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【発明の名称】 ゴキブリ捕獲器
【発明者】 【氏名】橋本 道明

【氏名】松下 真弓

【要約】 【課題】捕獲後のゴキブリによる不快感を軽減し、しかも粘着部の塗残し部分を迅速にチェックできるゴキブリ捕獲器を提供する。

【解決手段】少なくとも底部3を備えた捕獲器本体1からなり、当該底部3の上面に粘着部2を有するゴキブリ捕獲器であって、前記粘着部2において、捕獲器本体1の底部の上面に模様9が付され、さらに当該上面に透明または半透明の粘着剤層10が形成されてなるゴキブリ捕獲器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも底部を備えた捕獲器本体からなり、当該底部の上面に粘着部を有するゴキブリ捕獲器であって、前記粘着部において、捕獲器本体の底部の上面に模様が付され、さらに当該上面に透明または半透明の粘着剤層が形成されてなるゴキブリ捕獲器。
【請求項2】 前記模様が複数本の線からなる請求項1記載のゴキブリ捕獲器。
【請求項3】 前記模様が色の濃淡を有する模様である請求項1または2記載のゴキブリ捕獲器。
【請求項4】 前記模様が前記捕獲器本体の底部上面において、前記粘着剤層が塗布される領域の外周縁付近に沿うループ状の部分を有してなる請求項1、2または3記載のゴキブリ捕獲器。
【請求項5】 前記模様が前記捕獲器本体の底部上面において、前記粘着剤層が塗布される領域の四隅を示す部分を示す部分を有してなる請求項1、2、3または4記載のゴキブリ捕獲器。
【請求項6】 前記模様が立体的に見えるような陰影を有する模様である請求項1、2、3、4または5記載のゴキブリ捕獲器。
【請求項7】 前記粘着部において、捕獲器本体の底部の上面にシート状部材が設けられ、当該シート状部材の上に模様が付され、さらに当該シート状部材の上面に透明または半透明の粘着剤層が形成されてなる請求項1、2、3、4、5または6記載のゴキブリ捕獲器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴキブリ捕獲器に関する。さらに詳しくは捕獲後のゴキブリによる不快感を軽減し、しかも粘着部の塗残し部分を迅速にチェックできるゴキブリ捕獲器に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来より、粘着式のゴキブリ捕獲器には種々のものが知られており、一般的なゴキブリ捕獲器として中空のゴキブリ捕獲器本体の底部上面において、粘着剤を全面に塗布したり、平行に複数本の筋塗りすることにより粘着部が形成されたものがある。
【0003】しかし、使用中のゴキブリ捕獲器のゴキブリの捕獲状況を確認するときなどに粘着部に捕獲されたゴキブリを見るのは不快なものである。とくに女性にとっては不快感が強いため、使用中の捕獲器を移動させたり、使用済の捕獲器を廃棄するのが困難になる。
【0004】また、粘着剤を捕獲器本体の底部上面全面に塗布したり、平行に複数本の筋塗りしたばあい、塗残し部分が分かりにくいという問題がある。とくに、従来より用いられる粘着剤として、透明または半透明の粘着剤が一般に用いられるため、さらに塗残し部分のチェックが困難になる。
【0005】本発明はかかる問題を解消するためになされたものであり、捕獲後のゴキブリによる不快感を軽減し、しかも粘着部の塗残し部分を迅速にチェックできるゴキブリ捕獲器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のゴキブリ捕獲器は、少なくとも底部を備えた捕獲器本体からなり、当該底部の上面に粘着部を有するゴキブリ捕獲器であって、前記粘着部において、捕獲器本体の底部の上面に模様が付され、さらに当該上面に透明または半透明の粘着剤層が形成されてなることを特徴としている。
【0007】前記模様が複数本の線からなるのが好ましい。
【0008】前記模様が色の濃淡を有する模様であるのが好ましい。
【0009】前記模様が前記捕獲器本体の底部上面において、前記粘着剤層が塗布される領域の外周縁付近に沿うループ状の部分を有してなるのが好ましい。
【0010】前記模様が前記捕獲器本体の底部上面において、前記粘着剤層が塗布される領域の四隅を示す部分を示す部分を有してなるのが好ましい。
【0011】前記模様が立体的に見えるような陰影を有する模様であるのが好ましい。
【0012】前記粘着部において、捕獲器本体の底部の上面にシート状部材が設けられ、当該シート状部材の上に模様が付され、さらに当該シート状部材の上面に透明または半透明の粘着剤層が形成されてなるのが好ましい。
【0013】本発明のゴキブリ捕獲器によれば、粘着部において、捕獲器本体の底部の上面に模様が付されているため、粘着部に捕獲されたゴキブリが模様によって、目立ちにくくなるため、不快感が軽減される。
【0014】しかも、粘着部において、前記上面に透明または半透明の粘着剤層が形成されているため、粘着剤のもつレンズ作用、すなわち粘着剤層を有する部分と塗残しの部分とにおける屈折率の違いによって、迅速に塗残し部分のチェックを行なうことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら本発明のゴキブリ捕獲器を詳細に説明する。図1は本発明のゴキブリ捕獲器の一実施例を示す一部切欠斜視説明図、図2は図1のゴキブリ捕獲器を展開した状態を示す平面図、図3は図1のゴキブリ捕獲器のIII−III線断面図、図4は本発明のゴキブリ捕獲器の他の実施例を示すゴキブリ捕獲器の断面説明図である。
【0016】図1〜3に示されるゴキブリ捕獲器は、従来より採用されている、通常の組み立て自在の捕獲器本体1の底部3のほぼ上面全体に模様9が設けられたものであり、捕獲器本体1の軸方向の前後に開いた開口部4a、4b、および捕獲器本体1の両側の側面部5a、5bに形成された開口部6a、6bを通ってゴキブリが捕獲器本体1の内部へ侵入できるようになっている。
【0017】前記開口部4a、4bおよび開口部6a、6bを、上下方向の幅が狭くなるように形成すれば、ゴキブリの習性(狭い所へ入りたがる習性)により、ゴキブリは捕獲器本体1へよく入るため好ましい。とくに好ましくは上下方向の幅を1〜3mm程度にすれば、より多くゴキブリを捕えることができる。
【0018】捕獲器本体1は、紙、プラスチックス、ゴム、金属、木などを単独または組み合わせることにより作製されたシートを折り紙細工の要領(図2の一点鎖線を谷折り、破線を山折り)で折り曲げ、2枚の天面板7a、7b同士を接続することにより中空体となるように形成されたものである。
【0019】捕獲器本体1の大きさは、本発明ではとくに限定されるものではないが、たとえば、従来の捕獲器と比較して、縦、横および高さともに1/2程度の大きさになるようにすれば、小型化が達成されるため好ましい。
【0020】本実施例では、偏平な台形断面を呈する筒体からなる捕獲器本体を例に挙げて説明したが、捕獲器本体1の形状は本発明においてとくに限定されるものではなく、台形状、逆台形状、長方形状、三角形状または多角形状、半円形状、あるいは正方形状である筒状体や箱状体なども採用することができる。
【0021】図3に示される粘着部2は、捕獲器本体1の底部3の上面に印刷などにより、模様9が形成され、さらに底部3の上面全体に粘着物質が塗布されて粘着剤層10が形成されたものである。粘着部2は、保管時および搬送時においては剥離紙(図示せず)により保護されており、使用直前に剥離紙を剥離することにより粘着部2が露出し、使用可能な状態になる。
【0022】また、図4のように、捕獲器本体1の底部上面に模様9および粘着剤層10を直接設ける代わりに、別体のシート状部材、たとえば台紙15の上面に前記模様9を設け、さらに台紙15上面に前記粘着剤層10を形成し、そののち台紙15を前記捕獲器本体1の底部上面に固着すれば、さらに製造容易になる。
【0023】底部3に塗布された粘着物質は、透明または半透明であり、しかも常温で粘着性を有する不乾性のものでかつ常温で流動性のないものであれば本発明おいて何ら制限されるものではない。たとえば天然ゴム、合成ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリイソブチレン、ポリブテン、アタクチックポリプロピレンおよびその他の液状重合体、石油樹脂などの粘着付与樹脂などを単独あるいは適宜溶剤の存在下もしくは無溶剤で加熱によりあるいはラテックス、エマルジョン状態で混合して、塗布して用いることができる。とくにスチレン−ブタジエンブロックポリマー、および/またはエチレン−酢酸ビニル共重合体などと粘着付与樹脂、可塑剤の組み合わせ、ポリイソブチレンと液状ポリブテンおよびアタクチックポリプロピレンの組み合わせなどは無溶剤系で加熱混合ができ、そのまま塗布できることなど、粘着特性ばかりか作業性の面からも好ましいものである。これらの材料により底部3に塗布される粘着剤の粘度はJIS K−6833(1980)に準拠する測定方法により測定され130℃で2500〜3300Pの間の粘着物質であればよい。
【0024】図1〜4に示される模様9は、2つの作用、すなわち、■粘着部2に捕獲されたゴキブリを目立たなくすること、および■粘着剤のもつレンズ作用によって塗残し部分を視認しやすくすることを奏することができれば、種々の模様を採用することができる。
【0025】たとえば、図2に示される模様9は、前記2つの作用を奏するように、複数本の線部分9aと、ループ部9bと、コーナー表示部9cと、ドット部9dと、誘引剤位置決め部9eとから構成されている。
【0026】図2に示される複数本の線部分9aは、平行に配置された曲線群からなり、前記ゴキブリを目立たなくする作用および塗残し部分を視認しやすくする作用の両方を最も奏する部分である。線部分9aは、平行に配置された曲線群だけでなく、平行または平行でない直線群でもよい。さらに格子状に線部分9aを構成してもよい。すなわち、本明細書において「複数の線」は太さおよび形状においてとくに限定されるものではなく、細線、中太線および太線の単独もしくは組み合わせであってもよいし、直線および波線の単独もしくは組み合わせであってもよいし、実線、鎖線および波線の単独もしくは組み合わせであってもよい。さらに、前述した線の束であってもよいし、種類の異なる線の束が2種以上存在してもよい(たとえば、実線の束と鎖線の束)。
【0027】また、前記模様9が連続または断続的な半円状と矩形状と半円状を順につなげたような模様、矩形状模様、または楕円状模様などからなり、当該模様を前記粘着部2の少なくとも一部に配置することにより、粘着部2に捕獲されたゴキブリをより目立たなくすることができる。
【0028】さらに、前記模様9が色の濃淡を有する模様を採用すれば、塗残し部分をさらに視認しやすくすることができる。
【0029】また、図2に示されるループ部9bは、粘着剤層10が塗布される領域の外周縁付近に沿って配置されているため、粘着剤層10の領域周辺部における塗残し部分をさらに視認しやすくすることができる。
【0030】しかも、図2に示されるコーナー表示部9cは、粘着剤層10が塗布される領域の四隅に配置されているため、粘着剤層10の四隅における塗残し部分をさらに視認しやすくすることができる。
【0031】幅のある線の縁部を濃くして中央部を薄くするなどして、前記模様9が立体的に見えるような陰影を有するようにすることにより、ゴキブリをより目立たなくするという効果を奏することができる。
【0032】さらに、誘引剤位置決め部9eは、ゴキブリを引き付ける誘引剤(図示せず)の容易かつ正確な位置決めに役立つ。
【0033】以上のように構成されたゴキブリ捕獲器は、捕獲器本体1の底部の上面に模様9が付されているため、粘着部2に捕獲されたゴキブリが模様9によって、目立ちにくくなるため、不快感が軽減される。
【0034】しかも、粘着部2において、捕獲器本体1の底部上面に透明または半透明の粘着剤層10が形成されているため、粘着剤のもつレンズ作用、すなわち粘着剤層10を有する部分と塗残しの部分とにおける屈折率の違いによって、迅速に塗残し部分のチェックを行なうことができる。
【0035】なお、本実施例では、本発明における模様の一例として図2に示される模様9を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、段階的に模様が、細くなる、狭くなる、あるいは薄くなるように変化をつけた模様も本発明における模様に含まれ、かつ模様を施すことで外観上粘着剤層表面が凹凸があるように見えることが好ましい。
【0036】しかも、本発明における模様は、色彩があってもよく、無彩色(黒、白)でもよい。また高濃度になるにつれ、捕獲されたゴキブリを目立ちにくくして、不快感を軽減させるようにしてもよい。さらに色彩をゴキブリの体表と同じような色(茶、褐色、黒またはそれらに近い色)にして不快感を軽減するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、捕獲後のゴキブリによる不快感を軽減することができる。そのため、使用中の捕獲器を移動させたり、使用済の捕獲器を廃棄するのが容易になる。とくにゴキブリ嫌いの女性にとっては、捕獲器に触ることに抵抗感がなくなるため、自分で捕獲器を捨てやすくなる。
【0038】また、粘着部の塗残し部分を迅速にチェックすることができる。そのため、塗残しなく、粘着剤を塗布することができる。その結果、ゴキブリの捕獲性能が大幅に向上する。
【出願人】 【識別番号】000100539
【氏名又は名称】アース製薬株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月12日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】朝日奈 宗太 (外1名)
【公開番号】 特開平11−92
【公開日】 平成11年(1999)1月6日
【出願番号】 特願平9−155569