| 【発明の名称】 |
養殖用エアレーション装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松田 峰雄
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、生け簀内への酸素分の補給と同時に、細菌類の繁殖の抑制を図ることにより、魚類の養殖を効率よく行なえるようにした養殖用エアレーション装置を提供することを課題とする。
【解決手段】網12で作られた生け簀11の内部に散気部材16が吊り下げられて、エアコンプレッサー3からの圧縮空気供給により散気部材16から気泡が発生する。散気部材16の近傍に設けられた海水電気分解装置17の発生する塩素ガス等も上記気泡と共に移流となって上昇し、ついで囲壁18に案内されて下降することにより、対流を生じ、水中への空気泡の溶け込みによる酸素分の補給と、上記塩素ガス等による生け簀内の細菌類の繁殖抑制とにより、同生け簀内の魚類の養殖が高い生存率で効率よく行なわれる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エアコンプレッサーの吹出口に配管を介し接続されて海中の生け簀の内部に垂下され空気泡を散布する散気部材をそなえ、同散気部材の近傍に、海水電気分解装置が、その電気分解発生物を海中へ放出するように設けられたことを特徴とする、養殖用エアレーション装置。 【請求項2】 海中の生け簀に隣接して海上に浮かぶ浮体に、エンジンで駆動されるエアコンプレッサーと同エンジンを共用にして同エンジンにより駆動される直流発電機とをそなえるとともに、上記エアコンプレッサーの吹出口に配管を介し接続されて上記生け簀の内部に垂下され空気泡を散布する散気部材をそなえ、同散気部材の近傍に、上記直流発電機から給電される海水電気分解装置が、その電気分解発生物を海中へ放出するように設けられて、上記の空気泡および電気分解発生物の移流を上記生け簀内で対流効果により循環させるべく、同生け簀の上部周縁に上記移流を下方へ案内する囲壁が設けられたことを特徴とする、養殖用エアレーション装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、魚類の養殖のため海中に設けられる生け簀の内部に、空気の気泡を発生させて酸素分の補給を行なえるようにした養殖用エアレーション装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の養殖用エアレーション装置では、海中の生け簀の網に沿う散気パイプに、エアコンプレッサーで圧縮空気を送り、同散気パイプから空気泡を発生させることが行なわれている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のような養殖用エアレーション装置では、生け簀内の魚類に酸素分を補給できるものの、生け簀内に生じる細菌類により魚類の生存率が低下するのを防止することはできない。そこで本発明は、生け簀内への酸素分の補給と同時に、細菌類の繁殖の抑制を図ることにより、魚類の養殖を効率よく行なえるようにした養殖用エアレーション装置を提供することを課題とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するため、本発明の養殖用エアレーション装置は、エアコンプレッサーの吹出口に配管を介し接続されて海中の生け簀の内部に垂下され空気泡を散布する散気部材をそなえ、同散気部材の近傍に、海水電気分解装置が、その電気分解発生物を海中へ放出するように設けられたことを特徴としている。 【0005】上述の本発明の養殖用エアレーション装置では、生け簀内に空気泡を散布する散気部材の近傍で、海水電気分解装置により生じた塩素ガスの気泡と苛性ソーダの溶質分とが、上記散気部材からの空気泡に連れて上昇する流れに乗り、共に上昇し拡散してゆくようになるので、上記空気泡の一部が生け簀内で水中へ溶け込むことによる魚類のための酸素分の補給と、上記の塩素ガスおよび苛性ソーダ溶質分の生け簀内での細菌類に対する繁殖抑制作用と相まって、生け簀内の環境が改善され、魚類の生存率が高められて、その養殖が効率よく行なわれるようになる。 【0006】また、本発明の養殖用エアレーション装置は、海中の生け簀に隣接して海上に浮かぶ浮体に、エンジンで駆動されるエアコンプレッサーと同エンジンを共用にして同エンジンにより駆動される直流発電機とをそなえるとともに、上記エアコンプレッサーの吹出口に配管を介し接続されて上記生け簀の内部に垂下され空気泡を散布する散気部材をそなえ、同散気部材の近傍に、上記直流発電機から給電される海水電気分解装置が、その電気分解発生物を海中へ放出するように設けられて、上記の空気泡および電気分解発生物の移流を上記生け簀内で対流効果により循環させるべく、同生け簀の上部周縁に上記移流を下方へ案内する囲壁が設けられたことを特徴としている。 【0007】上述のように、生け簀内の散気部材へ圧縮空気を送るエアコンプレッサーと、同エアコンプレッサー近傍の海水電気分解装置へ給電する直流発電機とが、同一のエンジンにより駆動されるようにして、上記生け簀に隣接する浮体に装備されていると、全体構成が大幅に簡素化されるほか、上記エアコンプレッサーと上記散気部材との接続および上記直流発電機と上記海水電気分解装置との接続が容易になる利点もある。 【0008】また上記散気部材からの空気泡および上記海水電気分解装置からの発生物を含んだ海水の移流が、上記生け簀の上部周縁に設けられた囲壁で下方へ案内されるようになっていると、上記移流が対流効果により上下に循環し、上記生け簀内部の広い範囲にわたり酸素分の補給および上記電気分解発生物の散布が的確に行なわれるようになって、魚類の養殖が一層効率よく行なわれるようになる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の一実施形態としての養殖用エアレーション装置について説明すると、図1はその全体構成を模式的に示す説明図である。図1に示すように、海面に浮くフロート13で海中に吊り下げれられた網12により生け簀11が形成されており、同生け簀11に隣接して浮体1が係留索7を介し海底の図示しないシンカーに係留されている。 【0010】そして、浮体1には、エンジン2と、同エンジン2により駆動されるエアコンプレッサー3と、同エンジン2を共用にして同エンジン2により駆動される直流発電機4とが搭載されている。 【0011】また生け簀11の内部には、ブイ14からワイヤ15を介し垂下された散気部材16が設けられて、同散気部材16にはエアコンプレッサー3から耐圧ホース5を介して圧縮空気が送られるようになっている。 【0012】なお、散気部材16は全体として円形に形成され、その外周壁に沿って形成された多数のノズル孔から放射状に空気泡を吹き出すことによりバランスを保ってほぼ一定位置に存在しうるようになっている。 【0013】さらに、散気部材16からワイヤ17aで吊り下げられた海水電気分解装置17が、その電気分解発生物を海中へ放出するように設けられており、同海水電気分解装置17には浮体1に搭載された直流発電機4からケーブル6を介し給電が行なわれる。 【0014】海水電気分解装置17は、海水(塩水)の電気分解により塩素ガスを発生するとともにナトリウムを生じるが、このナトリウムは海水の水分と直ちに反応して苛性ソーダおよび水素ガスを生じるようになる。 【0015】そして、散気部材16からの空気泡と共に海水電気分解装置17の発生物が海水に含まれて上方への移流を誘起し、この移流が海面付近に到達してからUターンを起こして下降流となるように案内する囲壁18が、生け簀11の上縁内周部に設けられている。このようにして、上記移流は対流効果により生け簀11内で循環するようになる。 【0016】上述の本実施形態の養殖用エアレーション装置では、生け簀11内に空気泡を散布する散気部材16の近傍で、海水電気分解装置17により生じた塩素ガスの気泡と苛性ソーダの溶質分とが、散気部材16からの空気泡に連れて上昇する流れに乗り、共に上昇し拡散してゆくようになる。 【0017】そして、上記空気泡の一部が生け簀11内で水中へ溶け込むことによる魚類のための酸素分の補給と、上記の塩素ガスおよび苛性ソーダ溶質分の生け簀11内での細菌類に対する繁殖抑制作用と相まって、生け簀内の環境が改善され、魚類の生存率が高められて、その養殖が効率よく行なわれるようになる。 【0018】また、前述のように、生け簀11内の散気部材16へ圧縮空気を送るエアコンプレッサー3と、同エアコンプレッサー3近傍の海水電気分解装置17へ給電する直流発電機4とが、同一のエンジン2により駆動されるようにして、生け簀11に隣接する浮体1に装備されていると、全体構成が大幅に簡素化されるほか、エアコンプレッサー3と散気部材16との接続および直流発電機4と海水電気分解装置17との接続が容易になる利点もある。 【0019】また散気部材16からの空気泡および海水電気分解装置17からの発生物を含んだ海水の移流が、生け簀11の上部周縁に設けられた囲壁18で下方へ案内されるようになっているので、上記移流が対流効果により上下に循環し、生け簀11内部の広い範囲にわたり酸素分の補給および上記電気分解発生物の散布が的確に行なわれるようになって、魚類の養殖が一層効率よく行なわれるようになる。 【0020】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明の養殖用エアレーション装置によれば次のような効果ないし利点が得られる。 (1) 生け簀内に空気泡を散布する散気部材の近傍で、海水電気分解装置により生じた塩素ガスの気泡と苛性ソーダの溶質分とが、上記散気部材からの空気泡に連れて上昇する流れに乗り、共に上昇し拡散してゆくようになるので、上記空気泡の一部が生け簀内で水中へ溶け込むことによる魚類のための酸素分の補給と、上記の塩素ガスおよび苛性ソーダ溶質分の生け簀内での細菌類に対する繁殖抑制作用と相まって、生け簀内の環境が改善され、魚類の生存率が高められて、その養殖が効率よく行なわれるようになる。 (2) 生け簀内の散気部材へ圧縮空気を送るエアコンプレッサーと、同エアコンプレッサー近傍の海水電気分解装置へ給電する直流発電機とが、同一のエンジンにより駆動されるようにして、上記生け簀に隣接する浮体に装備されていると、全体構成が大幅に簡素化されるほか、上記エアコンプレッサーと上記散気部材との接続および上記直流発電機と上記海水電気分解装置との接続が容易になる利点もある。 (3) 上記散気部材からの空気泡および上記海水電気分解装置からの発生物を含んだ海水の移流が、上記生け簀の上部周縁に設けられた囲壁で下方へ案内されるようになっていると、上記移流が対流効果により上下に循環し、上記生け簀内部の広い範囲にわたり酸素分の補給および上記電気分解発生物の散布が的確に行なわれるようになって、魚類の養殖が一層効率よく行なわれるようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】飯沼 義彦 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−56164 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−246187 |
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