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【発明の名称】 障害物構築装置
【発明者】 【氏名】太田成一

【要約】 【課題】コンパクトで運搬自在であり、更に地中に簡単に埋め込めて、敷設できると共にその撤収も極めて容易に出来て、有害動物の進入を確実に防止できるようにする。

【解決手段】放射状に、垂直方向に開閉する複数個の剣を、軸に摺動自在に複数段組にして取付けるそのうち、上段部の剣は、下に向かって開閉し、一方、最下段の剣は上に向かって、開閉するように構成した。このため、装置自体が、非常に、コンパクトに形成され、運搬が容易であり、又、最下段の剣が上に向かって開くことから、この剣が開いた状態では、地面に近く低く敷設出来るので、背の低い有害動物の進入を確実に防止できる。更に、上段部の剣は、飛び越えようとする動物を確実に阻止する。更に、軸の上端は、工具で回転する係合部を備え、一方、下端は、地中に挿入し易いように、ねじ部に形成したので、敷設が極めて容易である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 放射状に、垂直方向に開閉する複数個の剣を、軸に、摺動自在に複数段組にして取付け、そのうち上段部の剣は、下に向かって開閉し、一方、最下段の剣は、上に向かって、開閉するように構成したことを特徴とする障害物構築装置。
【請求項2】 軸の上端は、工具で回転する係合部を備え、一方、下端は、地中に挿入し易いように、ねじ部に形成したことを特徴とする請求項1記載の障害物構築装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重要施設が配備された特定地域に、猪、野犬等が進入して、施設を損壊させる恐れのある場合、有害動物の進入を防止するための障害物構築装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】重要施設が配備された特定地域に、猪、野犬等の有害動物が進入すると、施設が損壊させられて多大の損害を被る場合がある。従来、これらの地域に、有害動物の進入を防止するために、有刺鉄線を敷設することがおこなわれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来の有刺鉄線を敷設する場合、先ず、有刺鉄線を巻き付けるための杭打ち作業が必要で、敷設に多くの人手と時間がかかり、又、針がねの剛性と有刺のため、衣服を破ったり、怪我をし易く、取り扱いが、甚だやっかいであった。 加えて、運搬がし難く、又、その撤収する場合も種々の問題があった。そこで、本発明は、上述の弊害を解消しコンパクトで運搬自在であり、更に地中に簡単に埋め込めて、敷設できると共にその撤収も極めて容易に出来て、有害動物の進入を確実に防止できる障害物構築装置を提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】放射状に、垂直方向に開閉する複数個の剣を、軸に摺動自在に複数段組にして取付けるそのうち、上段部の剣は、下に向かって開閉し、一方、最下段の剣は上に向かって、開閉するように構成した。このため、装置自体が、非常に、コンパクトに形成され、運搬が容易であり、又、最下段の剣が上に向かって開くことから、この剣が開いた状態では、地面に近く低く敷設出来るので、背の低い有害動物の進入を確実に防止できる。更に、上段部の剣は、飛び越えようとする動物を確実に阻止する。更に、軸の上端は、工具で回転する係合部を備え、一方、下端は、地中に挿入し易いように、ねじ部に形成したので、敷設が極めて容易である。
【0005】
【実施の形態】本発明を図面に基づいて、説明すると、図2、図4、図6、図9において、本発明装置は、 放射状に、垂直方向に開閉する複数個の剣を、軸に摺動自在に複数段組にして取付けて構成されている。即ち、軸としてのベースチューブ1は、円筒状の中空管より成り、このベースチューブ1の上端部に、スライドロッド受け2が固定され、一方、このベースチューブ1の胴体部の上と下には、それぞれ窓1a、1bが設けられ、更に、下端部にボトムキャップ4が螺合されている。前記スライドロッド受け2は、頭部に、キヤップ3が固着され、一方、胴体部側面に、ストッパーピン20を挿入する穴2a、及びピン穴2cが穿設されている。 前記キヤップ3は、その上部3aは、円錐状に形成され、一方、下端3bは、工具で回転する係合部となる六角ナット状に形成され、更に、安全ピンを挿入するピン穴3cが上部に穿設されている。前記ボトムキャップ4は、外形は、地中に挿入し易いように螺旋状にねじ部に形成され、一方、内部は、頭部より穴4aが穿設されている。
【0006】スライドロッド5は上端部に穴5a、又、中間部に、溝5b、フランジ部5c、フランジ部5dが設けられていて、更に、下端部に、スプリング40が装着される長さを有していて、前記ベースチューブ1の中に挿入されて、前記上下スライドロッド受け2と前記ボトムキャップ4の穴4aの中で、上下に移動するように構成されている。剣受体6は、前記ベースチューブ1の上端部近く外周面に固定されている。放射状に、垂直方向に開閉する剣7は、その先端が有害動物の阻止を司るもので、剣受体6に回転自在に、複数段組にして取付けられている。即ち、平面的に見た図3は、剣7が、放射状に6枚開く場合の例を示し、そして、垂直方向から見た図2は、放射状に開閉する剣7が、上下2段に、取り付けられた場合の例を示し、又、図10は、放射状に開閉する剣7が、上下4段に、取り付けられた場合の例を示すものである。
【0007】剣7が、垂直方向に放射状に開閉する機構を詳述すると、先ず、上段部の剣7Aは、下に向かって開閉するが、、図4、図5、において、この剣7Aの根幹部が、ピン8によって、前記剣受体6に回動自在に軸支されていて、一方、中間部が、リンク機構を介し、ピン11によって摺動体12に連結されている。即ち、リンク10は、その一端が、ピン9により剣7に回動自在に緩着され、一方、その他端は、摺動体12にピン11により回動自在に緩着されている。摺動体12は、ベースチューブ1の外周面に、上下方向に摺動自在に緩着されていると共にこの摺動体12は、下部には、周面に溝12aが設けられている。スタッド13は、スライドロッド5のフランジ部5cに設けられた穴5c1に螺合されていて、その先端部が、ベースチューブ1の窓1aから突出していて、更に、この先端部が、前記摺動体12の溝12aに、はまり込んでいる。この結果、スライドロッド5がベースチューブ1内を上下に移動すると、フランジ5c及びスタッド13を介し摺動体12が、ベースチューブ1の外周面の上下方向に摺動し、この動作により剣7が、放射状に開閉するように構成されている。
【0008】次に、最下段部に取り付けられた剣7Nについて詳述すると、この剣7Nは、上に向かって開閉するが、図7、図9において、この剣7Nは、その一端が第N摺動体15に、ピン8により回動自在に緩着されていて、一方、中間部がリンク機構を介し支持体14に、ピン11によって連結されている。即ち、リンク10は、一端がピン9により剣7Nに回動自在に緩着され、一方、その他端は、支持体14に、ピン11によって、回動自在に支持されている。 支持体14は、ベースチューブ1の外周面に固定されている。 第N摺動体15は、ベースチューブ1の外周面に上下方向に摺動自在に緩着されていると共にこの摺動体15は、下部には、周面に溝15aが設けられている。スタッド13は、スライドロッド5のフランジ部5dに設けられた穴5d1に螺合されていて、その先端部が、ベースチューブ1の窓1bから突出していて、更に、この先端部が、前記摺動体15の溝15aに、はまり込んでいる。 この結果、スライドロッド5がベースチューブ1内を上下に移動すると、フランジ5d及びスタッド13を介し摺動体15が、ベースチューブ1の外周面の上下方向に摺動し、この動作により剣7Nが、上に向かって放射状に開閉するように構成されている。
【0009】図8は、上段部の剣7Aが開いたときの状態を示すもので、ストッパーピン20は、剣7が開いた状態を保持するための機能を有するものである。即ち、ストッパーピン20は、その一端(右端)が、スプリング21の押圧力によって、スライドロッド5の溝5bに係合し、このストッパーピン20の中間部は、段付きに形成され、この段付き部にコイルスプリング21が装着され、更に、他端(左端)には、ノブ22が螺合されるねじ部を備えている。ノブ22は、ストッパーピン20に螺合されていて、ストッパーピン20を、スライドロッド5の溝5bから分離するために、人手で操作し易いように突出している。キャップ23は、スプリング21の受けを司るもので、ベースチューブ1に螺合されている。このキャップ23の空隙23aは、ストッパーピン20が左右に動作し易いための逃げ空間である。
【0010】本発明は、上述のように構成されたもので、次に、この装置を目的地に敷設する場合を説明すると、先ず、図9に示すように、剣7を閉じた状態で、本装置を地面に垂直方向に立てる。 そして、人手で、六角スパナ等の工具で、ベースチューブ1の頭部に固定したキャップ3の六角ナット部3bを回すと、ベースチューブ1の下端部のボトムキヤップ4が地面の中にねじこまれる。この状態で、スライドロッド5に係合していた安全ピン30を外す。 すると、スライドロッド5の下部に装着されたスプリング40の力で、スライドロッド5は、ベースチューブ1の中を上方向に移動し、スライドロッド5の溝5bにストッパーピン20が、図4及び図8に示すように、はまり込む。このスライドロッド5が上方に移動すると、ベースチューブ1の外周面の上段部に取り付けられた剣7は、剣受体6が、ベースチューブ1の外周面に固定され、一方、摺動体12が、ベースチューブ1の外周面に摺動自在に緩着されているところから、先ず、スライドロッド5のフランジ部5cに、取付られたスタツド13が、第1摺動体12を押圧して、該摺動体12が上方に移動して、剣7が、傘が開くように、図9の状態から、図2、図4に示すように下に向かって開く。
【0011】一方、この時、最下段の剣7Nの場合、スタツド13が第N摺動体15を押圧して、剣7が図9に示す状態から、図2、図7に示すように、上にむかって開く。即ち、図7において 、剣支持体14が、ベースチューブ1の外周面に固定されていて、一方、第N摺動体15が、ベースチューブ1の外周面に摺動自在に緩着されているところから、スライドロッド5が移動すると、スライドロッド5のフランジ部5dに、取付られたスタツド13が、第N摺動体15を押圧して、剣7が、傘が開くように、図9の状態から、図2、図7に示すように上に向かって開く。
【0012】こうして、複数個の本発明装置を、順次、第1図に示すように、地面に敷設する。敷設の方法は、本発明装置を千鳥状に配設したり、放射状に開く剣7の垂直方向の上下段の個数が異なるものを適宜混ぜて、配設する。 重要施設が配備された特定地域を、本発明装置によって、取り囲めれば、猪、野犬等の施設を損壊させる恐れのある有害動物は、本装置の剣7によって進入が阻止される。特に、背丈の低い動物は、下段部の剣で進入が阻止され、一方飛び越えようとする動物は、上段部の剣で阻止される。
【0013】敷設した、本発明装置を、目的地から撤収する場合、敷設した時と、ほぼ逆の操作によれば良い。即ち、先ず、ストッパーピンを、スライドロッド5の溝5bから外す。 同時に、スライドロッド5を頭部から押圧する。ベースチューブ1の中で、スライドロッド5の降下運動に伴なって、剣7は、傘が閉じるように、上段部の剣7は、下に向かって閉じ、一方最下段の剣は、上に向かって閉じ、図2の状態から、図9の状態となる。この状態で、スライドロッド5の頭部に設けた穴5aに安全ピン30がはまり込み、この結果、剣7が閉じた状態で保持される。 然る後、人手で、六角スパナ等の工具で、ベースチューブ1の頭部のキャップ3の六角ナット部3bを回すと、ベースチューブ1のボトムキヤップ4が、地面の中から、掘り出されて、撤収可能となる。
【0014】
【発明の効果】本発明は、上述のように、放射状に、垂直方向に開閉する複数個の剣を、軸に、摺動自在に複数段組にして取付け、そのうち上部段の剣は、下に向かって開き、一方、最下段の剣を上に向かって、開閉するように構成したので従来の装置に比較してコンパクトに形成できて、運搬が極めて容易であると共に地中に簡単に埋め込めて敷設でき更に、撤収も極めて容易であり、加えて、最下段の剣が上に向かって開くことから、この剣が開いた状態では、地面に近く低く敷設出来るので、背の低い有害動物の進入を確実に防止でき又、更に、上段部の剣は、飛び越えようとする動物を確実に阻止する等の効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000147774
【氏名又は名称】株式会社石川製作所
【出願日】 平成10年(1998)4月3日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−285344
【公開日】 平成11年(1999)10月19日
【出願番号】 特願平10−108558