| 【発明の名称】 |
スピニングリールにおけるスプールシャフトのスライド機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】松原 毅
【氏名】伊藤 司
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| 【要約】 |
【課題】ピンのがたつきを抑制してオシレート歯車からオシレーターに至る作動をスムースすると共に、スプールのがたつきを防止し、しかもスピンニグリールをバランスよく小型化し得るスピニングリールにおけるスプールシャフトのスライド機構を提供する。
【解決手段】案内溝14及び歯車12、スライダー13、ピン14とでなり、スピニングリール本体に前後スライド可能に支承するスプールシャフト3を前後スライドさせるスライド機構1において、スライダー13における案内長溝131 に嵌合したピン14の外周に鍔部141 を周設し、該鍔部141 を、前記案内長溝131 の全周縁に段部132 を設けて形成した案内凹部133 に嵌合すると共に、前記案内長溝131 とほぼ対称形の長孔91を有しその長孔91にピン14を貫通した状態でスライダー13に固定した蓋板9と前記案内凹部133 とで挟持した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リール本体に前後スライド可能に支承されたスプールシャフトの前記リール本体から突出する端部にスプールを有し、他端部にスプールシャフトを前後スライドさせるスライド機構が備えられ、該スライド機構は、ハンドルの回転が伝達される歯車に開設された案内長孔に該長孔の長手方向に沿ってスライド可能に貫通するピンの一端がリール本体内に設けられた略楕円状の案内溝に、他端がスプールシャフトを固定したスライダーに開設された案内長溝に、夫々溝の周方向と長手方向に沿ってスライド可能に嵌合してなるスピニングリールにおけるスプールシャフトのスライド機構において、前記スライダーにおける案内長溝に嵌合したピンの外周に鍔部が周設され、該鍔部は、前記案内長溝の全周縁に段部を設けて形成した案内凹部にスライド可能に嵌合されると共に、前記案内長溝とほぼ対称形の長孔を有しその長孔にピンを貫通した状態でスライダーに固定した蓋板と前記案内凹部とで挟持されていることを特徴とするスピニングリールにおけるスプールシャフトのスライド機構。 【請求項2】 上記鍔部における周縁の少なくとも案内凹部の長手側の両縁部に面する部位が、前記案内凹部の長手側の両縁部と平行にされていることを特徴とする請求項1に記載のスピニングリールにおけるスプールシャフトのスライド機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、釣り糸をスプールに平行に巻き取るためにスプールを前後にスライドさせるスピニングリールにおけるスプールシャフトのスライド機構に関する。 【0002】 【従来の技術】従来における釣り糸をスプールに平行に巻き取るためにスプールを前後にスライドさせるスピニングリールにおけるスプールシャフトのスライド機構としては、例えば、特開平9−9830号公報に記載されているものがすでに知られている。上記特開平9−9830号に記載の一例として、ハンドルの回転が伝達されるオシレート歯車と、スプールシャフトを固定したオシレーターとの間に、前記オシレート歯車に併設した回転板が位置すると共に、該回転板の両面に前記オシレーターを連動させるピンが設けられ、その一端を前記オシレート歯車に形成された長孔に貫通させると共に、リール本体に形成された略楕円状の溝に嵌合し、他端をオシレーターに形成された長溝に嵌合してなるものである。このようにすることで、上記公報に記載の従来技術における特公平2−60295号の欠点である上記ピンの傾きが抑制されるから、該ピンが長溝、長孔、略楕円状の溝に対して円滑にスライドしてオシレート歯車からオシレーターに至る作動がスムースにされると共に、スプールのがたつきが防止された。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記した特開平9−9830号は確かにピンの傾きを抑制することが可能であるが、オシレーターとオシレート歯車との間にピンの傾きを抑制する回転板を配設するために絶対不可欠なスペースが必要である。また、回転板の水平度を保つために、その径を大径とし、しかも回転板の全面が常にオシレート歯車面に接するようにしているが、このようにするとオシレート歯車の径が必要以上に大きくなってしまう。仮に、回転板の肉厚を薄くしたり、その径を小径にしたりすると、回転板の肉厚を薄くした場合には、ハンドルを高速で回転させたときにピンをスライドさせる回転板の耐久性に問題が生じるし、回転板を小径にした場合には、上記した水平度の保持という点で劣る。すなわち、上記したことから回転板の肉厚や、回転板及びオシレート歯車の径をある程度大きくしなければならず、したがってリール本体の大きさが前記回転板やオシレート歯車の大きさに合わせて決定されてしまうから、スピニングリール全体の小型化が難しいし、設計の自由度が狭まって極論すればリール本体のみが大型な使用性にもデザイン的にも非常にバランスの悪いスピニングリールになってしまう可能性がある。 【0004】本発明は上記した従来事情に鑑みてなされたものでその目的とするところは、ピンのがたつきを抑制してオシレート歯車からオシレーターに至る作動をスムースすると共に、スプールのがたつきを防止し、しかもスピンニグリールをバランスよく小型化し得るスピニングリールにおけるスプールシャフトのスライド機構を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するために本発明が講じた技術的手段は、リール本体に前後スライド可能に支承されたスプールシャフトの前記リール本体から突出する端部にスプールを有し、他端部にスプールシャフトを前後スライドさせるスライド機構が備えられ、該スライド機構は、ハンドルの回転が伝達される歯車に開設された案内長孔に該長孔の長手方向に沿ってスライド可能に貫通するピンの一端がリール本体内に設けられた略楕円状の案内溝に、他端がスプールシャフトを固定したスライダーに開設された案内長溝に、夫々溝の周方向と長手方向に沿ってスライド可能に嵌合してなるスピニングリールにおけるスプールシャフトのスライド機構において、前記スライダーにおける案内長溝に嵌合したピンの外周に鍔部を周設し、該鍔部を、前記案内長溝の全周縁に段部を設けて形成した案内凹部にスライド可能に嵌合すると共に、前記案内長溝とほぼ対称形の長孔を有しその長孔にピンを貫通した状態でスライダーに固定した蓋板と前記案内凹部とで挟持した。(請求項1) 上記鍔部における周縁の少なくとも案内凹部の長手側の両縁部に面する部位を、前記案内凹部の長手側の両縁部と平行にした。(請求項2) 【0006】上記技術的手段によると請求項1は、案内長溝、案内長孔、略楕円状の溝をスライドするピンは、そのピンに周設された鍔部がスライダーにおける案内凹部と、スライダーに固定した蓋部とで挟持された状態でスライドする。上記鍔部が蓋部と案内凹部とで挟持することでピンの傾きが抑制される。上記蓋部は、鍔部を挟持してピンの傾きを抑制するためのものであり、しかもスライダーに固定されているからその肉厚を薄くできる。上記ピンの傾きの抑制はスライダー部位で行われるから、歯車の径の選択の幅が広く、すなわちリールの設計の自由度が広がる。また、請求項2は、スライド時に鍔部における案内凹部の長手側の両縁に面する周縁が、前記案内凹部の長手側の両縁部に沿って平行に案内される。 【0007】 【発明の効果】本発明は上記した構成により下記の利点を有する。 (請求項1)案内長溝、案内長孔、略楕円状の溝をスライドするピンは、そのピンに周設された鍔部をスライダーにおける案内凹部と、スライダーに固定した蓋部とで挟持してピンの傾きが抑制されてスライドするため、スライドするピンのがたつきが防止されてスプールのがたつきが生じないと共に、オシレート歯車からオシレーターに至る作動がスムースである上に、従来のような回転板を配設するスペースが削減され、しかも歯車の径を必要以上に大径にすることがないから、リールの設計の自由度が広がってリール本体の小型化が容易となってリールの設計の自由度が広がる。したがって、ピンのがたつきを抑制してオシレート歯車からオシレーターに至る作動をスムースすると共に、スプールのがたつきを防止し、しかもスピンニグリールをバランスよく小型化し得るスピニングリールにおけるスプールシャフトのスライド機構を提供することができる。 (請求項2)その上、スライド時に鍔部における案内凹部の長手側の両縁に面する周縁が、前記案内凹部の長手側の両縁部に沿って平行に案内されるから、鍔部のスライドがよりスムースとなり、オシレート歯車からオシレーターに至る作動をスムースする上で非常に有効である。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図2は、本発明に係るスライド機構1を備えたスピニングリールAを示し、釣竿への取り付け脚21を有すると共に、前記スライド機構1が内蔵されたリール本体2と、スプールシャフト3をリール本体2に前後スライド可能に貫通取り付けすると共に、リール本体内側の端部にスライド機構1が連結され、リール本体2から突出する端部にスプール31を有し、そのスプールシャフト3とリール本体2に対して回転可能に取り付けられたローター4と、スプールシャフト3の周りに遊転状に備えられ、ハンドル5の回転をハンドル軸51に固定されたメインギア6からローター4に伝達するピニオンギア7と、前記ハンドル軸51に固定されハンドル5の回転を前記スライド機構1に伝達するメインギア6に一体の減速歯車8とを備えているものである。 【0009】上記したスピニングリールAは、ハンドル5の回転動を上記スライド機構1によってスプールシャフト3を前後スライドする動きに変換して、そのスプールシャフト3の前後スライドに伴ってスプール31が前後スライドすることで、ローター4の回転により巻き取られる釣り糸がスプール31の糸巻き面311 に平行に巻かれるようになっている。 【0010】次に、上記スライド機構1の構成を説明すると、リール本体2の内面に形成されスプールシャフト3の軸方向を長手とする略楕円形の案内溝11と、該略楕円形の中心に回転可能に配設され上記減速歯車8とかみ合う歯車12と、上記スプールシャフト3に連結したスライダー13と、前記歯車12の回転をスライダー13に伝達するピン14とを備えている。 【0011】案内溝11は、長手側の中心線が上記スプールシャフト3の軸線と丁度重なり合う位置としている。歯車12は、図示する状態(スプールが最後部に位置する状態)において、リール本体2寄りの面に、上記スプールシャフト3の軸方向に沿う案内長孔121 が開孔されている。スライダー13は、上記歯車12と対向する面に、上記スプールシャフト3の軸線と直交する案内長溝131 が形成され、該案内長溝131 の全周縁にスライダー13における歯車12と対向する面よりも一段低くした段部132 でなる案内凹部133 が形成されている。ピン14は、外周面に円形の鍔部141 を一体に形成した円筒状をなし、その一端を上記案内長溝131 に嵌合すると共に、前記鍔部141 を案内凹部133 に嵌合し、且つ、前記案内長溝131 とほぼ対称形の長孔91を有した蓋板9をその長孔91にピン14を貫通した状態でスライダー13にビス92で固定することによって、該スライダー13にスライド可能に取り付けられている。 【0012】上記した案内溝11、歯車12、スライダー13は、案内溝11、案内長孔121 、案内長溝131 それぞれの中心線がすべて交わるように重合状に配列され、その中心線が交わる部位にピン14が貫通及び嵌合するようにしてある。また、上記案内溝11、案内長孔121 、案内長溝131 の幅はともに同幅とすると共に、上記ピン14の径よりも若干大きい幅とすることによってピン14のスライドを妨げないようにしてある。また、上記案内凹部133 は、その幅を上記鍔部141 の径よりも若干大きい幅とすると共に、その深さを鍔部141 の肉厚よりも若干深くすることによって、鍔部141のスライドを妨げないようにしてある。 【0013】また、ピン14における鍔部141 を上記図4に示すように形成してもよく、その形態を説明すると、鍔部141の周縁の案内凹部133の長手側の両縁部134 ,134 に面する周縁142 ,142 を、前記案内凹部133 の長手側の両縁部134 ,134 と平行に形成しているものである。上記周縁142 ,142 間の幅は、案内凹部133 の長手側の両縁部134 ,13 4間の幅よりも若干小幅としている。このようにすることで、鍔部141 における周縁142 ,142 がそのスライド時に、上記両縁部134 ,134 挟まれるように長手方向に平行に案内されるから、鍔部141 のスライドをスムースとする上で非常に有効である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000128946 【氏名又は名称】マミヤ・オーピー株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月25日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】早川 政名 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−187789 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月13日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−357898 |
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