| 【発明の名称】 |
水 槽 |
| 【発明者】 |
【氏名】飯野 紀夫
|
| 【要約】 |
【課題】水槽の形状を自由にデザインすることができ、移動しても水面が揺れず、かつ水槽上部からも内部を容易に観察できるようにする。
【解決手段】上部が密閉された第1の容器1と上部が開放された第2の容器2とを、上記第1の容器1の下部において上記第1の容器1と第2の容器2間で流通口3を介して内容物が流通可能なように構成することにより、第1の容器1内に液体をいっぱいに満たしておくことができるようにして、水槽の運搬時等に液体表面が揺れないようにできるとともに、第1の容器1の上部が密閉されているために容器上部の形状を自由にデザインすることができるようにする。さらに、液体を満たすことで第1の容器1の上部に液面が常に接するようにして、液面での光反射の影響を受けにくくして水槽内部を上方からも観察しやすくする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上部が密閉された第1の容器部と少なくとも上部の一部が開放された第2の容器部とが、上記第1の容器部の一部において上記第1の容器部と第2の容器部間で内容物が流通可能なように構成されていることを特徴とする水槽。 【請求項2】 上部を密閉するとともに下部を開放して成る第1の容器と、少なくとも上部の一部を開放して成り上記第1の容器の少なくとも一部を上記開放部分にて収容する第2の容器とから構成し、上記第1の容器の下方側面に流通口を設け、上記第2の容器の高さを少なくとも上記流通口の上端よりも高く構成したことを特徴とする水槽。 【請求項3】 上記第1の容器と第2の容器とを着脱自在または一体的に成形することを特徴とする請求項1または2に記載の水槽。 【請求項4】 上記第1の容器および第2の容器の何れか一方の容器から内容物を吸引し、吸引した内容物を他方の容器へと送るための循環手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の水槽。 【請求項5】 上記循環手段は、上記一方の容器の内部または外部に設けた吸引管と、吸引ポンプとを含むことを特徴とする請求項4に記載の水槽。 【請求項6】 上記吸引ポンプの前段または後段に発砲手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の水槽。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水槽に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より様々な形状や大きさを有する水槽が製造され、また販売されている。これらはいずれも上部が開放されており、あるいは開閉自在な蓋が設けられており、ここから水を入れたり、水槽内で飼っている魚等の生物に餌をあげたりすることができるようになっている。 【0003】また、通常、少なくとも水槽の側面および上部の蓋は透明あるいは半透明のガラスやプラスチック等で構成されており、側方あるいは上方から水槽の内部を鑑賞できるようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の水槽は、水をある程度大量に入れられるように、あるいは大量に水を入れても上部から水が溢れにくくするために、水槽の形状、特に上部はデザインがある程度制限されるという問題があった。すなわち、水槽内部で水面は常に水平に保たれるため、水槽上部の開放面は水平に形成されるのが一般であった。 【0005】また、水が入っている状態で水槽を移動させる場合、水が容量ぎりぎり近くまで入っていると、移動に伴う水面の振動によって水が水槽からこぼれてしまうことがあるという問題があった。これを避けるためには、水面が揺れないように極めて慎重に持ち運ぶか(これは殆ど不可能であるが)、いったん水をこぼして水量を減らしてから運ぶしかなく、面倒な作業を強いられていた。 【0006】さらに、水槽内部を側方から観察する場合にはほぼ問題はないが、開放されている上方から内部を観察しようとする場合には、光源の位置と見る角度によっては水面の光反射が大きくなり、水槽内部を観察しにくくなってしまうという問題もあった。 【0007】本発明はこのような問題を解決するために成されたものであり、水槽の形状、特に上部の形状を自由にデザインすることができ、移動しても水がこぼれることがなく、かつ水槽上方からも内部を容易に観察することができるようにすることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の水槽は、上部が密閉された第1の容器部と少なくとも上部の一部が開放された第2の容器部とが、上記第1の容器部の一部において上記第1の容器部と第2の容器部間で内容物が流通可能なように構成されていることを特徴としている。本発明の他の態様では、上部を密閉するとともに下部を開放して成る第1の容器と、少なくとも上部の一部を開放して成り上記第1の容器の少なくとも一部を上記開放部分にて収容する第2の容器とから構成し、上記第1の容器の下方側面に流通口を設け、上記第2の容器の高さを少なくとも上記流通口の上端よりも高く構成したことを特徴としている。これらの場合において、上記第1の容器と第2の容器とを着脱自在または一体的に成形するようにしても良い。 【0009】本発明のその他の態様では、上記第1の容器および第2の容器の何れか一方の容器から内容物を吸引し、吸引した内容物を他方の容器へと送るための循環手段を備えたことを特徴としている。ここで、上記循環手段は、例えば上記一方の容器の内部または外部に設けた吸引管と、吸引ポンプとを含む。この場合において、上記吸引ポンプの前段または後段に発砲手段を備えても良い。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態による水槽の外観構成を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態の水槽は、上部を密閉するとともに下部を開放して成る第1の容器1と、下部を密閉するとともに上部を開放して成る第2の容器2とから構成される。 【0011】図2は、上記第1の容器1を正面、側面、上面から見た様子を示す図である。この第1の容器1は、図に示したように、例えば上部が密閉された円筒状の容器であり、上記密閉された上部は、側面から見たエッジ形状が水平に対してある角度を有するように形成されている(図2(b)参照)。したがって、第1の容器1の上部の面形状は楕円形になっている。 【0012】以下では、第1の容器1を側面から見たときの垂直辺の長さが短い方(図2(b)の左側で、容器の高さが低い方)を容器の正面、長い方(図2(b)の右側で、容器の高さが高い方)を容器の背面として説明するが、この関係は逆であっても良い。 【0013】第1の容器1の正面下部には、流通口3が設けられており、この流通口3を介して第1の容器1と第2の容器2間で液体が流通するようになっている。また、この流通口3の大きさを適当にすることにより、水槽の中で飼う生物等が第1の容器1と第2の容器2間で自由に行き来することができるようになっている。 【0014】また、第1の容器1の背面内側には、吸引管4が水槽側面に沿って垂直に設けられている。この吸引管4は、最上部の吸引口4aから容器内部の液体を吸引して最下部の排出口4bへと送り、吸引した液体を第1の容器1の外部へと流出する。上記排出口4bには図示しない逆止弁が設けられており、液体の逆流が防止されている。なお、この吸引管4は、外配管により構成しても良い。また、ここでは第1の容器1に設けているが、第2の容器2に設けても良い。 【0015】この第1の容器1は、その全ての面が透明あるいは半透明のガラスやプラスチック等の合成樹脂で構成されており、側方あるいは上方から容器の内部を観察できるようになっている。 【0016】また、第2の容器2は、例えば上部が開放された略円筒状の容器であり、その水平断面面積は、上記第1の容器1の水平断面面積よりも大きくなるように構成されている。これにより、図1に示すように、第1の容器1を第2の容器2内に挿入することができるようになっている。つまり、第2の容器2は、内水槽である第1の容器1の底および下方の一部分を覆う外水槽としての機能を有する。 【0017】第2の容器2は第1の容器1を保持する機構を備えており、第1の容器1と第2の容器2とが図1に示すような状態、例えば、第1の容器1の底部と第2の容器2の底部とが接する状態で固定される。この第2の容器2は、第1の容器1が固定されたときに流通口3の上端よりも開放口の位置が高くなるような深さを持っている。 【0018】この第2の容器2は、その全ての面あるいは一部の面が透明あるいは半透明のガラスやプラスチック等の合成樹脂で構成されており、この透明部分あるいは開放されている上方から容器の内部を観察できるようになっている。なお、この例では第1の容器1と第2の容器2とが着脱自在に構成されているが、初めから図1のような状態で固着しても良いし、一体成形しても良い。 【0019】このような構成で成る本実施形態の水槽を使用するときは、第1の容器1内は水等の液体で満たす(液体を上部いっぱいまで入れて容器内に空気が入らないようにする)。また、第2の容器2内には、少なくとも上記第1の容器1の流通口3の上端よりも液面が高くなる程度に液体を入れる。水槽の運搬時に液面が揺れても不都合がない程度に余裕を持って入れておくのが好ましい。 【0020】このような状態で、第1の容器1内に備えられた吸引管4により吸引された第1の容器1内の液体は、排出口4bから外部に流出され、図示しない吸引ポンプを介して第2の容器2に入れられる。第1の容器1の正面下部には流通口3を設けているので、水槽内の液体は第1の容器1と第2の容器2間で流通する。これにより、水槽および吸引ポンプを介して液体を循環させることができる。 【0021】このとき、第1の容器1の流通口3は第2の容器2の液面下に設けられているので、第1の容器1の液面(第1の容器1の最上面)より第2の容器2の液面が低くても、第1の容器1から第2の容器2に液体は逆流せず、第1の容器1の内部に常に液体が満ちている状態となっている。なお、第1の容器1内の液体を排出する際には、逆流防止装置を解除することにより容易に排出することができる。 【0022】以上に説明した本実施形態の水槽によれば、第1の容器1の上部は密閉されているため、容器上部の形状を従来に比べて様々なデザインに仕上げることができる。すなわち、上述した例に限らず、より複雑な形状にしても液体がこぼれることは絶対になく、自由にデザインすることができる。したがって、上述した例は水槽のデザインのほんの一例に過ぎない。 【0023】また、第1の容器1内に液体が常に満たされているため、水槽の運搬時等に液体表面が揺れないようにすることができる。なお、第2の容器2内の液体表面には揺れが生じるが、主に鑑賞用として用いる容器は第1の容器1であるから、第2の容器2内には流通口3よりも液面が高くなる程度に液体を入れておけば良く、多少液面が揺れても不都合はない。また、第2の容器2において第1の容器1が挿入された残りの開放部分に蓋を閉められるように構成しても良い。 【0024】さらに、密閉された第1の容器1の上部に液面が常に接しているため、液面での光反射の影響を受けにくくなり、水槽内部を上方からも観察しやすくすることができる。 【0025】なお、水槽内に気泡を発生させるための手段としては、図3(a)のように吸引ポンプ5とは別にエアーポンプ6を用いる手段もあるが、図3(b)に示すように、吸引ポンプ5の手前(または後段でも良い)に発砲手段としてエアーリーク弁7を設けるようにしても良い。このようにすれば、エアーポンプ6無しで気泡を発生させることができる。また、この場合、第1の容器1と第2の容器2の両方に吸引した液体を入れて気泡を発生させるように構成しても良い。 【0026】また、以上の実施形態では、図4(a)のように内水槽なる第1の容器1と外水槽なる第2の容器2とを組み合わせて1つの水槽を構成したが(ここでは吸引管4が外配管である場合を示している)、第2の容器2は外水槽ではなく図4(b)のような単なる管(パイプ)のようなもので構成しても良い。また、図4(c)のように、上部が密閉された部分と開放された部分とが容器の一部において繋がったような形状を有する水槽を最初から一体成形しても良い。さらに、図4(d)および(e)のように、外水槽式ではなく底蓋式で構成しても良い。 【0027】また、上記実施形態において示した各部の構成および形状等は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。なお、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。したがって、上述の実施形態はあらゆる点において単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。 【0028】 【発明の効果】上述したように本発明は、上部が密閉された第1の容器部と少なくとも上部の一部が開放された第2の容器部とを、上記第1の容器部の一部において上記第1の容器部と第2の容器部間で内容物が流通可能なように構成したので、第1の容器部内に液体をいっぱいに満たしておくことができ、水槽の運搬時等に液体表面が揺れないようにすることができる。また、第1の容器部の上部は密閉されているため、容器上部の形状を従来に比べて様々なデザインに仕上げることができる。さらに、第1の容器部の上部に液面が常に接するようにできるので、液面での光反射の影響を受けにくくして、水槽内部を上方からも観察しやすくすることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】598064211 【氏名又は名称】株式会社アングルコーポレーション
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】橘 和之
|
| 【公開番号】 |
特開平11−308940 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−134608 |
|