| 【発明の名称】 |
家畜ふん尿用脱臭装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】武田 幸雄
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| 【要約】 |
【課題】小型で管理がし易く維持費があまり掛からない、家畜のふん尿からの悪臭を脱臭するの脱臭装置を提供する。
【解決手段】多孔質の粒状基材に光触媒を担持させてなる吸着材を網目状板間に充填してなる複数の吸着板状体5を容器2内に間隔をおいて平行に上下方向に配置し、吸着板状体間に紫外線ランプ6を配置して、被処理ガスを上向流又は下向流として通過させることにより脱臭処理する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】多孔質の粒状基材に光触媒を担持させてなる吸着材を網目状板間に充填してなる複数の吸着板状体を容器内に間隔をおいて平行に上下方向に配置し、吸着板状体間に紫外線ランプを配置して、被処理ガスを上向流又は下向流として通過させることにより脱臭処理することを特徴とする家畜ふん尿用脱臭装置。 【請求項2】吸着板状体が、直径が0.3mm〜8.0mmの活性炭に二酸化チタンを担持させたものを厚さ5mm〜30mmに網目状板間に充填してなるものである請求項1に記載の家畜ふん尿用脱臭装置。 【請求項3】吸着板状体が、着脱可能に容器内に装着される請求項1又は2に記載の家畜ふん尿用脱臭装置。 【請求項4】吸着板状体間に配置された紫外線ランプが、被処理ガスの導入側から排出側に向かって紫外線量が少なくなるように配置されている請求項1〜3のいづれか1つに記載の家畜ふん尿用脱臭装置。 【請求項5】脱臭装置が直列又は並列に複数個接続配置してなる請求項1〜4のいづれか1つに記載の家畜ふん尿用脱臭装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は畜舎や家畜のふん尿を堆肥化する棟での脱臭装置に関する。 【0002】 【従来の技術】牛、豚及び鶏等用の畜舎における悪臭防止としては、例えば悪臭成分を含んだ空気を水洗した後、土壌脱臭することが行われている。水洗は水が上方からシャワ−状に供給されている水洗塔中に悪臭成分を含んだ空気を下から送り脱臭処理すものであり、一方、土壌脱臭はテニスコ−ト2面分ほどの広さの土地を50cmほど掘り下げそこを石で充満し、ここに水洗塔を出た空気を底面側から導入して脱臭するものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような方法では悪臭成分を含んだ空気を送るのに大型のブロワ−を必要とし、また土壌脱臭には広い土地が必要になる。さらに土壌脱臭では悪臭成分がしだいに石に付着して蓄積しこれ自体が悪臭源となる。また土壌脱臭では露天のため雨が降ると空気の流れが悪くなって脱臭効率が低下する。 【0004】本発明は小型で管理がし易く維持費があまり掛からない、家畜のふん尿からの悪臭を脱臭するの脱臭装置を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の家畜ふん尿用脱臭装置は、多孔質の粒状基材に光触媒を担持させてなる吸着材を網目状板間に充填してなる複数の吸着板状体を容器内に間隔をおいて平行に上下方向に配置し、吸着板状体間に紫外線ランプを配置して、被処理ガスを上向流又は下向流として通過させることにより脱臭処理することを特徴とする。 【0006】また吸着板状体が、直径が0.3mm〜8.0mmの活性炭に二酸化チタンを担持させたものを厚さ5mm〜30mmに網目状板間に充填してなるものであることを特徴とする。 【0007】さらに、吸着板状体が、着脱可能に容器内に装着されることを特徴とする。 【0008】また、吸着板状体間に配置された紫外線ランプが、被処理ガスの導入側から排出側に向かって紫外線量が少なくなるように配置されていることを特徴とする。 【0009】さらに、脱臭装置が直列又は並列に複数個接続配置してなることを特徴とする。 【0010】 【発明の実施の形態】図1のように、本発明の脱臭装置1は容器である箱体2を具備し、箱体2の前面下方に吸気口3が設けられ、前面上方に排気口4が設けられている。図2のように箱体2内には複数の吸着板状体5が間隔を置いて平行に上下方向に配置され、吸着板状体5間には紫外線ランプ6が配置されている。なお2aは扉で、箱体2内の吸着板状体5や紫外線ランプ6の保守点検及び交換用に設けられている。 【0011】吸着板状体5は、図3のように吸着材層7をメッシュ状やハニカム状の金属製の網目状板8、9でサンドイッチ状に挟んでなり、網目状板8、9及び吸着材層7全体が、箱体2から抜き出せる(着脱可能なる)ようにカ−トリッジ式になされているが、箱体に固定されているようにしてもよい。 【0012】吸着材層7は、多孔質の粒状基材である粒状の多孔質体に光触媒を担持させた吸着材からなるもので、多孔質体としては例えば活性炭、ゼオライト、酸化アルミナ、シリカゲル等を使用できる。光触媒としては二酸化チタン、酸化亜鉛が好ましい。 【0013】粒状の多孔質体の直径は0.3mm〜8.0mmが好ましく、直径が0.3mm未満では通気抵抗が大であり、また直径が8.0mm以上になると表面積が小であるので好ましくない。一方、光触媒の直径は1nm〜10nmが好ましく、直径が1nm未満では多孔質体を閉塞させ、また直径が10nm以上になると多孔質体に付着できず好ましくない。 【0014】光触媒は粒状の多孔質体の表面に重量比で10%〜80%になるように担持せしめられる。10%未満では光触媒量が少量であり、また80%以上になると多孔質体を覆ってしまい好ましくない。 【0015】吸着材層7の厚さは、紫外線ランプからの紫外線が層の中にまで届く厚さで、且つそこを通過する被処理ガスに大きな抵抗を与えず、しかも必要な吸着量が確保される厚さであることが要求される。従って吸着材層7の厚さは、多孔質体の直径にもよるが5mm〜30mmが好ましい。 【0016】紫外線ランプ6は、多段に配置された吸着板状体5間に一段置きに配置され、その上下の吸着板状体5を照射するようになされているが、紫外線ランプは吸着板状体5の各段間に配置するようにしてもよい。 【0017】紫外線ランプ6としては、例えば低圧紫外線ランプ、高圧紫外線ランプが使用され、放射される紫外線量は多孔質体1cm2 当たり1mWが好ましい。紫外線量は配置された各段で同じでも、あるいは図4のように吸気口3側で多く、排気口4側に行くに従って少なくなるようにしてもよい。そのため、紫外線ランプの本数を排気口側に行くに従って減らしたり、あるいは排気口側に行くに従って放射紫外線量の少ないランプを使用するようにしてもよい。 【0018】脱臭装置1は、内部にブロワー10を有し、被処理ガス(臭気ガス)は吸気口3から吸引され、上向流として各吸着板状体5をその面に対して垂直方向に通過して、脱臭された後、脱臭ガスは排気口4から排出される。なお被処理ガスの流れは上方から取り入れられ下向流となって下方から排出されるようにしてもよい。 【0019】被処理ガス中の臭気物質(悪臭成分)は多孔質体に吸着される。一方、多孔質体の表面に担持せしめられた光触媒に紫外線ランプからの紫外線が照射されることにより、OHラジカルが発生しこれが多孔質体に吸着された臭気物質を分解する。従って多孔質体は常に再生され吸着される臭気物質の量は飽和状態、即ち破過状態に達しにくい。また交換が必要な場合には全段又は一部の段の吸着板状体を引き出して交換すればよい。 【0020】なお、多段に配置された複数の吸着板状体はすべて同じである必要はなく、被処理ガスの臭気物質によっては、複数段のうち一部が他の吸着板状体とは異なる多孔質の粒状基材及び(又は)光触媒からなっているようにしてもよい。また1つの吸着板状体5内において部分的に異なる粒状基材や光触媒が用いられていてもよい。 【0021】本発明の脱臭装置1は、箱形の容器のほか、筒形の容器など他の形状のものを使用してもよく、それに応じて吸気口や排気口の位置や形状が変えられる。また、被処理ガスの量によっては、脱臭装置1を1ユニットとしてこれを数ユニット使用し、これらを直列又は並列に接続して処理するようにしてもよい。さらに本発明の脱臭装置1は、畜舎内(図5)に限らず畜舎の外に設置してもよい。 【0022】本発明の脱臭装置1は、図6のように家畜のふん尿を堆肥化するための堆肥化棟12の脱臭のために設置することもできる。図6では、堆肥化棟12の外部に複数ユニット(図6では3ユニット)の脱臭装置1a〜1cが設置され、悪臭ガスは各脱臭装置1a〜1cに並列の供給されて処理される。なお脱臭装置は堆肥化棟12の内部に設置してもよく、また複数台の脱臭装置を直列に接続してもよい。 【0023】また本発明の脱臭装置を、水洗塔など他の方式の脱臭装置等と共に使用するようにしてもよい。 【0024】 【実施例】<実施例1>図5のような直方体型建屋からなる密閉型の畜舎(縦10m、横20m、高さ3m、容積600m3 )内に豚10頭を収容し、ふん尿は分離せずに畜舎外に出し、床は水を洗す程度とした。このような畜舎に本発明の脱臭装置1を1台(1ユニット)配置した。脱臭装置1内には、平均直径2mmの活性炭に平均直径7nmの二酸化チタンを重量比で20%、表面に担持させてなる吸着材層(厚さ15mm)を、厚さ1mmのステンレス製の2枚のメッシュ状板に挟んでなる吸着板状体(縦627mm、横420mm、吸着面積5m2 )を、100mmの間隔を置いて9段に配置した。 【0025】第1段と第2段、第3段と第4段、第5段と第6段、第7段と第8段の吸着板状体の間には低圧水銀ランプ20W(紫外線量96W)を4本づつ配置した。 【0026】脱臭装置内のブロワ−により、20m3 /分の風量で、畜舎内の空気(被処理ガス)を吸引し、1時間で2回の割合で畜舎内の全空気が循環するようにした。吸着板状体を通過する被処理ガスの速度は1.27m/秒である。 【0027】3時間処理した結果、悪臭成分の濃度は表1のようになった。なお、表1中、単位はppmであり、MMはメチルメルカプタン、TMAはトリメチルアミンを意味する。 【0028】 【表1】
【0029】<実施例2>図6のような密閉型の堆肥化棟(容積400m3 )内に堆肥化されるべき豚のふん尿2000kgを配置し、堆肥化棟外に実施例1と同じ脱臭装置を3ユニット配置し、ここに堆肥化棟からの被処理ガスを5m3 /分の風量で各ユニットに並列に供給して脱臭処理した。 【0030】その結果、悪臭成分の濃度は表2のようになった。なお、表2中、単位はppmであり、MMはメチルメルカプタンを意味する。 【0031】 【表2】
【0032】表1及び表2から、本発明の脱臭装置は、悪臭成分を良く脱臭処理していることがわかる。 【0033】 【発明の効果】本発明の脱臭装置によれば、多孔質の粒状基材の交換や再生が不要か回数が少なくてすみ、従って維持費があまり掛からない。 【0034】また吸着板状体が、カ−トリッジ式で着脱可能に箱体内に装着されているので多孔質の粒状基材の交換が簡単で維持管理が容易である。 【0035】さらに、吸着板状体間に配置された紫外線ランプからの紫外線量が、処理ガスの導入側から排出側に向かって少なくなっているので、より効率的な脱臭処理が行われ、また消費電力も少なくて済む。 【0036】また、脱臭装置が直列又は並列に複数個接続配置してなると、より大型の畜舎や堆肥化棟での脱臭処理が可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000195568 【氏名又は名称】生物系特定産業技術研究推進機構 【識別番号】000000192 【氏名又は名称】岩崎電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】外山 三郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−262340 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月28日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−84975 |
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