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【発明の名称】 鳥獣害防除用フェンス
【発明者】 【氏名】中川 滋夫

【要約】 【課題】鳥獣の進入を防止する為のフェンスを、簡便に設置可能とする。

【解決手段】ポール1の外周に圧縮バネ2を巻き付けるか、またはリング体を取り付け、複数のポール間で、バネまたはリング体とフェンス材を係着することによりフェンス面を構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ポールの外周に巻き付けられた圧縮バネに、フックを介して紐材又は、網材を取り付けることにより、複数のポールの間にフェンス面を形成することを特徴とした鳥獣害防除用フェンス。
【請求項2】ポールの外周で、しゅう動可能に取り付けられた複数のリング体に対して、直接またはフック材を介して紐材または網材を取り付けることにより複数のポール間にフェンス面を形成することを特徴とした鳥獣害防除用フェンス。
【請求項3】ポールに形成されたレール部分をしゅう動するスライダー体に対して、直接またはフック材を介して、紐材または網材を取り付けることにより複数のポール間にフェンス面を形成することを特徴とした鳥獣害防除用フェンス。
【請求項4】ポールに外装された圧縮バネまたはリング体もしくはスライダーの少なくとも片側端部に、ポールに対してスライド可能な保持具部分が形成され、保持具にはしゅう動を固定するストッパーか又は、スライド時に摩擦抵抗を発生させる摩擦片が設けられていることを特徴とした請求項1及び2及び3記載の鳥獣害防除用フェンス。
【請求項5】ポールに外装された圧縮バネまたはリング体もしくはスライダーの少なくとも片側端部に形成された、ポールに対してスライド可能な保持具に、ポールからせり出したアーム部分を形成し、アーム部分に網材又は紐材が固定されたことを特徴とする請求項1及び2及び3及び4記載の鳥獣害防除用フェンス。
【請求項6】ポール部分が伸縮式の突っ張り型固定棒であり、ポールの下端を建物床面又は手すり部分に位置させ、上端を天井面または梁に位置させてポールを固定することを特徴とした請求項1及び2及び3及び4及び5記載の鳥獣害防除用フェンス。
【請求項7】ポールに、物干し竿を引っ掛けるフック部分を形成したことを特徴とする請求項1及び2及び3及び4及び5及び6記載の鳥獣害防除用フェンス。
【請求項8】ポール間に張り渡される紐材または網材が、伸縮性を有するゴムまたは、クレープされた繊維であることを特徴とした請求項1及び2及び3及び4及び5及び6及び7記載の鳥獣害防除用フェンス。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鳥獣類の進入を阻止するためのフェンスであり、特にマンション、アパートのベランダ部分や、建築物の踊り場等、開口部分に進入するのを防ぐ際に効果的なフェンスである。
【0002】
【従来の技術】ベランダの左右両側または、上下の壁面にフックを取り付け、ナイロンコードまたはピアノ線を張り渡してフェンス面を形成するという方法がある。また、別の方法としては、ベランダ前面を覆うことのできる網を用いて、これをフック等によりベランダ壁面に取り付ける場合もある。
【0003】更に、鳥害がマンション全体に及ぶ場合には、建物の特定面全体を網で覆ってしまうという方法もある。
【0004】ネットを用いない方法としては、目玉模様を利用した防鳥具や、磁石を用いた防鳥具が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】目玉模様や磁石による防鳥具は、安価で取付けも楽であるが、確実な効果が期待できない。一方ベランダをネットやコードで覆ってしまう方法では、取付けが困難かつ危険であり、フック係着具を建物に固定する際、建物に傷を残してしまう。
【0006】伸縮ポールを利用してベランダにネット面を形成する方法も考案されているが、ベランダのサイズに合わせて事前にフェンス部分を形成しておく必要があるので汎用性がなく、また、手すりに布団を掛けて干せないという大きな問題が残る。
【0007】本発明の防鳥用フェンスは、簡単且つ安全に設置が可能で、建物に傷を残を残さない。大きさの異なるベランダにも対応が可能なので、転居した場合にも再度利用することが可能であり、また、フェンス面の開閉を容易に行えるので、布団を干すことも出来る防鳥用フェンスに関するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】ポールの外周に圧縮バネを巻き付け、このバネにフックを介して紐材または網材を取り付けることにより、複数のポールの間にフェンス面を形成する。
【0009】または、ポールの外周に、しゅう動可能なリング体を取り付け、紐材または網材をリング体に接続するか、或いは、フック材を介してこれらを接続することで複数のポール間にフェンス面を形成する。
【0010】紐材または網材は、伸縮性を有する材質で作られていてもよく、圧縮バネの一端は、ポールに対してスライド可能であってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】フェンス材と、フェンスを支持するポールが、バネ材を介して接続されることで、ポール部分に特別なフックを形成する必要がなくなり、更にポールに沿ってバネを伸縮させることで、フェンス材による遮蔽面が無理なく開閉する。フェンス材をゴム紐とした場合、ポールの間隔を、ある程度自由に設定でき、ポールの間隔が変化する場合にも対応が可能となる。ポールの設置場所及び設置方法については、特にこれを限定するものではない。
【0012】フェンス材と、フェンスを支持するポールが、リング体を介して接続される場合も、端部のリング体をポールに沿ってしゅう動させることで、隣接するリング体が次々に移動していき、フェンス材による遮蔽面を無理なく開閉させることができる。
【0013】
【実施例】次に本発明の具体的実施例を図面にもとずき説明する。
【0014】図1は、伸縮固定ポール1に外装された圧縮バネ2の側方向より、フック3を引っ掛けたものであり、フック3には紐材4が取り付けられている。圧縮バネは、上端及び下端がポールに対して固定されている。
【0015】伸縮固定ポールは、上下のプレート部分6を、それぞれ天井面と床面又は手すり部分に密着させ、ポール長固定リング8を締め付けた後、ジャッキボルト7を回転させることで所望の位置にしっかりと固定できる。
【0016】2本のポールに巻き付けられた圧縮バネの間にフックを介して張り渡された紐材4は、フェンス面を形成し、鳥類の進入を物理的に阻む。本例では、フックと圧縮バネの係着箇所を選択することで、ネットの隙間を任意に設定できる。
【0017】図2は、フェンス面となる紐材4の代わりに網材5を用いた例である。網材5の横幅がポールの間隔よりも広い場合、本例のように網の途中の部分をフックに引っ掛けることで、網のテンションを保つことが出来る。なお、網は、菱目のものより本図のような井桁の方が適している。
【0018】図3は、紐材4を、弾力性を有するゴム状の材質で形成した例である。フェンス材に伸縮性がない場合、ポールを固定する間隔をフェンス材に設けられたフックの間隔にピッタリと合わさなければ、フェンス材が弛んだり、或いはフック部分が届かずに張り渡すことが出来ないと言う問題が生じる。また、上下の紐材の長さに弱冠の誤差が有る場合、弛んだ紐と、張った紐が混在してしまう。
【0019】又、ぴったりの長さに張り渡された紐材に、何らかの応力がかかった場合、紐材が切断したり、フックの部分やバネ材の部分が破損するということも考えられる。
【0020】フェンス面をゴム材にすると、ポールの間隔に合わせてフェンス面が伸縮するため、ポールを固定する際の間隔が大雑把で良くなり、設置作業が容易に行える。また、フェンス面に応力がかかった場合、フェンス自体が柔軟に変形するため、損傷の恐れが少ない。
【0021】従来、フェンスを形成する紐材の端部にバネを取り付けて伸縮性をもたせたものがあるが、素材をゴムにすることで、伸縮の範囲が大幅に広がると同時に、もし破断した場合でも周囲に危険を及ぼしにくい。
【0022】また、シンプルな構成となるので、安価に製造でき、更に万が一鳥がフェンス面に突っ込んだ場合、フェンス面がゴム材であると衝撃を与えにくく、鳥を傷つけてしまう恐れが少なくなる。尚、網材5の材質を同様に伸縮性の高い素材とすることも可能である。
【0023】図4は、伸縮固定ポール1に外装された圧縮バネ2の上端をポールに対して固定しておき、下端を保持具9に係着して、保持具9はポールに対して上下にスライド可能に構成した例である。
【0024】図1の場合と同様、伸縮固定ポールは、上下のプレート部分6をそれぞれ天井面と床面に密着させ、ポール長固定リング8を締め付けた後、ジャッキボルト7を回転させることで所望の位置にしっかりと固定できる。
【0025】従来、フェンス面に開口部を形成したい場合、フェンス材のフック部分を取り外すか、フェンス材を切断するしか方法がなかった。この為、取り外しや復帰作業に多大の時間と労力を要するため、一度張ったフェンスは、そのままの状態で永続して使用する他なかった。
【0026】本例では、保持具9を上下させると、圧縮バネが追従して、圧縮バネに接続されているフェンス面が均一に移動するので、フェンス面に開口部分を形成することが可能となる。
【0027】図5は、図4に示した防除フェンスをベランダに設置した状況を示した例である。手すり部分に布団を干す場合、保持リング9を上にスライドさせることで、前述のようにフェンス面である紐材4を全体的に上にずらすことが可能で、布団のあげおろし作業がスムーズに行える。
【0028】図6は、ベランダの柵の部分11とポール1を接続金具10を介して連結固定した例である。本例でポールは、湾曲した形状になっており、テラス状のベランダに適応するように構成されている。
【0029】図7と図8は、フェンス材と圧縮バネを接続するためのフックの一例を示したものである。
【0030】図7は、フックの部分でフェンス材が容易に滑るように形成されており、紐材を両ポールの間で折り返しながら取り付けていった後、ポールを所定の位置に設置し、紐材の一端を固定した状態でもう一端にテンションを加えていくとフェンス面全体が均一な張力となる。
【0031】図8は、フック3にフェンス材をしっかりと挟み込んでいくものである。本例では、紐状のフェンス材が切断してしまった場合でも、フェンス面全体が緩んでしまう恐れがない。
【0032】図9は、紐状のフェンス材に、図8に示したフック3を事前に取り付けておいた例である。フェンス材に伸縮性がある場合、フックの間隔を何種類か用意しておくと、殆どのベランダの幅にぴったりと対応できる。
【0033】図10は、フック部分の両フック間にスプリング12を形成した例である。
【0034】図11は、フック部分の両フック間を伸縮性に富む弾性材13で形成した例である。フック部分に伸縮性があると、フェンス材自体に伸縮性がない場合でも、図3で示した特徴を若干もたせることができる。
【0035】図12は、ポールを3本使ってフェンス面を形成した例である。本例では、両端のポールにフェンス材を引っ掛けた後に中間のポールに、フェンス材の中間部分をフックを介して引っ掛ける方法と、中間のポールから両端のポールに対して、左右別々にフェンス材を引っ掛けていく方法がある。
【0036】図13は、ポール1の形状を変えた例であり、干された洗濯物がベランダの手すり11付近よりも外側にはみ出した場合でも、フェンス面が洗濯物に当たりにくい形状となっている。
【0037】図14は、図13と同様の機能を持つポールを示しているが、本例では、メインポール1にサブポール14を回動可能に取り付けてある。サブポール14を外側に回転させると、メインポール間に張り渡された伸縮性のあるフェンス材は、サブポールの側面にに押されて外側に張り出されていく。
【0038】図15は、ポール1に取り付けたサブポール14に、物干し竿を引っ掛けるフック部分15を形成した例である。ベランダに後付けするタイプの物干し竿受け台用ポールが多く市販されているが、この機能を併せ持つことで、ベランダに設置するポールの本数を削減でき、ベランダのスペースを有効に利用できる。サブポール14取り付け用アームの上端面全体を、ポール上端部のプレート6として形成することも可能であり、接触面積が増すので、ポールの固定強度が高まる。ポール上端部プレート6の折り返し部分16は、ベランダ天井面の角に当てがい、更に固定強度を増した例である。
【0039】図16も、ポール1に物干し竿を引っ掛けるフック部分を形成した例であり、メインポール1に取り付けられたサブポール14間で、フェンス材が張り渡される。物干し竿は、メインポール1に近い位置で支持することができるので安定性が高まる。サブポール14は、図14の例と同様、メインポールに対して回動可能に取り付けておいてもよい。本例では、サブポールとベランダ外面との隙間を閉ざすために、サブポールのアーム部分にフェンス材を取り付けた例を示している。
【0040】図17は、ポール1の外周にリング体17を取り付けた例であり、リング体の内径は、ポールの直径よりもやや大きく、ポール上を自由にしゅう動することができる。本例では、密着バネ部分を有するフック材3を介して、リング体と網材を取り付けており、片側のポールのリング体を持ち上げたとき、網材を形成する横糸が斜めになることで、ポール間が引き寄せられる現象を緩和させることができる。又、本例のリング体の片側端部に位置するものは、保持具9として形成されており、ポール上の任意の位置で固定可能な様に、ポールに対して適度な摩擦力を有しながら取り付けられている。
【0041】図18は、ポール1の外周に取り付けたリング体17にフック部分3が形成されている例を示している。本例のリング体は、リングの中心から異なる位置に複数のフック部分が形成されており、フェンス材の張力が変化したとき等、使用するフックの位置を変えることで、適切な張力を維持させることができる。
【0042】図19は、断面が四角形のポール1にリング体17を取り付けた例である。リング体の穴も略四角形となっていることで、リングがポール上で回転するのを防止しており、リング体のフック部分が一方向を向いていることで、フェンス材をフックに取り付ける作業が容易になる。
【0043】図20は、ポール1にレール部分18が形成され、レール部分をスライダー19がしゅう動するように構成した例である。スライダーにはフック部分が形成されており、フェンス材を直接取り付けることができる。
【0044】図21は、保持具9にアーム部分20を形成した例である。アームの先端部分をベランダの手すりより外側に位置させて、同部分にフェンス材を固定しておくことで、手すりの上部にもフェンス面を形成することが可能となり、害鳥獣が手すりに止まるのを防ぐことが可能となる。
【0045】図22は、アーム20にフエンス材を取り付けるための係止部分を2箇所設けた例である。フェンス面を下向きに折り返すことで、手すりとフェンスとの隙間から、害鳥獣が侵入するのを防止するとともに、手すりの下側に隙間が開いている場合、同隙間部分を塞ぐ効果も有している。
【0046】
【発明の効果】 本発明は、ベランダ等に飛来する鳥類による被害を防止するのに有効なフェンスであり、フェンス面により鳥類の進入を物理的に防ぐため、効果が確実であり、また鳥類以外にも例えば猫や猿等の進入を防ぐことも出来る。
【0047】害鳥獣の進入を防ぐ以外にも、ベランダを進入経路とする窃盗を防止する目的で設置する場合や、室内で飼っているペットがベランダより外に逃げ出すのを防ぐ目的にも効果的である。
【0048】ベランダでのガーデニング用品として、フェンス面に植物を這わせるような使用方法も考えられる。
【0049】本発明のフェンスは、従来のフェンスやネットに比べて、建物への設置が格段に容易であり、取り付けの際建物へ傷等を付けることもない。ベランダの手すりで布団を干すことも可能である。
【0050】転居の際には容易に取り外せ、フェンス面の横幅を伸縮させることも可能であるため、転居先のベランダで再度利用することも可能である。更に、特別な設置工事を行う必要がないため、専門の施工者が必要な従来の方法に比べて大幅なコストダウンが可能となる。
【0051】ポール部分は、物干し竿を固定する竿受け台として利用することも可能であり、ベランダのスペースを有効に活用することが出来る。本発明のフェンスは、ポールを固定できる場所であればどこにでも設置が可能であり、特に設置場所について限定するものではない。
【出願人】 【識別番号】391024722
【氏名又は名称】タイガー株式会社
【出願日】 平成10年(1998)10月30日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−239443
【公開日】 平成11年(1999)9月7日
【出願番号】 特願平10−347736