| 【発明の名称】 |
ハードキャンディおよびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】坪田 信二
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| 【要約】 |
【課題】キシリトールを溶融液化し、液化されたキシリトールを耐熱性容器に充填し、充填後のキシリトールを冷却、再結晶化することで、母材として100wt%のキシリトールを用いたハードキャンディを製造することができ、充分な健康寄与度を確保することができるハードキャンディの製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】母材として100wt%のキシリトールを用い、キシリトールを溶融液化する第1の工程S2と、液化されたキシリトールを耐熱性容器に充填する第2の工程S3と、充填後のキシリトールを冷却、再結晶化する第3の工程S4とを備えたハードキャンディの製造方法であることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】母材として100wt%のキシリトールを用い、キシリトールを溶融液化する第1の工程と、液化されたキシリトールを耐熱性容器に充填する第2の工程と、充填後のキシリトールを冷却、再結晶化する第3の工程とを備えたハードキャンディの製造方法。 【請求項2】上記キシリトールがキャンディ全体の90〜100wt%を占める請求項1記載のハードキャンディの製造方法。 【請求項3】上記キシリトールに対して少量の添加物が添加された請求項1または2記載のハードキャンディの製造方法。 【請求項4】母材として100wt%のキシリトールを有するハードキャンディ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、母材として100wt%のキシリトール(C5 H12O5 )を用いたハードキャンディおよびその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に上述のキシリトールは優れた歯科的特性を有する。つまり第一に主な口腔内細菌により口腔内あるいは歯垢中で発酵されず、このため酸が生成されない。第二に不溶性グルカンの生成量を減少させ、歯垢の付着を弱め、歯垢の蓄積を抑制する。第三に歯垢中で酸が生成されないため、歯垢のpHを低下させない。第四に歯(mutans streptococci )の増殖が抑制され、菌数を現象させる。 【0003】このようにキシリトールは優れた歯科的特性を有するが、図6、図7に各種甘味料の粘度を比較して示すように、その粘度が極めて低いので、大量のキシリトールをハードキャンディに使用することは不可能であり、従来のハードキャンディにおいては母材中に最大50wt%のキシリトールを含有するものが存在する程度である。 【0004】この母材中に最大50wt%のキシリトールを含有するハードキャンディは、母材として水飴、砂糖、マルチトール、キシリトール(但し最大50wt%)を用いる。ここで、キシリトール以外の各要素(水飴、砂糖、マルチトール)は粘性が高い素材である。そして、上述の母材に対して必要に応じて添加物を添加し、これらを撹拌、混練した後に板状と成し、これを所定形状に切断して従来のハードキャンディが製造される。しかし、キシリトールの含有量が少ないため、虫歯などから歯を守るという充分な健康寄与度が確保できない問題点があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記載の発明は、キシリトールを溶融液化し、液化されたキシリトールを耐熱性容器に充填し、充填後のキシリトールを冷却、再結晶化することで、母材として100wt%のキシリトールを用いたハードキャンディを製造することができ、充分な健康寄与度を確保することができるハードキャンディの製造方法の提供を目的とする。 【0006】この発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の目的と併せて、上述のキシリトールがキャンディ全体の90〜100wt%を占めることで、歯科的特性(虫歯予防効果など)のさらなる向上を図ることができるハードキャンディの製造方法の提供を目的とする。 【0007】この発明の請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明の目的と併せて、上述のキシリトールに対して少量の添加物(例えば抹茶、ハーブ類、ミント等の香辛料やエッセンスなど)を添加するすることで、添加する添加物に対応した風味を付加することができるハードキャンディの製造方法の提供を目的とする。 【0008】この発明の請求項4記載の発明は、母材として100wt%のキシリトールを有することで、虫歯などから歯を守り、充分な健康寄与度を確保することができるうえ、砂糖と略同等の甘味度を確保することができるハードキャンディの提供を目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載の発明は、母材として100wt%のキシリトールを用い、キシリトールを溶融液化する第1の工程と、液化されたキシリトールを耐熱性容器に充填する第2の工程と、充填後のキシリトールを冷却、再結晶化する第3の工程とを備えたハードキャンディの製造方法であることを特徴とする。 【0010】この発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成と併せて、上記キシリトールがキャンディ全体の90〜100wt%を占めるハードキャンディの製造方法であることを特徴とする。 【0011】この発明の請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明の構成と併せて、上記キシリトールに対して少量の添加物が添加されたハードキャンディの製造方法であることを特徴とする。 【0012】この発明の請求項4記載の構成は、母材として100wt%のキシリトールを有するハードキャンディであることを特徴とする。 【0013】 【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明によれば、上述の第1の工程で、キシリトールを溶融液化し、次に第2の工程で、液化されたキシリトールを耐熱性容器に充填し、次に第3の工程で、充填後のキシリトールを冷却、再結晶化すると、ハードキャンディが製造される。このように液化されたキシリトールを容器に充填した後に再結晶化させるので、母材として100wt%のキシリトールを用いたハードキャンディの製造が可能となり、この結果、充分な健康寄与度を確保することができるハードキャンディを提供し得る効果がある。 【0014】この発明の請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述のキシリトールがハードキャンディ全体の90〜100wt%を占めるので、歯科的特性(虫歯予防効果など)のさらなる向上を図ることができる効果がある。 【0015】この発明の請求項3記載の発明によれば、上記請求項1または2記載の発明の効果と併せて、上述のキシリトールに対して少量の添加物を添加するので、添加される添加物に対応した風味をハードキャンディに付加することができる効果がある。 【0016】この発明の請求項4記載の発明によれば、ハードキャンディがその母材として100wt%のキシリトールを有するので、虫歯などから歯を守り、充分な健康寄与度を確保することができ、しかもキシリトールの特性によって砂糖と略同等の甘味度やキシリトール特有の冷涼感を確保することができる効果がある。 【0017】 【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。図面はハードキャンディおよびその製造方法を示し、図1に示す準備工程S1で、粉末状態のキシリトールまたはキシリトール結晶原料を準備する。このキシリトールとしては天然のものであってもよく、工業的に形成されたものでもよい。 【0018】このキシリトールは次に[化1]で示す構造式を有し、化学式C5 H12O5 で表わされる五炭糖の1つであって、その分子量は152.15である。また図6、図7で示すように低粘度特性を有すると共に、砂糖と略同等の甘味度を備えている。なお「う蝕抑制性」および非酸生産性を有することは勿論である。 【0019】 【化1】
【0020】次に図1に示す溶融液化工程S2で、母材として100wt%のキシリトールを用い(母材全体をキシリトールが占めることを意味する)このキシリトールを90℃以上に加熱して溶融液化させる。キシリトールの溶融性は極めてよいため、容易に溶融液化させることができる。なお、必要に応じて水を加えてもよい。また、上述のキシリトールに対して少量の添加物(例えば抹茶、ハーブ類、ミント等の香辛料やエッセンスなど)を添加してもよい。 【0021】ここで、上述の添加物として殺菌効果が大きい抹茶を添加する場合にはその添加量を2〜2.5wt%とし、ハーブ(herb)類を添加する場合にはその添加量を0.8〜1.5wt%とし、ミント(mint 、ハッカ)を添加する場合にはその添加量を約1.0wt%とする。つまり、これらの添加物の添加量を最大で10wt%以内(望ましくは5wt%以内)に抑制して、キシリトールがキャンディ全体の90〜100wt%(望ましくは95〜100wt%)を占めるように成す。上述の溶融液化工程S2でキシリトール単独または少量の添加物が添加されたキシリトールを加熱液化し、約140℃付近まで昇温した後に、添加物の変色、変質を防止する目的で約100℃まで降温処理する。 【0022】次に図1に示す充填工程S3で、液化されたキシリトールを耐熱性容器(いわゆるトレー)に充填する。すなわち、図2に示すようにキャンディ形状に対応した任意形状かつ複数の区画された凹部1…を備えた耐熱性容器2を予め準備し、液化されて良好な流動状態下にあるキシリトール3を例えば自動充填機を用いて上述の凹部1…に充填して図3の如く成す。この場合、キシリトール3の低粘度と併せて、キシリトールが液状に成されているので充填性の向上を図ることができる。 【0023】ここで、上述の耐熱性容器2の構成材料としては耐熱性が大きいポリカーボネート(Polycarbonate,PC)や耐熱性を有するポリプロピレン(Polypropylene,PP)などの耐熱合成樹脂あるいは紙を用いるが、その他の成形化成品により耐熱性容器2を構成してもよい。また図示の凹部1の形状は一例であって、これに限定されるものではない。 【0024】次に図1に示す再結晶化工程S4で、充填後のキシリトール3を冷却、再結晶化させる。すなわち、液状のキシリトール3が容器2の各凹部6…に充填された図3に示す状態から放置による自然冷却または冷却手段による強制冷却にて、液状のキシリトール3を冷却すると、図4に示すように再結晶化され、安定した固形かつ所定の硬さを有するハードキャンディ4と成る。 【0025】上述の再結晶化工程S4が完了したハードキャンディ4を、耐熱性容器2のままで、包装して商品化(図1の一括包装工程S5参照)してもよく、あるいは上述の再結晶化工程S4が完了したハードキャンディ4を図1に示す取出し工程S6で耐熱性容器2から取出し(図5参照)、次の個別包装工程S7で、ハードキャンディ4を1個ずつ個別に包装して商品化してもよい。なお、上述の包装には自動包装装置を用いることができる。また上述の取出し工程S6では耐熱性容器2に外力を加えて、上述の凹部1…から製造されたハードキャンディ4…を取出すが、このハードキャンディ4は再結晶化により、その形状が安定した所定硬度(ハードキャンディとして相応しい硬さ)を有する固体となっているので、型崩れが生ずることはない。 【0026】このように上記実施例のハードキャンディの製造方法によれば、上述の第1の工程(溶融液化工程S2参照)で、キシリトールを溶融液化し、次に第2の工程(充填工程S3参照)で、液化されたキシリトール3を耐熱性容器2に充填し、次に第3の工程(再結晶化工程S4参照)で、充填後のキシリトール3を冷却、再結晶化させると、ハードキャンディ4が製造される。このように液化されたキシリトール3を容器2に充填した後に再結晶化させるので、母材として100wt%のキシリトールを用いたハードキャンディの製造が可能となり、この結果、充分な健康寄与度を確保することができるハードキャンディを提供し得る効果がある。 【0027】また、上述のキシリトールがハードキャンディ4全体の90〜100wt%を占めるので、歯科的特性(虫歯予防効果など)のさらなる向上を図ることができる効果がある。 【0028】さらに、上述のキシリトールに対して少量の添加物を添加すると、添加される添加物(例えば抹茶ハーブ類、ミント等の香辛料やエッセンスなど)に対応した風味をハードキャンディ4に付加することができる効果がある。 【0029】加えて上記実施例のハードキャンディによれば、このハードキャンディ4がその母材として100wt%のキシリトール(C5 H12O5 )を有するので、虫歯などから歯を守り、充分な健康寄与度を確保することができ、しかもキシリトールの特性によって砂糖と略同等の甘味度やキシリトール特有の冷涼感を確保することができる効果がある。 【0030】この発明の構成と、上述の実施例との対応において、この発明の第1の工程は、実施例の溶融液化工程S2に対応し、以下同様に第2の工程は、充填工程S3に対応し、第3の工程は、再結晶化工程S4に対応し、添加物は、例示した抹茶、ハーブ類、ミント等の香辛料やエッセンス(香料)に対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。 【0031】例えば添加物を一切添加することなく、ハードキャンディ4全体の100wt%をキシリトールが占めるように成すと、歯科的特性が最大になる。また図2乃至図4で示した凹部1の形状および数量は一例であって、図示形状に代えて三角、四角、五角、六角乃至多角形の凹部であってもよく円柱状、楕円柱状、ドーナツ状あるいは星形やハート形などの非円形状の凹部であってもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596038021 【氏名又は名称】有限会社大味研
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月9日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】永田 良昭
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| 【公開番号】 |
特開平11−75695 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月23日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−262709 |
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