| 【発明の名称】 |
浮力材付き衣服及び該浮力材 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉本 昌義
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| 【要約】 |
【課題】長時間確実に浮力を維持できる浮力材付き衣服及び該浮力材を提供することを課題とする。
【解決手段】発泡プラスチックからなる浮力材4を備えてなる浮力材付き衣服であって、前記浮力材4は、少なくとも端面5が耐水性を有する保護膜6で覆われてなることを解決手段とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発泡プラスチックからなる浮力材(4)を備えてなる浮力材付き衣服であって、前記浮力材(4)は、少なくとも端面(5)が耐水性を有する保護膜(6)で覆われてなることを特徴とする浮力材付き衣服。 【請求項2】 前記端面(5)が先細り形状に形成されてなる請求項1記載の浮力材付き衣服。 【請求項3】 前記保護膜(6)は、前記発泡プラスチックの表面が融解固化されて形成されてなる請求項1又は2記載の浮力材付き衣服。 【請求項4】 発泡プラスチックからなる浮力材であって、少なくとも端面(5)が耐水性を有する保護膜(6)で覆われてなることを特徴とする浮力材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば魚釣りに際して着用され、発泡プラスチックからなる浮力材を備えた浮力材付き衣服に関し、特に、該浮力材の改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、この種の浮力材付き衣服は、図3に示す如く、無数の気泡を有する発泡プラスチックからなる板状の浮力材50を備えてなるもので、該浮力材50は、板状に成型された発泡プラスチックを所定の外形に沿って裁断することにより形成されている。 【0003】そして、該衣服を例えば釣りを行う際に着用すると、万一海などに落ちた場合にも、該浮力材50の浮力によって海面に浮くことができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、該浮力材50は、図3(ロ)の如く、正面51と背面52は、成型時の熱によって気泡が潰れた表皮53で発泡プラスチックの発泡面が覆われているが、裁断された端面54は発泡面(図にドットにて示す)が表出している。 【0005】従って、表皮53で覆われた正面51と背面52は浸水し難いので、一定時間は所定の浮力が確実に維持されるが、発泡面が表出している端面54は正面51等に比して浸水しやすいので、時間と共に徐々に浮力が低下することとなり、更なる長時間の浮力維持が求められていた。 【0006】また、該浮力材50の端面54は、裁断されて隅が略直角に形成されているため、衣服を着用すると端面54の角54aが体に当たって浮力材50が体に沿いにくい場合もあった。 【0007】そこで、図4に示す如く、板状の発泡プラスチックをスライスして端面54を段階的に薄くしているものもあるが、該浮力材50にあっても、端面54から浸水しやすいうえに、スライスされたスライス面55も発泡面が表出しているので該スライス面55からも浸水しやすくなる。即ち、図3のものに比して表皮53に覆われていない発泡面の面積が大きい結果、浮力の低下も大きくなるという問題がある。 【0008】それゆえに本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、長時間確実に浮力を維持できる浮力材付き衣服及び該浮力材を提供することを課題とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る浮力材付き衣服は、発泡プラスチックからなる浮力材4を備えてなる浮力材付き衣服であって、前記浮力材4は、少なくとも端面5が耐水性を有する保護膜6で覆われてなることを特徴とする。 【0010】本発明に係る浮力材付き衣服にあっては、端面5が耐水性を有する保護膜6で覆われているので、該保護膜6によって端面5からの浸水が遮断される。 【0011】また、請求項2記載の如く、端面5が先細り形状に形成されてなる場合には、衣服を着用した際に、体に浮力材4の端面5の角が当接することがなく密着度合いの高い装着状態を得ることができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る浮力材付き衣服の一実施形態について、図1及び図2を参酌しつつ、発泡プラスチックからなる浮力材4を備えてなる釣り用ベストについて説明する。 【0013】該浮力材4は、服本体1の左右の前身ごろ2,2及び後身ごろ3において、表地と裏地との間に個別挿入されており、各々取り外し自在になっている。以下、前身ごろ2に使用されている浮力材4について説明する。 【0014】該浮力材4は、図2に示す如く、板状に形成され且つ外形形状が前身ごろ2に合った形状となっており、しかも端面5は、図2(ロ)のように、断面視三角状に形成されて、外側に向かって厚みが薄くなった先細り形状に形成されてなる。 【0015】更に、該浮力材4は、発泡プラスチックの表面全体が耐水性を有する保護膜6で覆われており、該保護膜6は、発泡プラスチックの表面が熱で融解固化されることで、発泡面の気泡が潰されて非発泡状となっているもので、保護膜6の表面は、細かな凹凸のある発泡面とは異なり、略平滑になっている。 【0016】次に、上記構成からなる浮力材4の製法について説明すると、まず、ポリ塩化ビニルやポリエチレン等の合成樹脂から成型によって厚みが均一な板状の発泡プラスチックを形成する。該成型時の熱で、板の正面7と背面8は融解固化されて気泡が潰れ、表層に保護膜6が形成される。 【0017】そして、該板状の発泡プラスチックを所定の外形に沿って裁断すると、裁断面9は、発泡面が表出することになる。図2(ロ)に裁断後の状態を二点破線にて示している。 【0018】該裁断後、略直角の裁断面9を加熱されたバー等で押圧成型することにより断面視三角状とすると共に、同時に加熱によって発泡面を融解固化することにより耐水性を有する保護膜6を表層に形成する。 【0019】以上の方法で、発泡プラスチックの表面が融解固化された保護膜6を、表面全体に有する浮力材4を製造することができ、同様に製造された後身ごろ用の浮力材4と共に、服本体1に挿入されて使用される。 【0020】そして、該釣り用ベストを着用すると、浮力材4の端面5の角が取れて厚みが薄くなっているので、腕等に角が当接することなくベストを容易に密着させることができ、安定且つ不快感のない装着状態を得ることができる。 【0021】更に、万一釣り人(着用者)が海に落ちた場合にも、浮力材4の浮力によって着用者が海面に浮くことができ、該浮力材4は、表面全体が耐水性を有する保護膜6で覆われているので表面からの浸水を防止でき、所定の浮力が長時間にわたって維持される。 【0022】尚、本実施形態では、端面5が断面視三角状に形成されてなるものについて説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、断面視円弧状等種々の形状を採用することが可能で、また、断面視矩形、即ち、角を直角に形成したものであっても本発明の範囲内である。 【0023】但し、端面5を先細り形状に形成することにより、端面5の隅の角が腕等に当接しないので、密着度合いの高い装着状態が得られ、安定且つ不快感のない装着状態を得ることができるという利点がある。 【0024】また、上記実施形態では、端面5を加熱処理により融解固化して保護膜6を形成したが、他の部分、例えば、正面7や背面8が裁断等によって発泡面が表出している場合には、同様にして該発泡面を保護膜6で覆えばよい。何れにしても、発泡成型後に裁断等することで表出した発泡面を保護膜6で覆うことにより、発泡面からの浸水を確実に防止できて長時間安定した浮力を確保できるのである。 【0025】また、浮力材4の外形形状を全て発泡成型によって一体的に形成してもよく、この場合には、発泡成型後の裁断等の手間が省け、しかも、発泡成型時に表面全体に気泡が潰れた保護膜6を形成することができる。 【0026】更に、浮力材4の形状は、上記実施形態のような板状に限定するものではなく適宜設計変更可能であり、正面7や背面8を凹状に湾曲させて体との密着性を高めても良い。何れにしても、少なくとも端面5が保護膜6で覆われていれば本発明の範囲内である。 【0027】尚、上記実施形態では、耐水性を有する保護膜6は発泡プラスチックの表面の発泡面が融解固化されて形成されてなるものであったが、保護膜6はこれに限定されず、例えば、耐水性の塗料を塗布することにより保護膜6を形成してもよい。 【0028】但し、発泡面を融解固化して形成することにより、別途塗料等を準備し且つ塗布する手間が省け、発泡プラスチックのみで浸水を防止でき、製造コストを低減できて安価な浮力材4を製造することができるうえに、使用中に塗料が矧がれて発泡面が露出するおそれがなく、長期間安定した浮力を得ることができるという利点がある。 【0029】その他、材質や服本体の形状等も適宜設計変更可能で、ベスト以外の衣服にも勿論適応できる。 【0030】 【発明の効果】本発明に係る浮力材付き衣服にあっては、耐水性を有する保護膜が端面からの浸水を遮断するので、従来に比して更に長時間安定した浮力が確実に得られるという効果を奏する。 【0031】また、請求項2記載の如く、端面を先細り形状に形成することにより、密着度合いの高い装着状態が得られ、安定且つ不快感のない装着状態を得ることができる効果がある。 【0032】更に、請求項3記載の如く、保護膜が発泡プラスチックの表面を融解固化したものである場合には、別途防水塗料等を使用する必要がなく安価にでき、使用中に塗料が矧がれて浮力低下を招く等のおそれがない。 【0033】また、請求項4記載の浮力材にあっては、端面が耐水性を有する保護膜で覆われてなるので、端面からの浸水を防止でき、従来に比して更に長時間安定した浮力が確実に得られるという効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002439 【氏名又は名称】株式会社シマノ
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月12日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】藤本 昇 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−323630 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月26日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−128706 |
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