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【発明の名称】 貼着パッド及びその製造方法
【発明者】 【氏名】古野 邦夫

【氏名】稲垣 憲司

【要約】 【課題】かぶれにくく、水洗浄しても粘着力を一定期間保持することができ、繰り返し使用することができる貼着パッド及びその製造方法を提供する。

【解決手段】人体に貼着して使用する貼着パッド1であって、パッド本体2がシリコーンゴムから構成され、該パッド本体の貼着面にシリコーンゲル粘着層3を一体的に積層した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 人体に貼着して使用する貼着パッドであって、パッド本体がシリコーンゴムから構成され、該パッド本体の貼着面にシリコーンゲル粘着層を一体的に積層したことを特徴とする貼着パッド。
【請求項2】 前記パッド本体がバストトップカバーのためのカップ形状とされ、前記シリコーンゲル粘着層が前記カップの凹面側に設けられていることを特徴とする請求項1記載の貼着パッド。
【請求項3】 未加硫のシリコーンゴムを所定形状に成型し加熱して半加硫した後、該シリコーンゴムの貼着面に未加硫のシリコーンゲルを層状に形成し、該シリコーンゲルを前記シリコーンゴムと共に加硫し硬化させることを特徴とする貼着パッドの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体の表皮に貼り付けて使用するための貼着パッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の貼着パッドとして、例えばバストトップカバーが知られており、これは、カップ状本体の内側周縁部に粘着部材を取り付けるのが一般的である(例えば、実開昭63−143508号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来の貼着パッドは、粘着部材に普通の絆創膏用接着材を使用しているため、かぶれやすく、一度使用して取り外した後は、前記接着部材の接着力が弱まるか又は殆ど無くなり、再利用することができず、不経済であった。
【0004】従って、本発明は、かぶれにくく、水洗浄しても粘着力を一定期間保持することができ、繰り返し使用することができる貼着パッド及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、人体に貼着して使用する貼着パッドであって、パッド本体がシリコーンゴムから構成され、該パッド本体の貼着面にシリコーンゲル粘着層を一体的に積層したことを特徴とする貼着パッドにより達成される。
【0006】また、本発明に係る上記目的は、未加硫のシリコーンゴムを所定形状に成型し加熱して半加硫した後、該シリコーンゴムの貼着面に未加硫のシリコーンゲルを層状に形成し、該シリコーンゲルを前記シリコーンゴムと共に加硫し硬化させることを特徴とする貼着パッドの製造方法により達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る貼着パッドの一実施形態につき、以下に図面を参照しつつ説明する。
【0008】図1は、本発明に係る貼着パッドの一実施形態を示す斜視図、図2はその拡大断面図である。図示の例で貼着パッドは、バストトップに貼るカップ形状のものを例示している。
【0009】貼着パッド1は、シリコーンゴムで構成されるカップ形状の本体2の凹面側に、シリコーンゲル粘着層3を一体的に積層している。この種の貼着パッド1は、装着時に嵩張らず違和感を無くすため、本体2の厚みを、0.2〜0.6mm、シリコーンゲル粘着層3の厚みを、1.5〜2.5mmとするのが好ましい。本体2は、バストトップカバーとして使用される場合、バストトップが隠れる程度の大きさとされ、直径を35〜65mmとするのが好ましく、45〜55mmとするのがより好ましい。
【0010】シリコーンゴムのパッド本体2とシリコーンゲル粘着層3とをシリコーンゲル粘着層3の粘着力だけで積層したのでは、シリコーンゲル粘着層3が剥離しやすく、繰り返し使用に適さない。
【0011】そのため、以下に説明する方法で製造することにより、シリコーンゲル粘着層3が容易に剥離しない、実用的な貼着パッドを提供することができる。尚、下記実施形態においては、前記バストトップカバー用の貼着パッドの製造方法について、図3を参照して説明する。
【0012】先ず、カップ形状の凹部を有する下金型10の前記凹部に、未加硫のシリコーンゴム11を所定量供給する(図3(a))。シリコーンゴムとしては、特に制限ないが、公知の各種高温加硫型シリコーンゴムを使用することができる。この種のシリコーンゴムとしては、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の商品名SE1187として市販されているものを使用することができる。この種のシリコーンゴムは、硬化後において粘着性を有しないものである。尚、この例では、カップ形状の金型を用いたが、その他、膝当て用パッド、肘当て用パッド等、貼着パッドの用途に応じて、種々の形状の金型を用いることができる。
【0013】次いで、下金型10に供給された未加硫のシリコーンゴム11の上から、上金型12を押しつけて加圧し、加熱してシリコーンゴム11を所定のカップ形状に成型して半加硫(一次硬化)する(図3(b))。シリコーンゴム11の加熱温度及び加熱時間は、シリコーンゴムの種類により相違するが、一般には、160〜180℃で約10〜20分である。シリコーンゴム11は、半加硫状態で一定の形態保持性を持つので、上記したように薄いシート状に成型した際に破れ等を防止することができる。尚、上金型12と下金型10とは、両金型を嵌め合わせた時に、両者の間に所定の隙間が形成されるように、両金型の凹凸部の曲率半径が設定される。
【0014】この状態で、上金型12を上昇させ、カップ形状に半加硫したシリコーンゴム11上に、未加硫のシリコーンゲル13をディスペンサー等で所定量供給する(図3(c))。シリコーンゲル13は、硬化後の針入度が、40〜100、好ましくは、50〜60(JISK2220試験法測定値)であって、所定の粘着性を備えるシリコーンゲル材料であれば特に制限無いが、公知の室温硬化型又は加熱硬化型のシリコーンゲルを使用することができる。この種のシリコーンゲルとしては、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の商品名SE1886A/B,信越化学工業(株)製のK−104Gel又はKE1052(A−B),東芝シリコーン(株)製のYE5818等の市販品を使用することができる。尚、シリコーンゴム11から上金型12が剥離しやすいように、上金型12には予め剥離剤を塗布しておく。
【0015】そして、上金型12より曲率半径の小さい第2の上金型12′を下降させて未加硫のシリコーンゲル13を半加硫のシリコーンゴム11上に押圧してシリコーンゲル13を層状に加圧成型し、再度加熱し、半加硫のシリコーンゴム11が最適硬化するまで二次硬化させてシリコーンゴムのパッド本体を形成するとともに、シリコーンゲル13が所定の針入度と粘着性を持ったシリコーンゲル粘着層を形成する(図3(d))。二次硬化の条件は、シリコーンゴム及びシリコーンゲルの種類により相違するが、一般には、150〜170℃で約20〜30分である。その後、下金型10から脱型して貼着パッドを得る。
【0016】こうして得られた貼着パッドは、シリコーンゴムのパッド本体とシリコーンゲル粘着層とが、両者の境界が認識できない程度に一体的に積層され、水洗浄を50回繰り返しても、粘着力を一定期間維持するという実験結果が得られた。また、シリコーンは、一般的に、肌にやさしく、かぶれ等が起こりにくいので、皮膚に貼る貼着パッドとして好適である。
【0017】更に、上記製造方法によると、シリコーンゴムの成型とシリコーンゲルの成型とにおいて、一つの下金型10を共用できるため、製造コストを抑えることができ、且つ、製造工数削減による製造時間の短縮を図ることができる。
【0018】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係る貼着パッドによれば、肌にやさしく、水洗浄して繰り返し使用できる。また、本発明に係る貼着パッドの製造方法により、シリコーンゴム層とシリコーンゲル層とが一体的に積層された貼着パッドを低コストで製造することができる。
【出願人】 【識別番号】598052780
【氏名又は名称】株式会社吉本倶楽部
【識別番号】595101218
【氏名又は名称】東和護謨化工株式会社
【出願日】 平成11年(1999)2月25日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】三枝 英二 (外9名)
【公開番号】 特開平11−323616
【公開日】 平成11年(1999)11月26日
【出願番号】 特願平11−48382