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【発明の名称】 アジャスター
【発明者】 【氏名】中川 収次

【要約】 【課題】一体成形手段によるスライダーの構造を改良することにより、係止爪の揺動量を確保し操作体の押動操作を軽快にすると同時に、耐久性も備えたスライダーを開発し、組立工程を無くして製造コストを大幅に低減するとともに外観体裁にも優れたアジャスターを提供する。

【解決手段】基底部(11)とその両側に立設する側壁部(12)からなるスライダー基体(1) 、両側壁部(12)の対向する位置に形成する支持腕(16)に支持される操作体(13)、及びスライダー掛着手段を一体に形成し、スライダー(S) の両側壁部(12)の上縁に開放端を有する側壁スリット(17)を支持腕(16)の前後に形成して支持体(15)を形成することにより、操作体(13)を揺動する際に、支持腕(16)が捩じり変形するだけでなく、支持体(15)がその樹脂弾性により操作体(13)の揺動方向と同方向に撓曲し、これらの複合的な弾発力により係止爪(14)を基底部(11)に向けて強力に付勢することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基底部(11)とその両側に立設する側壁部(12)からなるスライダー基体(1) 、両側壁部(12)の対向する位置に形成する支持腕(16)に支持される操作体(13)、及びベルトや布生地等の取付対象物に前記スライダー基体(1) を掛着するスライダー掛着手段を一体に形成してガイドレール(G) が挿通するトンネル状空間を確保し、該トンネル状空間内に挿通するガイドレール(G) と弾発的に係合する係止爪(14)を前記操作体(13)に具備した熱可塑性合成樹脂製のスライダー(S) と、表面に前記係止爪(14)と係合するレール突条(Ga)を具備した熱可塑性合成樹脂あるいは合成繊維製のガイドレール(G) から構成されるアジャスターであって、スライダー(S) の両側壁部(12)の上縁に開放端を有する側壁スリット(17)を支持腕(16)の前後に形成して支持体(15)を形成し、操作体(13)を押動操作することにより係止爪(14)と、ガイドレール(G) とが係合、解除できる構成としたことを特徴とするアジャスター。
【請求項2】 スライダー(S) の支持腕(16)から操作体(13)につながる部分の操作体(13)の両側における前後位置に、操作体(13)の両縁部に開放端を有する操作体スリット(18)を形成することを特徴とする請求項1記載のアジャスター。
【請求項3】 スライダー(S) の係止爪(14)の近傍に、ガイドレール(G) の捲れ上りを抑止するガイド杆(19)を、両側壁(12)に架設するように一体に形成したことを特徴とする請求項1または2記載のアジャスター。
【請求項4】 スライダー(S) の操作体(13)の表面上に、装飾頭部(31)と加締脚(32)から構成される金属または合成樹脂製の装飾体(30)の装飾頭部(31)に対応した凹陥部(22)を形成し、該凹陥部(22)内に装飾体(30)を加締固定するための加締孔(24)を形成するとともに、基底部(11)の前記加締孔(24)に対向する位置に、前記装飾体(30)の操作体(13)への加締固定を可能とする加締手段用穴(21)を形成し、操作体(13)の下面にはガイドレール(G) が挿通するトンネル状空間に加締脚(32)が突出することを防止する凹部(23)を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のアジャスター。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてズボン、スカート等の衣服あるいは靴等の寸法調節、鞄等の手回り品、装身具等のベルトの長さ調節用に装備され、その寸法を一定範囲において調節できるようにしたアジャスターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりズボン、スカート等の衣服あるいは靴等の寸法調節、鞄等の手回り品、装身具等のベルトの長さ調節用に使用されているアジャスターとして、表面にレール突条を形成したガイドレールと、金属又は合成樹脂製のスライダーから構成され、該スライダーのスライダー基体を基底部の両側に側壁部を設けた断面凹状のものとし、このスライダー基体の夫々の側壁部間に軸を横架し、この軸に一端に係止爪を具備した操作体とコイルバネを軸装してスライダー基体と操作体との間に前記ガイドレールの挿通されるトンネル状空間を形成し、前記コイルバネで係止爪の先を基底部の方向に弾発付勢するとともに、操作体の他端の押動操作部を押動することで係止爪側を揺動して、係止爪とガイドレールの係合を着脱自在とするアジャスターが使用されている。
【0003】上記アジャスターはスライダー基体と操作体との間に形成したトンネル状空間に押動操作部の側からガイドレールをレール突条の面を係止爪の側に向けて差し込むと、レール突条が係止爪の下面を滑って操作体をコイルバネの弾発付勢に抗して押し上げながらフリーの状態で任意の位置まで差し込むことができ、ガイドレールの差し込みを中止すると係止爪がレール突条に弾発係合して引き抜き方向に向けた抜き出しが抑止される。次いで押動操作部を基底部方向に押動して係止爪を揺動させ、係止爪をレール突条の溝より浮き上がらせて係合を解除し、ガイドレールは抜き差しいずれの方向にもフリーの状態となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のアジャスターを構成するスライダーは、スライダー基体、操作体、軸、コイルバネ等多数の部品から構成されており、各構成部品を個別に製造した後に、組立て工程を必要としている。ところがスライダーの構成部品の組立ては細かい作業であるとともに多様な種類のアジャスターを製造することから人手に依存せざるを得ず、しかも熟練者の手作業によっても手数を要しているため、組立てコストが高騰してアジャスターの製造コストの内の大きな割合を占めるに至っている。またアジャスターの構成部品には合成樹脂部品と金属部品とが混在し、かつ部品形状も材質も異なっていることから部品の製造に手数を要し、特に樹脂成形部品の型費用が高価であるから、前記組立てコストと相まってアジャスターの製造コストの高騰を招来しているという問題がある。
【0005】また、アジャスターの組立て工程の削減を目的として、スライダー基体に操作体が軸支される構成のスライダーを、合成樹脂材料を用いた一体成形手段により製造する手段の開発が試みられてきたが、外観形状的には一体成形が可能となっていたものの操作体をスライダー基体に支持させる部分に以下のような問題点があり、従来のアジャスターと同等以上の機能を有する一体成形のスライダーを開発することはできなかった。
【0006】すなわち、合成樹脂材料を用いて一体成形手段によりスライダーを製造する場合、基底部に対し弾発力を付与させながら操作体をスライダー基体に支持させる手段として、これらを連結する支持腕をスライダー基体及び操作体と一体に形成し、操作体の一端の押動操作部を押動、あるいは操作体と基底部の間にガイドレールを挿通することにより、操作体を支持する支持腕を弾性変形領域で捩じり変形させ、素材自体が有する弾性の弾発力を利用して係止爪を基底部に向けて付勢させる手段がある。
【0007】しかし、上記手段によればスライダーのガイドレールに対するスライドの反復操作や、ガイドレールとの係合を解除するための押動操作部の操作等により支持腕に繰り返し捩じり変形が生じるため、長期間の使用により支持腕に疲労が蓄積されて支持腕のヘタリや折損が発生し、アジャスター機能が喪失されるという問題があり、これらのヘタリや折損を回避するため支持腕の強度を上げて耐久性を向上させた場合、係止爪の押動操作が重くなって揺動量が少なくなり操作性が悪化するという問題を生じることとなる。
【0008】また、上記支持腕によって操作体を支持する手段によれば支持腕は長いほうが捩じり変形させやすく、係止爪の押動操作も軽い操作力で行うことができるが、スライダーの全幅は狭いほうが外観体裁が良く、反対に操作体の幅は広いほうが操作性が良好である。そのため操作体とスライダー基体の両側部との間は接近しており、その結果支持腕の長さが極めて短く、その弾性変形領域も狭くなっており、操作体の押動操作による捩じり変形量は少なく、係止爪をガイドレールの係合解除に必要なだけ揺動するには大きな操作力を必要としている。
【0009】また、係止爪の揺動量を確保するために支持腕と係止爪の間隔を取り、押動操作を軽快とするために支持腕と押動操作部の間隔を取るとアジャスターの全長が長くなって外観体裁を損なうという問題が生じる。
【0010】そこで本発明は一体成形手段によるスライダーの構造、特にスライダー基体と操作体の連結部分の構造を改良することにより、係止爪の揺動量を確保し操作体の押動操作を軽快にすると同時に、耐久性も備えたスライダーを開発し、組立工程を無くして製造コストを大幅に低減するとともに外観体裁にも優れたアジャスターを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、基底部とその両側に立設する側壁部からなるスライダー基体、両側壁部の対向する位置に形成する支持腕に支持される操作体、及びベルトや布生地等の取付対象物に前記スライダー基体を掛着するスライダー掛着手段を一体に形成してガイドレールが挿通するトンネル状空間を確保し、該トンネル状空間内に挿通するガイドレールと弾発的に係合する係止爪を前記操作体に具備した熱可塑性合成樹脂製のスライダーと、表面に前記係止爪と係合するレール突条を具備した熱可塑性合成樹脂あるいは合成繊維製のガイドレールから構成されるアジャスターであって、 スライダーの両側壁部の上縁に開放端を有する側壁スリットを支持腕の前後に形成して支持体を形成し、操作体を押動操作することにより係止爪と、ガイドレールとが係合、解除できる構成としたことを基本とする。
【0012】また、スライダーの支持腕から操作体につながる部分の操作体の両側における前後位置に、操作体の両縁部に開放端を有する操作体スリットを形成するようにしてもよく、またスライダーの係止爪の近傍に、ガイドレールの捲れ上りを抑止するガイド杆を両側壁に架設するように一体に形成してもよい。
【0013】さらに、スライダーの操作体の表面上に、装飾頭部と加締脚から構成される金属または合成樹脂製の装飾体の装飾頭部に対応した凹陥部を形成し、該凹陥部内に装飾体を加締固定するための加締孔を形成するとともに、基底部の前記加締孔に対向する位置に、前記装飾体の操作体への加締固定を可能とする加締手段用穴を形成し、操作体の下面にはガイドレールが挿通するトンネル状空間に加締脚が突出することを防止する凹部を形成して装飾体を操作体の表面に装着するようにしてもよい。
【0014】
【発明の効果】上記のようにスライダー基体(1) と操作体(13)を連結する支持腕(16)をスライダー基体(1) 及び操作体(13)と一体に形成するとともに、両側壁部(12)の上縁に開放端を有する側壁スリット(18)を前記支持腕(16)の前後に形成して、支持腕(16)を支持する支持体(15)の一端が動きを拘束されない自由端部である構成としたため、操作体(13)の押動操作部(13a) を押動、あるいは操作体(13)と基底部(11)の間にガイドレール(G) を挿通して操作体(13)を揺動することによって、支持腕(16)が捩じり変形するだけでなく、支持体(15)がその樹脂弾性により操作体(13)の揺動方向と同方向に撓曲し、これらの複合的な弾発力により係止爪(14)を基底部(11)に向けて強力に付勢することができる。
【0015】そして支持腕(16)が捩じり変形するだけでなく支持体(15)が撓曲することにより、該支持腕(16)に発生する捩じり変形が軽減され、このため長期間繰り返して操作体(13)を押動操作しても支持腕(16)の疲労によるヘタリや折損を惹起することがなく、耐久性に優れ、長期間に渡ってアジャスター機能を維持することができる。
【0016】また、上記手段によれば支持腕(16)は両側壁に動きを拘束されないので、支持腕(16)を長くした場合と同様の効果を発揮し、係止爪(14)をガイドレール(G) の係合解除に必要なだけ揺動するにも軽い力で操作が可能であり、支持腕(16)の断面積を広くしてさらに耐久性を向上させても軽快な操作体(13)の押動操作を確保することができる。
【0017】更に、操作体(13)とスライダー基体(1) の両側部との間を接近させることができるため、スライダーの全幅を狭くしても、操作体(13)の幅を十分確保することができるとともに、支持腕(16)から操作体(13)につながる部分の前後位置に、前記側壁スリット(17)と同様に操作体(13)の両縁部に開放端を有する操作体スリット(18)を形成することによっても、操作体(13)と側壁部(12)の距離を変化することなく支持腕(16)の長さを長くする効果を発揮することができる。これにより、係止爪(14)の揺動量を確保するための支持腕(16)と係止爪(14)の間隔、押動操作を軽快とするための支持腕(16)と押動操作部(13a) の間隔をいずれも短くすることができ、スライダーの全長も短くすることができるため、外観体裁が良く操作性の良好なアジャスターとなる。
【0018】また、スライダー(S) の係止爪(14)の近傍に、ガイドレール(G) の捲れ上りを抑止するガイド杆(19)を両側壁(12)に架設するように一体に形成したことにより、ガイドレール(G) が上方へ引張られても係止爪(14)に影響が及ぶ前にガイド杆(19)と当接して操作体(3) の揺動を阻止し、ガイドレール(G) とスライダー(S)の係合が不用意に解除するのを防止するとともに係止爪(14)に繰り返し力が作用することによる支持腕(16)のヘタリを防止する効果を発揮する。
【0019】加えて、スライダーを熱可塑性合成樹脂部材で一体に形成したことにより、スライダーの外側部に軸頭等が露出することなく滑らかな外観形状とすることができ、操作する手先に対しても、また取り付け対象となる布生地等に対しても優しく、また金属製のスライダーに比べて安全性の高いものとすることができる。
【0020】さらにスライダーの操作体(13)の表面上に、装飾頭部(31)と加締脚(32)から構成される金属または合成樹脂製の装飾体(30)の装飾頭部(31)に対応した凹陥部(22)を形成し、該凹陥部(22)内に装飾体(30)を加締固定するための加締孔(24)を形成するとともに、基底部(11)の前記加締孔(24)に対向する位置に、前記装飾体(30)の操作体(13)への加締固定を可能とする加締手段用穴(21)を形成し、操作体(13)の下面にはガイドレール(G) が挿通するトンネル状空間に加締脚(32)が突出することを防止する凹部(23)を形成して装飾体(30)を操作体(13)の表面に装着すれば、スライダーに装飾的機能を付加することができ、アジャスターの質感を向上させることができる。
【0021】上記のように優れた機能を有したスライダーを合成樹脂成形手段を用いて一体に成形することができるため、構成部品の組立て工程を不要として、アジャスターの製造コストを大きく低減することができるとともに、脂成形段階における製造の容易さ及び成形型の廉価により製造コストの低減となる。
【0022】以上により一体成形手段によるスライダーの構造、特にスライダー基体(1) と操作体(13)の連結部分の構造を改良することができ、係止爪(14)の揺動量を確保し操作体(13)の押動操作を軽快にすると同時に、耐久性も備えたアジャスターを開発でき、組立て工程を無くして製造コストを大幅に低減するとともに外観体裁にも優れたアジャスターを提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態及び実施例】本発明に係るアジャスターを実施例により説明すると、図1はアジャスターの平面図、図2は図1のAーA断面図、図3はスライダー(S) の平面図、図4は図3のB矢視図、図5は図3のCーC断面図であって、まずガイドレール(G) は図1及び図2に示すようにナイロン生地の幅が18mmであり、長手方向に幅13mmの部分に同じくナイロン繊維により4mmピッチで調節用のレール突条(Ga)が刺繍により形成されており、レール突条(Ga) の断面形状は略半円形の畝状であり、該レール突条(Ga)の形成されている領域の最大厚1.6mmであって、レール突条(Ga)の形成面が上面となるようにスライダー(S) のトンネル状空間に差し込むものである。
【0024】次にスライダー(S) は図2乃至図5に示すように、基底部(11)とその両側に立設する側壁部(12)からなるスライダー基体(1) 、両側壁部(12)の対向する位置に形成する支持腕(16)で支持する操作体(13)、及び両側壁部(12)に架設するガイド杆(19)、掛着杆(20)を一体に形成してガイドレール(G) が挿通するトンネル状空間を確保した構成である。
【0025】図2に示すように、前記スライダー基体(1) の基底部(11)は挿通するガイドレール(G) の下面を支持するものであって、曲面状の取り付け面に装着する際に取り付け面に適応するように長手方向に緩やかな円弧をなしており、該基底部(11)の内面側は入口側(I) から出口側(O) にかけて漸次高くなる傾斜面により形成され、中央部に後記装飾体(30)を操作体(13)に固定する際に使用する加締手段用穴(21)を形成しており、基底部(11)の出口側(O) の端部には係止爪(14)に対応した面取り形状に形成されている。
【0026】上記基底部(11)の両側には側壁部(12)が立設されており、該側壁部(12)は出口側(O) に延設され、図5に示すように長手方向の略中央部に側壁部(12)の上端に接して支持腕(16)が突出し、これに連続して操作体(13)が形成されており、図4に示すように前記両側壁部(12)の支持腕(16)の前後には、側壁部(12)の上縁に開放端を有する側壁スリット(17)を形成して、前記支持腕(16)から連続する支持体(15)を形成する。前記側壁スリット(17)は、支持体(15)の上部と下部の幅が同一となるように平行に形成しているが、支持体(15)の下部が上部より幅が狭くなるように、八字形にやや広げるようにしてもよい。また側壁スリット(17)の端部は丸く形成するようにし、支持体(15)の断面形状が緩やかに変化するようにする。また支持腕(16)は支持体(15)と同程度かそれ以上の断面積を確保することが望ましい。操作体(13)を揺動する場合に支持腕(16)だけが捩じり変形することを防止するためであり、支持腕(16)と支持体(15)の連続部分に繰り返し押動操作の疲労が蓄積するのを防止するためである。
【0027】次に図3に示すように、操作体(13)は前記支持腕(16)と一体に形成されているものであって、支持腕(16)から操作体(13)につながる部分の前後位置に、前記側壁スリット(17)と同様に操作体(13)の両縁部に開放端を有する操作体スリット(18)を形成する。操作体スリット(18)は操作体(13)と側壁部(12)を近接させた状態で支持腕(16)の長さを長くする効果を有する。操作体(13)の出口側(O) の端部下面には、前記基底部(11)の出口側(O) の端部に対応して係止爪(14)が形成されており、入口側(I) の端部の押動操作部(13a) には突条が並設され、該押動操作部(13a) を押動することにより操作体(13)は前記支持腕(16)及び支持体(15)の弾発力に抗して支持腕(16)を軸として揺動し、押動を中止して手指から離すと、操作体(13)は支持腕(16)及び支持体(15)の弾性による復元力で当初の状態に復元する。また操作体(13)の略中央部には後記装飾体(30)に対応した椀状の凹陥部(22)を形成し、その中央部に装飾体(30)を加締固定するための加締孔(24)を形成する。
【0028】前記側壁部(12)の出口側(O) の端部の下方には、側壁部(12)を連結するようにスライダー掛着杆(20)を架設し、該スライダー掛着杆(20)にベルト等の端部を掛着してスライダー(S) を固定する。同様にスライダー(S) を生地等に固定する手段として、図示は省略するが基底部(11)に連続するように0.5mm程度の薄い帯部を形成し、取り付け面に該帯部を縫着する手段、あるいは基底部(11)に加締用孔を形成して取り付け面にスライダー(S) を加締手段により装着してもよい。
【0029】また、側壁部(12)の上方であって操作体(13)の出口側(O) の端部に隣接した位置にガイド杆(19)を側壁部(12)に架設するように一体成形する。ガイド杆(19)はガイドレール(G) が不用意に捲られるなどして上方へ引張られた際に、ガイドレール(G) と当接してその捲れ上りを抑止し、操作体(13)の揺動を阻止して、ガイドレール(G) とスライダー(S) の係合が不用意に解除するのを防止するとともに、係止爪(14)に繰り返し力が作用することによる支持腕(16)のヘタリを防止する効果を有するため、靴、鞄等に装着したアジャスターのように、ガイドレールの一端が自由端となって露出した状態で使用する場合に特に効果が発揮される。
【0030】また操作体(13)に装着する装飾体(30)は釦形状の装飾頭部(31)と加締脚(32)から構成され、操作体(13)の加締孔(24)に加締脚(32)を挿入して凹陥部(22)に装飾頭部(31)を嵌め込み、前記基底部(11)の加締手段用穴(21)から加締脚(32)を加締加工し、装飾体(30)を操作体(13)に装着する。加締加工後は加締脚(32)は操作体(13)に形成した凹部(23)に埋没し、ガイドレール(G) と接触して該ガイドレール(G) 傷付ける虞がない。該装飾頭部(31)は金属製、樹脂製等であって表面に文字、図柄等を装飾的に塗装、刻設したものである。尚、形状は円形に限られず、任意の形状でよく、操作体(13)に形成する凹陥部(22)も装飾頭部(31)に対応する形状とする。
【0031】本発明に係るアジャスターは上記実施例に限定されるものではなく、使用対象物により形状を適応できることはいうまでもなく、またガイドレール(G) としてナイロン樹脂製の生地に、ナイロン繊維を刺繍して、断面が略半円形の畝状であるレール突条(Ga)を形成したものを使用した場合について説明したが、熱可塑性合成樹脂製(ポリアセタール合成樹脂)、あるいはガイドレール(G) の裏面に布製生地等を重着し、ガイドレール(G) の体裁を良くするようにしてもよい。
【出願人】 【識別番号】000114606
【氏名又は名称】モリト株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】石田 定次 (外1名)
【公開番号】 特開平11−323642
【公開日】 平成11年(1999)11月26日
【出願番号】 特願平10−136234