| 【発明の名称】 |
レトルト食品及び温熱食品の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】大木 久治
|
| 【要約】 |
【課題】長期間の保存、商品の維持管理が簡単なレトルト食品及び50℃〜65℃で長期間温めても腐敗しない保存食品である温熱食品の提供にある。
【解決手段】原料米を洗米1し、該原料米を水に浸漬2した後原料米の表面に付着した水を水切り3し、前記原料米を食用油に漬け込み4所定時間後に油を切った5後、該原料米の表面を軽く炒め、これに食用油で炒めた具材を混合し、かつ味付け用調味料液を混入6して容器内に充填し、該容器を密封7した後、加熱手段で加熱し殺菌と調理8を同時に行うことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 原料米を洗米し、該原料米を水に浸漬した後原料米の表面に付着した水を水切りし、前記原料米を食用油に漬け込み、所定時間後に油を切った後、該原料米の表面を軽く炒め、これに食用油で炒めた具材を混合し、かつ味付け用調味料液を混入して容器内に充填し、該容器を密封した後、加熱手段で加熱し殺菌と調理を同時に行うことを特徴とするレトルト食品の製造方法。 【請求項2】 食用油は、植物性及び動物性食用油である請求項1記載のレトルト食品の製造方法。 【請求項3】 原料米や具材を所定手段で滅菌加工した後、原料米を洗米し、該原料米を水に浸漬した後原料米の表面に付着した水を水切りし、前記原料米を食用油に漬け込み、所定時間後に油を切った後、該原料米の表面を軽く炒め、これに食用油で炒めた具材を混合し、かつ味付け用調味料液を混入して容器内に充填し、該容器を密封した後、加熱手段で加熱し殺菌と調理を同時に行うことを特徴とする温熱食品の製造方法。 【請求項4】 食用油は、植物性及び動物性食用油である請求項3記載の温熱食品の製造方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、チャーハン、ピラフ、ドライカレー、リゾット、混ぜご飯、おこわ、赤飯、中華ちまき等のレトルト食品及び50℃〜65℃で長期間加熱して温めても腐敗しない保存食品(以下温熱食品という)に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来のレトルト食品における御飯の製造方法は、図3に図示したように、原料米を自動洗米機で洗米1した後、水に60分間程度浸漬2する。その後遠心分離機等で水切り3し、ライスボイラーで半炊状態に炊飯10後攪拌機でほぐす。その後脱気・密封7して静置し、殺菌機で加熱温度105 〜120 ℃、加熱時間25〜35分で殺菌加熱11後包装飯を冷却して製造している。また、従来技術の文献として特開平6ー30717号があり、これはうるち米と高アミロースの混合米を洗米し、水に十分に浸漬後、食用油脂及び乳化剤を前記混合米に付着させて、混合原料米の米粒内部及び表面に被膜を形成してコーテングし、米のベタツキをなくしてパサパサした状態にするものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術では、A.原料米を洗米後、該原料米の表面の水切りを行い、具材を混入して味付けし炊込米を炊き込んで軟らかくしてα化し、容器に充填した後にレトルト殺菌しているため、殺菌工程と調理工程の2工程が別々にあった。従って、殺菌と調理の2工程があるために、炊きあげ釜、炊飯器、レトルト釜等が必要となり設備が多くなる。また、製造設備費が高くなるという問題点がある。 B.ところで、レトルト食品は一般に被充填物を容器に充填し密封した後に加熱殺菌して製品化され、食事の直前に電子レンジ等加熱手段で120℃位の温度に温める。従って、容器内の被充填物付着した細菌類は電子レンジ等で瞬間的に滅菌している。しかし、自動販売機から取り出すと直ぐに食事ができるように、常時50℃〜65℃で加熱して商品を温める自動販売機で従来のレトルト食品を温めた場合は、この温度は微生物が活動する温度であるため、バチス菌等の熱損傷を受けた菌が存在する場合には腐敗が予想される。そして、これらの細菌が活性化する結果、容器内に炭酸ガス等のガスが発生し、レトルト食品は腐敗する。従って、常時50℃〜65℃で加熱して商品を温める自動販売機ではレトルト食品を温めた状態で販売することができないという問題点がある。 【0004】C.従来は原料米を容器に充填する前に60%程度炊飯され、具材も加熱調理した後のものを容器に充填するため、原料米や具材の味、風味、鮮度が維持できないという問題点がある。 D.原料米や具材は、容器に充填する前に、原料米の炊飯や具材の調理の際に、取り出し、移し変えの工程が多くあるため、被充填物は外気に触れる時間が長く、その結果品質が悪化するという問題点がある。 E.従来のレトルト食品では容器に充填する前に滅菌処理をしていないために、50℃〜65℃の温度で長期間温めると細菌が発生する。従って、50℃〜65℃の温度で長期間温める自動販売機では長期間保存できず、商品の維持管理も難しいという問題点がある。 F.また、特開平6ー30717号のレトルト食品では、うるち米と高アミロースの混合米を用いて、米のねばりをなくし、食用油脂及び親和剤である乳化剤を前記混合米に付着させて、混合原料米の米粒内部及び表面に被膜を作りやすくし、米のベタツキをなくしてパサパサ状態にしたものである。 本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、長期間の保存が可能で、商品の維持管理が簡単なレトルト食品及び温熱食品の提供を課題としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明で製造する対象食品は、炒めものであるチャーハン、ピラフ、ドライカレー、米を軟らかくするため10%水分を多くして加工したリゾット、混ぜご飯、おこわ、赤飯、干し海老等中華料理の具材入れた中華ちまきのレトルト食品及び温熱食品である。上記目的を達成するために、第1の発明のレトルト食品の製造方法では、原料米を洗米し、該原料米を水に浸漬した後原料米の表面に付着した水を水切りし、前記原料米を食用油に漬け込み、所定時間後に油を切った後、該原料米の表面を軽く炒め、これに食用油で炒めた具材を混合し、かつ味付け用調味料液を混入して容器内に充填し、該容器を密封した後、加熱手段で加熱して殺菌と調理を同時に行うことを特徴としている。 【0006】次に、第2の発明の温熱食品では、原料米や具材を所定手段で滅菌加工した後、原料米を洗米し、該原料米を水に浸漬した後原料米の表面に付着した水を水切りし、前記原料米を食用油に漬け込み、所定時間後に油を切った後、該原料米の表面を軽く炒め、これに食用油で炒めた具材を混合し、かつ味付け用調味料液を混入して容器内に充填し、該容器を密封した後、加熱手段で加熱して殺菌と調理を同時に行うことを特徴としている。上記のレトルト食品及び温熱食品の製造方法で使用される食用油は、植物性及びの動物性油がよい。 【0007】 【発明の実施の態様】本発明のレトルト食品及び温熱食品の製造方法を説明する。図1において、第1の発明のレトルト食品は、例えば精米、玄米等の原料米を、例えば洗米機で洗米1し、該原料米を水に浸漬2した後原料米の表面に付着した水を遠心分離機を用いて水切り3を行う。その後、前記原料米を油漬機の食用油に漬け込み(含浸)4、所定時間後に遠心分離機で油を切る5。次に、該原料米の表面を軽く炒め、これに食用油で炒めた具材を混合し、更に味付け用調味料液を混入6した後容器内に充填し、該容器を密封7した後、スチーム機等の加熱手段で加熱して殺菌と調理8を1工程で同時に行って製造される。 【0008】また、第2の発明の温熱食品は、図2のように、事前の処理として例えば精米、玄米等の原料米や具材を所定手段で滅菌加工9を行う。この滅菌加工処理した後は前記第1の発明と同様で、原料米を、例えば洗米機で洗米1し、該原料米を水に浸漬2した後原料米の表面に付着した水を遠心分離機を用いて水切り3を行う。その後、前記原料米を油漬機の食用油に漬け込み(含浸)4、所定時間後に遠心分離機で油を切る5。該原料米の表面を軽く炒め、これに食用油で炒めた具材を混合し、更に味付け用調味料液を混入6した後容器内に充填し、該容器を密封7した後、スチーム機等の加熱手段で加熱して殺菌と調理8を1工程で同時に行って製造される。前記第2の発明における滅菌加工の手段は、a)スチーム機等で加熱して滅菌する手段、b)放射線のγ線や高エネルギー電子線を照射する手段、c)品質変化を起こさずに、穀物等の食品の病原菌や腐敗菌を除去できるソフトエレクトロンの照射等による滅菌手段を採用するのがよい。前記ソフトエレクトロンの照射等による滅菌手段は、エネルギーが30万電子ボルト(300keV)以下の低エネルギーの電子線いわゆるソフトエレクトロンを用い、電子線発生装置の加速電圧が300keVにしても、装置から10cm余り離れた所にある食品に当たる電子のエネルギーは約200keVになるようにし、該ソフトエレクトロンの照射で穀物等の食品の表面のみの殺菌を可能としたものである。また、前記食用油は、サラダ油、オリーブ油、ナタネ油、ダイズ油、パーム(ヤシ)油、ピーナツ油、グレープシードオイル等の植物性食用油やラード等の動物性油が使用される。具材は、人参、玉ねぎ、椎茸をサラダ油等の食用油等で炒めて常温状態にして使用される。なお、製造したレトルト食品、温熱食品は、電子レンジ、ホットウオーマー、蒸し器で蒸したり、湯に浸ける等の手段で所定温度に温めて飲食する。 【0009】 【発明の効果】本発明は上述の通り構成されているので、次に記載する効果を奏する。 ■本発明では、殺菌と調理の2工程を1工程にして製造工程を短縮したため、炊きあげ釜、炊飯器、レトルト釜等の設備が不要となった。従って、設備が少なくなり、製品の値段を30%程度コストダウンができる。 ■本発明の温熱食品は、予め原料米や具材を所定手段で滅菌加工してあるため、常時50℃〜65℃で加熱して商品を温める自動販売機等に収納しても無菌状態のため腐敗しない。従って、本発明の温熱食品は常時50℃〜65℃で温める自動販売機等でも販売できる。 ■本発明の温熱食品は前処理の段階で滅菌加工をしてあるため、50℃〜65℃で加熱を継続した場合でもこの温度で活性化する全好熱性菌等が発生しない。従って、従来の缶詰仕様と同様長期間の保存が可能となり、商品の維持管理が簡単にできる。 ■原料米、具材は、ほぼ生の状態で容器内に充填され、密封後に殺菌と調理を同時に行うため、加工工程数をが少なくでき、味、風味、鮮度が落ちない優れたレトルト食品及び温熱食品が製造できる。 ■また、レトルト食品及び温熱食品の製造過程で、炊飯や調理のための被充填物の取り出しや移し変えの工程が不要となる。従って、原料米や具材は外気に触れる時間が従来より10%程度製品化時間が短縮でき、品質も悪くならないものである。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】397008834 【氏名又は名称】ダイキフーズ有限会社 【識別番号】397046386 【氏名又は名称】たかい食品株式会社
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月25日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】渡辺 一豊
|
| 【公開番号】 |
特開平11−56270 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−228146 |
|