| 【発明の名称】 |
吸血害虫忌避剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】高木 正洋
【氏名】荻野 和正
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| 【要約】 |
【課題】安全性および効果に優れた屋内空間用吸血害虫忌避剤を提供する。
【解決手段】ヌートカトン、バレンセンまたはこれらの混合物を5重量%以上含有する室内芳香剤または0.1重量%以上含有するエアゾール剤。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】ヌートカトン、バレンセンまたはこれらの混合物を有効成分として含有することを特徴とする屋内空間用吸血害虫忌避剤。 【請求項2】ヌートカトン、バレンセンまたはこれらの混合物を5重量%以上配合したことを特徴とする室内芳香剤。 【請求項3】ヌートカトン、バレンセンまたはこれらの混合物を0.1重量%以上配合したことを特徴とするエアゾール剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はヌートカトン、バレンセンまたはこれらの混合物を配合した屋内空間用吸血害虫忌避剤に関する。 【0002】 【従来の技術】夏期に発生する代表的な吸血害虫としてはアカイエカ、ヒトスジシマカ、チカイエカ等が知られており、一般家庭ではこれら害虫の吸血被害から逃れるために蚊取り線香、マット式および液体式電気蚊取りが汎用されている。これらの製剤は、燃焼あるいは加熱により有効成分を空中に揮散させて、蚊取り効果を発揮するものであるが、このような方法では就寝中も燃焼、加熱あるいは発煙をともなうことから、熱を加えないで容易に揮散する、シトラール、シトロネラールを含むテルペン系アルデヒド、リモネン、テルピネンを含むテルペン系炭化水素等の蚊取り効果のある香料組成物を利用する方法が提案されている(特開平3−285993号公報)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、蚊取り効果のある上記香料組成物を用いた製剤では、蚊取り効果および忌避効果は満足できるものではなかった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、揮発性テルペン系物質の吸血害虫に対する忌避効果を種々検討した結果、柑橘類精油中より見いだされ、飲料などのフレーバーに用いられるバレンセンおよびヌートカトンが、吸血害虫の忌避する空間を作り出し、近年の代表的な忌避剤であるジエチルトルアミド(DEET)および蚊取り効果のある香料組成物より高い忌避効果を有することを見いだし、これらの知見を基に本発明を完成した。 【0005】すなわち本発明は、ヌートカトン、バレンセンまたはこれらの混合物を有効成分として含有することを特徴とする屋内空間用吸血害虫忌避剤を提供するものである。 【0006】本発明に用いるヌートカトンおよびバレンセンは、グレープフルーツ油等の天然物より一般のテルペン類の分離・精製法に準じて得られる化合物であり、有機合成などにより得られる化合物も用いることができる。 【0007】本発明の吸血害虫忌避剤は、蚊等の吸血害虫に対する忌避空間を作り出すものであり、通常は液状、固体状、ゲル状またはガス状の担体に保持させて、室内芳香剤、エアゾール剤、シート、塗料等に製剤化されて施用される。吸血害虫忌避剤中のヌートカトン、バレンセンまたはこれらの混合物の配合量は、剤型および適用場所に応じて適宜決定し、特に制限されるわけではないが、ヌートカトン、バレンセンまたはこれらの混合物による蚊の忌避効果は気中濃度に依存し、0.4μg/cm3で効果を発現して0.7μg/cm3以上で優れた効果が得られることから、これらを気中濃度で0.4μg/cm3以上となるように製剤を調製することが望ましい。このような気中濃度を得るためには、例えば室内芳香剤の場合には5重量%以上、エアゾール剤の場合には0.1重量%以上のヌートカトン、バレンセンまたはこれらの混合物を配合することが好ましい。 【0008】また、本発明の吸血害虫忌避剤には、エンペントリン等のピレスロイド系殺虫剤、殺菌剤、防かび剤、酸化防止剤、着色料および調香のための各種香料成分等を配合することができる。 【0009】 【発明の効果】本発明にかかる吸血害虫忌避剤は、ヌートカトン、バレンセンまたはこれらの混合物を一定濃度以上で存在させることにより、容易に安全性に優れた吸血害虫が忌避する空間を作ることができる。以下に実施例および試験例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。 【0010】 【実施例】実施例1ヌートカトン1g、アルコール25gを混合して耐圧容器にとり、噴射剤275gを冷却または圧力充填し、噴射口を取り付けてエアゾール剤を得た。本エアゾールはタイマー付き自動噴霧装置に装着し、定時噴霧装置として用いることもできる。 【0011】実施例2ヌートカトン10g、アルコール80%水溶液60gおよび3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール40gを混合攪拌して液剤を得た。液剤を蓋付き密閉容器に充填し、棒状の吸液芯を蓋に差し込み液体の室内芳香剤を得た。 【0012】実施例3カラギーナン2g、ローカストビーンガム0.5g、プロピレングリコール5gに精製水80gを混合加熱して融解したものに、塩化ベンザルコニウム0.1g、インジゴカルミン0.05gおよびヌートカトン5gを加え、容器に移して冷却成型し固形の室内芳香剤を得た。 【0013】実施例4カラギーナン1.5g、塩化カリウム0.25g、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール15g、塩化ベンゼトニウム0.1g、タートラジン0.01gに精製水67.14gを混合加熱して融解したものに、硬化ヒマシ油6g、ヌートカトン10gを添加混合した後、容器に移して冷却成型し固形の室内芳香剤を得た。 【0014】試験例1ヌートカトン、バレンセンおよび対照試料をアルコールに溶解した10%溶液を調製し、直径11cmのろ紙(東洋濾紙株式会社)に0.1ml滴下する。次に図1に示すように、ヒトスジシマカメス成虫が20頭入った壁面が柔軟なプラスチック網製のケージ(30cm四方)上部に貼付する。該ケージを内容積45000cm3のビニール袋に入れ、ケージの下に金網で固定したマウスを設置して、ビニール袋の口を閉じる。その後、吸血に飛来する蚊の数およびその行動を観察する。また、対照試料として蚊取り効果が知られているテルペン系アルデヒドのシトロネラオイルおよびゼラニウムオイル、代表的な忌避剤であるDEETを各々上記と同様に0.1ml滴下したろ紙を用いて試験した。ブランクとしては、アルコールのみを滴下したろ紙を用いた。表1に5分および10分経過後に飛来した蚊の頭数を示す。 【0015】 【表1】
【0016】試験例2実施例2の室内芳香剤を連結された3個の容積0.5m3試験箱の右側試験箱に設置する。左右の試験箱に金網で固定したマウスおよび水の入ったカップを入れて、中央の試験箱に50頭のアカイエカメスを放す。その後、各箱の蚊の頭数およびその行動を観察する。また、対照試料として蚊取り効果が知られているテルペン系アルデヒドのシトロネラオイルおよびゼラニウムオイル、代表的な忌避剤であるDEETを各々実施例2と同様にして調製した室内芳香剤を用いて試験した。ブランクとしては、アルコールのみで調製した室内芳香剤を用いた。表2には1時間後および4時間後の各試験箱中の蚊の頭数、表3には各試験箱に試験開始から1時間迄に飛来した蚊ののべ頭数を示す。 【0017】 【表2】
【0018】 【表3】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002819 【氏名又は名称】大正製薬株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)11月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北川 富造
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| 【公開番号】 |
特開平11−240802 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月7日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−325392 |
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