| 【発明の名称】 |
両軸受型リール |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 幹春
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| 【要約】 |
【課題】リール本体の側板が円形状に構成された両軸受型リールにおいて、釣糸の安定した放出、巻取り性能の維持を図る。
【解決手段】本発明の両軸受型リールは、円形状の外側板を備えたリール本体1と、外側板間に回転可能に支持されると共に釣糸を巻回保持するスプール7と、スプール7に釣糸を案内するレベルワインド機構30と、スプール7の後方に配されスプールへの駆動力の伝達の継脱を行うクラッチ切換部材15とを有する。そして、外側板の外形中心Cに対して、スプール7の軸芯Sをクラッチ切換部材15側に位置させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円形状の外側板を備えたリール本体と、前記外側板間に回転可能に支持されると共に釣糸を巻回保持するスプールと、このスプールの前方に配され前記スプールに釣糸を案内するレベルワインド機構と、前記スプールの後方に配され前記スプールへの駆動力の伝達の継脱を行うクラッチ切換部材とを有する両軸受型リールにおいて、前記外側板の外形中心に対して、スプールの軸芯を前記クラッチ切換部材側に位置させたことを特徴とする両軸受型リール。 【請求項2】 前記スプールの軸芯を、前記外側板の外形中心に対して上方側に変位させると共に、前記外側板の外形寸法(A)を50〜70mmで、前記スプールの外形寸法(B)を30〜50mmの夫々の範囲で構成し、かつ(B/A)の割合を60〜75%に設定したことを特徴とする請求項1に記載の両軸受型リール。 【請求項3】 前記スプールの釣糸巻回胴部の底部の径を(d)とした場合、前記スプールの外形寸法(B)に対する割合(d/B)を45〜80%に設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載の両軸受型リール。 【請求項4】 円形状の外側板を備えたリール本体と、前記外側板間に回転可能に支持されると共に釣糸を巻回保持するスプールと、このスプールの前方に配され前記スプールに釣糸を案内するレベルワインド機構と、前記スプールの後方に配され前記スプールへの駆動力の伝達の継脱を行うクラッチ切換部材とを有する両軸受型リールにおいて、前記スプールの軸芯を、前記外側板の外形中心に対して上方側に変位し、前記外側板の外形寸法(A)を50〜70mmで、前記スプールの外形寸法(B)を30〜50mmの夫々の範囲で構成し、かつ(B/A)の割合を60〜75%に設定したことを特徴とする両軸受型リール。 【請求項5】 前記スプールの釣糸巻回胴部の底部の径を(d)とした場合、前記スプールの外形寸法(B)に対する割合(d/B)を45〜80%に設定したことを特徴とする請求項4に記載の両軸受型リール。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は両軸受型リールに関し、詳細には、リール本体の外側板を円形状に構成した両軸受型リールに関する。 【0002】 【従来の技術】リール本体の外側板が円形状に構成されているベイトキャスティング用リールとして、リール全体が大型化しないように、スプール軸、レベルワインド機構、クラッチ操作具の配置を工夫した技術が実用新案登録第2552677号で知られている。 【0003】この公報に開示されている技術は、円形の外側板の外径中心に対して、スプール軸芯を上方に変位させると共に、前記外径中心を通る水平線上に、レベルワインド機構およびクラッチ操作具を振り分け配置しており、これによってスペースの有効な活用を図り、リール全体の小型化を実現している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、リール本体におけるスペースの有効活用を図るために、各構成部材の配置に主眼をおいているが、実際の使用時においては、釣糸放出性、糸巻き容量、巻取り性能等、小型化以外にも各種の性能を併せて考慮する必要性がある。 【0005】具体的には、例えばスプールとレベルワインド機構の距離が近すぎると、釣糸放出時に釣糸案内部に接触する角度が大きくなり過ぎ、その接触抵抗によって仕掛けの飛距離が短くなったり、釣糸にダメージを与えて寿命を低下させてしまうことがある。また、魚がヒットした後の釣糸の繰り出し量を考慮すると、ある程度の糸巻き容量のあるスプール形態が望まれるものの、上記従来技術では、リール側板との関係において、理想的なスプール形態およびその配置個所については何等考慮されていない。 【0006】本発明は、リール本体の側板が円形状に構成された両軸受型リールにおいて、釣糸の安定した放出、巻取り性能の維持が図れる両軸受型リールを提供することを目的とする。また、本発明は、そのような構成の両軸受型リールにおいて、リール本体の外形の大型化の防止が図れる両軸受型リールを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の両軸受型リールは、円形状の外側板を備えたリール本体と、前記外側板間に回転可能に支持されると共に釣糸を巻回保持するスプールと、このスプールの前方に配され前記スプールに釣糸を案内するレベルワインド機構と、前記スプールの後方に配され前記スプールへの駆動力の伝達の継脱を行うクラッチ切換部材とを有しており、前記外側板の外形中心に対して、スプールの軸芯を前記クラッチ切換部材側に位置させたことを特徴とする。 【0008】また、本発明の両軸受型リールは、円形状の外側板を備えたリール本体と、前記外側板間に回転可能に支持されると共に釣糸を巻回保持するスプールと、このスプールの前方に配され前記スプールに釣糸を案内するレベルワインド機構と、前記スプールの後方に配され前記スプールへの駆動力の伝達の継脱を行うクラッチ切換部材とを有しており、前記スプールの軸芯を、前記外側板の外形中心に対して上方側に変位し、前記外側板の外形寸法(A)を50〜70mmで、前記スプールの外形寸法(B)を30〜50mmの夫々の範囲で構成し、かつ(B/A)の割合を60〜75%に設定したことを特徴とする。 【0009】 【発明の実施の形態】図1は、両軸受型リールの内部構造を示す平面図であり、図2は、図1のA−A線に沿った断面図である。最初に、リールの全体的な構造について説明する。 【0010】リール本体1は、リール取付脚1aを具備したフレーム2と、このフレーム2に装着される左右外側板3a,3bを備えている。フレーム2は、左右フレーム2a,2bと、該左右フレーム2a,2b間に架設される複数の支柱が、金属や樹脂材料で型成形で一体成形されている。フレーム2と各外側板との間には一定の空間が形成され、この空間内に駆動力伝達系、ドラグ系等の各種機構が収容される。左右外側板3a,3bは、円形状に構成されており、例えばビス、螺合、嵌合等によってフレーム2に装着される。なお、ビスによって装着するような場合、そのビスを隠蔽するように、側板の外周にリング状の部材3c,3dを装着しても良い。 【0011】左右側板3a,3b間(左右フレーム2a,2b間)には、スプール軸5が軸受6を介して回転可能に支持されている。このスプール軸5には、その中央部にスプール7が、左外側板側にスプールの過回転を防止して、釣糸放出時のバックラッシュを防止するバックラッシュ防止機構8が設けられている。上記スプール7は釣糸が巻回される部分であり、釣糸は、その巻回胴部7aから両端に形成された外形部7bに亘って巻回される。 【0012】スプール軸5の右側板側には、軸方向にスライドしてスプール軸と係合、非係合するピニオン10がピニオン軸10aに回転可能に支持されており、前記ピニオン10には、クラッチプレート12が係合する円周溝が形成されている。クラッチプレート12は、図示しない連結機構によってピニオン軸に沿って移動可能であり、スプール7の後方側で左右側板間に支持されたクラッチ切換部材15の操作によって駆動される。具体的には、クラッチ切換部材15を押し下げ操作することによって、ピニオン10は、クラッチプレート12を介して図1に示す位置から右側に移動され、スプール軸5との係合が外れて(クラッチOFF)、スプール7はフリー回転可能となる。 【0013】一方、右外側板には、前記ピニオン10と噛合するドライブギヤ18を支持したハンドル軸20が回転可能に支持されている。ハンドル軸20には、その先端部にハンドル21が、中間部にハンドル軸20の一方向のみの回転を許容する一方向クラッチ23が、基端部にドライブギヤ18と係合する摩擦板25(ドラグ機構)が夫々設けられている。摩擦板25は、ハンドル21に併設されたドラグ操作部材27を回転することによって軸方向に押圧されてドライブギヤ18に摩擦係合し、ドラグ作用を与える。また、ハンドル軸20には、ドライブギヤ18と一体回転すると共に、スプールの前方側に配されたレベルワインド機構30のウォームシャフト32を駆動する駆動ギヤ33と噛合するギヤ28が設けられている。 【0014】前記レベルワインド機構30のウォームシャフト32には、釣糸が通される孔35aが形成された釣糸案内部材35が係合しており、駆動ギヤ33を介してウォームシャフト32が回転駆動された際、左右外側板間で往復移動する。すなわち、ハンドル21を回転操作することにより、スプール7はドライブギヤ18、ピニオン10等を介して回転され、かつ釣糸案内部材35はギヤ28、駆動ギヤ33等を介して左右に往復駆動されるため、スプール7には釣糸が均等に巻回される。 【0015】次に、上述したように構成された両軸受型リールのスプールと外側板との関係について説明する。ここで、図2に示すように、円形状に構成された上記外側板の外形寸法を(A)、スプール7の巻回胴部7aの径寸法を(d)、スプール7の外形部7bの寸法を(B)とする。 【0016】外側板の外形中心Cに対して、スプール7の軸芯Sがクラッチ切換部材15側に位置するように、スプール7を配置する。このように、スプール7の軸芯Sを後方側に変位させることで、レベルワインド機構30とスプール7との間の距離を大きく取ることが可能となる。したがって、スプール7から放出される釣糸が釣糸案内部材35の孔35aに接触する際の摩擦抵抗の軽減が図れ、仕掛けの飛距離が向上すると共に、釣糸に与えるダメージが少なくなり、釣糸の寿命も向上する。この場合、スプール軸7の軸芯Sの外形中心に対する変位量Xは、釣糸に対する摩擦抵抗の軽減が図れ、かつリール本体の実用的な小型化が達成できるように1〜10mmの範囲、より好ましくは3〜8mmの範囲とするのが良い。 【0017】スプール軸5の前方に配置されるレベルワインド機構30と後方に配置されるクラッチ切換部材15の好ましい配置は、スプール軸5の軸芯からウォームシャフト32の軸芯(又は釣糸案内部材35の取付基部)までの距離イと、クラッチ切換部材15のスプール側先端15aまでの距離ロとの比率イ:ロが、リール本体のバランスを維持しながら放出性向上を図るために、4:3〜5:3の範囲に設定することが適当である。 【0018】以上のように、スプールの位置を後方側に変位させることに加え、さらに以下のように構成することが好ましい。スプール7の軸芯Sを、外側板の外形中心Cに対して上方側に変位させると共に、外側板の外形寸法(A)を50〜70mm、スプール7の外形7bの寸法(B)を30〜50mmとし、かつ(B/A)の割合を60〜75%、好ましくは62〜70%の範囲に設定する。このように、スプール7の軸芯を外側板の外形中心Cよりも上方に変位させ、かつ外側板の外形寸法、及びスプールの外形の寸法を上記したような範囲に設定することで、上述した効果に加え、スペースの有効活用が図れ、装備される各装置のバランスが良好となり、さらには、キャスティングリールに要求される機能(釣糸放出性、釣糸巻取り性、握持保持性)の維持を十分に図りながらリール本体の小型化が可及的に可能となり、魚釣り操作性を一段と向上することができる。この場合、スプール軸7の上方への変位量Yは、スプールの釣糸巻取り量の確保、およびリール本体の合理的な小型化が達成できるように1〜10mmの範囲、より好ましくは3〜8mmの範囲とするのが良い。 【0019】また、スプール7の釣糸巻回胴部7aの底部の径を(d)とした場合、スプール7の外形7bの寸法(B)に対する割合(d/B)を、45〜80%に設定しておくことが好ましい。スプール7の形状を上記範囲となるように構成しておくことで、スプールの釣糸巻回胴部7aの底部の大口径化が可能となり、充分な糸巻き容量が確保でき、また、釣糸の巻回径が大きくなることにより、巻取り速度が早くなって巻取り性能が向上すると共に、糸癖が発生しにくく、釣糸巻き取り時及び釣糸放出時のライントラブルを防止することができる。 【0020】なお、上述した各構成を任意に組み合わせることにより、それぞれの作用効果を得ることが可能である。実際に、リール本体の外側板の径(A)を62mm、スプール7の外形7bの径(B)を39mmとして(B/A)を62.9%とし、さらに、スプール軸芯Sの後方への変位量Xを4.5mm、上方への変位量Yを5.2mmとなるようにリール本体を構成したことで、釣糸の安定した放出、巻取り性能の維持が図れ、スペースを有効的に利用して小型化が図れ、握持保持性の向上した両軸受型リールを得ることができた。もちろん、これらの数値は好ましい値であり、上記した範囲内において種々変更することが可能である。また、本発明は、外側板及びスプールの構成、並びにスプールの配置位置に特徴があり、それ以外のリール本体内に組み込まれる各種機構については、図に示した構成に限定されることはなく種々変更することが可能である。 【0021】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、リール本体の側板が円形状に構成された両軸受型リールにおいて、釣糸の安定した放出、巻取り性能の維持が図れる。また、そのような特性を維持してリール本体の小型化が達成できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002495 【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月18日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−262347 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月28日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−68399 |
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