらベ−ス周縁部間に引き出し、当該自毛を前記帯状体及びかつらベ−スの周縁部との間に挟ませ、当該挟着面に毛髪用接着剤を塗布し固化させることによりかつらを自毛に固定させることを特徴とする請求項8に記載のかつらの止着方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はかつら並びにかつらを頭部に装着する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、かつらの頭部への止着方法としては以下のような手法があった。従来方法その1として、かつらをヘアピン或は櫛歯を有するかつら用ストッパーで自毛(かつら装着者自身の頭髪)を挟持してかつらを止着する方法がある。また、従来方法その2としては、かつらベ−スの裏面の縁部に粘着剤が付着された両面テープを貼付しその粘着力で自毛又は直接頭皮に固定しかつらを止着する方法がある。さらに、従来方法その3として、かつらベ−スの裏面の縁部に毛髪用接着剤を塗布しかつらを自毛に固定してかつらを止着する方法がある。 【0003】しかし上記の方法にはいずれも解決すべき問題点があった。即ち、ヘアピン等でかつらを自毛に止着する方法(前記その1)においては、かつらの着脱は容易であるがヘアピンやストッパーにある程度の厚みがあるため、長期間の外出または旅行の際は、ヘアピンやストッパ−が枕に当たり眠れないという問題や風呂に入れない、または水泳できないという問題があった。 【0004】また、両面粘着テープを使用してかつらを自毛に止着する方法(前記その2)においては、かつらの着脱が容易でかつら止着箇所の嵩張りも生じないが、頭皮から出る汗や脂肪によって粘着力が低下し、その結果剥離してしまい長期間の装着には無理があった。さらに、この方法においてはかつらベ−スの裏面に対する粘着剤の粘着力がそれほど強力ではないため、かつらベ−スが剥離する場合もあった。 【0005】また、接着剤を塗布する方法(前記その3)においては、塗布された接着剤がかつらに圧迫されて必要以上に広範囲に広がり頭皮や毛根に影響が生じる懸念もあると共に、かつらを再装着するときに付着している接着剤固化物の除去が煩雑であり多くの手間を要していた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来のかつら止着方法における各問題点を総合的に解決するために為されたものであり、その目的とするところは、かつらを自毛に止着する箇所が嵩張らず長期間の装着においても違和感が生ぜず、また、長期間確実に止着できると共に洗髪も容易であり、更に、頭皮や毛根に影響が生じる懸念が無いかつら並びにかつらの止着方法を提供することにある。また、従来に比べてかつらの止着力が強化され、且つ頭部からの取り外しが容易で短時間で済み、しかも取り外し箇所が奇麗であり、更に、かつらベ−スを損傷、変形、変色させずに取付け可能なかつらを提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明に係るかつらは、次の如く構成したことを特徴とする。即ち、表側に義毛が植毛されているかつらベ−スの裏側の周縁部が、当該周縁部の内周端を分岐点として表側縁部と裏側縁部との表裏2枚に分離しており、表側縁部は可撓性面状部材で構成され、裏側縁部はその外周側部分が可撓性面状部材で構成され、当該外周側部分に隣接する内周側部分がネット状部材で構成されていることを特徴とし、また、表側に義毛が植毛されているかつらベ−スの頭部に接触する面側の周縁部に、外周側部分が可撓性面状部材で構成され、当該外周側部分に隣接する内周側部分がネット状部材で構成される帯状体が、その内周側の端部を固着箇所として付設されていることを特徴とし、また、前記帯状体が適宜長さに分断され、適宜間隔を設けてその内周側の端部を固着箇所として付設されることを特徴とする。また、周縁部が可撓性面状部材で構成され、その他の部分がネット状部材で構成されるかつらベ−スの義毛が植毛されている面側の周縁部に、内周側の一部が前記ネット状部材と重複し且つその内周側の端部を固着箇所として帯状体が付設されていることを特徴とし、更に、表側に義毛が植毛されているかつらベ−スの頭部に接触する面側の周縁部に、複数個の外側スリット及び複数個の内側スリットを有する帯状体が、当該帯状体の内周側の端部において断続的に固着されていることを特徴とする。 【0008】また、本発明に係るかつらの止着方法としては、表側に義毛が植毛されているかつらを装着者の頭部に載せ、次いでかつらベ−スの周縁部近傍の自毛を裏側縁部のネット状部材または帯状体のネット状部材を挿通して表側縁部またはかつらベ−ス周縁部間に引き出した後、当該自毛を裏側縁部の可撓性面状部材と表側縁部との間、または帯状体の可撓性面状部材とかつらベ−スの周縁部との間に挟ませ、毛髪用接着剤を塗布し固化させることによりかつらを自毛に固定させることを特徴とし、また、表側に義毛が植毛されているかつらを装着者の頭部に載せ、次いでかつらベ−スの周縁部近傍の自毛を帯状体に設けられた複数個の内側スリットおよび外側スリットの適宜箇所を挿通してかつらベ−ス周縁部間に引き出した後、当該自毛を前記帯状体及びかつらベ−スの周縁部との間に挟ませ、毛髪用接着剤を塗布し固化させることによりかつらを自毛に固定させるか、または、前記帯状体及びかつらベ−スの周縁部に設けられた接着テ−プによりかつらを自毛に固定させることを特徴とする。更に詳しくは、表側に義毛が植毛されているかつらを装着者の頭部に載せ、次いでかつらベ−スの周縁部を捲りあげて帯状体を露出させて帯状体の頭部に対する止着箇所のマ−キングを行うことにより装着位置を決め、次に帯状体に設けられた複数個の内側スリットおよび外側スリットの内、外側スリット近傍の自毛を外側スリットの適宜箇所を挿通してかつらベ−ス周縁部間に引き出し、更に内側スリット近傍の自毛を内側スリットの適宜箇所を挿通してかつらベ−ス周縁部間に引き出し、当該自毛を前記帯状体及びかつらベ−スの周縁部との間に挟ませ、当該挟着面に毛髪用接着剤を塗布し固化させることによりかつらを自毛に固定させることを特徴とする。 【0009】 【発明の実施の形態】図1(a)は本実施例のかつらベ−スの表面(義毛が植毛される面側)の平面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A線断面の説明図、図2(a)は本実施例のかつらベ−スの裏面(かつら装着者の頭部に接触する面側)の平面図、図2(b)は図2(a)におけるB−B線断面の説明図、図3は本実施例の帯状体と、帯状体を付設する前のかつらベ−スの裏面の平面図、図4(a)は本実施例のかつらベ−スの裏面に付設された略環状の帯状体を一部めくった状態を示す平面図、図4(b)は小片状の帯状体が付設されたかつらベ−スの裏面の平面図、図5(a)は本実施例のかつらベ−スの表面(義毛が植毛されている面側であるが、義毛は図示せず)の平面図、図5(b)は図5(a)のC−C線断面の説明図、図6は本実施例の帯状体と、帯状体を付設する前のかつらベ−スの表面(義毛が植毛される面側であるが、義毛は図示せず)の平面図、図7は本実施例の他の形態を示す図であり、スリットを設けた帯状体と、帯状体を付設する前のかつらベ−スの裏面の平面図、図8の(a)、(b)、(c)は、本実施例に係るかつらを頭部に試着する方法を示した概略説明図、図9の(a)、(b)は、本実施例の他の形態に係るかつらを頭部に止着する方法を示した概略説明図である。 【0010】図において、符号1はかつら、2は自毛、2aはかつらベ−スの周縁部外側の自毛、3は先端にフックが付いた操作棒、4は毛髪用接着剤、5はかつらベ−ス、10はかつらベ−ス、11は表側縁部、12は裏側縁部、12aは可撓性面状部材、12bはネット状部材、13はかつらベ−スの周縁部の内周端、20はかつらベ−ス、21は帯状体、21aは可撓性面状部材、21bはネット状部材、30はかつらベ−ス、30aは可撓性面状部材、30bはネット状部材、31は帯状体、31aは帯状体の内周側の一部、41は帯状体、41aは可撓性面状部材、41bは内側スリット、41cは外側スリット、41dは固着部、201はかつらベ−スの周縁部、211は帯状体の内周側の端部、212は帯状体の外周側の端部、311は帯状体の内周側の端部、312は帯状体の外周側の端部、411は帯状体の内周側の端部、412は帯状体の外周側の端部を示す。 【0011】図1に示すように本発明のかつらは、かつらベ−ス10の周縁部が全周において表側縁部11と裏側縁部12との2枚に分離した一体構造であることを特徴とする。即ち、かつらベ−ス10の周縁部は、当該周縁部の内周端13を分岐点として表側縁部11と裏側縁部12との2枚に分かれ、両縁部の先端が開放されている。また、表側縁部11は可撓性面状部材で構成され、裏側縁部12はその外周側部分が可撓性面状部材12aで、当該外周側部分に隣接する内周側部分がネット状部材12bで構成される複合部材である。 【0012】かつらの止着時には、自毛をネット状部材12bのネットに挿通し、この自毛を表側縁部11と裏側縁部12の可撓性面状部材12aとの間に挟ませ、当該箇所に毛髪用接着剤を塗布し固化させて固定するので接着剤が頭皮側に広がるおそれはない。また、自毛をネット状部材に挿通掛止し、更に接着剤を塗布することによりかつらを強固に固定可能である。 【0013】上記の特徴を備えたかつらの、さらに具体的な態様について、以下、図面に示す実施例に基づいて説明する。 【0014】図1乃至図4(a)は本発明のかつらの実施例を示す。本実施例に示すかつらは、かつらベ−ス20の頭部に接触する面側の周縁部に、外周側部分が可撓性面状部材21aで、当該外周側部分に隣接する内周側部分がネット状部材21bで構成される帯状体21が、その内周側の端部211をかつらベ−ス20に対する固着箇所として付設されていることを特徴とする。 【0015】かつらベ−ス20は、例えば、全体が柔軟なポリウレタン製シートで構成されたもの、或いは中央部がネットで周縁部が柔軟なポリウレタン製シートで構成されたものを使用する。図1〜図4(a)に示すように、帯状体21はかつらベ−ス20の頭部に接触する面側の周縁部に付設するため略環状、即ちドーナツ状に形成されており、その外周側部分が可撓性面状部材21aで当該外周側部分に隣接する内周側部分がネット状部材21bで構成される複合部材である。 【0016】可撓性面状部材21aは織布、不織布等の布地や合成樹脂フィルム又はシート等の柔軟な素材が使用され、接着剤を塗布した場合に頭部接触面側に浸出しないような素材が好適であり、織布の場合には織り目の細かいものを使用することが好ましい。また、ネット状部材21bは合成繊維、植物繊維や動物繊維を撚って又は束ねて糸状体としたもの、或いは太めの繊維単体を網状に形成されたものを使用し、素材としては耐久性のあるポリエステルやナイロン等の合成繊維が好適である。 【0017】帯状体21はその内周側の端部211のみでかつらベ−ス20に固着され、その外周側の端部212は開放されている。即ち、ネット状部材21bの内周側の端部211でのみ固着されているので、帯状体21はひれ(鰭)状となり、ネット状部材21bに自毛を挿通し掛止することができる。従って、かつらベ−ス20の周縁部201近傍の自毛をネット状部材21bのネットに挿通し掛止し、可撓性面状部材21aと周縁部201との間に自毛を挟ませ、毛髪用接着剤を塗布して自毛を固定しかつらを頭部に止着することができる。また、接着剤はかつらベ−ス20の裏面側の周縁部201と可撓性面状部材21aとの間に止まり頭皮に広がる恐れも解消できる。なお、帯状体21のかつらベ−ス20への固着は、縫着により又は接着剤を使用して、或いは両手段を併用して行われる。 【0018】本発明の他の実施例を図4(b)により説明する。図2から図4(a)に示す実施例においては、帯状体21を略環状のドーナツ状に形成し、かつらベ−ス20の裏面側の周縁部201の全周囲に付設されているが、図4(b)に示すように、帯状体21を適当な長さにカットして小片状とし、適当な間隔でかつらベ−ス20の周縁部201に配置しても良く、この場合は洗髪時において液体の流れが良く洗髪しやすい。なお、この場合もネット状部材21bの内周側の端部211でのみ固着することを要する。 【0019】本発明の他の実施例を図5乃至図6により説明する。本実施例に示すかつらベ−ス30は、周縁部が可撓性面状部材30aでその他の部分がネット状部材30bで構成される。かつらベ−ス30の義毛が植毛されている面側の周縁部に、内周側の一部31aが前記ネット状部材30bと重複し且つその内周側の端部311をかつらベ−ス30に対する固着箇所として帯状体31が付設されていることを特徴とする。なお、図示していないが帯状体31表面側にも義毛が植毛されている。 【0020】かつらベ−ス30は、周縁部が可撓性面状部材30aで構成され、その他の部分がネット状部材30bで構成されるものを使用する。可撓性面状部材30aは織布、不織布等の布地やフィルム又はシート状の合成樹脂等の柔軟な素材が使用され、接着剤を塗布した場合に頭部接触面側に浸出しないような素材が好適であり、織布の場合には織り目の細かいものを使用することが好ましい。また、ネット状部材30bは、合成繊維、植物繊維や動物繊維を撚って又は束ねて糸状体としたもの、或いは太めの繊維単体を網状に形成されたものを使用し、素材としては耐久性のあるポリエステルやナイロン等の合成繊維が好適である。 【0021】帯状体31はかつらベ−ス30の表面側の周縁部上に付設するため略環状、即ちドーナツ状に形成されている。帯状体31は、可撓性面状部材30aと同様に、織布、不織布等の布地やシート又はフィルム状の合成樹脂等の柔軟な素材が使用され接着剤を塗布した場合に裏面の頭部接触面側に浸出しないような素材が好適であり、織布の場合には織り目の細かいものを使用することが好ましい。 【0022】帯状体31は、その内周側の一部31aが、かつら台材周縁部のネット状部材30bと重複し、即ち、重ね合わされており、且つその内周側の端部311でのみかつら台材30に固着されている。即ち、帯状体31は、外周側の端部312が開放された、ひれ(鰭)状となっているので、ネット状部材30bのうち帯状体31の一部31aが重複する箇所のネットに自毛を挿通し掛止することができる。 【0023】従って、かつらベ−ス30の周縁部近傍の自毛をネット状部材30bに挿通し掛止し、可撓性面状部材30aと帯状体31の間に自毛を挟ませ、毛髪用接着剤を塗布して自毛を固定しかつらを頭部に止着することができる。また、接着剤はかつらベ−ス30の可撓性面状部材30aと帯状体31の間に止まり頭皮に広がる恐れも解消できる。なお、帯状体31のかつらベ−ス30への固着は縫着により又は接着剤を使用して、或いは両手段を併用して行われる。 【0024】本発明のその他の実施例を図7により説明する。図7は表面側に義毛が植毛されているかつらベ−ス20の裏面側に帯状体41が付設される前の状態を示している。かつらベ−ス20の構成は前記と同様であるが、付設される帯状体41は可撓性面状部材41aで構成され、その材質は前記可撓性面状部材21aと同様に織布、不織布等の布地や合成樹脂フィルム又はシ−ト等の柔軟な素材が使用され、接着剤を塗布した場合に頭部接触面側に浸出しないような素材が好適である。 【0025】帯状体41は略環状に形成されており、内側に複数の内側スリット41bと外側に複数の外側スリット41cが設けられ、かつらベ−ス20の頭部に接触する面側の周縁部に、帯状体の内周側の端部411の複数の固着部41dにより断続的に固着される。固着部41dの数は強度的に4ケ所以上が好ましく、固着手段としては縫着または接着により固着される。内側スリット41bと外側スリット41cは、自毛を帯状体41とかつらベ−スの周縁部201との間に引き出した後、両部材間に挟ませ、毛髪用接着剤または両部材面に予め設けられた接着テ−プによりかつらを自毛に固定させるために設けられているが、帯状体41がかつらベ−ス20に断続的に固着されているため、かつらベ−ス20を大きくめくることができ、かつらが動くことなく、かつらの位置決めが容易であり、また、ネットに比べて自毛を引き出し易いため作業性が良く、また、洗髪した場合に良く流れ、洗髪し易い。 【0026】次に本発明に係るかつらの止着方法を図面に示す実施例に基づいて説明する。図8の(a)、(b)、(c)は、上記本発明に係るかつらを頭部に止着する方法を示した概略説明図である。図7(a)に示すように、まず、上述した本発明に係るかつら1を装着者の頭部に載せる。次いで、図8(b)に示すように、先端にフックが付いた操作棒3をかつらベ−ス5の2枚の縁部のうち裏側縁部のネット状部材12bのネットに挿入してかつらベ−ス5の周縁部近傍の自毛2、好ましくは当該自毛のうちかつらベ−ス5の周縁部外側の自毛2aをフックに引っ掛けてネット状部材12b上に引き上げる。次に、図8(c)に示すように、挿通した自毛(2、2a)をネット状部材12bに掛止して折り返し、裏側縁部の可撓性面状部材12aと表側縁部11の間に挟ませて、かつらベ−ス5の周縁部外側に引き出す。次に、裏側縁部の可撓性面状部材12aと表側縁部11の間に接着剤4を塗布し固化させかつら1を自毛(2、2a)に固定することによりかつら1を装着者の頭部に止着する。 【0027】なお、接着剤4としては、ラテックス系、シリコン系、エポキシ系又はポリウレタン系等の毛髪用接着剤が使用されるが、中でもラテックス系の水性エマルジョンが好ましい。 【0028】かつらベ−ス5の周縁部近傍の自毛2のうち周縁部外側の自毛2aのみをネット状部材12b上に引き上げてかつら1の止着用に使用することが好ましい。というのは、自毛2は下向き(頭頂部から頭側部に向かう方向)に生えているので、かつらベ−ス5の周縁部外側の自毛2aのみを引き上げてネットに掛止し、自毛が生えている下向きの方向に折り返してかつらベ−ス5の周縁部外側に引き出せば、自毛の生える方向に逆らうことがなく、かつら1の浮き上がりを防止できるからである。 【0029】以上はネット状部材を有するかつらの止着方法であるが、次にスリットを有する帯状体41を備えたかつらの試着方法を図7及び図9面に基づいて説明する。図9の(a)、(b)は、上記本発明に係るかつらを頭部に止着する方法を示した概略説明図である。 図9(a)に示すように、まず、上述した本発明に係るかつら1を装着者の頭部に載せた後、かつらベ−ス20を大きくめくり上げ、帯状体41を露出させて帯状体41の頭部に対する止着箇所をマ−キングすることにより装着位置を決め、次に帯状体41に設けられて複数個の内側スリット41b及び外側スリット41cの内、先ず外側スリット41c近傍の自毛を先端にフックが付いた操作棒3のフックにより外側スリット41cの適宜箇所を挿通してかつらベ−スの周縁部201間に引き出し、更に内側スリット41b近傍の自毛を内側スリット41bの適宜箇所を挿通してかつらベ−ス周縁部201間に引き出すが、場合によっては内側スリット41bまたは外側スリット41cのどちらか片方を通してかつらベ−スの周縁部外側の自毛を引き出してもよい。次に、図9(b)に示すように、挿通した自毛(2、2a)をかつらベ−スの周縁部201と帯状体41との間に挟ませる。 次に、かつらベ−スの周縁部201と帯状体41との間に毛髪用接着剤4を塗布し固化させて、かつら1を自毛(2、2a)に固定することによりかつら1を装着者の頭部に止着する。スリットの幅及び長さは特に限定されないが、幅としては0.5mm〜2mm、長さとしては10mm〜30mmが適当である。 【0030】上記は毛髪用接着剤4を用いる場合であり、強固に接着できる利点を有するが、毛髪用接着剤4は必ずしも必要でなく、かつらベ−ス周縁部及び帯状体41に予め設けられた両面接着テ−プ(図示せず)等の接着テ−プにより、自毛を挟み込み、かつら1を装着者の頭部に止着することも可能である。内側スリット41b及び外側スリット41cは数多く設けられており、全てのスリットに自毛を挿通する必要はなく、適宜挿通箇所を変えることにより、自毛の損傷を低減することができる。 【0031】 【発明の効果】 (1)本発明に係るかつらの止着箇所は、厚みの無い可撓性面状部材とネット状部材、または、複数のスリットを有する帯状体とから構成されており、かつらを自毛に固定し頭部に止着する箇所が嵩張らず、旅行等長期間装着においても違和感がなく、また、就寝時に枕に当たって痛いこともなく安眠できる。 (2)本発明に係るかつらは、自毛と接着剤で固定されるのでヘアピンやクリップで自毛を挟持するよりも長期間確実に固定できる。また、自毛を掛止させるネットがあるので接着剤を単独で使用する場合に比べ一層強固に固定できる。 (3)本発明に係るかつらの止着箇所は、自毛が可撓性面状部材上において接着剤で固定されるので接着剤が係る部材以外に広がることは無く、頭皮や毛根に影響が生じる懸念がない。また、接着剤は必ずしも必要でなく、両面テ−プ等の接着テ−プにより、かつらを固定することができる。 (4)本発明に係るかつらの止着箇所が断続的に固着しているものは、装着したままで頭髪を洗髪する際、液体の流れが良く、洗髪が容易にできる。 (5)本発明に係るかつらの内、複数のスリットを有する帯状体を設けたものは、自毛の挿通が更に容易となり、作業能率が更に向上する。 (6)本発明に係るかつらは、自毛を全ての網目またはスリットに通す必要がなく、かつらを装着する度に、固定する自毛を変えることができるため、特定箇所の自毛が痛むことがなく、自毛の損傷を低減させることができる。 (7)本発明に係るかつらの止着方法によれば、かつらの止着箇所は前記のように構成されているので、かつらの装着が容易であり、かつら止着作業の向上を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000126676 【氏名又は名称】株式会社アデランス
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)6月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小田 治親
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| 【公開番号】 |
特開平11−81021 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月26日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−183247 |
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