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【発明の名称】 作業用手袋
【発明者】 【氏名】酒寄 建之

【要約】 【課題】夜間作業とかトンネル内作業などの周囲が暗い作業条件下でも安全確認が容易にできる作業用手袋を提供する。

【解決手段】作業の際の手の保護のために用いられる作業用手袋において、前記手袋本体の適所に発光部を形成し、周囲が暗い作業条件下でも作業中の手の動きが他人から確認できるように構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 作業の際の手の保護のために用いられる作業用手袋において、前記手袋本体の適所に、発光部を形成したことを特徴とする作業用手袋。
【請求項2】 前記発光部が、発光塗料を塗布するか、発光塗料或いは反射基剤を有するフィルムを添着してなることを特徴とする請求項1に記載の作業用手袋。
【請求項3】 前記発光部が、発光性或いは反射性を有する糸状物を手袋本体の生地中に表面に一部露出するように挿入してなることを特徴とする請求項1に記載の作業用手袋。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業の際の手の保護のため、及び作業の安全を確保するために用いられる作業用手袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、作業用手袋には、太番手の綿糸で編んだメリヤス製、或いは革製の手袋(いわゆる軍手)や防水されたゴム製の手袋が用いられる。このような作業用手袋には白色、灰色若しくは染色された黄色など比較的明るい色で着色されていた。
【0003】作業用手袋が前述の如く白色、灰色若しくは黄色の如き目立ち易い色で構成されていると、例えば、建築作業現場などでのクレーン作業において、クレーン運転者と玉掛け作業員との間の合図を、玉掛け作業員の手の動作で行うに際してクレーン運転者が確認し易く安全であるといえる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,夜間作業とかトンネル内作業など、周囲が暗い作業条件下では白色、灰色若しくは黄色でも闇に紛れてしまい、クレーン運転者をして玉掛け作業員の手の合図が見えにくく、合図を間違えるという問題があった。
【0005】本発明は、上記のような問題点を解決するためのもので、夜間作業とかトンネル内作業などの周囲が暗い作業条件下でも玉掛け作業の合図の確認が容易にできる作業用手袋を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明は、作業の際の手の保護のために用いられる作業用手袋において、前記手袋本体の適所に発光部を形成し、周囲が暗い作業条件下でも作業中の手の動きが他人から確認できるように構成した。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、前記発光部が、発光塗料を塗布するか、発光塗料を塗布したフィルム或いは反射基剤を有するフィルムを添着してなることを特徴とし、現場で使用される照明の刺激を得て発光するか、反射により輝く、高い安全性が確保できる作業手袋を安価に提供できるように構成した。
【0008】さらに、請求項3に記載の発明は、前記発光部が、発光性或いは反射性を有する糸状物を手袋本体の生地中に表面に一部露出するように挿入してなることを特徴とし、手袋本体自身に発光ないし反射性能を付与できるように構成した。
【0009】
【発明の実施の態様】次に、本発明の実施の態様を図1〜図4に基づいて説明する。図1は本願手袋の発光部に発光塗料を塗布した場合を示す正面図、図2は本願手袋の発光部として発光粘着テープを適用した場合を示す正面図、図3は本願手袋の発光部として発光粘着テープを各指に適用した場合を示す正面図、図4は本願手袋の発光部として発光糸状物を編み込んだ場合を示す正面図である。
【0010】本願手袋Tは太番手の綿糸を編んでなるメリヤス製の手袋本体1の適所に発光部2を形成してなる。該手袋本体1としては白色、灰色若しくは染色された黄色など比較的明るい色で作られ、右手・左手の区別がない、いわゆる軍手を用いて満足できる。なお、手袋本体1は、作業用として利用できるものであれば、メリヤス製の軍手に限らず、革製のものであっても良いし、防水されたゴム製の手袋であっても、その他の手袋であっても良いことは勿論である。
【0011】前記発光部2を形成する手袋本体1の適所とは、甲、掌及び指の一部又は全部をいう。図1の場合は、手袋本体1の甲面(又は掌面)に相当する個所Pに発光塗料2aを直接塗布している。勿論、前記個所Pにベタ塗りするばかりでなく、絵や模様、文字や記号など描いてもよい。また、発光塗料を塗布したフィルム生地(反射基剤を有するフィルム生地)を前記個所Pに添着(逢着)してもよいものである。
【0012】前記発光部2は、図2の場合には、表面に発光塗料を塗布してなる発光粘着テープ2bを手袋本体1の甲面から掌面を巻込んで貼着して形成した形態を示している。該発光粘着テープ2bは反射基剤を有する粘着テープに代えてもよい。
【0013】また、前記発光部2は、図3の場合には、前記発光粘着テープ2bを手袋本体1の親指A、人指し指B、中指C、薬指D、小指Eの各指にリング状に巻着して形成した形態を示している。
【0014】さらに、前記発光部2は、図4の場合には、発光塗料を塗布した糸状物(或いは反射性を有する糸状物)2cを、前記手袋本体1を構成する生地組織中に、編み込んで形成した形態を示している。
【0015】さらにまた、前記発光部2は、図示していないが、掌側に滑り止め用の粒状のゴム塊を点状に固着させた手袋本体の場合には、該滑り止め用のゴム塊に発光性又は反射性の物質を混入して形成することも可能である。
【0016】前記発光塗料(夜光塗料)としては可視光線、紫外線以下の短波長の電磁波やα線などの放射線を受け、そのエネルギーを可視光線に変化させる性質をもつ蛍光体、リン光体を主要顔料とする塗料をいう。この塗料には蓄光型と発光型がある。
【0017】前記蓄光型の塗料としては、硫化亜鉛を母体とし、これに賦活剤として銅を添加し、融剤を混ぜて焼成した緑色の蛍光体を使用したものがあり、該塗膜は光の刺激で夜間(暗所)でも十分長時間発光する。また、リン光体塗料は交通標識などに広く応用されている。
【0018】前記反射基剤を有するフィルムとしては、アルミニウムを蒸着したものを想定しているが、このものも夜間作業やトンネル作業の現場を照射する照明に反射するので発光塗料と同様の効果が期待できる。
【0019】なお、図示していないが、手袋本体1の発光部2として発光ダイオード(LED)を電源とともに利用することも勿論可能である。
【0020】
【発明の効果】以上の如く、本発明は、作業の際の手の保護のために用いられる作業用手袋において、前記手袋本体の適所に発光部を形成したことを特徴としているから、周囲が暗い作業条件下でも作業現場の照明に反応して発光し、作業中の手の動きが他人をして十分に確認できる。従って、本願手袋を着用すれば、例えば、建築作業現場などでのクレーン作業において、クレーン運転者が玉掛け作業員の手の動作で行われる種々の合図を的確に確認でき、高い安全確保が得られるという優れた効果を奏するものである。
【0021】また、請求項2に記載の発明は、前記発光部が、発光塗料を塗布するか、発光塗料、或いは反射基剤を有するフィルムを添着してなることを特徴としているから、現場で使用される照明の刺激を得て発光するか、反射により輝く、高い安全性が確保できる作業手袋を一般に安価に提供できるという効果を奏するものである。
【0022】さらに、請求項3に記載の発明は、前記発光部が、発光或いは反射性を有する糸状物を手袋本体の生地中に編み込んでなることを特徴としているから、手袋本体自身が発光ないし反射性能を保有し、発光部が手袋から剥離して消滅してしまうようなことがないという効果を奏するものである。
【出願人】 【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
【出願日】 平成10年(1998)1月13日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】羽村 行弘
【公開番号】 特開平11−200121
【公開日】 平成11年(1999)7月27日
【出願番号】 特願平10−18144