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【発明の名称】 榎茸栽培容器紙巻装置
【発明者】 【氏名】千嵐 重治

【要約】 【課題】巻き付け構造を簡素化することができ、それだけ装置の製作コストの低減を図ることができる。

【解決手段】榎茸栽培容器Wの円筒状の口部に巻き付けられる扇状の紙Fを吸着部材9により吸着し、紙を榎茸栽培容器の口部に当接移送可能な紙供給機構3と、円弧状の紙保形部材14をもつ紙保形機構11と、榎茸栽培容器の口部に添って湾曲保形された紙の両余部分を榎茸栽培容器の口部に添って巻付保持可能な円弧状の一対の巻付部材16・17と、一対の巻付部材を相互に順次巻付動作させる巻付機構15とを備えてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 榎茸栽培容器の円筒状の口部に巻き付けられる扇状の紙を吸着部材により吸着し、該紙を榎茸栽培容器の口部に当接移送可能な紙供給機構と、該榎茸栽培容器の口部に当接した紙を榎茸栽培容器の口部に添って湾曲保形可能な円弧状の紙保形部材をもつ紙保形機構と、該紙保形部材の一方端縁及び他方端縁にそれぞれ開閉自在に枢着され、該榎茸栽培容器の口部に添って湾曲保形された紙の両余部分を榎茸栽培容器の口部に添って巻付保持可能な円弧状の一対の巻付部材と、該一対の巻付部材を相互に順次巻付動作させる巻付機構と、該榎茸栽培容器の口部に添って巻付保持された紙を口部に固定するクリップを装着移送可能なクリップ供給機構とを備えてなる榎茸栽培容器紙巻装置。
【請求項2】 上記複数枚の紙を収納可能な紙収納部を配設し、該紙収納部から該紙を一枚宛分離して榎茸栽培容器の口部に当接移送可能な紙供給機構を配設してなる請求項1記載の榎茸栽培容器紙巻装置。
【請求項3】 上記榎茸栽培容器を間欠移送可能な容器移送機構を配設してなる請求項1又は2記載の榎茸栽培容器紙巻装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は榎茸栽培容器の口部に扇状の紙を円錐形状に巻き付ける際に用いられる榎茸栽培容器紙巻装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の榎茸栽培容器紙巻装置としては、特開昭54−146750号公報や特開平60−70010号公報等の如く、榎茸栽培容器の口部に紙をベルトやアームにより巻き付ける構造のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来構造の場合、複数個の巻付構成部材からなる複雑な構造となっているため、製作コストの低減が困難であると共に保守及び保全が厄介となり易く、それだけ維持コストも高くなっていることがあるという不都合を有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうち、請求項1記載の発明は、榎茸栽培容器の円筒状の口部に巻き付けられる扇状の紙を吸着部材により吸着し、該紙を榎茸栽培容器の口部に当接移送可能な紙供給機構と、該榎茸栽培容器の口部に当接した紙を榎茸栽培容器の口部に添って湾曲保形可能な円弧状の紙保形部材をもつ紙保形機構と、該紙保形部材の一方端縁及び他方端縁にそれぞれ開閉自在に枢着され、該榎茸栽培容器の口部に添って湾曲保形された紙の両余部分を榎茸栽培容器の口部に添って巻付保持可能な円弧状の一対の巻付部材と、該一対の巻付部材を相互に順次巻付動作させる巻付機構と、該榎茸栽培容器の口部に添って巻付保持された紙を口部に固定するクリップを装着移送可能なクリップ供給機構とを備えてなる榎茸栽培容器紙巻装置にある。
【0005】又、請求項2記載の発明は、上記複数枚の紙を収納可能な紙収納部を配設し、該紙収納部から該紙を一枚宛分離して榎茸栽培容器の口部に当接移送可能な紙供給機構を配設してなるものであり、又、請求項3記載の発明は、上記榎茸栽培容器を間欠移送可能な容器移送機構を配設してなるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】図1乃至図12は本発明の実施の形態例を示し、Wは榎茸栽培容器であって、合成樹脂等により製作され、上部に円筒状の口部W1が形成され、榎茸栽培容器W内に図示省略のオガクズ等の栽培基が詰入され、栽培基の表面には榎茸の子実体が発育している。
【0007】Fは紙であって、上記榎茸栽培容器Wの円筒状の口部W1を相互に重合する長さの扇状に形成され、例えばパラフィン紙、通気穴をもつ合成樹脂樹脂シート、通気性をもつバイオ紙等が用いられ、よって、この紙Fには所謂紙と称されるすき紙以外の紙類似物を含むものである。
【0008】1は収納部であって、上記複数枚の紙Fを縦並列状に収納可能な箱型ケース状に形成され、前部に開口部1aが形成されていると共に開口部1aの両端部には紙Fの左右両端部を係止可能な係止爪1bが形成され、機台Kに図示省略のブラケットを介して配設されている。
【0009】3は紙供給機構であって、この場合、機台Kに取付部材2を配設し、取付部材2に上下ガイド軸4を立設し、上下ガイド軸4に上下動部材5を上下動自在に取付けると共に上下動部材5に上下動用シリンダ6を縦設し、上下動用シリンダ6のロッド部6aを取付部材2に連結固定し、上下動部材5に進退用シリンダ7を取付け、進退用シリンダ7に進退ガイド軸8を進退自在に軸受し、進退ガイド軸8の先端部に図外の負圧源に接続された吸着部材9を上下に二個もつ取付体10を連結固定すると共に取付体10に進退用シリンダ7のロッド部7aを連結固定して構成している。
【0010】11は紙保形機構であって、この場合、上記取付部材2に前後ガイド軸12aを前後動自在に軸受すると共に前後動用シリンダ13を横設し、前後ガイド軸12aの前端部に移動部材12を固定すると共に前後動用シリンダ13のロッド部13aを移動部材12に連結固定し、移動部材12に榎茸栽培容器Wの口部W1に添って紙Fを湾曲保形可能な円弧状の紙保形部材14を立設し、この紙保形部材14に上記上下動部材5の上下動を許容する逃げ部14aを形成して構成している。
【0011】15は巻付機構であって、この場合、紙保形部材14の一方端縁及び他方端縁にそれぞれ榎茸栽培容器の口部に添って湾曲保形された紙の両余部分を榎茸栽培容器Wの口部W1に添って巻付保持可能な円弧状の一対の巻付部材16・17を蝶番部16a・17aにより開閉自在に枢着し、上記取付部材2の左右両側に取付板3a・3aを突設し、各取付板3a・3aにそれぞれ巻付用シリンダ18・19を枢着ピン3b・3bにより枢着すると共に巻付部材16・17に取付片16b・17bを突設し、巻付用シリンダ18・19のロッド部18a・19aを取付片16b・17bに枢着ピン16c・17cにより枢着連結して構成している。
【0012】20はクリップ供給機構であって、この場合機台Kに旋回部材21を旋回軸22により旋回自在に配設すると共に機台Kに旋回部材21を往復旋回動作させる旋回用シリンダ23を配設し、かつ、機台Kに榎茸栽培容器Wの口部W1に添って巻付保持された紙Fを口部W1に固定する複数個のクリップCを積層状に保持可能なクリップ収納部24を配設し、旋回部材21の先端部に旋回部材21の旋回動作によりクリップ収納部24の最下層のクリップを一枚宛分離保持すると共に口部W1に巻付保持された紙Fに装着可能な凹部状の分離保持部21aを形成して構成している。
【0013】この場合、図10及び図12の如く、紙保形部材14は略半円弧円錐状に形成されて紙Fを略半円弧円錐状に保形可能に形成され、又、この場合、巻付状態において、紙Fはその一方端縁F1と他方端縁F2との円弧長F3分を重合し、よって、図10の如く、巻付部材16はその外端縁が他方端縁F2の近接する長さに形成され、巻付部材17もその外端縁が他方端縁F2の近接する長さに形成され、しかして、巻付動作時においては巻付部材16の外端縁と巻付部材17の外端縁とが互いに他方端縁F2近傍にて対向するように構成され、又、旋回軸22の中心Pと他方端縁F2とを結ぶ線分Dに対して角度Qをもつ線分RにクリップCの両端縁C1・C2が位置するように配置構成している。
【0014】25は容器移送機構であって、この場合、機台K上に載置移送面26を形成すると共に循環移送用チェーン27を循環走行自在に配設し、循環移送用チェーン27に複数個の保持体28を連結し、保持体28に榎茸栽培容器Wを保持可能な保持穴28aを形成し、かつ機台Kに榎茸栽培容器Wを案内可能な一対の案内レール29を配設し、循環移送用チェーン27を図示省略の制御用モータにより間欠移送させるように構成している。
【0015】この実施の形態例は上記構成であるから、図3の如く、紙取出位置Aにおいて、進退用シリンダ7により吸着部材9は前進し、吸着部材9は紙収納部1の最前列の紙Fに当接して吸着し、吸着後に進退用シリンダ7により吸着部材9は後退し、この後退により一枚の紙Wを分離して取出し、次いで、図1、図2、図4の如く、上下動用シリンダ6により上下動部材5が紙巻き位置Bに下降し、この状態で、進退用シリンダ7により吸着部材9は前進し、図5の如く、紙Fの中央部は榎茸栽培容器Wの口部W1に当接し、この紙当接動作と同時又は当接後に、図6の如く、紙保形機構11の前後動用シリンダ13により移動部材12が前進し、紙保形部材14は紙Fを口部W1の半円周に添って湾曲保形し、次いで、先ず、図7、図8の如く、巻付機構15の巻付シリンダ18の作動により一方の巻付部材16が蝶番部16aを中心として閉動作し、これにより、榎茸栽培容器Wの口部W1に添って湾曲保形された紙Fの一方の余部分を口部W1に添って湾曲させ、次いで、図9、図10の如く、巻付シリンダ19の作動により他方の巻付部材17が蝶番部17aを中心として閉動作し、紙Fの他方の余部分を口部W1に添って湾曲させ、これにより紙は口部W1に巻き付けられ、次いで、図9乃至図12の如く、クリップ供給機構25の旋回部材21の旋回動作によりクリップ収納部24の最下層のクリップCを取り出して口部W1に装着し、これにより、榎茸栽培容器Wの口部W1に添って巻付保持された紙Fを口部W1に固定することになり、巻き付け完了後において、巻付機構15の円弧状の一対の巻付部材16・17は開口動作すると共に紙保形機構11の円弧状の紙保形部材14は後退し、紙供給機構3の吸着部材9は紙収納部1に上昇して対向し、これにより元の位置に復帰し、そして、容器移送機構25により榎茸栽培容器Wは移送され、新たな榎茸栽培容器Wが紙巻き位置Bにて停止し、以下同様な紙巻き動作が自動的に行われることになる。
【0016】しかして、紙供給機構3の吸着部材9により扇状の紙Fを吸着すると共に紙Fを榎茸栽培容器Wの口部W1に当接移送し、この榎茸栽培容器Wの口部W1に当接した紙Fを紙保形機構11の円弧状の紙保形部材14により榎茸栽培容器Wの口部W1に添って湾曲保形し、この榎茸栽培容器の口部に添って湾曲保形された紙の両余部分を巻付機構15の円弧状の一対の巻付部材16・17の順次協働動作により榎茸栽培容器Wの口部W1に添って巻付保持し、クリップ供給機構20により榎茸栽培容器Wの口部W1に添って巻付保持された紙Fを口部W1に固定することができ、巻き付け構造を簡素化することができ、それだけ装置の製作コストの低減を図ることができると共に巻き付け作業性を向上することができる。
【0017】又、この場合、上記複数枚の紙Fを収納可能な紙収納部1を配設し、紙収納部1から紙Fを一枚宛分離して榎茸栽培容器Wの口部W1に当接移送可能な紙供給機構3を配設しているから、一層巻き付け作業性を向上することができ、又、この場合、上記榎茸栽培容器Wを間欠移送可能な容器移送機構25を配設しているので、搬送の自動化により更なる巻き付け作業性の向上を図ることができる。
【0018】尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、紙収納部1、紙供給機構3、吸着部材9、紙保形機構11、巻付機構15、巻付部材16・17、クリップ供給機構20、容器移送機構25等の構造や形態等は適宜変更して設計される。
【0019】
【発明の効果】本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、紙供給機構の吸着部材により扇状の紙を吸着すると共に紙を榎茸栽培容器の口部に当接移送し、この榎茸栽培容器の口部に当接した紙を紙保形機構の円弧状の紙保形部材により榎茸栽培容器の口部に添って湾曲保形し、この榎茸栽培容器の口部に添って湾曲保形された紙の両余部分を巻付機構の円弧状の一対の巻付部材の順次協働動作により榎茸栽培容器の口部に添って巻付保持し、クリップ供給機構により榎茸栽培容器の口部に添って巻付保持された紙を口部に固定することができ、巻き付け構造を簡素化することができ、それだけ装置の製作コストの低減を図ることができると共に巻き付け作業性を向上することができる。
【0020】又、請求項2記載の発明にあっては、上記複数枚の紙を収納可能な紙収納部を配設し、紙収納部から紙を一枚宛分離して榎茸栽培容器の口部に当接移送可能な紙供給機構を配設しているから、一層巻き付け作業性を向上することができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記榎茸栽培容器を間欠移送可能な容器移送機構を配設しているので、搬送の自動化により更なる巻き付け作業性の向上を図ることができる。
【0021】以上、所期の目的を充分達成することができる。
【出願人】 【識別番号】592122384
【氏名又は名称】有限会社新潟システム制御
【出願日】 平成10年(1998)4月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 勇治
【公開番号】 特開平11−308926
【公開日】 平成11年(1999)11月9日
【出願番号】 特願平10−118803