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【発明の名称】 プランター
【発明者】 【氏名】志村 茂

【要約】 【課題】特に屋外で使用するようなプランターにおいて、大型化、耐久性、低廉化を両立させるとともに、従来のプランターの無機質感を解消し、プランターに植えられた植物が自然な状態で繁茂しているような風情を与えるプランターを提供することを目的とする。

【解決手段】廃タイヤをそのままプランターとして再利用して自然感を出すために、廃タイヤのトレッド部ならびにサイドウォール部に溶岩等の石類を接着等の手段で一体化する。さらに、植物等を植栽するためのポットとして、廃タイヤと一体のタイヤホイールを用いることもできる。耐久性のある大型のプランターが安価に作成できるとともに、外周部に石類を一体化したことによって、プランターに植えられた植物があたかも自然な状態で成育している風情を与えることができる。さらに、廃タイヤの簡便な再利用方法を提供でき、ゴミ問題解決の一助とすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】廃タイヤのトレッド部、及び/または、サイドウォール部に、石類を接着一体化したプランター。
【請求項2】請求項1において、廃タイヤのビード部に蓋部材を設け、サイドウォール部の一側面を封止したプランター。
【請求項3】請求項1において、廃タイヤがタイヤホイールと一体の廃タイヤであるプランター。
【請求項4】複数の廃タイヤを積み重ね、そのトレッド部と露出したサイドウォール部に、石類を接着一体化したプランター。
【請求項5】請求項4において、サイズの異なるタイヤを積み重ねピラミッド型としたプランター。
【請求項6】請求項4〜5のいずれかにおいて、最上段の廃タイヤのビード部に蓋部材を設けたプランター。
【請求項7】請求項4〜6のいずれかにおいて、最上段の廃タイヤがタイヤホイールと一体の廃タイヤであるプランター。
【請求項8】複数の廃タイヤを積み重ね、そのトレッド部と露出したサイドウォール部に、石類を接着一体化し、頂部に石類を貼り付けた門柱型プランター。
【請求項9】請求項8において、頂部を閉塞して全面に石類を貼り付けた門柱型プランター。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば花類や観葉植物のような植木等の植物を植栽するためのプランターに関し、廃棄物である廃タイヤを利用したプランターに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、プランターは陶器、磁器、木材、プラスチック等の材質で作られ、植木鉢状、樽状、切株状等種々の形状に形成され、市販されている。ところが、従来市販されているプランターにあっては、陶器、磁器製では重量が大きく、運搬等にコストがかかる他、破損しやすい。木製のものは比較的高価であり、屋外で使用した場合、年月の経過により腐食が発生し、耐久性に欠けるという問題がある。また、プラスチック製のプランターは、安価で耐久性に優れ、様々な形状や色での成形が容易であるなどのメリットはあるものの、無機質感が拭えず、自然な状態で植物を鑑賞できないという問題がある。さらに、屋外で使用するプランターでは、特に耐久性が要求される上、屋内用に比して大型のものが要求されるため、プランターそのものが高価となる別の問題もある。
【0003】本出願人は、既に特願平9−212069号で、素焼やプラスチック等の従来のプランターの外面に溶岩、軽石、大谷石等の石類を張り付けて一体化し、従来のプランターの無機質感を解消したプランターを開発し出願しているが、この出願に係る発明は、特に屋内での利用に際して自然な状態での植物の鑑賞が行えるよう、石類への苔・シダ等の繁茂を主眼としたものであり、従来の一般的なプランターの使用を前提としたものであった。したがって、この技術を単純に大型プランターに適用した場合には、使用するプランター自体が高価であるため、コスト高である問題点は何ら解決されなかった。
【0004】一方、車社会の現代では車両関係の廃材、特に廃タイヤの処理は大きな社会問題であって、その再利用の方策が模索され、カーペットやサンダル等に加工されたり、加熱処理による油化等の技術が検討されている。特開平6−315936号公報では、廃タイヤをプランターに利用することに関して記載されているが、この公報に記載された技術は、廃タイヤの切断、反転することのみによってプランターとするもので、先に述べたような無機質感が拭えない上、切断加工にかなりの労力を要する問題も新たに生じ、有効な方策が見い出せないのが現状である。再利用が進まない一因は、様々な繊維層が積層されたタイヤの強靱性にあり、それを破壊するには多大な手間を要することが一つの要因である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような従来の問題点に鑑みて成されたものであり、特に屋外で使用するようなプランターにおいて、大型化、耐久性、低廉化を両立させるとともに、従来のプランターの無機質感を解消し、プランターに植えられた植物が自然な状態で繁茂しているような風情を与えるプランターを提供することを課題とする。さらに、社会問題化している廃タイヤの簡便な再利用の方策を提供し、ゴミ問題の解決の一助とすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明は、廃タイヤをそのままプランターとして再利用しつつ自然観を出すために、廃タイヤのトレッド部及び/またはサイドウォール部に溶岩等の石類を接着等で一体化したもので、さらに植物等を植栽するためのポットとして、廃タイヤと一体のタイヤホイールを用いることもできるものである。
【0007】
【作用】このように構成した本発明にあっては、廃タイヤを、そのサイドウォール部が下方となるように置いて(平置き)、タイヤ中央部に植物を植栽する他、トレッド部が下方となるように置いて(縦置き)、タイヤの内部に植物を植栽することにより、石類の間から植物が繁茂しているような、自然な感じを与えるプランターとして利用することができる。また、タイヤホイールが一体のままの廃タイヤの場合には、廃タイヤを平置きとして、タイヤホイールの凹部を植栽のためのポットとして利用することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係るプランターの製造プロセスを示したもので、1はプランターの基材となる廃タイヤ、2は接着剤、3は溶岩等の石類である。まず、(a)のごとく廃タイヤを準備し、そのトレッド部、サイドウォール部に接着剤を塗布する。接着剤は、用いる石類の色と同色もしくはその色に準じた色のものを塗布することが望ましい。次に(b)に図示したように、適宜の大きさにスライスした溶岩等の石類を接着剤塗布部に配して廃タイヤに接着一体化する。この際、個々の石類の間に生じた隙間に、用いた石類の粒状物、または、小片を張り付け、タイヤ面が露出しないようにする。特に溶岩の場合には、溶岩焼砂が好ましく、より自然な感じに仕上がる。(c)は完成したプランターである。(d)は、完成したプランターに植物を植えた状態を示すものである。
【0009】この実施例では、廃タイヤをそのまま用い、ポットととして別部材を使用していないが、プランターを移動する必要がない、庭石の代替品として用いる場合には、地面に直置きし、廃タイヤの空間部に土を入れて用いることができる。移動が必要な場合には、図2のように、廃タイヤの地面に接する側のビード部に、タイヤ内部に入れた土がこぼれないように蓋材4を設ける。また、図3のようにトレッド部を下に縦置きにし、植物をタイヤの両側から植栽してプランターとして利用することができる。タイヤが転がらないように、接地部分には、転がり止めに適した形状の石を接着する。サイドウォール部への石類の接着一体化は、用途や好みに応じ、両面にしたり、片面だけにする。
【0010】図4は他の実施例で、タイヤホイール5が一体のままの廃タイヤを用いた場合の例である。この場合には、タイヤホイール5の凹部が上を向くようにして用いることにより、タイヤホイール5をポットの代用品として用いることができ、図3の実施例のように蓋材4等の別部材を用いることなく、移動可能なプランターができあがる。
【0011】さらに他の実施例である図5は、廃タイヤを接着したり、さらには、針金、ボルト等の連結具6により一体化して積み上げ、円柱状として用いる例を示したもので、門柱や壁等に用いることができる。ホイールと一体の廃タイヤを最上部に用いたり、最上部の廃タイヤのビード部に蓋部材を設ける等して、門柱や壁を花で飾ることができる。門柱型にしたものの頂部を閉塞して熔岩などの多孔質の石類を貼り付け、全体に苔が生育しやすいようにしてもよい。また、タイヤのサイズを下部から上部に向けて順に小さなものとし、ピラミッド型、または、ウエディングケーキ型にすることもでき、目的、趣向に応じて変形することができる。
【0012】使用する廃タイヤは、その大きさ、種類などは特に限定はなく、一般タイヤ、レーシングタイヤなど、いかなる廃タイヤであっても良く、使用の目的、態様に応じて選択可能であり、タイヤの形状を考慮してプランターをデザインする。また石類は、溶岩の他、玉石、鉄平石、御影石、タイルに限定されるものではなく、石をそのまま用いても、スライスして平板状に加工したものや、粉砕したものでも良い。
【0013】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、廃タイヤをプランターに利用し、そのトレッド、サイドウォール部に石類を接着等で一体化したので、耐久性のある大型プランターが安価に作成できるとともに、外周部に石類を一体化したことによって、プランターに植えられた植物があたかも自然な状態で成育している風情を与えることができる。さらに、廃タイヤの簡便な再利用方法を提供でき、ゴミ問題解決の一助とすることもできる。
【出願人】 【識別番号】000229427
【氏名又は名称】日本ナチュロック株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】石井 良和
【公開番号】 特開平11−308928
【公開日】 平成11年(1999)11月9日
【出願番号】 特願平10−118049