| 【発明の名称】 |
中通し釣竿 |
| 【発明者】 |
【氏名】清田 義春
【氏名】滝沢 真也
【氏名】木村 州一
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| 【要約】 |
【課題】両枠体をユニット化させて部品としての取扱いと竿管への装着とを簡便にして低コスト化を図ると共に、軽量で高強度な部品とした中通し釣竿を提供する。
【解決手段】竿管10の側面に釣糸の導入孔10Hを設け、該導入孔の縁部に耐摩耗性のガイド部材G1,G2を配設するための第1枠体22を有し、前記釣糸導入孔の前方から後方にまで亘って、該釣糸導入孔の上方にブリッジ状に配置されて前記第1枠体よりも高強度な第2枠体24を有し、該第2枠体の後部24Rにおいて前記第1枠体の後部を連結し、該連結部に他の耐摩耗性ガイド部材G3を保持させるよう構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 竿管の側面に釣糸の導入孔を設け、該導入孔の縁部に耐摩耗性のガイド部材を配設するための第1枠体を有し、前記釣糸導入孔の前方から後方にまで亘って、該釣糸導入孔の上方にブリッジ状に配置されて前記第1枠体よりも高強度な第2枠体を有し、該第2枠体の後部において前記第1枠体の後部を連結し、該連結部に他の耐摩耗性ガイド部材を保持させたことを特徴とする中通し釣竿。 【請求項2】 前記第2枠体の連結部の下部を後方に向って延伸させ、該延伸部を竿管に対して取付けていると共に、該延伸部の取付位置より前方位置において、前記第1枠体を竿管に対して取付けてなる請求項1記載の中通し釣竿。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、釣糸導入部の枠体構造に特徴を有する中通し釣竿に関する。 【0002】 【従来の技術】中通し釣竿では竿管表面に釣糸の導入孔を設け、該釣糸導入孔の縁部に耐摩耗性ガイド部材を配設するが、これを合成樹脂等の枠体に保持させる場合がある。ここを介して釣糸を竿管内部に導入させるが、後方位置のリールからの釣糸が該釣糸導入孔に入る直前位置においては、釣糸が竿管の面に接触し易く、接触による糸抵抗増大を防止する必要がある。このため、前記釣糸導入孔の後側近くであって竿管表面から高い位置に耐摩耗性ガイド部材を枠体に保持させることが一般的である。近年では、この後者の枠体を、これに釣糸が引っ掛らないよう釣糸導入孔の上方に亘ってブリッジ状に設けて釣糸導入孔の耐摩耗性ガイド部材を保護するようにパイプ材等で構成した特開平8−107739号公報等がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記のように2種類の枠体を竿管に別々に装着させることは装着部位が多くなって手数を要すると共に、コスト高ともなる。また、単に結合させてユニット化しただけでは、重量が増加したり、或いは強度不足になることもある。 【0004】依って本発明は、両枠体をユニット化させて部品としての取扱いと竿管への装着とを簡便にして低コスト化を図ると共に、軽量で高強度な部品とした中通し釣竿の提供を目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明は請求項1において、竿管の側面に釣糸の導入孔を設け、該導入孔の縁部に耐摩耗性のガイド部材を配設するための第1枠体を有し、前記釣糸導入孔の前方から後方にまで亘って、該釣糸導入孔の上方にブリッジ状に配置されて前記第1枠体よりも高強度な第2枠体を有し、該第2枠体の後部において前記第1枠体の後部を連結し、該連結部に他の耐摩耗性ガイド部材を保持させたことを特徴とする中通し釣竿を提供する。上方とは、真上とは限らず、広い意味である。また、請求項2において、上記第2枠体の連結部の下部を後方に向って延伸させ、該延伸部を竿管に対して取付けていると共に、該延伸部の取付位置より前方位置において、上記第1枠体を竿管に対して取付けるよう構成する。 【0006】請求項1では、第2枠体の後部において、第1枠体の後部を連結させ、ここに他のガイド部材を保持させるため、この連結部は他のガイド部材の大きさに応じた幅広寸法が必要である。従って、ガイド部材を保持させるために幅広となる当該連結部は必然的に高強度であり、連結のための強度確保のためにのみ幅を広くするというような無駄が無いため、軽量化を図りつつ連結部の強度を向上させることができ、しかも、2つの枠体がユニット化できる。また、強度の高い第2枠体が釣糸導入孔の前方から後方にまで亘って上方にブリッジ状に配置されているため、釣糸導入孔の縁部に配設された耐摩耗性ガイド部材を更に有効に保護できる。請求項2では、上記作用効果に加え、第1枠体を竿管に取付けるのみならず、第2枠体の連結部の下部を後方に向って延伸させて竿管に取付けているため、ユニット化枠体の取付け領域が前後に広がり、取付けがより安定する。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実施の形態例に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る中通し釣竿の要部の縦断面図、図2は側面図、図3は上面図である。エポキシ樹脂等の合成樹脂をマトリックスとし、炭素繊維等の強化繊維で強化したFRP製の竿管10に釣糸導入用の長孔10Hを設け、この長孔の前後端部に、略U字状であってセラミックス等の耐摩耗性のガイド部材G1,G2を配設している。これらガイド部材は合成樹脂製等の第1枠体22の作用を借りて保持されている。 【0008】一方、上記長孔の後ろの高い位置には、リング状のセラミックス等の耐摩耗性のガイド部材G3が、金属製であって、長孔の前方から後方に亘って山形のブリッジ状第2枠体24によって保持されている。この第2枠体24は第1枠体より高強度であれば合成樹脂製でもよく、また、その他の材料でもよい。山形のブリッジ状であるため、釣糸の引掛りが防止される。更には、この第2枠体24の、前記長孔10Hの上方位置の幅寸法24Bは、上下方向厚さによって強度を確保すれば、可及的に細い方が好ましい。これは、糸通し時に、糸通し具等の挿入や引出し操作において、長孔に近いこの部分の細い方が指等が引っ掛り難くて操作が容易になるためである。 【0009】前記第1枠体の後部を、第2枠体24のガイド部材G3を保持している幅広な保持領域24Rの後側に重ねて連結固定している。これは第2枠体を、第1枠体の射出成形時に一緒に鋳込むようにして、簡便に一体化させることができる。ここは幅広のため高強度な連結部となる。この他、接着、カシメ、ビス固定等によってもよい。こうしてユニット化された枠体の前端部と後端部を、糸部材20によって竿管10に巻回固定している。前端部は第2枠体24の前端部であり、後端部は第1枠体22の後端部である。 【0010】図4は第2実施形態例の要部斜視図であり、第1形態例と異なるのは、第1枠体22は、第2枠体24の保持領域24Rの前側に重ねて連結固定していることと、保持領域の上方を肉抜きして軽量化を図っていることである。この肉抜き部24Hが前方部まで形成されて釣糸導入孔の真上部が大きく開放されていれば、糸通し作業が容易になる。 【0011】また、この形態例と異なり、リング状のガイド部材G3を直接的には第1枠体22に対して固定させ、第2枠体24はガイド部材G3に接触させずに第1枠体22に対して連結させてもよい。こうすれば、高強度な第2枠体24が外部から衝撃を受けた際に、その衝撃は軟質な第1枠体22を介して硬質なガイド部材に伝わるため衝撃が緩和され、ガイド部材G3の損傷が防止軽減される。更には、竿管10が撓んだ際に、高強度なブリッジ状の第2枠体24の一方の端部(ここでは後端部)が、より軟質な部材の第1枠体22によって受けられており、この軟質部材によって変形が幾分許容され、竿管10の撓み特性に大きな影響を及ぼさず、また、竿管や枠体の破損が防止できる。然しながら、図4には示していない第1形態例と同様な釣糸導入孔縁部のガイド部材への直接の衝撃からの保護作用は、高強度な第2枠体24の存在によってより確実となる。 【0012】図5は第3実施形態例の要部縦断面図であり、図6は側面図、図7は上面図である。これが第1形態例と異なるのは、第2形態例と同様に、第1枠体22がガイド部材G3を保持している第2枠体24の保持領域24Rの前側に連結固定されていることと、連結部でもある第2枠体24の保持領域24Rの下部を後方に延伸させ、該延伸部24Lを竿管10に取付けていること、また、第2形態例と同様に、第2枠体24の保持領域24Rの上方に肉抜き部24Hを形成していること等である。 【0013】こうして連結枠体(ユニット化枠体)22,24の後部の一部は第2枠体24を後側に延伸させ、他の一部は前記後部の一部との間に空隙SPを設けつつ第1枠体22を前側に延伸させて、夫々竿管10に取付けているため、取付け領域が前後に広がり、取付けが安定すると共に、外部から力を受けた際に、その力が分散し、竿管や枠体やガイド部材の破損が防止される。当該実施形態例と異なり、第1枠体22の後部連結部を、ガイド部材G3を保持している第2枠体24の、当該ガイド部材G3の周辺部から離れた位置(この位置が保持領域24Rに入っても外れてもよい)に連結させた構造であっても、上記の作用効果は同様に奏される。例えば、図6の2点鎖線22’や22”で示す連結構造形態である。この22”で示す構造の場合は、釣糸が挿通する空間(或いは、ここに装着された他のガイドリング部材の貫通孔)22H”が必要である。 【0014】再び第3形態例に戻ると、延伸部24Lの先端部に所定の凹部24Kを設け、竿管10の所定位置に設けた係止孔10Kに挿入して竿管の壁部端面に係止させ、一方、第2枠体24の前端部はねじ部材26によって竿管10に取付けている。この取付け方法であるため、もし、延伸部24Lの端部が係止孔10Kに対して竿管の長手方向に拘束されておらず、相対移動可能であって、更には、第1枠体22も竿管10に対して少なくとも長手方向に拘束させていなければ、竿管10が撓んだ際に、当該ユニット枠体はねじ部材26で固定状態に取付けられた前端部以外が、竿管10に対して長手方向にずれることができ、竿管10やユニット枠体に対して無理な力が作用しなくて済み、損傷を防止できると共に、竿管10の撓み特性の阻害を防止できる。尤も、第2枠体24は高強度、即ち、硬質であるが、第1枠体22は軟質であるため、この第1枠体22を竿管10に固定状態にしていてもこの枠体22によって竿管が撓んだ際の曲げ力を幾分か緩和できる。従って、第2枠体24の延伸部24L側が長手方向に自由であることと合せて、竿管の撓み時の障害は低減される。その程度は、第1枠体22の軟質の程度に依存する。 【0015】図8は、既述のような釣糸導入部における応力緩和等に着眼した他の説明例の縦断面図であり、図9は側面図、図10は上面図である。リング状のガイド部材G3を保持し、山形フレームの第2枠体24の後端部は糸部材20によって竿管10に巻回固定されている。一方、長孔10Hの前後縁部に配設された硬質ガイド部材G1,G2を保持している軟質の合成樹脂等の第1枠体22は、前記長孔の上方に左右に別れて配設された前記第2枠体24の両脚状部に一体化されており、第1枠体22の先端部の凹部22Kを長孔10Hの前端縁部の壁端面に係止させている。該第1枠体22と長孔壁端面との間は、長手方向に隙間を有して長手方向には相対移動可能に構成している。 【0016】通常時は、第2枠体24が金属等で形成されており、その高強度な作用によって所定位置にガイド部材G1,G2は保持されており、釣りに支障は無い。然しながら、竿管10が大きく撓んだ際に、結合枠体22,24に大きな力が作用しようとするが、既述の如く、結合体の前部と竿管10とは長手方向に相対移動可能に構成しているため、撓みによる曲げ力を緩和できる。従って、竿管の撓み特性に与える枠体の影響が少なく、また、竿管と各枠体の損傷をも防止する。このように枠体の一部を固定し、他部を長手方向に移動自在にさせる他、既述の如く、一部を固定し、他部を柔軟な部材を介して竿管に取付けても同様な作用効果を奏する。また、このような取付け方法を採用してもしなくても、枠体24を、竿管の撓みの際に屈曲変形可能な程度の薄板状に構成しても同様な作用効果を奏する。 【0017】要約すると、竿管の側面に釣糸導入孔を設け、該導入孔の前から後ろに亘って枠体を設け、該枠体を前記竿管に対して複数箇所で取付け、該取付部の内の少なくとも一箇所を、竿管に対して前後方向に移動可能にしたことを特徴とする中通し釣竿である。ここでの移動可能とは、隙間を有して移動自在な他、柔軟性部材で取付けているために移動可能なものも含む。また、上記取付部の内、前後何れかの端部を固定状態とし、他の取付部を移動可能にすれば、応力緩和等において最も効果的である。 【0018】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明によれば、連結させる部位を選定して両枠体をユニット化させ、部品としての取扱いと竿管への装着とを簡便にして低コスト化を図ると共に、軽量で高強度な部品とした中通し釣竿が提供可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002495 【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】越智 俊郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−127735 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−311185 |
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