トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理




【発明の名称】 冷菓製造装置
【発明者】 【氏名】池本 宏一郎

【要約】 【課題】自動デフロストがスタートする前にシリンダ温度の異常低下を知らせることにより、適切な処置ができるようにする。

【解決手段】冷菓製造装置は、冷菓の原料であるミックスから冷菓を内部で製造するシリンダ3と、該シリンダ3の外周部に設けられた冷却器5と、シリンダ内のミックスを撹拌する撹拌ブレード6と、シリンダ3の温度を検知する過冷却センサ14とを具えている。そして、過冷却センサ14が第1の設定値(例えば、−18℃)以下の温度を検知したとき警報を出し、過冷却センサ14が前記第1の設定値より低い第2の設定値(例えば、−25℃)を検知したとき自動デフロストをスタートさせる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷菓の原料であるミックスから冷菓を内部で製造するシリンダと、該シリンダの外周部に設けられた冷却器と、前記シリンダ内のミックスを撹拌する撹拌ブレードと、前記シリンダの温度を検知する過冷却センサとを具え、前記過冷却センサが第1の設定値以下の温度を検知したとき警報を出し、過冷却センサが前記第1の設定値より低い第2の設定値を検知したとき自動デフロストをスタートさせることを特徴とする冷菓製造装置。
【請求項2】 前記過冷却センサが第1の設定値以下の温度を検知したとき第1の警報を出し、過冷却センサが前記第1の設定値より低く前記第2の設定値より高い第3の設定値を検知したとき第2の警報を出すようにしたことを特徴とする請求項1記載の冷菓製造装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソフトクリーム等の冷菓を製造するための冷菓製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は、冷菓製造装置の主要部概略図である。図1において、1はミックスタンク、2はキャブレターチューブ、3はシリンダ、4は予冷却器、5は冷却器、6は撹拌ブレード、7はモータ、8はベルト、9はプーリ、10は抽出レバー、11はプランジャ、12は冷菓取出口、13は冷菓抽出口、14は過冷却センサである。
【0003】液状のソフトクリーム原料としてのミックスをミックスタンク1に入れ、キャブレターチューブ2を通してシリンダ3の中に導く。ミックスタンク1とシリンダ3の周囲には、予冷却器4,冷却器5として冷却パイプが巻回されていて、その中に冷媒を流すことにより冷却している。また、シリンダ3の中には撹拌ブレード6が設けられており、モータ7,ベルト8,プーリ9により回転して、ミックスを冷却しながら撹拌することにより、ソフトクリームを製造する。それを抽出する際には、抽出レバー10を手前に引くことにより、プランジャ11を作動させ、冷菓取出口12を通して冷菓抽出口13から抽出する。
【0004】このような冷菓製造装置では、撹拌ブレード6が磨耗したり、シリンダ3内のミックス量が不足したりすると、冷却器5の冷却効果に偏りが生じて、過冷却の状態になって支障が生じる。そこで、過冷却センサ14によりシリンダ3の温度を監視し、それが所定温度(例えば、−25℃)以下になったとき、自動デフロストをスタートさせて、シリンダ3内のミックスを溶かしてしまうようにしている。
【0005】なお、このような冷菓製造装置に関連する従来の文献としては、例えば、特開平7-322827号公報(A23G 9/20) がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、冷菓製造装置が過冷却の状態になる原因として最も多いのは、ミックスタンク1へのミックスの充填不足によるシリンダ3内のミックス不足であり、その場合は、過冷却の状態になる前にミックスタンク1内にミックスを補充することにより、そのまま運転を継続することができる。それにも関わらず、上記した従来の冷菓製造装置では、ミックスの充填不足の場合でも、過冷却になるまで、それが判らず、自動デフロストがスタートしてしまい、その後のソフトクリームの販売ができなくなってしまうという問題点があった。
【0007】本発明は、そのような問題点を解決し、自動デフロストがスタートする前にシリンダ温度の異常低下を知らせることにより、適切な処置ができるようにすることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、請求項1に記載の冷菓製造装置は、冷菓の原料であるミックスから冷菓を内部で製造するシリンダと、該シリンダの外周部に設けられた冷却器と、前記シリンダ内のミックスを撹拌する撹拌ブレードと、前記シリンダの温度を検知する過冷却センサとを具え、前記過冷却センサが第1の設定値以下の温度を検知したとき警報を出し、過冷却センサが前記第1の設定値より低い第2の設定値を検知したとき自動デフロストをスタートさせることを特徴とする。このようにすると、自動デフロストがスタートする前にシリンダ温度の異常低下を知ることができ、適切な処置が採ることが可能になる。
【0009】そして、請求項2に記載の冷菓製造装置は、前記過冷却センサが第1の設定値以下の温度を検知したとき第1の警報を出し、過冷却センサが前記第1の設定値より低く前記第2の設定値より高い第3の設定値を検知したとき第2の警報を出すようにしたことを特徴とする。このようにすると、自動デフロストがスタートする前にシリンダ温度の異常低下の程度をよりきめ細かく知ることができ、冷菓製造装置の状態の把握がより一層容易になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。冷菓製造装置の構造は、図1のものと同様である。予冷却器4,冷却器5には、図示しないコンプレッサ,コンデンサ及びコンデンサファン等を含む冷却ユニットから冷媒が供給される。それらコンプレッサ,コンデンサファンやモータ7は、マイクロコンピュータ等よりなる制御装置により制御される。
【0011】図2は、冷菓製造装置の制御部の概略ブロック図である。図2において、符号7,14は、図1のものに対応しており、15は制御装置、16はコンプレッサ、17はコンデンサファン、18は黄ランプ、19は赤ランプ、20はデフロストヒータである。
【0012】黄ランプ18と赤ランプ19は、シリンダ3が過冷却になって自動デフロストがスタートする前に、シリンダ3の温度が異常に低下していることを知らせるための警報ランプである。また、デフロストヒータ20は、シリンダ3の温度がさらに低下して、限界値(例えば、−25℃)以下になったとき、シリンダ3を加熱して自動デフロストを行う。
【0013】また、過冷却センサ14の検知温度が、上記限界値よりやや高い温度(例えば、−18℃)になったら黄ランプ18を点灯させて注意を促し、さらに、それよりやや低い温度(例えば、−20℃)になったら、赤ランプ19を点灯させて警報を発する。そして、それよりさらに低下して、上記限界値(例えば、−25℃)以下になったら、コンプレッサ16,コンデンサファン17を停止させて、デフロストヒータ20をオンにして、自動デフロストをスタートさせる。
【0014】図3は、過冷却センサの出力変化を示す図である。冷菓製造装置の冷却をスタートさせてから、時間の経過とともに過冷却センサ14の検知温度は徐々に低下していき、冷菓製造装置が正常な時は、点線Aで示すように、−15℃程度でほぼ一定になり、それ以下には低下しない。しかしながら、撹拌ブレード6が磨耗していたり、シリンダ3の中のミックスの量が不足したりすると、実線Bで示すように、温度の低下が止まらない。また、冷却ユニットの冷媒チャージ量が適正でなかったり、節水弁の設定が適正でなかっりしても、そのような現象が発生する。
【0015】そこで、正常な状態であればそこまで低下しない温度の範囲で、例えば、−18℃,−20℃及び−25℃の3種類の設定値を設け、その内、最も高い温度である−18℃まで、過冷却センサ14の検知温度が低下したら、注意ランプとして黄ランプ18を点灯させる。また、それより低下して−20℃以下になったら、警報ランプとして赤ランプ19を点灯させる。そして、さらに低下して−25℃以下になったら、自動デフロストをスタートさせる。その制御をフローチャートにして示すと図4のようになる。
【0016】ステップ1…過冷却センサ14の検知温度TS が−18℃より高くなっているか否かを判別する。
ステップ2…−18℃より高くなければ、過冷却センサ14の検知温度TS が−20℃以上で、−18℃より低い範囲内にあるか否かを判別する。
ステップ3…その範囲内にあれば、注意ランプとして黄ランプ18を点灯させる。
【0017】ステップ4…ステップ2で上記範囲内になければ、過冷却センサ14の検知温度TS が−20℃以上、−18℃未満の範囲内にあるか否かを判別する。
ステップ5…その範囲内にあれば、警報ランプとして赤ランプ19を点灯させる。
【0018】ステップ6…ステップ4で上記範囲内になければ、自動デフロストをスタートさせる。
【0019】過冷却センサが自動デフロストをスタートさせる温度より高い温度でまず警報を出すようにしたので、自動デフロストがスタートする前にシリンダ温度の異常低下を知ることができ、その原因も撹拌ブレード6の磨耗か、ミックス不足か、冷媒チャージ量の不良か、節水弁の設定不良か、ある程度判別できる。その結果、ミックス不足であることが判ったら、ミックスタンク1にミックスを補給することで、自動デフロストに入ることなく運転を継続させることが可能になる。
【0020】なお、上記実施形態では、警報を2段階に分けて表示するようにしたが、1段階にしてもよいし、また、3段階以上に分けて表示するようにしてもよい。3段階以上に細分化すれば、その分細かい判断が可能になる。また、警報を行う手段としては、ランプ表示に限定されず、ブザー等のその他の手段を採用してもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成されているので、次に記載するような効果を奏する。すなわち、請求項1に記載の冷菓製造装置は、過冷却センサが自動デフロストをスタートさせる温度より高い温度でまず警報を出すようにしたので、自動デフロストがスタートする前にシリンダ温度の異常低下を知ることができ、適切な処置が採ることが可能になる。
【0022】そして、請求項2に記載の冷菓製造装置は、過冷却センサが自動デフロストをスタートさせる温度より高い温度でまず第1の警報を出し、それより低くなったらさらに第2の警報を出すようにしたので、自動デフロストがスタートする前にシリンダ温度の異常低下の程度をよりきめ細かく知ることができ、冷菓製造装置の状態の把握がより一層容易になる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月30日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】野田 陽男 (外1名)
【公開番号】 特開平11−276088
【公開日】 平成11年(1999)10月12日
【出願番号】 特願平10−104045