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【発明の名称】 鑑賞魚用水槽の底面装飾板
【発明者】 【氏名】下田 喜代治

【要約】 【課題】鑑賞魚用水槽には、美観的にも、また魚の健康的成育の点からも必要とされる砂利や砂が底部に敷かれている。その掃除は、水槽内部から全ての物を取り出し、米を研ぐようにして洗わなければならず、非常に大変な作業であった。本発明はその作業を軽減し、快適な鑑賞魚用水槽にする事ができる底面装飾板を提供する事を目的とするものである。

【解決手段】大量の水を使い、米を研ぐようにして洗浄していた水槽底部に敷く砂利を、樹脂板の表面に樹脂板が見えなくなる程度の厚さで接着し、全体の厚みと高低は、発泡スチロールやウレタン等の水の浸入しない材質のもので作る事によって、最も問題となる砂利の深層部をなくした。したがって、魚の糞尿や残餌が入り込んで浄化されずに腐敗する事はない。また、掃除のときは表面を掃くようにすればよく、作業が軽減される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】水槽の底面を覆う大きさの塩化ビニールやポリエチレン板等の、プラスチックで成形した基板の表面に、天然の石や砂、あるいは人工の装飾品を接着し、裏面には発泡スチロールや発泡ウレタン等の樹脂、あるいはコンクリート等を充填した事を特徴とする鑑賞魚用水槽の底面装飾板。
【請求項2】天然の石や砂をFRP樹脂等に埋め固めた事を特徴とする請求項1の鑑賞魚用水槽の底面装飾板。
【請求項3】基板の表面に水草を植え付ける為の穴と、ヒーターを埋設するための溝を設けた事を特徴とする、請求項1、請求項2の鑑賞魚用水槽の底面装飾板。
【請求項4】基板の表面が石肌調や砂利模様、あるいは砂利肌調に加工された事を特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3の鑑賞魚用水槽の底面装飾板。
【請求項5】適当な大きさのブロックに分割し、組み合わせて使用するようにした事を特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の鑑賞魚用水槽の底面装飾板。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】鑑賞魚用水槽の中の底面に置き、美観をよくするとともに、飼育魚が落ち着く環境を提供し、同時に、水槽の内や外に設置された浄化器の機能を最大限に発揮させるべく、水槽底面の砂利の中の老廃物や餌の残留を防ぎ、もって水槽掃除の際の労力を軽減しようとするものであって、米を研ぐようにして洗っていた砂利を、表面を掃くようにすれば掃除ができる、水槽底面に設置する装飾板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から水槽の装飾品には、天然及び人工の水草、流木、岩棚、人工サンゴ、あるいは水車小屋のおもちゃ等があり、それらを、大磯砂、南国砂、サンゴ砂、川砂、海砂等の黒っぽいものや、白っぽいもの、さらには茶色っぽい色をした砂利のバラバラのものを60cmの水槽で約15kg、奥の方を厚く高くする等して立体感が出るように工夫しながら敷きつめた水槽に、魚を泳がせ鑑賞していた。これらは専ら装飾のみを目的とするものであって、その後に行わなければならない水槽内の掃除の事を考慮したものではなかった。したがって、糞尿等魚の排泄物や残餌等がバラバラの砂利の隙間の深層部に入り込んで取り出す事が難しかった。また、水槽の状態を良く保つ事は、魚の成育と健康管理には欠かせない事であるから、「上部式」、「外部式」、「投げ込み式」、「スポンジ式」、「底面式」、「底面オーバーフロー式」、「底面式と背面式の併用式」等、多種多様の浄化装置が開発されている。しかし、いずれもバラバラの砂利の深層部に入り込んだ老廃物等を完全に処理する事はできなかった。その結果、老廃物は腐敗し、有害なアンモニアや亜硝酸、硝塩酸を発生させ、魚が大量死する事が多々あった。つまり、バラバラの底砂の中では消化バクテリアなどの生物ろ過が十分にできないためである。それを解決するには、2〜3ヶ月に一度の底砂を取り出して米を研ぐようにして洗う、大水換といわれる掃除を必要とした。またその間にも、7〜10日に一度の砂利掃除器や底面掃除器と呼ばれている道具を用いる、小水換といわれる掃除をしなければならなかった。しかし、貝類や魚卵、あるいは稚魚が同じ水槽の中にいる時に、その底砂を取り出して洗浄する事はほとんどできない作業であって、たとえできたとしても、多くの場合は魚等を死なせてしまっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有毒なアンモニア、亜硝酸、硝塩酸の元になる魚の糞尿や残餌を速やかに、それらを適正に処理できる水槽内外に設置された浄化器に集め、効率の良い物理的ろ過や、バクテリアによる生物ろ過を行い、それで処理しきれなくても、水槽内を引っかきまわす事無く取り出して除去できるようにするとともに、60cm型の水槽の場合で約15kgの砂利を使用していたものを3kg程度まで減らし、また、水草の根元には水草の成育によい砂を入れるなど、種類の異なる砂利を使え、水槽の奥の方には細かい砂を、手前の方には粗い砂を使うことで立体感を出す事も可能とし、さらに、水槽掃除の際の米を研ぐようにして洗浄する、大変な労力と大量の洗浄水を必要とする作業を軽減するばかりか、掃除のために長時間、別容器に入れられた魚の飛び出し事故や、ストレスによる大量死をも防ぐ事を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明は、大量の水を使い、米を研ぐようにして洗浄していた水槽底部の砂利を、樹脂板の表面に樹脂板そのものが見えない程度の厚さで接着した構造にする事で、もっとも問題となる砂利の深層部をなくした。したがって、魚の糞や残餌が入り込む事がなくなった。掃除は、砂利掃除器などで強力に吸い込むのではなく、軽く表面を掃くようにすればよい。また、初期注水時や、水換時にも砂利を舞い上がらせる事が無いから、レイアウトが崩れない。
【0005】
【本発明の実施の形態】図面とともに説明すると次の通りである。水槽■の底部に設置される装飾板は、FRPや塩化ビニール、ポリエチレン、アクリル板等のプラスチックで成形した基板■に対して、表面には砂利■を接着し、裏面には発泡スチロールやウレタン、あるいはコンクリート等の充填材■を充填し水が入らないようにした本体に、水草■やヒーターを埋める穴■や溝■を設けてある。水草■は、穴■よりすこし大きめのスポンジ等に根を挟み、穴■に植えて固定する事ができる。また、軟質弱接着剤を用いて、水槽の底面ガラスに本発明の底面装飾板を接着してもよい。
【0006】
【実施例】
実施例1: 本発明は、次のような構造でも同じ効果を得る事ができる。即ち、天然の砂や砂利を適当な厚さにして、FRP等の樹脂で固める製造方法であり、発泡スチロール、ウレタン、基板などを省いて作る方法である。
実施例2: 本発明は必ずしも天然の砂や砂利を用いなくても、樹脂板そのものの表面を石肌調や砂利肌調、あるいは砂利模様に加工してもよい。
実施例3: 大型の水槽に用いる場合には適当な大きさのブロックに分け、それを組み合わせて敷設するようにしてもよい。
実施例4: 天然の砂や砂利に替えて、人工のセラミックボールや、人工のゼオライト、陶磁器を用いてもよい。
【0007】
【発明の効果】A. 糞や残餌が取り出しやすい構造であるから、水槽が清浄である期間が延びると同時に、砂利を米を研ぐようにして洗う作業が、表面を掃くようにして掃除する作業に替わり、一回の掃除に要する時間が短縮される。
B. 水槽の底面の砂利肌面の作り方によっては、例えば川の流れのような模様と高低差を砂の色を変える事により、強力に表現できる。
C. 大きさの違う砂利を適宜配置できるので、より一層立体感を変化をつける事ができ、優れた美観を持つ水槽にする事ができる。
D. 水槽の運転時の重量を軽くする事ができる。
E. ヒーター等のようにガラス面に接触させない方がよい器具や、水草は最適な位置に保持できる。
【出願人】 【識別番号】000123446
【氏名又は名称】下田 喜代治
【出願日】 平成9年(1997)9月25日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−98932
【公開日】 平成11年(1999)4月13日
【出願番号】 特願平9−299302