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【発明の名称】 散撒装置
【発明者】 【氏名】熊谷 英希

【氏名】西山 和浩

【要約】 【課題】もみがら2を畑のうね19巾などの散撒巾に合わせてむらなく一様に自動的に撒くことができる画期的な散撒装置を提供すること。

【解決手段】トラクターなどの移動車1に連結して牽引され、もみがらや炭や肥料などの田畑に撒く散撒物2を収納する牽引収納体3の底部に、この散撒物2を落下排出する排出口部4を設け、この排出口部4の下部にふるい体5を配設し、このふるい体5を前記排出口部4から落下する散撒物2の落下方向と交差する方向に往復動させるふるい体振動機構6を備えた散撒装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トラクターなどの移動車に連結して牽引され、もみがらや炭や肥料などの田畑に撒く散撒物を収納する牽引収納体の底部に、この散撒物を落下排出する排出口部を設け、この排出口部の下部にふるい体を配設し、このふるい体に前記排出口部から落下する散撒物の落下方向と交差する方向に往復動させるふるい体振動機構を備えたことを特徴とする散撒装置。
【請求項2】 前記ふるい体を格子又は網板により構成し、この格子間隔又は網目間隔を前記排出口部から落下する前記散撒物が目詰まりしてふるい体上に多量に積載されない大きさとし、且つこの落下する散撒物を前記ふるい体振動機構の往復動によって一様にふるい落下する小ささとしたことを特徴とする請求項1記載の散撒装置。
【請求項3】 前記ふるい体を前記排出口部の下方に水平方向に往復移動自在に垂設し、駆動源によって回転する回転軸部に偏心部を設け、この偏心部の偏心運動によって前記ふるい体が往復運動するように前記ふるい体振動機構を構成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の散撒装置。
【請求項4】 前記ふるい体の一側部と前記偏心部とを連結体によって連結してこの偏心部の偏心運動によって前記ふるい体が往復運動するように構成し、このふるい体の反対側に前記偏心運動の少なくとも一方向への移動に対して抗する弾性体を設けて前記ふるい体振動機構を構成したことを特徴とする請求項3記載の散撒装置。
【請求項5】 前記排出口部に排出口部の開口度を調整し得る開閉機構を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の散撒装置。
【請求項6】 前記ふるい体若しくは前記排出口部の一部を遮って散撒巾を調整し得る散撒巾調整体を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の散撒装置。
【請求項7】 前記ふるい体5若しくは前記排出口部4の一部を遮って散撒巾を調整し得るシート状の散撒巾調整体11を設け、この散撒巾調整体11を巻き取る巻き取り部24を設け、この巻き取り部24を回動して散撒巾調整体11を巻き取る若しくは巻き出すことにより前記ふるい体5若しくは前記排出口部4を遮る度合いを調整して散撒巾を調整し得るように構成したことを特徴とする請求項6記載の散撒装置。
【請求項8】 前記ふるい体5若しくは前記排出口部4の一部を遮って散撒巾を調整し得るシート状の散撒巾調整体11・11を、前記移動車1の進行方向に対して左右に対向状態に設け、この散撒巾調整体11・11に夫々散撒巾調整体11・11を巻き取る巻き取り部24・24を設け、このうち少なくともいずれか一方の巻き取り部24を回動して前記ふるい体5若しくは前記排出口部4を遮る度合いを調整して散撒巾を調整し得るように構成し、この散撒巾調整体11を常に張った状態で弛まないように保持する弛み防止弾性体26を設け、この弛み防止弾性体26に抗して前記散撒巾調整体11を前記巻き取り部24に巻き取るように構成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の散撒装置。
【請求項9】 前記牽引収納体3の底部に設けた前記ふるい体5の側部であって、前記移動車1の進行方向に対する左右の側部のうち少なくとも一方側に、ふるい体5を通過しないでこのふるい体5の上に残る不純物27を排出し得る排出部28を設け、この排出部28に排出部28を開口閉塞し得る開閉板29を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の散撒装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、もみがらや炭や肥料などの散撒物を田畑に撒く散撒装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例えば、もみがらやもみがらを焼いた炭は水を多く含むことができるもので、暑いときには水分を蒸発させてその蒸発熱により土が熱くなり過ぎることを防ぎ、寒いときには水分を吸収して霜が降りることを防いだり、害虫除けとなったりするなど、田畑に様々な効能がある。
【0003】従来例えば、このような効能があるためもみがらを撒く場合、もみがらを一旦田畑の数カ所に山盛りに積み、これを作業者がスコップなどで田畑に撒いていたが、もみがら自体は軽く散撒し易いものの、非常に労力の要る厄介な作業であるうえ、むらなく一様に撒くことが困難であるという問題点があった。たとえホーキやレーキなどで均一となるようにもみがらをならそうとしてもなかなかうまくいかない。
【0004】しかも、もみがらを畑のうねに散撒する場合には、うねとうねとの間の足場が狭いため余計作業が厄介であるうえ、もみがらがうねからはみ出てしまったりして無駄が多いという問題点もあった。
【0005】本発明はこのような従来の問題点に鑑みてこれを解決するもので、全く新しい発想に基づきもみがらや炭や肥料などを畑のうね巾などの散撒巾に合わせてむらなく一様に自動的に撒くことができる画期的な散撒装置を提供するものである【0006】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0007】トラクターなどの移動車1に連結して牽引され、もみがらや炭や肥料などの田畑に撒く散撒物2を収納する牽引収納体3の底部に、この散撒物2を落下排出する排出口部4を設け、この排出口部4の下部にふるい体5を配設し、このふるい体5に前記排出口部4から落下する散撒物2の落下方向と交差する方向に往復動させるふるい体振動機構6を備えたことを特徴とする散撒装置に係るものである。
【0008】前記ふるい体5を格子又は網板により構成し、この格子間隔又は網目間隔を前記排出口部4から落下する前記散撒物2が目詰まりしてふるい体5上に多量に積載されない大きさとし、且つこの落下する散撒物2を前記ふるい体振動機構6の往復動によって一様にふるい落下する小ささとしたことを特徴とする請求項1記載の散撒装置に係るものである。
【0009】前記ふるい体5を前記排出口部4の下方に水平方向に往復移動自在に垂設し、駆動源17によって回転する回転軸部7に偏心部8を設け、この偏心部8の偏心運動によって前記ふるい体5が往復運動するように前記ふるい体振動機構6を構成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の散撒装置に係るものである。
【0010】前記ふるい体5の一側部と前記偏心部8とを連結体9によって連結してこの偏心部8の偏心運動によって前記ふるい体5が往復運動するように構成し、このふるい体5の反対側に前記偏心運動の少なくとも一方向への移動に対して抗する弾性体10を設けて前記ふるい体振動機構6を構成したことを特徴とする請求項3記載の散撒装置に係るものである。
【0011】前記排出口部4に排出口部4の開口度を調整し得る開閉機構12を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の散撒装置に係るものである。
【0012】前記ふるい体5若しくは前記排出口部4の一部を遮って散撒巾を調整し得る散撒巾調整体11を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の散撒装置に係るものである。
【0013】前記ふるい体5若しくは前記排出口部4の一部を遮って散撒巾を調整し得るシート状の散撒巾調整体11を設け、この散撒巾調整体11を巻き取る巻き取り部24を設け、この巻き取り部24を回動して散撒巾調整体11を巻き取る若しくは巻き出すことにより前記ふるい体5若しくは前記排出口部4を遮る度合いを調整して散撒巾を調整し得るように構成したことを特徴とする請求項6記載の散撒装置に係るものである。
【0014】前記ふるい体5若しくは前記排出口部4の一部を遮って散撒巾を調整し得るシート状の散撒巾調整体11・11を、前記移動車1の進行方向に対して左右に対向状態に設け、この散撒巾調整体11・11に夫々散撒巾調整体11・11を巻き取る巻き取り部24・24を設け、このうち少なくともいずれか一方の巻き取り部24を回動して前記ふるい体5若しくは前記排出口部4を遮る度合いを調整して散撒巾を調整し得るように構成し、この散撒巾調整体11を常に張った状態で弛まないように保持する弛み防止弾性体26を設け、この弛み防止弾性体26に抗して前記散撒巾調整体11を前記巻き取り部24に巻き取るように構成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の散撒装置に係るものである。
【0015】前記牽引収納体3の底部に設けた前記ふるい体5の側部であって、前記移動車1の進行方向に対する左右の側部のうち少なくとも一方側に、ふるい体5を通過しないでこのふるい体5の上に残る不純物27を排出し得る排出部28を設け、この排出部28に排出部28を開口閉塞し得る開閉板29を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の散撒装置に係るものである。
【0016】
【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0017】例えば、田畑にもみがらなどの散撒物2を撒く場合、散撒物2を収納した牽引収納体3をトラクターなどの移動車1に連結し、この牽引収納体3の底部の排出口部4を開口して移動車1を走行させる。
【0018】散撒物2は走行している牽引収納体3底部の排出口部4から少しずつ落下し、この排出口部4の下部で往復動しているふるい体5を通過して田畑にふるい落下される。
【0019】即ち、ふるい体5はふるい体振動機構6によって散撒物2の落下方向と交差する方向に往復動しているから、排出口部4より落下する散撒物2がこのふるい体5に当たり、またふるい体5に当たった散撒物2は横方向に跳ね返ったりしながら、このふるい体5を通過し、いわゆるふるい落下され、所定範囲において均等な厚みで一様に散撒物2を撒くことができることになる。
【0020】また、散撒物2の厚みは移動車1の移動速度や排出口部4の開口度合やふるい体5の振動速度など、散撒物2の落下量の調整によって調整することができることとなる。即ち、例えば移動速度を速くしたり、あるいは排出口部4の開口度合を狭くしたり、あるいはふるい体5の振動速度を速くすれば、薄く撒くことができる。しかも、前記ふるい体5のふるい体振動機構6による前記ふるい落下作用によって従来のようなならし作業を行わなくても均一に散撒物2を撒くことができる。
【0021】また、ふるい体5に設けた連結体9の反対側に弾性体10を設け、この弾性体10がふるい体5の振動による衝撃などを吸収してふるい体振動機構6によるふるい体5の往復動をスムーズにし、且つふるい体5の往復動による騒音を大幅に低減することになる。
【0022】また、牽引収納体3の底部に設けたふるい体5の側部であって、移動車1の進行方向に対する左右の側部のうち少なくとも一方側に排出部28を設ければ、この排出部28からふるい体5を通過しないでこのふるい体5の上に残ってしまう不純物27を排出でき、ふるい体5上に散撒物2や不純物27が目詰まりしてしまうのを確実に防止できる上、この排出部28から散撒物2を排出しながら移動車1を走行させれば散撒物2を素早く厚く均一に堆積できることになる。
【0023】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0024】本実施例は、牽引収納体3を収納箱状に形成して例えばもみがらなどの散撒物2を多量に収納し得るように構成し、畑のうね19とうね19との間の足場に車輪を合わせて走行できるトラクターなどの移動車1に連結して、牽引走行しながら牽引収納体3底部の排出口部4から散撒物2をうね19上に落下排出し得るように構成している。具体的には前記牽引収納体3の左右方向に、広めの畑のうね巾に間隔を合わせた開口領域を有する前記排出口部4を牽引収納体3の前後方向に複数設け、排出口部4になっていない牽引収納体3底部には斜面状の突起部13を設けている。
【0025】また、図3,図5,図6に示すように、前記各排出口部4に各排出口部4を開閉するシャッター板14を水平状態に架設配設し、このシャッター板14が、開閉機構12により一斉に作動して開口度を調整し得るように構成している。
【0026】具体的には図3に示すように、排出口部4に形を合わせた窓を設けたシャッター板14と、シャッター板操作杆15とを回動軸16を介して枢着して開閉機構12を構成し、シャッター板操作杆15を矢印方向に回動させるとシャッター板14が矢印方向に前後移動し得るように構成し、排出口部4の開口度をシャッター板操作杆15の操作により調整し得るように構成している。
【0027】従って、牽引収納体3をトラクターなどの移動車1により牽引走行し、散撒物2を落下排出させたいところで開閉機構12を作動操作してシャッター板14を移動させると、牽引収納体3底部に複数設けた各排出口部4が一斉に開口し、この開口した各排出口部4から散撒物2が落下排出される。
【0028】また、排出口部4の開口度を調整し得るように構成したから、散撒物2の落下排出量を調節することができることになる。
【0029】また、排出口部4になっていない牽引収納体3底部には斜面状の突起部13を設けたから、あまり散撒物2を牽引収納体3底部に残さずに撒き切ることが可能となり、また開閉機構12の作動操作をトラクターなどの移動車1の運転席で操作できるようにすることで、非常に効率よく均一に撒くことが簡単にでき、これまで厄介であった撒き作業が極めて簡単になし得ることになる【0030】また、本実施例では、排出口部4の下部にふるい体5を配設し、このふるい体5に前記排出口部4から落下する散撒物2の落下方向と交差する方向に往復動させるふるい体振動機構6を構成している。
【0031】具体的には、ふるい体5を畑のうね19巾に横幅を略合わせた周囲枠22付きの網板により構成し、ふるい体5の網目間隔は、前記ふるい落下作用を果たすように適正な大きさとしている。即ち、排出口部4から落下する散撒物2が目詰まりしてふるい体5上に多量に積載されない大きさとし、且つこの落下する散撒物2を前記ふるい体振動機構6の往復動によって一様にふるい落下する小ささとなるように構成している。更に説明すれば、散撒物2に対して網目間隔が小さすぎてふるい体5の網目に目詰まりしたり、網目間隔が大きすぎて散撒物2がこの網目を素通りしてふるい作用を果たさないことがないように網目間隔を適正に構成している。
【0032】尚、このふるい体5は散撒物2の大きさに対応して網目間隔の異なるふるい体5をいくつか用意しておき、必要に応じて適正な間隔となるように交換できるように構成してもよい。
【0033】また、ふるい体5は牽引収納体3の前後両側面の底部に枢着した吊下体21に枢着して水平方向に往復移動自在に垂設し、このふるい体5の一側部両端に、夫々連結体9の基端部9Aを枢着し、この連結体9の先端部にリング状のリング部9Bを設け、後述する偏心部8にこの連結体9のリング部9Bを環装して、回転する偏心部8の偏心運動によりふるい体5が垂下状態で略水平方向に往復運動するようにふるい体振動機構6を構成している。
【0034】この偏心部8は図4に示したように、駆動源17により回転する回転軸部7の所定位置に偏心部8として偏心カム8を設け、この回転軸部7が回転するとこの偏心カム8が回転し、この偏心カム8に被嵌した前記連結体9のリング部9Bが偏心カム8の外周カム面によって進退移動し、この連結体9を介してふるい体5が往復運動する。
【0035】また、本実施例では、回転軸部7を回動させる駆動源17としてトラクターなどの移動車1の回動する駆動源17を採用し、動力伝達機構18により駆動源17の回動を回転軸部7に伝達するように構成している。
【0036】また、ふるい体5に枢着した連結杆9の反対側の両端に弾性体10を配設している。
【0037】この弾性体10は、本実施例ではコイルバネを採用し、このバネの一端側をふるい体5の周囲枠22に付設し、他端側を牽引収納体3に垂設した機枠23の所定位置に付設固定して、ふるい体5が偏心カム8によって水平方向の連結体9側へ引動された場合にふるい体5を逆方向(戻り方向)に引っ張り、戻り付勢するように構成している。
【0038】従って、排出口部4から落下排出された散撒物2は排出口部4の下部に設けたふるい体5を通過してふるい落下されることになる。その際、図9に示したように、排出口部4から落下排出する散撒物2の量に多少むらがあっても、あるいは走行速度にむらがあってもふるい体5の網目をふるわれて通り抜ける散撒物2の量は略一定のままに保たれて且つふるい体5に当たった散撒物2は横方向に跳ね返ったりしながらふるい落下されるから、所定範囲において均等厚に均一に散撒物2を撒くことができる。
【0039】また、このとき、ふるい体5はふるい体振動機構6により水平方向に振動しているから、散撒物2はふるい体5の網目に詰まりにくく、前記ふるい作用が確実に発揮され、均一に散撒物2を撒くことができることになる。
【0040】また、ふるい体振動機構6を回転する偏心カム8の偏心運動により往復運動するように構成したから、極めて簡単で製作容易な構成にして確実にふるい体5を往復運動させることができることになる。
【0041】また、ふるい体5に枢着した連結体9の反対側に弾性体10を配設したから、この弾性体10がふるい体5を弾性体10側に移動する際に引っ張り、ふるい体5の往復運動をスムーズにして、且つ、ふるい体5の往復運動に伴う衝撃を吸収し、騒音を大幅に低減することになる。また、この弾性体10は二箇所に設けたからふるい体5の往復運動が片寄らずに安定する。
【0042】また、このふるい体振動機構6の駆動源17を移動車1に設ける構成としたから、牽引収納体3に重いモータなどの駆動源を載置する必要がなく、簡単な動力伝達機構18により駆動源17の回転を偏心カム8に伝達させるだけでよく、軽量化できてしかも製作容易になる。
【0043】また、ふるい体5は散撒物2の大きさに対応して網目間隔の異なるふるい体5をいくつか用意しておき、必要に応じて交換することができるように構成すれば、もみがらや炭や肥料など様々な散撒物2を撒くことができ、極めて実用性に秀れることとなる。
【0044】また、本実施例では図3,図7,図8に示すように、散撒巾調整体11として板状の散撒巾調整板11を排出口部4の下部であって牽引収納体3の移動方向の左右にそれぞれ水平状態に架設し、この2枚の散撒巾調整板11の間隔を調節して係止し、散撒巾を調整し得るように構成している。
【0045】従って、図7に示すような巾が狭いうね19に散撒物2を撒く場合には、2枚の散撒巾調整板11の間隔を狭めて散撒巾をうね19の巾に合わせ、図8に示すような巾が広いうね19に散撒物2を撒く場合には、2枚の散撒巾調整板11の間隔を広げて散撒巾をうね19の巾に合わせることができ、散撒物2を撒く必要のないうね19とうね19との間に散撒物2を撒いて無駄にすることがない。
【0046】尚、本実施例では散撒巾調整板11を排出口部4とふるい体5の間に設けたが、ふるい体5の下部に設けてもよく、また、本実施例のように2枚の散撒巾調整板11の間隔で散撒巾を調整しないで、1枚の散撒巾調整板11のみを移動調節できるようにして、この散撒巾調整板11と排出口部4の一端との間隔で散撒巾を調整するように構成してもよく、要は落下排出される散撒物2の散撒巾を調整できれば散撒巾調整板11はどの場所に設けてもよい。
【0047】また、牽引収納体3は三点リンク昇降装置20によってトラクターなどの移動車1の後方に連結する構成としており、この三点リンク昇降装置20は移動車1の運転席の操作により昇降操作できるように構成されている(この三点リンク昇降装置20は最近のトラクターには一般的に装備されているものであるため、更に詳細な説明は省略する。)。
【0048】図10,11,12は散撒巾調整体11の第2実施例を示すものである。
【0049】この散撒巾調整体11はシート状で、排出口部4の下部であって牽引収納体3の移動方向の左右にそれぞれ水平状態に架設し、この2枚の散撒巾調整体11の間隔をシート状の散撒巾調整体11を巻き取ったり,巻き出したりすることによりふるい体5を遮る度合いを調節して係止し、散撒巾を調整し得るように構成している。
【0050】また、散撒巾調整体11には左右夫々の外側縁に散撒巾調整体11を巻き取ったり,巻き出したりする巻き取り部24が設けられており、夫々の巻き取り部24同士は連鎖回動機構25により一方の巻き取り部24Aを回動すると他方の巻き取り部24Bが連鎖回動するように構成している。
【0051】また、一方の巻き取り部24Aと他方の巻き取り部24Bの巻き取り回動方向を逆向きに構成している。即ち、図10を用いて説明すると、一方の巻き取り部24Aを矢印方向に回動させて散撒巾調整体11を巻き取ると、前記連鎖回動機構25により他方の巻き取り部24Bも矢印方向に連鎖回動して散撒巾調整体11を巻き取ることとなる。
【0052】巻き取り部24Aの回動はこの巻き取り部24Aの一端部に設けた巻き取り操作機構33の回動操作により行う。
【0053】この巻き取り操作機構33は、係止凹部31が複数設けられた回動操作部34と、この係止凹部31に当接係止する係止杆32とから構成されていて、回動操作部34を一方向(本実施例では散撒巾調整体11を巻き出す方向)のみに回動しうるラチェット式の構成となっている。
【0054】また、係止杆32はバネ等の弾性体により引っ張られて係止凹部31を常に押圧しており、回動操作部34を他方向(本実施例では散撒巾調整体11を巻き戻す方向)に回動させようとするときは、この係止杆32を引動して係止凹部31から離して回動操作部34の回動を自由にして行う。
【0055】また、散撒巾調整体11の先端部には弛み防止弾性体26を配設している。
【0056】この弛み防止弾性体26は一端側を散撒巾調整体11に付設し、他端側をふるい体5の枠の所定位置に付設して散撒巾調整体11を引っ張り、この弛み防止弾性体26の引っ張り力に抗して散撒巾調整体11を巻き取り部24に巻き取るように構成している。
【0057】また、夫々の散撒巾調整体11には弛み防止杆35を当接させて巻き取り部24に添接状態に設け、この弛み防止杆35を介して散撒巾調整体11が弛み防止弾性体26によって引っ張られることにより、散撒巾調整体11が常に張った状態で弛まないように構成している。
【0058】従って、第2実施例はシート状の散撒巾調整体11を巻き取り部24に巻き取ったり,巻き出したりして散撒巾を調節する構成としたから、巻き取り部24を回動するだけで前述の板状の散撒巾調整板11を用いた場合に比べ極めて簡単にうね19の巾に合わせて散撒巾の調節ができることとなる。
【0059】即ち、板状の散撒巾調整板11を用いた場合ではこの散撒巾調整板11を手で一々押したり引いたりして散撒巾を調節しなければならず、しかも運転中の振動で散撒巾調整板11が位置ずれしないように一々ボルトなどで固定しなければならないため、煩わしく且つ微調整が難しく、更に、一種類の散撒巾調整板11で調節できる範囲が狭いため、広い範囲の調整をする必要がある場合には長さの異なる散撒巾調整板11を用意しておかなければならないのに比べ、第2実施例のシート状の散撒巾調整体11は巻き取り部24を回動するだけで散撒巾を調節でき、不要な散撒巾調整板11は巻き取り部24に巻き取ることができるから調節範囲が広く、どの範囲においてもスムーズに調節できて且つ微調整が容易である。
【0060】また、第2実施例では左右一対の散撒巾調整板11を連鎖回動機構25により連動させて巻き取り若しくは巻き出しし得る構成としたから、一方の散撒巾調整体11の巻き取り部24を回動操作するだけで極めて簡単且つスムーズに散撒巾調整できることとなる。
【0061】また、散撒巾調整板11は弛み防止弾性体26により常に引っ張られているから巻き取り部24から散撒巾調整板11を巻き出して散撒巾を狭める場合に散撒巾調整板11が弛んでしまうことなくスムーズに散撒巾調整できることとなる。
【0062】また、巻き取り部24を回動操作するラチェット式の巻き取り操作機構33を設けたから、所定の散撒巾に調節すれば運転中の振動等により勝手に散撒巾調整体11の位置がずれてしまったりして散撒巾が変わってしまうことがなく、極めて実用性に秀れることとなる。
【0063】図11,12,13は牽引収納体3の底部にふるい体5を通過しないでこのふるい体5の上に残る不純物27を排出する排出部28を設けた第3実施例を示すものである。
【0064】排出部28は図12に示すように、牽引収納体3の底部に設けたふるい体5の側部であって、移動車1の進行方向に対する左右の側部のうちの一方に開口状態に設けられている。
【0065】また、図中符号29は開閉板で、前記排出部28を配したふるい体5の周囲枠22に枢着されており、この開閉板29を回動して排出部28を開口閉塞し得るように構成している。
【0066】従って、第3実施例は排出部28を設けたから、この排出部28からふるい体5を通過しないでこのふるい体5の上に残ってしまう不純物27を排出でき、ふるい体5上に散撒物2や不純物27が目詰まりしてしまうのを確実に防止できる上、この排出部28から散撒物2を落下排出しながら移動車1を走行させれば暗渠30などに散撒物2を素早く厚く均一に堆積できることとなる。
【0067】尚、暗渠30などに散撒物2を堆積させる場合は、図示していないが散撒巾調整体11を完全に閉じて散撒物2が散撒巾調整体11上に沿って排出部28に流れるようにし、且つ、図13に示したように移動車1の三点リンク昇降装置20によって牽引収納体3を傾けながら移動車1を走行させると散撒物2が良好に落下排出される。この場合、三点リンク昇降装置20は個々に昇降調節できることが望ましい。
【0068】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、ふるい体とふるい体振動機構のふるい作用により、もみがらや炭や肥料などの散撒物を極めて均一に拡散させて均等な厚さに撒くことができ、移動車の走行速度の調整によって散撒量や散撒物の厚さを容易に調整することができる実用性に秀れた散撒装置となる。
【0069】また、請求項2記載の発明においては、ふるい体の格子又は網目に散撒物が目詰まりしたりせずに、確実にふるい作用を発揮する極めて実用性に秀れた散撒装置となる。
【0070】また、請求項3記載の発明においては、前記ふるい体振動機構を容易に実現することができる一層実用性に秀れた散撒装置となる。
【0071】また、請求項4記載の発明においては、ふるい体が振動する際に生じる衝撃を弾性体が吸収してふるい体の往復動をスムーズにし、且つふるい体の往復動に伴う騒音を大幅に低減する極めて実用性に秀れたもみがら散撒装置となる。
【0072】また、請求項5記載の発明においては、開閉機構を作動させて排出口部の開閉や開口度を調整でき、移動車の走行速度の調整に加えて開口度の調整によっても散撒量や散撒物の厚さを容易に調整しながら散撒物を極めて均一に撒くことができる極めて実用性に秀れた散撒装置となる。
【0073】また、請求項6記載の発明においては、散撒巾調整体により散撒巾を畑のうね巾に合わせて調整し、散撒物をうねからはみ出させたりしてて無駄にすることがない。
【0074】また、請求項7記載の発明においては、シート状の散撒巾調整体を巻き取り若しくは巻き出しすることにより散撒巾の調節をスムーズに行え、しかも散撒巾調整体をコンパクトに巻き取ることができるから邪魔にならず、散撒巾を広い範囲に調節可能となる。
【0075】また、請求項8記載の発明においては、簡単に左右の散撒巾調整体を連動させて巻き取り若しくは巻き出しすることにより散撒巾の調節をスムーズに行え、しかも、微調整も容易で散撒巾を所定の巾に合わせて簡単に調節できて係止され、振動等により勝手に散撒巾調整体がずれてしまったり、また、弛み防止弾性体により散撒巾調整体が常に張った状態に保持されて勝手に散撒巾が変わってしまうことがなく、極めて実用性に秀れた散撒装置となる。
【0076】また、請求項9記載の発明においては、排出部からふるい体を通過しないでこのふるい体の上に残ってしまう不純物を排出でき、ふるい体上に散撒物や不純物が目詰まりしてしまうのを確実に防止できる上、この排出部から散撒物を排出しながら移動車を走行させれば散撒物を素早く厚く均一に堆積できる極めて実用性に秀れた散撒装置となる。
【出願人】 【識別番号】594187976
【氏名又は名称】株式会社熊谷農機
【出願日】 平成10年(1998)7月31日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛 (外1名)
【公開番号】 特開平11−341941
【公開日】 平成11年(1999)12月14日
【出願番号】 特願平10−218215