| 【発明の名称】 |
ローヤルゼリー油性懸濁液及びローヤルゼリーカプセル |
| 【発明者】 |
【氏名】深澤 孝之
【氏名】近藤 進
【氏名】近藤 隆
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| 【要約】 |
【課題】ローヤルゼリー油性懸濁液及びローヤルゼリーカプセルにおいて、簡易且つ確実に経時的な変色を抑制すること。
【解決手段】ローヤルゼリーを懸濁させる油液に、化学的に安定な固体を配合し、変色を抑制したもの。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ローヤルゼリーを懸濁させる油液に、化学的に安定な固体を配合し、変色を抑制したローヤルゼリー油性懸濁液。 【請求項2】 請求項1に記載のローヤルゼリー油性懸濁液を内容物としてカプセル化してなるローヤルゼリーカプセル。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はローヤルゼリー油性懸濁液及びローヤルゼリーカプセルに関する。 【0002】 【従来の技術】ローヤルゼリーは若い働き蜂が分泌する乳白色の粘性物質で、古来より滋養強壮の妙薬として食されてきた。中でも、ローヤルゼリーを油脂或いは油状脂肪酸等の油液に、懸濁(分散)させてカプセル内容物としたローヤルゼリーソフトカプセルやローヤルゼリーハードカプセル等のローヤルゼリーカプセルは、取扱いのし易さ、服用し易さ等の利便性に優れることから健康食品として根強い人気がある。ところが、ローヤルゼリーは甚だ不安定な物質であるために、ローヤルゼリー中の脂質の酸化や、糖質とアミノ酸の反応(メイラード反応)による変色を起こし易いことが知られている。従ってローヤルゼリーだけでなくこのローヤルゼリーをカプセル内容物としたローヤルゼリーカプセルも、長期保管すると変色してしまい、商品価値を失ってしまう欠点があるため、現状では、保管・取扱いを低温下で行なったり、賞味期限を通常の食品と比べて短く設定したりして対応せざるを得なかった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このローヤルゼリーの変色の欠点を補うために従来いくつかの技術が提案されている。例えば特公昭58-20583、特開平4-36159 等がある。然しながらこれらの方法はいずれも製造方法が複雑で製造原価が上昇してしまう、副原材料を多く用いるためにローヤルゼリー本来の配合量が少なくなってしまう等の欠点があって十分でない。 【0004】本発明の課題は、ローヤルゼリー油性懸濁液及びローヤルゼリーカプセルにおいて、簡易且つ確実に経時的な変色を抑制することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明は、ローヤルゼリーを懸濁させる油液に、化学的に安定な固体を配合し、変色を抑制したものである。 【0006】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のローヤルゼリー油性懸濁液を内容物としてハードカプセル又はソフトカプセル等にカプセル化してなるものである。 【0007】 【作用】本発明の作用は必ずしも明らかではないが、ローヤルゼリーを油脂又は油状脂肪酸等の油液に懸濁してローヤルゼリー油性懸濁液を製造する際に、化学的に安定な固体を同時に適宜配合すると、その固体のうち粒子径の小さいなものが、ローヤルゼリーの粒子間に入り込むことで、水分、酸素の如くローヤルゼリーと反応し、酸化やメイラード反応等を起こす物質や熱が直接ローヤルゼリーと作用することを防ぎ、結果として酸化やメイラード反応による変色を抑制するものと推察される。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明は、油液に分散する生ローヤルゼリー、乾燥ローヤルゼリーに、水分、酸素、熱に対して化学的に安定な固体で、できるだけ粒子径の小さなものを同時に配合したローヤルゼリー油性懸濁液及びこれを含むローヤルゼリーカプセルを製造するものである。 【0009】ここで、化学的に安定な固体とは、主として各種食用の金属塩及び室温で固体の油脂等であり、具体的には、(a) 炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、硫酸カルシウム、パントテン酸カルシウム等のカルシウムの塩類及びこれらのカルシウム塩を主成分とする牛骨粉末、魚骨粉末、卵殻粉末、貝殻粉末、珊瑚粉末、雲丹殻粉末、乳清カルシウム等の天然カルシウム、(b) 二酸化チタン、及び(c) 硬化油等をいうが、これらに限定されるものではない。またこれらは単独で使用しても良くまたこれらの任意に選択した 2種以上を互いに組合わせて使用しても良い。 【0010】また、配合する化学的に安定な固体の粉末粒子径は限定はされないが、平均粒子径が細かければ細かいほどローヤルゼリーの粒子間に入り込んで変色抑制効果が良く、平均粒子径として 200μm 以下が好ましい。更に好ましくは20μm 以下である。 【0011】また、化学的に安定な固体の配合量の上限値に制限はなく、ローヤルゼリー油性懸濁液及びローヤルゼリーカプセルのローヤルゼリー含有量、期待する効果等を考慮して適宜決定すれば良い。但しローヤルゼリーに対して、化学的に安定な固体の量が 1%未満では効果が発現しにくい。 【0012】また、化学的に安定な固体は白色度が強ければ強いほどローヤルゼリーの乳白色に近似してローヤルゼリーの変色をマスキングし、ローヤルゼリーの変色の抑制に効果的となる。 【0013】また、本発明を実施するには、ローヤルゼリーを油脂又は油状脂肪酸等の油液に懸濁する際に、化学的に安定な固体を適宜配合する他は常法によってローヤルゼリー油性懸濁液及びローヤルゼリーカプセルを製造すれば良く他に何ら特別な手段を必要としない。 【0014】また、本発明は他のローヤルゼリーの変質防止技術や保存技術(乾燥剤、保存剤、脱酸素材等)と併用可能である。 【0015】 【実施例】以下、本発明の具体的実施結果を示す。本発明はこれらの実施例に限定されない。 (実施例1)表1の処方により、常法に従い、ローヤルゼリー油性懸濁液を各100gずつ製造した。この油性懸濁液を20mlガラス製バイアル瓶に各10g ずつ入れ、冷凍庫(−20℃)、室温(15〜25℃)、恒温槽(40℃)の各保存条件で 1ヶ月間保存し、油性懸濁液の変色の度合いを目視にて観察した。結果は表2に示す。 【0016】 【表1】
【0017】 【表2】
【0018】表2の結果より本発明のローヤルゼリー油性懸濁液は対照の油性懸濁液と比較して、着色(変色)が少ない点で優れていた。また、本発明のローヤルゼリー油性懸濁液の中では、卵殻粉末を配合したものが、配合した直後(初期値)の色合いが、化学的に安定な固体を配合しない対照のローヤルゼリー油性懸濁液と変わらず、また 1ヶ月保管後の色合いの変化が少ない点で最も優れていた。 【0019】(実施例2)表3の処方により常法に従い、ローヤルゼリーソフトカプセルの内容物を各 1kgずつ製造した。続いてゼラチン20kg、グリセリン6kg 、精製水20kgを混合後、約70℃で加温溶解し、 真空脱泡しローヤルゼリーソフトカプセル用のカプセル皮膜剤とした。これらをロータリー式ソフトカプセル製造機に仕込み、該カプセルの内容物を450mg 封入したオーバル7.5 型のローヤルゼリーソフトカプセルを製造した。続いてこのカプセルを 6号ガラス製規格瓶に各50個ずつ入れ冷凍庫(−20℃)、恒温槽(40℃)の各保存条件下で 1ヶ月間保存し、カプセルの変色の度合いを目視にて観察した。結果は表4に示す。 【0020】 【表3】
【0021】 【表4】
【0022】表4の結果より本発明による卵殻粉末を配合したローヤルゼリーソフトカプセルは、対照のカプセルと比べて、着色(変色)が少ない点で優れていた。但し、カプセル内容液中のローヤルゼリーに対し、卵殻粉末の配合量が 0.5%では変色防止効果が弱かった。 【0023】これにより、本発明において、化学的に安定な固体の配合量は、ローヤルゼリーに対し 1%未満では変色防止効果が弱く、 1%以上とすることが好ましいものと認められる。 【0024】(実施例3)卵殻粉末について、実施例1、2で使用した原料(粒子径 1μm 以下の卵殻粉末A)、粉末の平均粒子がそれより大きい原料(平均粒子径20μm の卵殻粉末B、平均粒子径 200μm の卵殻粉末C、平均粒子径 200μm 以上の卵殻粉末D)を使用し表5に示した処方により常法に従い、ローヤルゼリーソフトカプセルの内容物を各 1kgずつ製造した。実施例2と同様な製法で、該内容物を300mg 封入したオーバル 5型のローヤルゼリーソフトカプセルを製造した。続いてこのカプセルを 6号ガラス製規格瓶に各50個ずつ入れ冷凍庫(−20℃)、恒温槽(40℃)の各保存条件下で 1ヶ月間保存し、冷凍保存品と40℃保存品の色合いを比較することで、カプセルの変色の度合いを観察した。尚対照として実施例2で製造した検体(19)及び(20)を用いた。結果は表6に示す。 【0025】 【表5】
【0026】 【表6】
【0027】表6の結果より本発明に係る卵殻粉末を配合したローヤルゼリーソフトカプセルは、配合する卵殻粉末の粒子径にかかわらず変色防止効果が認められた。但し粒子径が細かい卵殻粉末ほどその効果は高いことが認められ、中でも平均粒子径が 200μm 以下、特に20μm 以下が効果的であった。 【0028】これにより、本発明において、化学的に安定な固体の粒子径は限定されないものの、平均粒子径 200μm 以下が好ましく、平均粒子径20μm 以下が更に好ましいものと認めれる。 【0029】 【発明の効果】本発明によれば、生ローヤルゼリー、乾燥ローヤルゼリーを油脂又は油状脂肪酸等の油液に分散・懸濁する際に、化学的に安定でできるだけ粒子径の小さなものを配合するだけで、特別な工程がなくとも優れたローヤルゼリーの変色抑制機能を有するローヤルゼリー油性懸濁液及びこれを含むローヤルゼリーカプセルを得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】396020279 【氏名又は名称】三生医薬株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】塩川 修治
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| 【公開番号】 |
特開平11−266804 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月5日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−93931 |
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