| 【発明の名称】 |
ブラジャー |
| 【発明者】 |
【氏名】三宅 譲
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| 【要約】 |
【課題】乳房を前に押し出す造型機能を発揮し、人体の脇側にワイヤーが強く当たって痛みが発生しないカップワイヤー付きブラジャーを提供する。
【解決手段】カップワイヤーの前中心側の端部8からほぼカップの最下点7までは乳房の基底ライン6にほぼ沿った形のカーブを有しているが、ほぼ乳房カップ最下点7からワイヤー脇側の上端部9までの部分が、乳房の基底ライン6より内側に入り込んだ形のカップワイヤーを具備し、カップワイヤー5が乳房の基底ライン6より内側に入り込んだ部分(カップワイヤーの7〜9までの部分)の外側(脇側)と乳房の基底ライン6との間に伸縮性を有する生地10が充当されていて、この伸縮性を有する生地10は、前記カップワイヤー5のほぼ長さ方向(ほぼ矢印A−A´方向)に引き伸ばされた状態で取り付けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カップワイヤーを有するブラジャーにおいて、乳房カップの略最下点から脇側にかけての部分のカップワイヤーが、前記略最下点から脇側上部に向かって、次第に乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形となっていることを特徴とするブラジャー。 【請求項2】 バストトップを通る水平線方向のブラジャーの立体形状に沿った長さで、バストトップから乳房脇側の乳房基底ラインまでの長さをa、前記カップワイヤーから乳房脇側の乳房基底ラインまでの長さをbとすると、(b/a)×100(%)が、10〜30%である請求項1に記載のブラジャー。 【請求項3】 乳房の基底ラインより内側に入り込んだ部分のカップワイヤーの外側と乳房の基底ラインとの間またはそれより若干外側までの領域に伸縮性を有する生地が充当されている請求項1〜2のいずれかに記載のブラジャー。 【請求項4】 更に、乳房カップの下辺部および/または前中心側部分のカップワイヤーの部分も、乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形のカップワイヤーである請求項1〜3のいずれかに記載のブラジャー。 【請求項5】 乳房カップの下辺部から前中心側部における乳房の基底ラインより内側に入り込んだ部分の外側と乳房の基底ラインとの間の領域にも伸縮性を有する生地が充当されている請求項4に記載のブラジャー。 【請求項6】 伸縮性を有する生地が前記カップワイヤーの略長さ方向に若干引き伸ばされた状態で取り付けられている請求項3〜5のいずれかに記載のブラジャー。 【請求項7】 伸縮性を有する生地がカップワイヤーの略長さ方向に元の生地の長さの3〜10%引き伸ばされた状態で取り付けられている請求項3〜6のいずれかに記載のブラジャー。 【請求項8】 伸縮性を有する生地が、弾性繊維を含有する伸縮性生地からなる請求項3〜7のいずれかに記載のブラジャー。 【請求項9】 カップワイヤーが、金属、中硬質〜硬質のプラスチック、中硬質〜硬質の繊維強化プラスチックからなるカップワイヤーである請求項1〜8のいずれかに記載のブラジャー。 【請求項10】 脇側土台布および前側土台布が実質上非伸縮性の生地からなる請求項1〜9のいずれかに記載のブラジャー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、カップワイヤーを有するブラジャーに関するものである。特に乳房造型機能を有するカップワイヤー付きブラジャーに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より乳房カップの下側の縁(乳房カップの前中心側〜下辺部〜脇部にわたる周辺部)に金属やプラスチックからなるある程度以上の剛性を有するカップワイヤーを備えたブラジャーは乳房の形を美しく整える造型性を有するブラジャーとして広く普及している。 【0003】従来の最も一般的に用いられているカップワイヤーを備えたブラジャーにおいては、カップワイヤーの形は略乳房の基底ライン(バージスラインとも言われている乳房下側の人体への付け根のライン)の形状に沿った略半円弧状の形状をしたものが用いられている。 【0004】図6に従来の最も一般的に用いられているカップワイヤーを備えたブラジャーの概略斜視図を示した。図6において、31が乳房カップ、31aが上カップ、31bが下カップ、41がストラップ(肩紐)、32が前側土台布、33が脇側土台布、34はバック布であり、バック布は通常少なくとも長手方向に伸縮性を有し、着用した時にこの部分が伸ばされて、それによる伸縮力によりブラジャーが適度の緊締力をもって着用される様になっている。35はカップワイヤーが装着されている部分であり、通常カップワイヤーはバイアステープなどで作成された袋状の帯状物の中に収納されて取り付けられている。そして従来の通常のカップワイヤーは乳房の基底ライン(バージスライン)36にほぼ沿って設けられている。 【0005】これらのブラジャーは、カップを乳房に被せてかつ土台布とバック布からなる帯状部分を人体胸部に巻回して、これらを巻回方向に引っ張って緊締力が付与された状態で着用されるようになっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明者による検討では、これら従来のカップワイヤーを具備したブラジャー(以下、これをワイヤー付きブラジャーと称することがある。)は、水平方向の断面形状が略楕円形状である人体の胸部の周囲に巻回して、巻回方向に引っ張られた状態で着用されるので、ワイヤーもそれに従って脇側に引かれる。ワイヤーを具備しているので、乳房の脇を前中心方向に寄せる効果を奏していることは認められるが、ワイヤーが脇側に引かれてしまい乳房を前に押し出す様な作用・効果を作りにくいと言う問題がある。 【0007】また、従来のワイヤー付きブラジャーは、特に脇側部分のワイヤーが人体の肋骨部分またはその近房に当たって痛みが生ずると言う問題がある。この痛みは本発明者の検討によると、ワイヤーが人体に強く当接される位置が、人体胸部の水平方向の断面形状である略楕円形状において、前記楕円上の人体正面側から脇面側にカーブが変化する位置、すなわち、前記楕円の曲率半径が小さくなり始める位置にワイヤーが強く押し付けられるため、骨に当たるなどのため痛みが生ずることが分かった。 【0008】この状態を略断面図で示すと、図7の様になる。すなわち、図7において、101が人体胸部、102が乳房、103がカップワイヤー、104がカップワイヤー103が人体に強く当接される部分であり、カップワイヤー103の両端が人体形状曲面に沿って胸部101側に押し付けられる様に応力が作用するので、カップワイヤー103の104の部分が強く人体に当たることになる。この部分は乳房の基底ラインにほぼ沿った部分なので、クッションとなる肉の部分が比較的少なく、ワイヤー103が肋骨などに強く当たることになり、痛みが発生することが分かった。 【0009】また、痛みは脇ほどはひどくないが、前中心側の肋骨などにもカップワイヤーが当たったり、さらには乳房カップの最下点近房の下辺部においてもそれ程強くはないが、人体の体表面や肋骨にカップワイヤーが当たるので、若干の痛みも発生し、可能であれば、これらの点も改良することがより望ましいことが分かった。 【0010】この事は、本発明者が、60人の女性に、それぞれ11種類の従来のワイヤー付きブラジャーを着用してもらいテストした結果を分析することにより導き出した結論である。 【0011】本発明は、従来のワイヤー付きブラジャーの上述の様な問題点を解決し、乳房を前に押し出す造型機能を発揮し、しかも、人体の脇側にワイヤーが強く当たって痛みが生じることのないカップワイヤー付きブラジャーを提供することを目的とするものである。 【0012】 【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するために、本発明は次の様なブラジャーを提供するものである。 【0013】(1)カップワイヤーを有するブラジャーにおいて、乳房カップの略最下点から脇側にかけての部分のカップワイヤーが、前記略最下点から脇側上部に向かって、次第に乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形となっていることを特徴とするブラジャー。 【0014】(2)バストトップを通る水平線方向のブラジャーの立体形状に沿った長さで、バストトップから乳房脇側の乳房基底ラインまでの長さをa、前記カップワイヤーから乳房脇側の乳房基底ラインまでの長さをbとすると、(b/a)×100(%)が、10〜30%である前記(1)項に記載のブラジャー。 【0015】(3)乳房の基底ラインより内側に入り込んだ部分のカップワイヤーの外側と乳房の基底ラインとの間またはそれより若干外側までの領域に伸縮性を有する生地が充当されている前記(1)〜(2)項のいずれかに記載のブラジャー。 【0016】(4)更に、乳房カップの下辺部および/または前中心側部分のカップワイヤーの部分も、乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形のカップワイヤーである前記(1)〜(3)項のいずれかに記載のブラジャー。 【0017】(5)乳房カップの下辺部から前中心側部における乳房の基底ラインより内側に入り込んだ部分の外側と乳房の基底ラインとの間の領域にも伸縮性を有する生地が充当されている前記(4)項に記載のブラジャー。 【0018】(6)伸縮性を有する生地が前記カップワイヤーの略長さ方向に若干引き伸ばされた状態で取り付けられている前記(3)〜(5)項のいずれかに記載のブラジャー。 【0019】(7)伸縮性を有する生地がカップワイヤーの略長さ方向に元の生地の長さの3〜10%引き伸ばされた状態で取り付けられている前記(3)〜(6)項のいずれかに記載のブラジャー。 【0020】(8)伸縮性を有する生地が、弾性繊維を含有する伸縮性生地からなる前記(3)〜(7)項のいずれかに記載のブラジャー。(9)カップワイヤーが、金属、中硬質〜硬質のプラスチック、中硬質〜硬質の繊維強化プラスチックからなるカップワイヤーである前記(1)〜(8)項のいずれかに記載のブラジャー。 【0021】(10)脇側土台布および前側土台布が実質上非伸縮性の生地からなる前記(1)〜(9)項のいずれかに記載のブラジャー。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明のブラジヤーのいくつかの実施の形態を説明する。本発明のブラジャーは、この実施の形態に説明されたもののみに限定されるものではない。 【0023】図1は、本発明の第1の実施の形態に係るブラジヤーの概略斜視図である。図1において、1が乳房カップ、1aが上カップ、1bが下カップ、11がストラップ(肩紐)、2が前側土台布であり、この例では前側土台布は非伸縮性の生地からなる。3は脇側土台布であり、この例では脇側土台布も非伸縮性の生地からなっている。4はバック布であり、バック布は通常少なくとも長手方向に伸縮性を有し、着用した時にこの部分が伸ばされて、それによる伸縮力によりブラジャーが適度の緊締力をもって着用され、乳房ならびにその周囲の人体形状を整える。7は乳房カップ1の最下点を示している。5はカップワイヤーが装着されている部分であり、特に限定するものではないが、通常カップワイヤーはバイアステープなどで作成された袋状の帯状物の中に収納されて取り付けられている。従来の通常のカップワイヤーは乳房の基底ライン(バージスライン)6にほぼ沿って設けられているが、本発明のブラジャーにおいては、カップワイヤーの前中心側の端部8からほぼカップの最下点7までは従来のカップワイヤーとほぼ同様に乳房の基底ライン6にほぼ沿った形のカーブを有しているが、乳房カップのほぼ最下点7からワイヤー脇側の上端部9までの部分が、乳房の基底ライン6より内側に入り込んだ形のカップワイヤーを具備していることが特徴の一つである。 【0024】この様にする事により、ワイヤーの前中心側の端部8は位置が固定されているので、ワイヤーの前中心側の端部8からワイヤーのほぼ最下点7までの部分とワイヤーのほぼ最下点7の位置からワイヤー脇側の上端部9までの部分で、乳房を挟み込んで摘み出す様に乳房を前に押し出す事が可能となるとともに、カップワイヤーの脇側部分は乳房の肉の上に存在するため、直接肋骨などを強く圧迫する事がなく、従来のワイヤー付きブラジャーを着用した場合のような脇側の痛みがほとんどなく、痛みを軽減すると言う効果も達成することができる。カップワイヤーは、従来は乳房の基底ラインにほぼ沿わせることが当業界の一般的常識であって、乳房の一部の肉の上にワイヤーが掛かることは常識的に避けるべきと思われていたが、本発明はこの常識を崩して、乳房の基底ラインにわざと一致しない形のカップワイヤーを採用することにより、意外にも、乳房を前に押し出して、乳房を突出させる造型機能を達成できるとともに、この方式が意外にも脇部の肋骨へのワイヤーの強い当接を緩和し、痛みの発生の少ないブラジャーを提供することが可能となったのである。 【0025】脇側のワイヤーが乳房基底ラインより内側に入り込む割合は、ブラジャーの形状やサイズによっても変わるので、一概に規定し難いが、ブラジャーのバストトップ12を通る水平線13が乳房脇側の基底ライン6を横切る点を14とし、上記水平線13がカップワイヤーを横切る点を15とすると、この水平線13のブラジャーの立体形状に沿った長さで、バストトップ12から乳房脇側の乳房基底ラインまでの長さ、すなわち、点12から点14までのブラジャーの立体形状に沿った長さをaとし、前記水平線13のカップワイヤーを横切る点から乳房基底ラインまでの長さ、すなわち点14から点15までのブラジャーの立体形状に沿った長さをbとすると、(b/a)×100(%)が10〜30%であることが好ましい。 【0026】脇側のカップワイヤーが内側に入る割合が前記式において10%より小さい場合には、乳房を人体の前側に押し出す作用が低下する傾向にあり、また、カップワイヤーが人体の脇側の肋骨部分などに強く当たって痛みが生じるのを軽減する作用も減少する傾向にある。また、30%より多く内側に入り込むと、バストが前に押し出されるのが阻害される傾向にあり、また、着用時のブラジャーの位置の安定性が低下する傾向にある。従って(b/a)×100(%)は10〜30%であることが好ましい。 【0027】用いられるカップワイヤーの材質については、本発明の目的を達成出来るものであれば、いかなるものでもよく、従来より用いられている、各種金属(鉄、ステンレススチール、アモルファス合金、形状記憶合金など)、中硬質〜硬質のプラスチック、中硬質〜硬質の繊維強化プラスチックなどが用いられる。中硬質〜硬質とは、ゴム状物やふにゃふにゃなエラストマーのような柔らかいものではなく、それらより硬いものという意味である。あまり柔らかすぎると、本発明の目的とする乳房の造型機能が発揮出来なくなるからである。 【0028】そしてこの図1に示した第1の実施の形態のブラジャーにおいては、カップワイヤー5が乳房の基底ライン6より内側に入り込んだ部分(カップワイヤーの7〜9までの部分)の外側(脇側)と乳房の基底ライン6との間にほぼ半三日月形状の伸縮性を有する生地10が充当されている。この伸縮性を有する生地10は、前記カップワイヤー5のほぼ長さ方向(ほぼ矢印A−A´方向)に引き伸ばされた状態で取り付けられている。即ち矢印A−A´方向の長さが若干短い伸縮性の生地を用意し、これをほぼカップワイヤーの長さ方向(ほぼ矢印A−A´に沿った方向)に若干伸ばしながら生地10を乳房カップ1と脇土台布3へ縫合して取り付けていく。 【0029】生地10が矢印A−A´方向へ伸長される割合(伸長率)は元の長さの3〜10%程度が好ましい。(即ち伸長される前の伸縮性の生地の元の長さを100%とすると、当該生地の伸長後の長さが103%〜110%程度の範囲になるように伸長された状態で生地10を取り付ける事が好ましい。)このように上述した部分10を伸縮性の生地で構成し3〜10%程度伸長した状態で取り付けることにより、その収縮力(復元力)により、乳房脇部をよりしっかりと押さえて乳房中央部が絞り出されるように前に押し出される効果を増大する。伸長率が3%より小さいと収縮力が十分に作用せず、乳房押し出し効果に寄与する割合が少なくなる傾向にある。伸長率が10%より大きいと皺が発生しやすくなりB−B´方向への伸びが小さくなる傾向にある。また、前側土台布2と脇側土台布3には非伸縮性の生地を用いており、従って8で示した位置と16で示した位置(脇側土台布3の上端の前中心側の部分)はほぼ固定されているが、乳房はそのボリュームと重みにより下カップのほぼ前中心側の半分に大きな力がかかる。その応力を利用することによりワイヤーを下方向に押し下げようとする。このワイヤーを下方向に押し下げようとする力がワイヤーの脇部をより前中心側に移動しようとする応力となって矢印Cの方向に力を発生し、その結果、伸縮性生地10が矢印B−B´方向に伸びて、カップワイヤーの脇側が矢印Cの方向に移動しようとするため、8のほぼ固定された部分と9との間で一層乳房を絞りだして前方に突出させる作用効果を発揮することができる。すなわち、通常は脇側に流れやすい乳房の重力バランスを、前中心側にシフトさせることができる。 【0030】前述した伸縮性生地10としては、特に限定するものではないが、ポリウレタン繊維その他の弾性繊維を少なくとも一部に含む伸縮性生地が好ましく用いられ、具体例としては、例えば弾性繊維を含有するパワーネット、トリコネット、ベアー天竺などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。伸縮性生地10としては、伸ばすと伸びるが応力を取り去ると元に戻ろうとする収縮力のある生地のことである。 【0031】この伸縮性生地10が充当される部分は上述した図1に示した実施の形態のブラジャーにおいては、カップワイヤーの存在する部分5より外側で乳房基底ライン6より内側の間に充当されている態様を示したが、この伸縮性生地10は乳房基底ライン6より若干外側にはみ出して存在してもよい。しかし、脇側土台布の非伸縮性部分はあまり少なくなると、着用したブラジャーの安定性が低下するなどの問題があり、従って乳房基底ラインより外側の本来の脇側土台布が占める面積のおよそ50%以内、より好ましくは40%以内であれば、伸縮性生地10が乳房基底ライン6よりも外側にはみ出して存在することは何等さしつかえない。 【0032】図2〜図4に示したブラジャーは、本発明のいくつかの他の実施の形態のブラジャーであり、いずれの図もブラジャーの前側からみた概略斜視図である。そして図2〜図4に示したブラジャーは、伸縮性生地10が乳房基底ライン6よりも若干外側にはみ出した部分まで存在している態様のブラジャーである。 【0033】図2〜図4において、図1と同じ部分は同じ符号を付したので、特に説明を必要とする場合を除いて、図1に挙げたブラジャーの説明と重複する場合は説明を省略している。 【0034】図2に示したブラジャーにおいては、図1に示したブラジャーと主に異なるところは、伸縮性生地10が乳房基底ライン6よりも若干外脇下側にはみ出した部分まで存在している点である。この態様のブラジャーも、図1に示したブラジャーについて説明したと同様の作用効果を達成することができ、乳房を前に押し出す造型機能を発揮し、しかも、人体の脇側にワイヤーが強く当たって痛みが生じることのないカップワイヤー付きブラジャーを提供できる。 【0035】図3に示したブラジャーにおいては、図2に示したブラジャーと同様に、伸縮性生地10が乳房基底ライン6よりも若干外脇下側にはみ出した部分まで存在している。図2に示したブラジャーよりも伸縮性生地10の外脇下側にはみ出している面積が若干大きい態様である。この態様のブラジャーも、図1や図2に示したブラジャーについて説明したと同様の作用効果を達成することができ、乳房を前に押し出す造型機能を発揮し、しかも、人体の脇側にワイヤーが強く当たって痛みが生じることのないカップワイヤー付きブラジャーを提供できる。 【0036】図4に示したブラジャーにおいては、図2や図3に示したブラジャーと同様に、伸縮性生地10が乳房基底ライン6よりも若干外脇下側にはみ出しているが、最も大きくはみ出している部分が図2や図3に示したブラジャーの伸縮性生地10のはみ出しに比べて、若干上の方の部分である点である。この態様のブラジャーも、図1〜図3に示したブラジャーについて説明したと同様の作用効果を達成することができ、乳房を前に押し出す造型機能を発揮し、しかも、人体の脇側にワイヤーが強く当たって痛みが生じることのないカップワイヤー付きブラジャーを提供できる。 【0037】尚、上記図1〜3に示した実施の形態に於ては、伸縮性生地10をカップワイヤーの略長さ方向に若干引き伸ばした状態で取り付けている、より好ましい例を示したが、伸縮性生地10を引き伸ばさずに取り付けてもよいことは勿論である。この場合には、乳房を前に押し出す造型機能のうち、伸縮性生地の寄与している割合が若干低下する程度である。すなわち、伸縮性生地は、引き伸ばされずに取り付けられていても、通常着用により、伸縮性を有する生地が体表面に密着するので、乳房を前側に押し出す機能は有している。 【0038】次に図5に本発明の更に別の実施の形態のブラジャーの前側からみた概略斜視図を示した。そして図5に示したブラジャーは、更に、乳房カップの下辺部および前中心側部分のカップワイヤーの部分も、乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形のカップワイヤーである。すなわち、図5に示したブラジャーにおいては、カップワイヤーはその全ての部位で乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形のカップワイヤーを具備しているブラジャーである。 【0039】また、図5に示したブラジャーにおいては、図1に示したブラジャーと主に異なるところは、カップワイヤーがその全ての部位で乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形のカップワイヤーとなっていることと、カップワイヤーが装着されている部分5の外側全ての部分と乳房基底ライン6との間に伸縮性生地10が存在している点である。 【0040】この態様のブラジャーも、図1〜図4に示したブラジャーについて説明したとほぼ同様の作用効果を達成することができ、乳房を前に押し出す造型機能を発揮し、しかも、人体の脇側にワイヤーが強く当たって痛みが生じることを防止できるのみならず、前中心側の肋骨などにもカップワイヤーが当たったり、さらには乳房カップの最下点近房の下辺部において、人体の体表面や肋骨にカップワイヤーが当たるのを防止できるカップワイヤー付きブラジャーを提供できる。ただ、この実施形態のブラジャーはカップワイヤーがその全ての部位で乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形になっているので、図1〜4に示したブラジャーに比べて、着用者がその着用感覚に慣れるまで、若干通常のブラジャーの着用感と同等ではないと感じることがある。従ってこの点からは、図1〜4に示した様な、乳房カップの略最下点から脇側にかけての部分のカップワイヤーが、前記略最下点から脇側上部に向かって、次第に乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形のカップワイヤーを具備している実施の形態のブラジャーの方がより好ましい。 【0041】尚、図5には、図1〜図4に示したブラジャーに比べて、更に、乳房カップの下辺部および前中心側部分のカップワイヤーの部分も、乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形のカップワイヤーを具備しているブラジャー、すなわち、カップワイヤーがその全ての部位で乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形のカップワイヤーを具備しているブラジャーを例示したが、乳房カップの下辺部および脇側部分のみとか、乳房カップの前中心側部分と脇側部分のみとかのカップワイヤーの部分が、乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形のカップワイヤーとしてもよい。 【0042】この様なタイプのブラジャーの場合に、脇側のワイヤーが乳房基底ラインより内側に入り込む割合は、前述と同様である。即ち、ブラジャーの形状やサイズによっても変わるので、一概に規定し難いが、ブラジャーのバストトップ12を通る水平線13が乳房脇側の基底ライン6を横切る点を14とし、上記水平線13がカップワイヤーを横切る点を15とすると、この水平線13のブラジャーの立体形状に沿った長さで、バストトップ12から乳房脇側の乳房基底ラインまでの長さ、すなわち、点12から点14までのブラジャーの立体形状に沿った長さをaとし、前記水平線13のカップワイヤーを横切る点から乳房基底ラインまでの長さ、すなわち点14から点15までのブラジャーの立体形状に沿った長さをbとすると、(b/a)×100(%)が10〜30%であることが好ましい。 【0043】また、カップ下辺部のワイヤーが乳房基底ラインより内側に入り込む場合には、カップ下辺部のワイヤーが乳房基底ラインより内側に入り込む割合は、ブラジャーの形状やサイズによっても変わるので、一概に規定し難いが、ブラジャーのバストトップ12を通る垂直線20が乳房脇側の基底ライン6を横切る点(7とほぼ同一の点となる場合がある)を22とし、上記垂直線20がカップワイヤーを横切る点を21とすると、この垂直線20のブラジャーの立体形状に沿った長さで、バストトップ12から乳房下辺部の乳房基底ラインまでの長さ、すなわち、点12から点22までのブラジャーの立体形状に沿った長さをcとし、前記垂直線20のカップワイヤーを横切る点から乳房基底ラインまでの長さ、すなわち点21から点22までのブラジャーの立体形状に沿った長さをdとすると、(d/c)×100(%)が5〜30%、より好ましくは8〜20%であることが好ましい。(勿論この割合は0%でもよいが、0%の場合は例えば図1〜図4で示した様な実施の形態となるものが例示される。)。 【0044】また、カップ前中心側部分のワイヤーが乳房基底ラインより内側に入り込む場合には、カップ前中心側部分のワイヤーが乳房基底ラインより内側に入り込む割合は、ブラジャーの形状やサイズによっても変わるので、一概に規定し難いが、ブラジャーのバストトップ12を通る水平線13に対して、前中心方向斜め下側への角度が45度のバストトップ12を通る仮想線23が乳房脇側の基底ライン6を横切る点を25とし、上記仮想線23がカップワイヤーを横切る点を24とすると、この仮想線23のブラジャーの立体形状に沿った長さで、バストトップ12から乳房前中心側の乳房基底ラインまでの長さ、すなわち、点12から点25までのブラジャーの立体形状に沿った長さをeとし、前記仮想線23のカップワイヤーを横切る点から乳房基底ラインまでの長さ、すなわち点24から点25までのブラジャーの立体形状に沿った長さをfとすると、(f/e)×100(%)が5〜30%、より好ましくは8〜20%であることが好ましい。(勿論この割合は0%でもよいが、0%の場合は例えば図1〜図4で示した様な実施の形態となるものが例示される。)。 【0045】以上に述べたいずれの場合においても、乳房の基底ラインより内側に入り込んだ部分のカップワイヤーの外側と乳房の基底ラインとの間の領域に伸縮性を有する生地が充当されていることが好ましい。そしてより好ましくは、この伸縮性を有する生地がカップワイヤーの略長さ方向に元の生地の長さの3〜10%引き伸ばされた状態で取り付けられていることが一層好ましい。 【0046】その他、前述した本発明における好ましい条件は、上述の実施の形態においても同様に好ましい条件として採用できる。 【0047】 【発明の効果】(1)本発明のブラジャーは、乳房カップの略最下点から脇側にかけての部分のカップワイヤーが、前記略最下点から脇側上部に向かって、次第に乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形となっているので、乳房を前に押し出す造型機能を発揮し、乳房の形を美しく整えると共に、人体の脇側の肋骨部分などにワイヤーが強く当たって痛みが生じることのないカップワイヤー付きブラジャーを提供できる。 【0048】(2)また、バストトップを通る水平線方向のブラジャーの立体形状に沿った長さで、バストトップから乳房脇側の乳房基底ラインまでの長さをa、前記カップワイヤーから乳房脇側の乳房基底ラインまでの長さをbとすると、(b/a)×100(%)が、10〜30%である本発明の好ましい態様とすることにより、乳房を前に押し出す造型機能を確実に効果的に発揮でき、人体の脇側の肋骨部分などにワイヤーが強く当たって痛みが生じることが確実に防止でき好ましい。 【0049】(3)また、乳房の基底ラインより内側に入り込んだ部分のカップワイヤーの外側と乳房の基底ラインとの間またはそれより若干外側までの領域に伸縮性を有する生地が充当されている本発明の好ましい態様のブラジャーにおいては、該伸縮性を有する生地が体表面に密着するため、乳房を前に押し出す造型機能をより効果的に発揮しやすく、伸縮性があるので着用感も良好で好ましい。 【0050】(4)また、更に乳房カップの下辺部および/または前中心側部分のカップワイヤーの部分も、乳房の基底ラインより内側に入り込んだ形のカップワイヤーである本発明の好ましい態様のブラジャーにおいては、乳房を前に押し出す造型機能を発揮できるとともに、人体の脇側にワイヤーが強く当たって痛みが生じることを防止できるのみならず、前中心側の肋骨などにもカップワイヤーが当たったり、および/または乳房カップの最下点近房の下辺部において人体の体表面や肋骨にカップワイヤーが当たるのを防止でき、これらの部分にカップワイヤーが当たって痛みを生じることを防止でき好ましい。 【0051】(5)また、乳房カップの下辺部から前中心側部における乳房の基底ラインより内側に入り込んだ部分の外側と乳房の基底ラインとの間の領域にも伸縮性を有する生地が充当されている前記(4)項に記載のブラジャーである本発明の好ましい態様とすることにより、該伸縮性を有する生地が体表面に密着するため、乳房を前に押し出す造型機能をより効果的に発揮しやすく、伸縮性があるので着用感も良好で好ましい。 【0052】(6)また、伸縮性を有する生地が前記カップワイヤーの略長さ方向に若干引き伸ばされた状態で取り付けられている本発明の好ましい態様のブラジャーにおいては、該伸縮性を有する生地の伸縮力が増大されているので、体表面により密着するため、この部分の皺の発生も少なく、乳房を前に押し出す造型機能を一層効果的に発揮しやすいブラジャーとすることが出来好ましい。 【0053】(7)また、伸縮性を有する生地がカップワイヤーの略長さ方向に元の生地の長さの3〜10%引き伸ばされた状態で取り付けられている本発明の好ましい態様のブラジャーとすることにより、その収縮力(復元力)により、乳房脇部をよりしっかりと押さえて乳房中央部が絞り出されるように前に押し出される効果を増大でき、しかもこの部分の皺の発生を抑制することができるので好ましい。 【0054】(8)また、伸縮性を有する生地が、弾性繊維を含有する伸縮性生地からなる本発明の好ましい態様のブラジャーとすることにより、前記(3)項及び(5)〜(7)項で説明した様な効果が効果的に発揮でき好ましい。 【0055】(9)また、カップワイヤーが、金属、中硬質〜硬質のプラスチック、中硬質〜硬質の繊維強化プラスチックからなるカップワイヤーである本発明の好ましい態様のブラジャーとすることにより、前述した本発明の乳房の造型機能を十分に発揮出来、好ましい。 【0056】(10)また、脇側土台布および前側土台布が実質上非伸縮性の生地からなる本発明の好ましい態様のブラジャーとすることにより、乳房を前に押し出す造型機能をより確実に発揮でき、着用状態の安定性のあるブラジャーとすることが出来好ましい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000139399 【氏名又は名称】株式会社ワコール
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月7日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】池内 寛幸 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−323614 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月26日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−125088 |
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