| 【発明の名称】 |
釣竿用リールシート |
| 【発明者】 |
【氏名】大村▲りゅう▼一
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| 【要約】 |
【課題】パイプ型のリールシートにあっては、ナット状の可動側フードがリールの取付足を圧着する際、その取付足と反対側の位置において、可動側フードがボディの表面をかじってしまうという問題がある。
【解決手段】リール足着座面51を有するボディ33と、ボディ33に外嵌状に螺合された円筒形の可動側フード37と、可動側フード37内に配置したボディプロテクタ43を備え、リール着座面51にリール71の取付足73が着座した状態から可動側フード37を前進すると取付足73の一端部が可動側フード37の内側に相対的に挿入され且つこの一端部がリール足着座面51に圧着され、これより先に、ボディプロテクタ43がリール着座面51と反対側においてボディ33に接触する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】リール足着座面を有するボディに外嵌状に装着された円筒形の可動側フードを備え、リール足着座面にリールの取付足が着座した状態から可動側フードを取付足に対して前進させることで取付足の一端部が可動側フードの内側に相対的に挿入され且つこの一端部がリール足着座面に圧接される釣竿用リールシートであって、ボディの外周面のうちリール足着座面と反対側の部位に接するボディプロテクタを可動側フードの内側にこの可動側フードに対してスリップする状態で配置し、前記ボディプロテクタは、遅くともリールの取付足の一端部がリール足着座面に圧接され始めるときまでにボディに接することを特徴とする釣竿用リールシート。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は釣竿用リールシートに係る。特に、リールの取付足が着脱自在に着座されるリール足着座面を有するボディと、このボディに外嵌状に螺合された円筒形の可動側フードとを備え、リール足着座面にリールの取付足が着座した状態から可動側フードを取付足に対して前進させることで取付足の一端部が可動側フードの内側に相対的に挿入され、且つ、この一端部がリール足着座面に圧接される釣竿用リールシートに関するものである。 【0002】 【従来の技術】釣竿用リールシートは、一般に、リール足着座面を有したボディと、固定側及び可動側2つのフードと、可動側フードをリールの取付足に圧接するための圧接手段等を備えていて、リールの取付足の一端部を固定側フードに挿入しながらこの取付足をリール足着座面に着座させ、次いで、可動側フードを取付足に対して前進させることで取付足の他端部を相対的に可動側フードに挿入し、この可動側フードを圧接手段によって圧接するように構成されている。そして、所謂パイプ型のリールシートにあっては、圧接手段による圧接をナット方式にしたものが多い。 【0003】このナット方式による圧接手段の中でも、可動側フード自体がナット機能を有するように構成されたタイプのものは、部品点数が少なく、組立ても簡単で済む等多くの利点を有するが、その反面、この可動側フードがリールの取付足を締め付けて圧接する際に、リールの取付足を傷つけてしまうという欠点がある。そこで、このタイプのリールシートにリールの取付足を傷つけないようにするためのプロテクタを設けたリールシートがある。 【0004】図7はそのようなプロテクタを備えた従来のリールシートの一例1を示すものである(図面にはリールシート1の後部のみを示してある)。同図において、3はリールシート1のボディを示し、このボディ3は略円筒形をしている。そして、ボディ3には、その外周部の周方向における一部を平坦に切除することでリール足着座面5が形成されると共に、後端部の外周面にはネジ山7が形成されている。9は可動側フードを示し、この可動側フード9は円筒形に形成されると共に、その内周面の軸方向における中間部にはネジ溝11が形成されている。そして、この可動側フード9は、ネジ溝11とネジ山7とが噛み合うようにボディ3に外嵌状に螺合される。従って、可動側フード9は回転されることで軸方向へ移動する。 【0005】ボディ3のリール足着座面5と可動側フード9の内周面との間には比較的薄い空間13が形成される。15はプロテクタを示す。このプロテクタ15は円弧状に屈曲した小片状をしており、上記空間13に収納状に組み込まれ、そのリール足着座面5側を向いた内面17は前側へ行くに従って径が大きくなる円錐状斜面になっている。プロテクタ15は、その周縁部がリール足着座面5に着座することでボディ3に対しては回転不能であるが、可動側フード9に対してはスリップするようになっている。このプロテクタ15とリール足着座面5とで画される空間19が後側のリール足挿入凹部である。尚、図示を省略してあるが、ボディ3の前端部にはこれも円筒状をした固定側フードが装着されている。 【0006】そこで、リールの取付足21の一端部を図示しない固定側フードの内側に挿入しながら取付足21をリール足着座面5に着座させ、次いで、可動側フード9をねじ込み方向へ回して行くと、可動側フード9はプロテクタ15に対してはスリップしながら前進し、それによって、取付足21の他端部が相対的にリール足挿入凹部19に挿入され、プロテクタ15の内面17が取付足21を挾んでリール足着座面5に圧接する。しかして、可動側フード9が取付足21に直に接触することは無いので、可動側フード9の締め付け作用によって取付足21が傷つけられることは無い。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところが、このような釣竿用リールシート1にあっては、可動側フード9が取付足21を圧接する際、この可動側フード9がボディ3の表面をかじってしまうという問題がある。即ち、可動側フード9が取付足21をリール足着座面5に圧接するときは、その反力によって、可動側フード9のうちプロテクタ15と反対側にある部位がボディ3側へ引き寄せられることになり、この場合、可動側フード9の口径はボディ3の最大径即ちリール足着座面5以外の部分における外径より僅かに大きいだけであるから、上記部位がボディ3に食い込んでここに螺旋状の傷をつけてしまうことがあるからである。特に、ボディ3が天然木によって形成されている場合、ボディ3に付いた傷は見栄えを著しく損ねてしまう。 【0008】この傷つきの問題を解決するためには、可動側フード9の口径を大きくすることも考えられるが、そのようにすると、リールシート1の太さが増大してしまうので、リールシートが重くなったり、握りづらくなったりするといった別の問題が生じる。 【0009】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為されたものであり、可動側フードの径を太くしないでも、可動側フードがボディを傷つけることの無い釣竿用リールシートを提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するために、本発明釣竿用リールシートは、ボディの外周面のうちリール足着座面と反対側の部位に接するボディプロテクタを可動側フードの内側にこの可動側フードに対してスリップする状態で配置し、前記ボディプロテクタは、遅くともリールの取付足の一端部がリール足着座面に圧接され始めるときまでにボディに接する位置に設けたものである。従って、可動側フードがリールの取付足を圧接するときは、ボディプロテクタがリール足着座面と反対側においてボディに接触するので、可動側フードがボディに直に接触することは無い。 【0011】 【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る釣竿用リールシートの詳細を図面に示した実施の形態に従って説明する。図面に示した実施の形態は、本発明を、フライフィッシング用の釣竿に用いられるフライシート31に適用したものである。フライシート31は、そのベース部を為すボディ33と、ボディ33に装着された前後(図1における左方へ向かう方向を前側とし、右方へ向かう方向を後側とする。以下の説明において向きを言うときは、この方向によるものとする。)2つのフード35及び37と、キャップ39と、2つのプロテクタ41、43等から成る。 【0012】ボディ33はメインボディ45とサブボディ47と螺合部49の3つの部材が一体的に結合されて成り、メインボディ45とサブボディ47は天然木に合成樹脂を含侵させた強化木により形成され、螺合部49はナイロン等の合成樹脂により形成されている。 【0013】メインボディ45の形状は、図2を見て分かるように、基本的には比較的長い円筒状をしており、その外周部の周方向における一部を切除することでリール足着座面51が形成されている。このリール足着座面51は、メインボディ45を軸方向から見て、下に向かって膨らんだ円弧状を為す中間部51aとその両脇に位置した水平な側部51bとから成り、その全幅はメインボディ45の軸心を中心とした中心角略110°の大きさになっている。メインボディ45の後端部はその余の部分より稍小径な結合部53になっており、上記リール足着座面51はこの結合部53を含んでメインボディ45の全長にわたって設けられている。 【0014】サブボディ47は直径の割に軸長が短い円筒形を為し、その外径はメインボディ45の最大外径と略同じになっている。螺合部49は大径な前部49aとこれより稍小径な後部49bとから成る円筒形をしており、前部49aの外周面にはネジ山49cが形成されている。そして、この前部49aの周壁の略前半部には切欠49dが形成されており、この切欠49dの周方向における幅はメインボディ45の結合部53におけるリール足着座面51の左右幅と一致している。 【0015】メインボディ45の結合部53は螺合部49の前部49aに挿入され且つ接着される。この結合を行うとき、螺合部49の切欠49dの両脇に位置した平面がリール足着座面51の側部51bと同一面上に位置するように互いの位置合わせを行う。また、螺合部49の後部49bはサブボディ47に挿入され且つ接着される。これによって、メインボディ45と螺合部49とサブボディ47とが互いに一体的に結合されてボディ33が形成される。 【0016】2つのフード35、37はリールの取付足の前後両端部を各別に保持するものであって、前側のフード35が固定側フードで、後側のフード37が可動側フードになっている。これらフード35、37はチタンやアルミニューム等の軽量な金属によって形成されている。固定側フード35はその後部35aが後ろ拡がりのテーパ状をしており、メインボディ45の前端部に外嵌固定され、後部35aの内面には図示しないプロテクタが収納状に取り付けられている。この図示しないプロテクタとリール足着座面51の後端部とによって前側のリール足挿入凹部55が形成される(図2参照)。 【0017】可動側フード37は全体的に見て円筒形をしており、その軸方向では螺合部49の長さと略同じ長さを有し、その後半部57の外周面にはローレットが形成されている。この可動側フード37における前半部59の内径は後半部57の内径より稍大きくなっており、それによって、可動側フード37の内周面61の軸方向における略中間の位置に、前方を向いた段差面61a(図3参照)が形成されている。前半部59の内径はメインボディ45の最大外径よりほんの僅か大きい。 【0018】そして、可動側フード37の内周面61の前端寄り位置には周方向へ無端状に延びる比較的浅いプロテクタ配置溝61bが形成されており、また、内周面61の上記段差面61aから後に続くある程度の領域にはネジ溝63が形成されている。このような可動側フード37は、ボディ33の後端部に外嵌され、且つ、そのネジ溝63が螺合部49のネジ山49cに噛み合うことで、ナット様の移動機能を有してボディ33に装着される。 【0019】キャップ39は、略円板形をした主部39aと、主部39aの中央部から前方へ突出した挿入部39bとから成り、チタン等の金属によって形成されている。このキャップ39は挿入部39bが前記螺合部49の孔に後方から圧入されることでボディ33の後端に装着される。 【0020】可動側フード37の移動は、図3に実線で示す最大後退位置と、段差面61aがメインボディ45の段差面即ち結合部53とその余の部分との境になっている段差面に当接した最大前進位置との間で行われる。 【0021】2つのプロテクタ41、43の一方41はリールの取付足を保護するためのリール足プロテクタであり、他方のプロテクタ43はボディ33を保護するためのボディプロテクタである。これらプロテクタ41、43はジュラコン等滑り性の良い合成樹脂によって形成されている。 【0022】リール足プロテクタ41は、前後方向から見て、下に向かって膨らんだ略三ケ月形をしており、その内周面41aは前方へ行くに従って径が大きくなる円錐斜面状に形成され、外周面の前後方向における中間には段差が設けられている。このようなリール足プロテクタ41は、その円弧形の両端部がメインボディ45のリール足着座面51における側部51bに接触した状態で、その外周部の前半部が前記プロテクタ配置溝91bに収められることで可動側フード37の前端部内側に組み込まれる。この組込みはリール足プロテクタ41が有する撓み弾性を利用して可動側フード3の前側開口部から行う。しかして、リール足プロテクタ41はボディ33に対しては回転不能であるが、可動側フード37に対してはスリップするように設けられる。そして、リール足プロテクタ41の内周面41aとリール足着座面51とによって後側のリール足挿入凹部65が形成される。 【0023】ボディプロテクタ43は、一部途切れた円環形をしており、周方向における長さは全円周の3分の2くらいになっていて、幅は前記プロテクタ配置溝61bの前後幅と略一致している。このようなボディプロテクタ43は、プロテクタ配置溝61bのうちリール足プロテクタ41と干渉しない位置に収められることで可動側フード37の前端部内側に組み込まれる。この組込みは可動側フード37をボディ33に装着する前に行う。しかして、ボディプロテクタ43はボディ33に対しては回転不能であるが、可動側フード37に対してはスリップするように設けられる。そして、このボディプロテクタ43の肉厚はプロテクタ配置溝61bの深さより稍大きくなっており、従って、このボディプロテクタ43の内周面43aは可動側フード37の内周面61より稍突出する。 【0024】フライシート31は以上のように構成されており、そのボディ33の孔にブランク67が挿入され、それによって、フライシート31がブランク67の後端部に装着される。69はブランク67に外嵌されたグリップを示し、固定側フード35の前部はこのグリップ69によって覆われる。 【0025】リール71のフライシート1への取付は次のように行う。先ず、可動側フード37をある程度後退させて固定側フード35と可動側フード37との間隔を開き、リール71の取付足73の一端部を前側のリール足挿入凹部55に挿入しながら取付足73をリール足着座面51に着座させ、この状態から可動側フード37をねじ込み方向へ回わす。すると、可動側フード37はリール足プロテクタ41及びボディプロテクタ43に対してはスリップしながら前進し、それによって、取付足73の他端部が相対的に後側のリール足挿入凹部65に挿入されて行って、リール足プロテクタ41の内周面41aが図3に二点鎖線で示すように取付足73の他端部先端辺りに当接する。そして、この状態から更に可動側フード37を回転させて行くことで、取付足73の前後両端部が前後のリール足挿入凹部55、65にそれぞれしっかり挿入されると共に、取付足73がリール足着座面51に圧接される。 【0026】可動側フード37が取付足73をリール足着座面51に圧接するとき、その圧接の反力によって可動側フード37の前端部のうちこの時点でリール足着座面51と反対側に来ている部位はボディ33側へ引き寄せられるが、この部位とボディ33との間にはボディプロテクタ43が介在されているので、図3に二点鎖線で示すように、ボディ33にはボディプロテクタ43が接触するだけで可動側フード37が接触することは無い。そして、ボディプロテクタ43は回転不能にされているので、ボディ33に対しては圧接するだけであって、ボディ33をかじることは無い。尚、ボディプロテクタ43がボディ33の外周面に接触するタイミングは、そのときのフライシート31の向きの違い(上向き、下向き等の違い)や取付足73のサイズ等によって微妙に異なるが、遅くともリール足プロテクタ41が取付足73を押圧し始めるときには、ボディプロテクタ43がボディ33に接触する。 【0027】前記したリール足プロテクタ41とボディプロテクタ43は互いに一体に形成しても良い。そのような複合型の形態にしたプロテクタの一例を図5及び図6に示す。この図に示すプロテクタ75はリール足保護部75aとボディ保護部75bとをジュラコン等の合成樹脂により一体に形成したものであって、リール足保護部75aは前記リール足プロテクタ41と略同じ形状を有する。また、ボディ保護部75bは、スリット75cで途中が切れてはいるものの、基本的には、リール足保護部75aの前半部と共働して円環を為すように形成されている。 【0028】このプロテクタ75は、図6に示すように、可動側フード37に設けられているプロテクタ配置溝61bに収納状に配置され、リール足保護部75aの左右両端部がリール足着座面51に座することでボディ33に対しては回転不能にされ、可動側フード37に対してはスリップし得るように設けられる。従って、リール71の取付足73に対する傷付きの防止はリール足保護部75aが担い、ボディ33に対する傷付きの防止はボディ保護部75bが担う。プロテクタの形態をこのような複合型にすれば、部品点数と組立工数を削減することができる。尚、このプロテクタ75においては、可動側フード37への組込みを容易にするためにスリット75cを設けたが、使用する材料の撓み性能によってはスリットを設けないで済むこともある。 【0029】以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても本発明に含まれる。例えば、ボディの材質が天然木に限られることは無く、可動側フードが後側のものである必要も無い。また、実施の形態に示した可動側フードにあっては、ナット機能を持つためのネジ溝を一体に形成したが、本発明における可動側フードは、フード部とナット部とが別体に形成されたものであっても良い。そして、実施の形態においては本発明をフライシートに適用したが、本発明はこのような種類のリールシートに限らず、各種の釣竿用リールシートとして広く適用することができる。 【0030】 【発明の効果】以上のように、本発明釣竿用リールシートにあっては、可動側フードがリールの取付足をリール足着座面に圧接するときは、ボディプロテクタがリール足着座面と反対側においてボディに接触するので、可動側フードがボディに直に接触することは無い。しかして、本発明によれば、可動側フードの径を太くしないでも、可動側フードがボディを傷つけるのを確実に防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000237385 【氏名又は名称】富士工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月20日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】吉川 晃司 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−9150 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月19日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−180323 |
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