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【発明の名称】 蒸葉処理制御装置並びに方法
【発明者】 【氏名】松下 幸夫

【氏名】曽根 義人

【要約】 【課題】従来難しかった熱風発生機のバーナの温度及びファンの風量の調整を、経験等を有さなくても簡単に大まかに調整できるようにする。そしてこれにより茶葉の水分量を所定のほぼ均一なものとし、ラインバランスを崩さず、また製茶品質も落とすことのない蒸葉処理制御装置並びに方法を提供する。

【解決手段】蒸葉処理を行う制御において、熱風発生機4のファンの風量と、バーナの加熱温度とを、前記蒸葉が蒸熱される前の例えば露葉、雨葉、洗浄葉及び天気葉等の生葉のタイプ毎に、あらかじめ適値の値に設定した組み合わせの制御パターンを複数設けておく。そして前記蒸葉が蒸熱される前の生葉のタイプに応じて、前記複数の制御パターンの中から一つを選択して蒸葉処理機2に熱風を供給するための適値設定を行う蒸葉タイプ切替スイッチ10を設けたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蒸熱された茶葉である蒸葉を、葉打ちもしくは粗揉を行う前に、回転胴で攪拌しながら加熱し蒸露の除去を行う蒸葉処理機に熱風を供給する熱風発生機を制御する制御装置において、前記熱風発生機のファンの風量と、バーナの加熱温度とを、前記蒸葉が蒸熱される前の生葉のタイプ毎に、あらかじめ適値の値に設定した組み合わせの制御パターンを複数設けておき、前記蒸葉が蒸熱される前の生葉のタイプに応じて前記複数の制御パターンの中から一つを選択して蒸葉処理機に熱風を供給するための適値設定を行う蒸葉タイプ切替スイッチを設けたことを特徴とする蒸葉処理制御装置。
【請求項2】 前記複数の制御パターンは、天気葉タイプ用の制御パターン、洗浄葉タイプ用の制御パターン、雨葉タイプ用の制御パターン及び露葉タイプ用の制御パターンのうちのいずれか二つ以上であることを特徴とする請求項1記載の蒸葉処理制御装置。
【請求項3】 蒸熱された茶葉である蒸葉を、葉打ちもしくは粗揉を行う前に、回転胴で攪拌しながら加熱し蒸露の除去を行う蒸葉処理機に熱風を供給する熱風発生機を制御する制御装置において、前記熱風発生機のファンの風量と、バーナの加熱温度とを、前記蒸葉が蒸熱される前の生葉のタイプ毎に、あらかじめ適値の値に設定した組み合わせの制御パターンを複数設けておき、前記蒸葉が蒸熱される前の生葉のタイプに応じて前記複数の制御パターンの中から一つを選択して蒸葉処理機に熱風を供給するための適値設定を行うことを特徴とする蒸葉処理制御方法。
【請求項4】 前記複数の制御パターンは、天気葉タイプ用の制御パターン、洗浄葉タイプ用の制御パターン、雨葉タイプ用の制御パターン及び露葉タイプ用の制御パターンのうちのいずれか二つ以上であることを特徴とする請求項3記載の蒸葉処理制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製茶加工の工程において、蒸葉を葉打ちもしくは粗揉を行う前に、蒸葉に付着した蒸露の除去を行うとともに、特有な香味を付加する蒸葉処理に関するものであり、特に熱風の温度と風量の制御に係るものである。
【0002】
【発明の背景】従来から蒸機により蒸された茶葉である蒸葉を、葉打ちや粗揉を行う前に、その前処理として蒸葉処理機に投入し、ここで蒸葉に付着した蒸露の除去を行うとともに、特有な香味を付加することが行われてきた。この蒸葉処理機は例えば攪拌桟等が内周面に設けられた網胴状の回転胴を具え、この回転胴を回転駆動しながら蒸葉に熱風を吹きかけ飛散させることにより上述したような蒸露の除去等を行っている。蒸葉処理機への熱風の供給は、例えばガンタイプバーナを用いた熱風発生機により行っている。熱風発生機を制御する制御盤等には、バーナの温度及びファンの風量を調節するためのボリューム調節スイッチが設けられている。図6に示すものは、従来の熱風処理の概略構成の一例を示す図であり、符号2′が蒸葉処理機であり、その左右に熱風発生機4′が設けられる。蒸葉処理機2′の前面には回転胴とコンベヤの運転を行う蒸葉処理機操作盤3′が設けられる。左右の熱風発生機4′には、それぞれバーナのバーナ制御盤5′と、ファンに回転数の調整用に接続されるインバータのインバータ操作盤6′が設けられている。また符号Cに示す部材は熱風発生機遠隔操作盤であり、前記左右の熱風発生機4′に設けられたバーナ制御盤5′とインバータ操作盤6′の操作とを蒸葉処理機の個所で行うためのものである。これは例えば熱風発生機4′は、設置スペース等の関係から遠い位置に置かれたり、別室に置かれたりすることがあるためである。
【0003】一方、熱風処理される蒸葉について説明すると、蒸葉のタイプは、蒸熱される前の生葉の状態に応じて露葉、雨葉、洗浄葉及び天気葉のタイプに大きく分類される。因みに露葉は、朝摘みの露を含んだ生葉であり、雨葉は雨天に摘採され雨に濡れた生葉であり、洗浄葉は例えば九州地方等のように火山灰が付着するなどして汚れた生葉を洗浄した茶葉であり、天気葉は通常の生葉である。そしてこのような蒸葉は、そのタイプによって蒸機で蒸された後も、その含有する水分値等が大きく異なる。
【0004】前記蒸葉処理機による蒸葉処理は、蒸葉処理された蒸葉の水分値が、一定となることが好ましく、そのため前記熱風発生機の制御盤のバーナの温度及びファンの風量の各ボリューム調節スイッチを動かして調節する必要がある。しかし現実には茶工場では、このような熱風発生機のボリューム調節スイッチの調整はそれほど頻繁に行われていないのがほとんどである。これは例えば通常は図6に示したように、左右の熱風発生機にはバーナの温度及びファンの風量のボリューム調節スイッチが、それぞれ二つずつ合計四つあることに起因している。すなわちこの四つのボリューム調節スイッチの調整を独立ではなく相関して行う必要があり、完全にできれば相応に効果を発揮するが、このように四つのボリューム調節スイッチを相関して調節するのは難しく、経験を必要とし、また面倒であり、更に装置に精通していなければならないためである。
【0005】このため蒸葉処理された後の蒸葉の水分値は、均一とはならなく、露葉、雨葉、洗浄葉及び天気葉のタイプにより蒸葉処理された後も、その含有する水分値等が大きく異なっている。従ってこのような蒸葉をそのまま後工程へ送った場合、製茶加工時間が異なってくるという問題点があった。特に雨葉を天気葉の制御パターンで蒸葉処理した場合、葉打ち、粗揉工程で茶葉が乾燥しきれず、その後の中揉や精揉工程で製茶加工時間がかかり、品質に悪影響を及ぼすこととなる。また製茶加工時間がかかるということは、ラインバランスが崩れることであり、工場全体における製茶加工処理能力の大幅な低下の原因となっている。また逆に、天気葉を雨葉の制御パターンで蒸葉処理すると、後の葉打、粗揉工程等で茶葉が乾燥し過ぎてしまい、これも品質低下等を招く。
【0006】
【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景からなされたものであって、従来難しかった熱風発生機のバーナの温度及びファンの風量の調整を、経験等を有さなくても大まかに調整することを簡単に行えるようにして、以て中揉や精揉工程で製茶加工時間が長くかかったり、短くなったりすることをなくし、製茶品質を落とすことなく、作業者の気遣いを軽減するとともに、ラインバランスを崩すことなく製茶加工処理能力の大幅な低下を招くことのない新規な蒸葉処理制御装置並びに方法の開発を試みたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の蒸葉処理制御装置は、蒸熱された茶葉である蒸葉を、葉打ちもしくは粗揉を行う前に、回転胴で攪拌しながら加熱し蒸露の除去を行う蒸葉処理機に熱風を供給する熱風発生機を制御する制御装置において、前記熱風発生機のファンの風量と、バーナの加熱温度とを、前記蒸葉が蒸熱される前の生葉のタイプ毎に、あらかじめ適値の値に設定した組み合わせの制御パターンを複数設けておき、前記蒸葉が蒸熱される前の生葉のタイプに応じて前記複数の制御パターンの中から一つを選択して蒸葉処理機に熱風を供給するための適値設定を行う蒸葉タイプ切替スイッチを設けたことを特徴として成るものである。この発明によれば、難しく面倒であった熱風発生機のバーナの温度及びファンの風量の調整を誰にでも簡単に行えるようになる。また天気葉や雨葉の違いはあってもほぼ同様の水分値に蒸葉は乾燥されるため、粗揉工程時に確実に所定の水分値とすることができ、後の工程で製茶加工時間が長くかかったり、短くなったりすることがなく、製茶品質を落とすことがない。またラインバランスを崩さないため、製茶工場全体における製茶加工能力の向上を図ることができる。
【0008】更に請求項2記載の蒸葉処理制御装置は、前記要件に加え、前記複数の制御パターンは、天気葉タイプ用の制御パターン、洗浄葉タイプ用の制御パターン、雨葉タイプ用の制御パターン及び露葉タイプ用の制御パターンのうちのいずれか二つ以上であることを特徴として成るものである。この発明によれば、蒸葉の状態は四つのタイプに大別できるため、天気葉と雨葉の切り替えのように、少なくともこれらの二つ以上を切り替えることにより熱風発生機のバーナの温度及びファンの風量の調整を簡単に行え、中揉工程や精揉工程等で製茶加工時間が大幅に長くかかったり、短くなったりすることがなくなる。また最大で四つの蒸葉のタイプから一つのタイプを選択するだけであるため、マニュアル等を読まなくとも直観的に操作方法が分かり、簡単に熱風発生機の調整が行える。
【0009】また請求項3記載の蒸葉処理制御方法は、蒸熱された茶葉である蒸葉を、葉打ちもしくは粗揉を行う前に、回転胴で攪拌しながら加熱し蒸露の除去を行う蒸葉処理機に熱風を供給する熱風発生機を制御する制御装置において、前記熱風発生機のファンの風量と、バーナの加熱温度とを、前記蒸葉が蒸熱される前の生葉のタイプ毎に、あらかじめ適値の値に設定した組み合わせの制御パターンを複数設けておき、前記蒸葉が蒸熱される前の生葉のタイプに応じて前記複数の制御パターンの中から一つを選択して蒸葉処理機に熱風を供給するための適値設定を行うことを特徴として成るものである。この発明によれば、難しく面倒であった熱風発生機のバーナの温度及びファンの風量の調整を誰にでも簡単に行えるようになる。また天気葉や雨葉の違いはあってもほぼ同様の水分値に蒸葉は乾燥されるため、粗揉工程時に確実に所定の水分値とすることができ、後の工程で製茶加工時間が長くかかったり、短くなったりすることがなく、製茶品質を落とすことがない。またラインバランスを崩さないため、製茶工場全体における製茶加工能力の向上を図ることができる。
【0010】また請求項4記載の蒸葉処理制御方法は、前記請求項3記載の要件に加え、前記複数の制御パターンは、天気葉タイプ用の制御パターン、洗浄葉タイプ用の制御パターン、雨葉タイプ用の制御パターン及び露葉タイプ用の制御パターンのうちのいずれか二つ以上であることを特徴として成るものである。この発明によれば、蒸葉の状態は四つのタイプに大別できるため、天気葉と雨葉の切り替えのように、少なくともこれらの二つ以上を切り替えることにより熱風発生機のバーナの温度及びファンの風量の調整を簡単に行え、中揉工程や精揉工程等で製茶加工時間が大幅に長くかかったり、短くなったりすることがなくなる。また最大で四つの蒸葉のタイプから一つのタイプを選択するだけであるため、マニュアル等を読まなくとも直観的に操作方法が分かり、簡単に熱風発生機の調整が行える。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に基づき説明する。以下の説明にあたっては、まず本発明に係る蒸葉処理制御装置1について説明し、次いでこの作用態様を説明しながら併せて本発明に係る蒸葉処理制御方法について説明する。図1、2に示すものは、本発明に係る蒸葉処理制御装置1を用いて、蒸葉処理機2による蒸葉の蒸露の除去及び特有な香味付けを行う実施の形態を示すものである。全体的な構成についてまず説明すると、金網により形成される回転胴を主要部材とする蒸葉処理機2の左右側脇に熱風発生機4が設けられる。なお熱風の送出口に設けられた符号7に示す部材は熱風温度センサであり、また符号8で示す部材は湿度センサであり、ファンの空気取込口に設けられる。蒸葉処理機2の前面には回転胴とコンベヤの運転を行う蒸葉処理機操作盤3が設けられるとともに、更に本発明に係る蒸葉処理制御装置1が設けられる。
【0012】蒸葉処理機2について概略的に説明する。蒸葉処理機2は、機枠に対し金属製パネルが張設されて外胴20が形成され、この内部に回転胴21が回転自在に設けられて成る。回転胴21は通気性を有するように例えば円筒状のフレームに金網を張設して成り、回転駆動装置により回転駆動される。回転胴21の内周面には一例として螺旋状に攪拌桟が固定して設けられ、投入口22から投入された蒸葉を掻き上げながら排出口23へ導く。外胴20の下方には、回転胴21内から落下した茶葉を移送する振動コンベヤ24が設けられる。また外胴20の上部後方には、風導25が設けられ、ここに外部に設置した前記熱風発生機4からの熱風が供給される。蒸葉処理機2の前面右方には回転胴21及び振動コンベヤ24の運転を行う蒸葉処理機操作盤3が設けられる。
【0013】熱風発生機4について説明する。熱風発生機4は、製茶加工に一般に使用される種々のタイプのものを用いることができるが、本実施の形態では、ガンタイプバーナを用いるものである。このものは例えば重油を燃料として用い、バーナにより火炉を加熱し、この加熱された空気をファンによりダクト4aを介して蒸葉処理機2へ供給される。ファンにはインバータが接続されており、風量調節が無段階に調節できる。また熱風発生機4には、バーナの燃焼状態を制御するバーナ制御盤5及びファンに接続されるインバータのインバータ操作盤6が設けられる。
【0014】蒸葉処理制御装置1について説明する。蒸葉処理制御装置1は、図2に示されるように前記バーナ制御盤5、インバータ操作盤6及び蒸葉処理機操作盤3に接続され、これらを統合して制御操作することができるように構成される。なお蒸葉処理機2の制御を、必ずしも蒸葉処理制御装置1で行う必要はなく、その場合には蒸葉処理機操作盤3との接続は行わない。蒸葉処理制御装置1の前面には、図3に示すように本発明の特徴となる蒸葉タイプ切替スイッチ10が設けられるとともに、回転胴21及び振動コンベヤ24の運転を行う蒸葉処理機操作盤3が設けられる。
【0015】具体的に説明すると、蒸葉処理制御装置1の前面上方に蒸葉タイプ切替スイッチ10が設けられ、この左方にはメインスイッチ11がONとされた場合の電源表示灯11Lが設けられる。蒸葉タイプ切替スイッチ10の下方には、ファン運転表示灯12L及びバーナ運転表示灯13Lが、左右の熱風発生機4用にそれぞれ設けられる。またその下方には、バーナの失火時に赤色点灯する失火表示灯16が設けられる。なおこの失火表示灯16とともに警報ブザー17が鳴動する。また失火表示灯16の下方には、前記熱風温度センサ7により計測された計測値が表示される温度メータ18が、一つずつ設けられる。またその下段には蒸葉処理制御装置1に電源を供給するメインスイッチ11が設けられる。メインスイッチ11の右方には、左右の熱風発生機4のためのファン運転スイッチ12及びバーナ運転スイッチ13が、二つずつ設けられる。またこれら下方には、回転胴21の運転を行う回転胴運転スイッチ14と振動コンベヤ運転スイッチ15が設けられる。
【0016】また蒸葉処理制御装置1内部には、図4に示されるように、蒸熱される前の生葉の状態を、露葉、雨葉、洗浄葉及び天気葉の四つのタイプに分け、それぞれのタイプに左右の熱風発生機4の熱風温度及び風量のボリューム調節スイッチ19が四つずつ設けられる。なおボリューム調節スイッチ19の下方に符号Sで示すスペースは、内部部品配置部である。ボリューム調節スイッチ19は、それぞれ各蒸葉のタイプ用に適値に設定され、各蒸葉のタイプ用にそれぞれ縦一列の一つの制御パターンPが形成されており、全部で縦四列有り、制御パターンPも四つ有している。四つの制御パターンPは、左から露葉タイプ用の制御パターンP1、雨葉タイプ用の制御パターンP2、洗浄葉タイプ用の制御パターンP3及び天気葉タイプ用の制御パターンP4とされている。なおボリューム調節スイッチ19を囲って調節目盛りシール19Sが貼られている。表1に左右の熱風発生機4における熱風温度及び風量値の好ましい設定値の一例を示す。
【0017】
【表1】

【0018】蒸葉タイプ切替スイッチ10について詳細に説明する。蒸葉タイプ切替スイッチ10はロータリスイッチで、四つの制御パターンPのいずれか一つを選択できるようにしている。一番上方は蒸熱される前の生葉が、露葉だった場合で、その下は上から順に雨葉、洗浄葉及び天気葉の順に設けられている。例えば蒸葉タイプ切替スイッチ10により露葉が選択された場合、前記蒸葉処理制御装置1内の一番左列の露葉タイプ用の制御パターンP1が選択される。なお露葉は、朝摘みの露を含んだ生葉であり、雨葉は雨天に摘採され雨に濡れた生葉であり、洗浄葉は例えば九州地方等のように火山灰が付着するなどして汚れた生葉を洗浄脱水機等により洗浄した茶葉であり、天気葉は特に濡れないで摘採され、洗浄もなされていない通常の生葉である。以上のように蒸葉タイプ切替スイッチ10は簡単な構造であるため、装置のマニュアル等を読まなくとも直観的に操作方法が把握でき、熱風発生機4のバーナの温度及びファンの風量の調節が誰にでも簡単に行える。
【0019】本発明に係る蒸葉処理制御装置1の具体的な構造の一例は以上のようで、以下この作用態様を説明するとともに本発明の蒸葉処理制御方法を説明する。まずメインスイッチ11を「ON」として、蒸葉処理制御装置1に電源を供給する。次に左右の熱風発生機4のファン運転スイッチ12及びバーナ運転スイッチ13を「ON」とする。正常に稼働すればファン運転表示灯12L及びバーナ運転表示灯13Lが例えば緑色に点灯する。そして左右の熱風発生機4のファン及びバーナが正常に起動したら蒸葉処理機2の回転胴運転スイッチ14と振動コンベヤ運転スイッチ15を「ON」として、回転胴21を回転させるとともに振動コンベヤ24を稼働する。
【0020】次に本発明の特徴である蒸葉タイプ切替スイッチ10により、左右の熱風発生機4のファン及びバーナの制御パターンPを選択する。例えば洗浄葉の場合には上から三段目の洗浄葉と書かれた位置に蒸葉タイプ切替スイッチ10を合わせる。すると図4、5における蒸葉処理制御装置1内の右から二列目の洗浄葉タイプ用の制御パターンP3が選択され、四つの各ボリュームのあらかじめ設定されたその蒸葉タイプを熱風処理するのに適した設定値に従って左右の熱風発生機4が制御される。なお熱風発生機4の各制御パターンPによる運転中には、熱風温度センサ7及び湿度センサ8により熱風の温度及び湿度が計測され、所定の熱風温度及び熱風湿度となるように熱風発生機4はフィードバック制御される。
【0021】また蒸葉処理を行っている際に、熱風発生機4のバーナが失火すると、失火した方の熱風発生機4の失火表示灯16が赤く点灯するとともに、警報ブザー17が鳴動する。なお警報ブザー17は、ファンやインバータの誤作動、更に回転胴21及び振動コンベヤ24の駆動モータの誤作動時にも鳴動する。
【0022】
【他の実施の形態】本発明の基本的な実施の形態は以上のようであるが、その他種々の改変が行い得る。すなわち前記実施の形態では、複数の制御パターンPを天気葉用、洗浄葉用、雨葉用及び露葉タイプ用の制御パターンP1、P2、P3、P4の四つを設けたが、例えば天気葉用と濡れた葉用の二つの制御パターンPとすることも、もちろん可能である。更にこのように摘採時の天候及び洗浄の有無により変更する他、生葉の摘採された地域や、時期(一番茶や二番茶等)などにより制御パターンPを変更するようにしてもよい。
【0023】また雨葉、天気葉等の蒸葉のタイプの判断は、基本実施の形態では、茶師の認識、判断により行うものであるが、例えば適宜の水分計測装置を用い蒸熱される前の生葉を水分計測し、水分値によって四段階等のタイプに区分して表示させ、それに基づき蒸葉タイプ切替スイッチを切り替えるようにしてもよい。また計測された水分値を基に四段階等の蒸葉のタイプを自動的に選択するようにしてもよい。
【0024】更に蒸葉タイプ切替スイッチ10は、前記基本的な実施の形態のようなロータリースイッチを用いる他、種々の形態のスイッチを適用でき、例えばそれぞれの蒸葉のタイプに対し押しボタンを設けるようにしても構わない。
【0025】また更に蒸葉のタイプを更に細かく分ける場合、例えば天気葉や雨葉のような摘採天気等に加え、摘採地域や時期等も考慮して分類する場合には、例えば液晶表示盤に「1露葉、2雨葉、3洗浄葉、4天気葉のうちのいずれであるか?」などの処理を行う蒸葉に関する質問が数件出て、それに茶師が答えていくことにより所望の制御パターンPを自動的に選択できるようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】請求項1及び3記載の蒸葉処理制御装置及び方法によれば、熱風発生機4のファンの風量と、バーナの加熱温度とを、前記蒸葉が蒸熱される前の生葉のタイプ毎に、あらかじめ適値の値に設定した組み合わせの制御パターンPを複数設けておき、蒸熱される前の生葉の状態に応じて前記複数の制御パターンPの中から一つを選択して蒸葉処理機2に熱風を供給するための適値設定を行うため、難しく面倒であった熱風発生機4のバーナの温度及びファンの風量の調整を誰にでも簡単に行えるようになる。また天気葉や雨葉の違いはあってもほぼ同様の水分値に蒸葉は乾燥されるため、粗揉工程時に確実に所定の水分値とすることができ、後の工程で製茶加工時間が長くかかったり、短くなったりすることがなく、製茶品質を落とすことがない。またラインバランスを崩さないため、製茶工場全体における製茶加工能力の向上を図ることができる。
【0027】また請求項2及び4記載の蒸葉処理制御装置及び方法によれば、前記複数の制御パターンPは、天気葉用の制御パターンP4、洗浄葉タイプ用の制御パターンP3、雨葉タイプ用の制御パターンP2及び露葉タイプ用の制御パターンP1のうちのいずれか二つ以上である。そして蒸葉は含有する水分状態によって天気葉、洗浄葉、雨葉及び露葉の四つのタイプに大別できるため、天気葉と雨葉の切り替えのように、少なくともこれらの二つ以上を切り替えることにより熱風発生機4のバーナの温度及びファンの風量の調整を簡単に行え、中揉工程や精揉工程等で製茶加工時間が大幅に長くかかったり、短くなったりすることがなくなる。また最大で四つの蒸葉のタイプから一つのタイプを選択するだけであるため、マニュアル等を読まなくとも直観的に操作方法が分かり、簡単に熱風発生機4の調整が行える。
【出願人】 【識別番号】000104375
【氏名又は名称】カワサキ機工株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月10日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】東山 喬彦
【公開番号】 特開平11−137174
【公開日】 平成11年(1999)5月25日
【出願番号】 特願平9−325480