| 【発明の名称】 |
レトルト食品 |
| 【発明者】 |
【氏名】三浦 和子
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| 【要約】 |
【課題】豆乳と米を組み合わせて調理することにより豆乳の青臭い匂いを取り除くとともに、あらたな食味の米飯のレトルト食品を得る。
【解決手段】豆乳または豆乳を含む湯水を用いて炊飯したご飯またはお粥を容器あるいは袋に収納し高温加圧殺菌処理してレトルト食品とする。ご飯またはお粥はまろやかな味になり、同時に豆乳の摂取量が増して、栄養面でも優れたレトルト食品が得られる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 豆乳または豆乳を含む湯水を用いて炊飯したご飯またはお粥を容器あるいは袋に収納し高温加圧殺菌処理したレトルト食品。 【請求項2】 前記炊飯に用いた豆乳が、大豆中の可溶成分を熱水で抽出した後繊維を除いた無調整の豆乳である請求項1記載のレトルト食品。 【請求項3】 前記容器あるいは袋の材料が、紙パルプ繊維を主成分とする材料である請求項1,2記載のレトルト食品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、米飯類のレトルト食品に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、食品の加工技術、貯蔵技術の進歩および電子レンジの普及により、レトルト食品といわれるインスタント食品が広く一般家庭にも普及している。レトルト食品とは、調理済み食品を容器や袋に充填して密封し、レトルト釜のなかで加熱殺菌した後、流通に供されているものである。 【0003】このレトルト食品を食するときは、内容物である食品自体および容器や包装の形態に応じて、容器や袋ごと熱湯で煮沸する、内容物を容器や袋から取り出して加熱または調理するなどして食されている。容器や包装の形態は、内容物によって自ずと決まる場合もあり、また製造や流通過程でのコストなどを考慮して決められる場合もある。 【0004】レトルト食品の広がりによって、現在では日本人の主食である米飯類についても多岐にわたるレトルト食品が出回っており、たとえば白ご飯、焼き飯、ピラフなどから、カレー、雑炊、お粥などにいたるまでレトルト食品の対象となってきている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の自然食、健康食指向に沿って、食材にも種々の自然食材、健康食材が用いられるようになってきている。そのひとつとして、豆乳製品がある。豆乳製品には大別して豆乳と調整豆乳と豆乳飲料の三つがある。豆乳は、大豆から可溶成分を熱水などで溶出し、繊維(おから)を除いたものであり、大豆固形分が8%以上のものをいう。この豆乳に植物性油脂、糖類、食塩などを添加した大豆固形分6%以上のものを調整豆乳といい、果汁、乳製品、コーヒーなどを添加した大豆固形分4%以上のものを豆乳飲料という。 【0006】豆乳製品は自然食品ブームにのって近年消費が著しく増加しており、パックした各種の豆乳製品が販売されているが、豆乳は特有の青臭い匂いがするので、店頭で販売されているのは、飲みやすいように処理された調整豆乳や豆乳飲料がほとんどである。 【0007】各種の添加物のない豆乳のほうが本来の自然食に近いものでありながら、調整豆乳や豆乳飲料のように多く食されていないのは、前記のように特有の青臭い匂いがすることに原因がある。この青臭い匂いをなんらかの方法で除くことができるならば、健康によい豆乳の摂取を増し、需要を拡大することが可能となる。 【0008】一方、前記したようなレトルト食品の普及にともない、米飯類のレトルト食品についても、たんなる便利さだけでなく、食味についても消費者の満足が得られるようなレトルト食品が望まれている。 【0009】本発明が解決すべき課題は、豆乳と米を組み合わせて調理することにより豆乳の青臭い匂いを取り除くとともに、あらたな食味の米飯のレトルト食品を得ることにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明者は、種々の食材について豆乳と組み合わせて調理した場合の豆乳の青臭い匂いの除かれ方について実験した結果、豆乳を炊飯に用いたときに、豆乳の青臭い匂いが除かれるとともに、ご飯やお粥の味が格段に良くなることを見いだし、本発明を完成した。 【0011】すなわち本発明は、豆乳または豆乳を含む湯水を用いて炊飯したご飯またはお粥を容器あるいは袋に収納し高温加圧殺菌処理したレトルト食品である。ここで用いる豆乳としては、大豆中の可溶成分を熱水で抽出した後繊維を除いた無調整の豆乳を用いるのが望ましい。調整豆乳や豆乳飲料は、豆乳のもつ青臭い匂いを除いて飲みやすくするために種々の添加物が添加されており、元来淡白な味であるご飯やお粥に違和感のある味が付加されることになりかねない。 【0012】炊飯の条件は、基本的には通常の湯水を用いた場合の炊飯条件と変わるところはない。豆乳のみの場合は通常の湯水の場合と同量の豆乳で炊飯すればよい。豆乳を含む湯水の場合も通常の湯水の場合と同量でよいが、湯水に対する豆乳の割合は、少なくとも10%以上とするのがよい。豆乳の割合が10%未満では、ご飯またはお粥の食味の改善効果が少なく、また豆乳の摂取量も少ないので、10%以上、さらに好ましくは30%以上とするのがよい。 【0013】豆乳または豆乳を含む湯水を用いて炊いたご飯またはお粥は、豆乳の青臭い匂いが除かれるとともに、通常の湯水を用いて炊いたご飯またはお粥に比して、味がまろやかになる。同時に豆乳の摂取量が増して、栄養面でも優れた食品が得られる。たとえば、豆乳のみでお粥を炊いた場合、通常のお粥に比して、カルシウムは約4倍、鉄は約5倍、エネルギー(カロリー)は約2倍、蛋白質は約9倍、脂質は約15倍となり、さらに、通常のお粥にはほとんど含まれていないビタミンB1,B2も含まれる。また、日本人の主食である米と組み合わせて食することにより、豆乳の需要が一層拡大される。 【0014】炊飯したご飯またはお粥を高温加熱殺菌処理する方法は、従来の米飯類のレトルト食品における処理方法と同様な方法を採用することができる。たとえば炊飯したご飯やお粥を容器あるいは袋に充填して密封し、レトルト釜のなかで120℃、30分前後、あるいは135℃、10分前後、加熱殺菌することにより、レトルトご飯やレトルトお粥ができあがる。 【0015】ここで、本発明のレトルト食品においては、ご飯またはお粥を収納する容器あるいは袋として、紙パルプ繊維を主成分とする材料でつくった容器あるいは袋を用いることが望ましい。このような材料としては、ワックス加工紙、紙パルプ繊維に樹脂を含浸させた紙などを用いることができる。 【0016】レトルト食品の容器あるいは袋をこのような紙製とすることにより、食する際に電子レンジで内容物を加熱した後に容器あるいは袋自体が熱くなることがないので、そのまま容器を手にとって食することができ、袋から別の容器に移し替える時にも扱いやすい。また、内容物に有害な成分が溶出することもなく、廃棄物処理上の問題も発生しない。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明する。 〔実施例1〕国内産白米を豆乳のみで炊いたご飯(A)と、同量の豆乳と水で炊いたご飯(B)と、水のみで炊いたご飯(C)をそれぞれ、ワックス紙製の袋に充填して密封し、レトルト釜のなかで120℃、30分、加熱殺菌してレトルトご飯とした。このレトルトご飯を加熱して男女24人に試食してもらい、ご飯を口のなかに入れたときの硬さ、粘り、匂い、味の各項目について3段階(優、良、可)に評価し、さらに総合評価をしてもらった。評価結果を表1に示す。 【0018】 【表1】
【0019】表1に示すように、豆乳のみで炊いたご飯(A)は粘りと味に優れ、総合評価でも通常炊飯のご飯に比べて格段に良い評価が得られた。また、同量の豆乳と水で炊いたご飯(B)でも通常炊飯のご飯(C)に比べて粘りと味に優れ、総合評価でも良い評価が得られた。 【0020】〔実施例2〕国内産白米を豆乳のみで炊いたお粥(D)と、同量の豆乳と水で炊いたお粥(E)と、水のみで炊いたお粥(F)をそれぞれ、ワックス紙製の袋に充填して密封し、レトルト釜のなかで135℃、10分、加熱殺菌してレトルトお粥とした。このレトルトお粥を加熱して男女24人に試食してもらい、お粥の表面性状、お粥を口のなかに入れたときの舌触り、匂い、味の各項目について3段階(優、良、可)に評価し、さらに総合評価をしてもらった。評価結果を表2に示す。 【0021】 【表2】
【0022】表2に示すように、豆乳のみで炊いたお粥(D)は表面に薄い膜が張る点を除いて舌触りや匂いは通常炊飯のお粥(F)と大差なく、味は極めて美味との評価が得られ、総合評価でも通常炊飯のお粥に比べて格段に良い評価が得られた。また、同量の豆乳と水で炊いたお粥(E)でも通常炊飯のお粥(F)に比べて味が格段に優れ、総合評価でも良い評価が得られた。 【0023】〔成分分析例〕前記の豆乳のみで炊いたお粥(D)と水のみで炊いたお粥(F)の成分分析結果を表3に示す。 【表3】
【0024】 【発明の効果】豆乳または豆乳を含む湯水を用いて炊飯することにより、ご飯またはお粥はまろやかな味になり、同時に豆乳の摂取量が増して、栄養面でも優れたレトルト食品が得られる。また、日本人の主食である米と組み合わせて食することにより、豆乳の需要が一層拡大される。 【0025】レトルト食品の容器あるいは袋を紙パルプ繊維を主成分とする材料製とすることにより、食する際に電子レンジで内容物を加熱した後に容器あるいは袋自体が熱くなることがないので、そのまま容器を手にとって食することができ、袋から別の容器に移し替える時にも扱いやすい。また、内容物に有害な成分が溶出することもなく、廃棄物処理上の問題も発生しない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598072951 【氏名又は名称】三浦 和子
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 久
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| 【公開番号】 |
特開平11−332484 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)12月7日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−144590 |
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