トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 鉢置きセット
【発明者】 【氏名】鈴木 健悦

【要約】 【課題】太陽光を遮る棚板を必要とせず、簡素な部品の組合せによって植木鉢の展示、陳列を可能とする新規な構造の鉢置きセットを提供する。

【解決手段】パイプ製の横架主杆部3を回転不能に固定、支持すると共に、その要所要所に枝杆部4,4,……を交叉状に組合せて鉢受け構造部2,2,……を形成すると共に、当該鉢受け構造部2,2,……の夫々に嵌合可能な底面交叉溝部6を有する複数の植木鉢5,5,……を随時着脱自在に嵌合、組み合わせてなるものとして構成された植木鉢セットである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転不能に固定、支持される適宜長さでパイプ製の横架主杆部の要所要所に、載置すべき鉢のサイズに応じた長さの枝杆部が、夫々平面配置で交叉状で着脱自在に組み合わされ、各交叉部分を鉢受け構造部とした鉢置き用横架材に形成する一方、該鉢置き用横架材の各鉢受け構造部に対し、その上方から嵌合可能な形状の底面交叉溝部を有する植木鉢その他の容器または容器載置用受け台複数個が、夫々の底面交叉溝部を随時着脱自在に嵌合、組み合わされてなるものとしたことを特徴とする鉢置きセット。
【請求項2】 鉢置き用横架材が、要所要所に貫通縦孔を形成してなる横架主杆部と、脚杆部が取着されてT字形とされた枝杆部とからなるものとされ、該枝杆部の脚杆部を横架主杆部の貫通縦孔に挿入、嵌着することにより、横架主杆部に対し、枝杆部が平面配置で交叉状で着脱自在に組み合わされ、鉢受け構造部に形成されてなるものとした、請求項1記載の鉢置きセット。
【請求項3】 鉢置き用横架材が、要所要所に貫通横孔を形成してなる横架主杆部と、所定位置に差込長規制部の形成された直状の枝杆部とからなるものとされ、該枝杆部を、同差込長規制部から遠い側の端部から横架主杆部の貫通横孔に挿入、嵌着することにより、横架主杆部に対し、枝杆部が平面配交叉状で着脱自在に組み合わされ、鉢受け構造部に形成されてなるものとした、請求項1記載の鉢置きセット。
【請求項4】 鉢置き用横架材の横架主杆部は、その要所要所に形成する貫通横孔または貫通横孔を横架主杆部中空部から隔絶した通孔に形成した上、鉢受け構造部となる箇所内に給水用細管部を立ち上げて横架主杆部中空部に連通状となるようにすると共に、横架主杆部中空部を送水用空間部に兼用したものとする一方、各鉢受け構造部に着脱自在に嵌合、組み合わされる植木鉢その他の容器または容器載置用受け台は、その底面で先の給水用細管部に対応する箇所に細管用通孔を形成してなるものとされ、該容器または容器載置用受け台の底面交叉溝部を鉢受け構造部に着脱自在に嵌合、組み合わせる際に、併せて、その底面に設けた細管用通孔に前記横架主杆部の給水用細管部も挿入状に組み合わされるようにした、請求項1ないし3何れか記載の鉢置きセット。
【請求項5】 植木鉢その他の容器が、その底面に一体的な構造で底面交叉溝部を形成してなるものとされ、当該植木鉢その他の容器を直接鉢置き用横架材の鉢受け構造部に着脱自在に嵌合、組み合わせてなるものとした、請求項1ないし4何れか記載の鉢置きセット。
【請求項6】 平坦な上面またはお盆状の上面とした容器載置用受け台が、その底面に一体的な構造で底面交叉溝部を形成してなるものとされ、当該容器載置用受け台を鉢置き用横架材の鉢受け構造部に着脱自在に嵌合、組み合わせた上、植木鉢その他の容器が、容器載置用受け台を介して間接的に鉢置き用横架材の鉢受け構造部に載置、組み合わされてなるものとした、請求項1ないし4何れか記載の鉢置きセット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の目的】この発明は、複数の容器を陳列、配置する鉢置きセットに関するものであって、特に、販売のための店頭での陳列、または一般家庭等の庭先や花壇等での観賞用として、草花や植木等が植え込まれた植木鉢、あるいは適宜展示物を載せた各種容器等を整然と配置可能にすると共に、美観上、植木鉢や各種展示物の配置状態だけを浮き上がらせ、鉢置き用横架材等の架台部分を目立たせなくするようにした新規な構造からなる鉢置きセットを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】洋の東西を問わず草花を好み、窓辺やベランダ、アプローチ、室内等といった身近な場所に、自ら栽培した鉢植えを飾り、水やりや施肥等を行い、生育を管理しながら観賞することを楽しみとする人は非常に多く、草花に囲まれた生活は、心に安らぎを育み、本当の豊かさを実感させてくれる。こうした環境を作り出すために、都心のマンションやアパートのように庭が持てず、花壇を作ることのできないような人々にとって、鉢植えした植物は、置き場所にあまり制限を受けず、取換え、移動等の取り扱いも容易で、しかも水やりや日当たり具合の管理等もし易いことから、極めて利用価値の高いものとなっている。
【0003】こうして多用される鉢植も、数が増えると置き場所に窮したり、配置によっては雑然としてしまい、手狭な場所への多数の並べ置きは、かえって美観を損ねてしまうことから、効率と美観とを考え、鉢置き棚や植木鉢用のスタンド、壁掛け鉢等を用いて立体的に飾る工夫も必要となり、これらの多様な要求を満たすため、園芸店等には、毎年、多種多彩な構造の鉢置き関連商品が品揃えされ、店頭を賑わすこととなる。
【0004】特に、一般家庭向けに店頭販売されている植木鉢や鉢置き棚等の園芸用品は、その殆どのものが、合成樹脂を多用することによって軽量化が図られると共に、棚板や支柱等の部分を分解、組み立て可能となるように配慮されていて、工場出荷時には、分解された状態で梱包して小型化された荷姿のままで供給され、在庫管理をし易くすると共に、店頭販売され、購入者が持ち帰りし易くなるようにしてある。この従前から提供されてきているものの中、最も一般的な鉢置き棚は、棚板を雛段状に複数段配置されるよう構成されているが、それら一般的な鉢置き棚を採用した場合、草花に充分な日光を当てようとすると、下の段に配置される草花は、上方の棚板によって太陽光が遮られてしまう虞が生じることから、棚の向きと共に鉢の配置について慎重な配慮が必要になるだけではなく、例えば、南向きのベランダにおいては室内向きの設置に向かないといった不都合も伴う等、使用に際しての設置の点で自由度の低いものであった。
【0005】また、従前から一般的となっているこれら鉢置き棚の場合、棚板部分は、ある程度一般的となっている5ないし7号サイズの植木鉢が、全幅に渡って自由に並べられるようにしてあるため、棚板の奥行きを全幅に渡って、例えば15cmとか20cm等といった一定の奥行きにした横長長方形の一枚状の物としたり、あるいは格子状の物とされており、それら同一のものを雛段状に組み合わせ、固定してあることから、全幅に渡って植木鉢が隙間無く並んでいるときは然程ではないにしても、疎らに並べられていると、支える側の鉢置き棚の方が目立ち過ぎ、折角の鉢植えされた草花が映えない感じになってしまうという問題を有していた。
【0006】さらに、その素材の点においても、従前からの多くの鉢置き棚は、大量生産向きで軽量化が可能なため、棚板や支柱、脚部等の大型部品部分に合成樹脂を採用しているが、これら合成樹脂製の部品は、野外設置で日光や風雨に長期に渡って曝されてしまうと、劣化して脆くなって簡単に割れて壊れてしまうことから、何れは廃棄処分しなければならなくなるが、焼却処理の際に、有害物質として警戒されているダイオキシンの発生を懸念しなければならず、ゴミ処理段階の公害問題が深刻化する現在、合成樹脂に関する有効な廃棄または再生処理技術の普及に至るまでは、こうした合成樹脂の多用は避け、その他の鉄やアルミニウム等再生利用容易な素材の採用を真剣に再考せざるを得ない時期を迎えているともいえる。
【0007】この発明は、以上のような鉢置き棚の現状に鑑み、大陽光を遮る棚板を必要とせず、しかも簡素な部品の組合せによって外観上あまり目立つこともなく、取扱い上からも便利であって効果的な植木鉢等展示物の展示、陳列を可能とする鉢置き装置の必要性に着目し、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂にそれら目的を達成可能とする新規な構造の鉢置きセットを完成、その実用化の目度を立てることに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0008】
【発明の構成】図面に示すこの発明を代表する幾つかの実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される鉢置きセットは、基本的に次のような構成から成り立っている。即ち、適宜長さのパイプからなる横架主杆部を回転不能に固定、支持し、その要所要所に、載置すべき植木鉢のサイズに応じた長さの枝杆部を、平面配置で交叉状で着脱自在に夫々組合せ、横架主杆部と枝杆部との各交叉部を鉢受け構造部とした鉢置き用横架材に形成する一方、当該鉢置き用横架材の各鉢受け構造部に対して上方から嵌合可能な形状の底面交叉溝部を有する植木鉢その他の容器または容器載置用受け台の複数個が、夫々の底面交叉溝部を随時着脱自在に嵌合、組み合わせてなる鉢置きセットである。
【0009】鉢置き用横架材は、下記する横架主杆部と適宜本数の枝杆部とから構成され、複数の植木鉢その他の容器または容器載置用受け台を載置、陳列して展示するか、あるいは、載置、整理整頓して収納する什器材としての機能を果たすものであり、横架主杆部を任意の構造によって回転不能に固定、支持した上、植木鉢を載置する部分の夫々に、枝杆部を交叉状となるように組み合わせて鉢受け構造部を形成するものであって、植木鉢の搭載に充分に耐える強度と、日光や風雨に長期に渡り曝されても耐え得るだけの耐久性を備えた素材から作られるようにすべきであり、その固定、支持構造は、当該鉢置き用横架材の姿勢を回転不能に保つものであれば、例えば、当該鉢置き用横架材の左右に一体に設けられて接地する左右脚部としたものの外、左右および中途部から延伸された壁掛け用腕部を設けて支持させたり、左右端から上方に突出され、軒下等に吊下可能な吊下用鉤腕部に支持されるようにしたものとすることも可能である。
【0010】鉢受け構造部は、上記した鉢置き用横架材において、横架主杆部と枝杆部とが平面形交叉状に組み合わせられて形成される交叉構造部分であって、植木鉢その他の容器または容器載置用受け台の底面を転倒、転落せぬよう保持する載置部としての機能を果たすものであり、例えば、後述する実施例の一つとして示してあるように、横架主杆部の要所要所に貫通縦孔を穿設し、同貫通縦孔に対して脚杆部が取着されT字形とされた枝杆部を挿入、嵌着して形成されたり、横架主杆部の要所要所に貫通横孔を穿設して、当該貫通横孔に、所定位置に差込長規制部の形成された直状の枝杆部が挿入、嵌着されることによって形成される外、特に実施例として示していないが、例えば2本に分割された枝杆部が、相対向する端部側から適宜深さまで挿入状とされたまま、鉢置き用横架材越しに双方の差し込み側が適宜帯体状のもので連結されるようにした構造等によっても形成することができる。なお、鉢受け構造部は、横架主杆部と枝杆部とのなす角度を90度に設定したものとするのが最も望ましいが、必要に応じ斜めに交叉する構造とすることも可能であり、その際、植木鉢その他の容器または容器載置用受け台の底面交叉溝部もこれに対応する溝部形状とする必要がある。
【0011】横架主杆部は、載置、陳列される植木鉢その他の容器または容器載置用受け台の荷重を主として支える骨格機能を果たすものであって、棒状、望ましくは軽量なパイプ状の中空素材を採用することが好ましく、具体的には、高い強度を得ることのできる鋼管、ステンレス鋼管、アルミニウム管、真鍮管、銅管等の金属製パイプを使用することができる外、グラスファイバー合成樹脂、炭素繊維強化プラスチック、ポリカーボネート等の強化プラスチックを採用することも勿論可能であり、それらは必要に応じ、耐候性を高めるためにメッキや塗装を施したものとするのが望ましい。
【0012】また、横架主杆部は、その長手方向の要所要所に点在する如く、枝杆部が挿着される貫通孔が穿設されており、その配置間隔は、載置される植木鉢その他の容器または容器載置用受け台のサイズに応じて、適宜設定されていることが望ましいが、比較的狭い間隔毎に貫通孔を形成し、好適の位置にある貫通孔をその都度選択して枝杆部が挿着できるよう構成することも可能である。そして、この横架主杆部は、水平状に支持されるものとする外、傾斜状態に支持、固定されるものとすることも可能であり、その際には、植木鉢その他の容器または容器載置用受け台を水平状に保持可能な底面交叉溝部形状、即ち、横架主杆部に跨がる溝の奥がその傾斜に合致する傾斜構造のものに形成されていなければならないことはいうまでもない。
【0013】更に、この横架主杆部は、貫通縦孔または貫通横孔を横架主杆部中空部から隔絶した通孔とした上、鉢受け構造部となる範囲内に送水孔を穿設するか、もしくは給水用細管部を立ち上げ、横架主杆部中空部に連通状として、当該横架主杆部中空部を送水用空間部に兼用するものとし、水道や溜め置きされた雨水等を適宜水路によって接続すると共に、配管途中に蛇口やバルブを介在させて植木鉢への給水を管理できるように構成することも可能である。
【0014】枝杆部は、前記横架主杆部に交叉状に組み合わされて鉢受け構造部を形成する他方の部材であり、鉢置き用横架材上に載置しようとする植木鉢その他の容器または容器載置用受け台を、横架主杆部と相俟って転倒、落下せぬよう保持し、一定の姿勢を維持する機能を果たすものであって、載置すべき植木鉢その他の容器または容器載置用受け台のサイズに応じた長さに設定され、両端部が横架主杆部の両外側に突出され、露出しない程度の寸法とされ、横架主杆部に平面配置で交叉状で着脱自在に組み合わされるものであり、望ましくは、横架主杆部に対して直交状配置となるように設定されて鉢受け構造部を形成するようにし、植木鉢その他の容器または容器載置用受け台等の載置物が、前後、左右どちらの方向に対しても安定した状態となるように構成すべきであるが、場合によっては横架主杆部に対して平面配置で斜め交叉状に複数本を組み合わせ、同様の機能が得られるようにすることもできる。
【0015】また、枝杆部をより具体的に示せば、T字形をなすよう長手方向中央付近に下向に突設された脚杆部を横架主杆部に穿設された貫通縦孔に挿入、嵌着し、着脱自在とするか、または、脚杆部の軸心周りに回動自在として横架主杆部に添って平行状の配置となる如く折り畳み可能に取着するものとすることも可能である外、差込長規制部を形成した直状に形成し、横架主杆部に穿設された貫通横孔に着脱自在に挿入、嵌着できるよう構成することも可能である。
【0016】枝杆部、および、これに設けられる脚杆部ならびに差込長規制部もまた、前記横架主杆部と同様の素材から形成されるようにすべきであり、脚杆部は、植木鉢その他の容器または容器載置用受け台の荷重を受けた場合にも充分に耐えて破損せず、枝杆部を強固に支持するものでなければならず、また、差込長規制部は、枝杆部の長手方向中央部が、横架主杆部の軸心に略一致される配置となった場合に、横架主杆部の外周面に対応する枝杆部表面部分に突設されるものであって、枝杆部の製造時の、例えば切削加工時に同時に一体形成されるものとする外、輪状に形成された別部品を所定位置に取着、固定しものとするか、枝杆部の所定位置外周面に中心部に向かうネジ孔を穿設し、このネジ孔にネジ部を有する凸状部品を螺着、一体化してしまうようにしてもよい。
【0017】植木鉢は、草花および樹木等の植物を植えることのできる従前からの植木鉢と同様の機能を果たすと共に、更に、鉢置き用横架材の鉢受け構造部上に嵌合状に組み合わすことができる底面交叉溝部を備え、該底面交叉溝部の鉢受け構造部上への嵌合により、安定した姿勢で載置されるようにした機能を有するものでなければならず、合成樹脂成型によるものや陶磁器、木製器等を採用することも可能であり、その形状も丸鉢、角鉢の外、長筐体形状のプランター等を利用することも可能であって、特に、横幅の長い長筐体形状のプランター等は、左右側および必要に応じて中央部を含む複数箇所に底面交叉溝部を形成し、これらに相当する鉢置き用横架材の各所にも、夫々鉢受け構造部を設けるものとするのが望ましい。
【0018】なお、植木鉢以外にも、この発明には、その他の容器として、例えば食器やボール、鍋、バケツ、洗面器等、器としての機能を果たすあらゆる容器を包含しており、特に、鉢置き用横架材を店頭販売のための陳列、ショーウィンドーの展示や、日常的な一時的収納、または倉庫への長期的収納のための整理棚として利用する場合の載置対称物もその対象となる外、植木鉢およびその他の容器を載置可能な受け皿の機能を果たす容器載置用受け台、例えば植木鉢用の水浮け皿や、食器等を載せる盆、あるいは、展示用の模型やマスコットを等含む商品を置くことのできる展示用ベース部材等も包含しており、この容器載置用受け台は、平坦な上面、またはお盆状の上面に形成されると共に、底部には同様に底面交叉溝部を有するものに形成されていなければならないことはいうまでもない。
【0019】底面交叉溝部は、上記した植木鉢その他の容器または容器載置用受け台の底部に形成され、鉢置き用横架材の鉢受け構造部に随時着脱自在に嵌合、組合せられ、載置物を仮固定する如く、固定的に載置する係合溝部としての機能を果たすものであって、少なくとも鉢受け構造部に相当する横架主杆部および枝杆部の夫々の上側外周面に当接し、支えられる溝形状に形成されていなければならず、したがって、水平状配置に固定される鉢置き用横架材用としては、底面交叉溝部の奥部は、交叉する溝の深さは違うものの、共に水平状に形成され、また、傾斜状配置に固定される鉢置き用横架材用の場合には、当該底面交叉溝部の奥部は、交叉する溝の深さだけではなく、鉢受け構造部を構成する横架主杆部に相対応する溝は、該横架主杆部の傾斜角度に応じた傾斜構造とされ、枝杆部に相対応する溝だけが水平となる異なった溝構造となり、それら何れの底面交叉溝部とも、望ましくは、夫々の溝部開口縁部付近に弾性変形可能な係合爪を設け、横架主杆部および枝杆部を夫々把持する如く嵌着される構造のものにするとよい。以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0020】
【実施例1】図1の鉢置き用横架材1要部の斜視図、図2の植木鉢5の斜視図、図3の植木鉢5底面構造の斜視図、および図4の鉢置きセット要部の斜視図に示される事例は、この発明における最も代表的な構成からなる鉢置きセットの一例を示すものであって、脚杆部41が取着されてT字形に形成された枝杆部4を上方から平面配置で交叉状に組み合わせてなる鉢受け構造部2を有すると共に、当該鉢受け構造部2に対して嵌合状に組合せられる底面交叉溝部6の形成された植木鉢5を備える鉢置きセットを示すものである。
【0021】鉢置き用横架材1は、ステンレス鋼管あるいはメッキ鋼管からなる金属パイプにより形成され、複数の植木鉢5,5,……を一列に載置可能な長さ寸法に設定された横架主杆部3を有すると共に、当該横架主杆部3の植木鉢5,5,……の載置される要所要所には、貫通縦孔31,31,……が穿設されており、これに、上述の如くT字形とされた枝杆部4,4,……が、平面配置、交叉状となるように嵌合、組み合わせられ、鉢受け構造部2,2,……を構成するものとなっており、枝杆部4,4,……は、横架主杆部3に対し着脱自在であると共に、脚杆部41,41,……を中心に回動自在に構成されている。
【0022】植木鉢5は、その底部に、前記鉢受け構造部2に嵌合、組み合わせされる底面交叉溝部6が形成されており、同底面交叉溝部6は、横架主杆部3に嵌合される横架主杆部用溝部61、および、これに交叉状配置となると共に、横架主杆部用溝部61より更に深い位置に達し、横架主杆部3よりも上方に位置する枝杆部4に嵌合される枝杆部用溝部62から形成されている。また、底面交叉溝部6から外れた範囲の底面部分には、複数の水抜き孔63,63、……が穿設されている。
【0023】図5の斜視図には、上記した鉢置きセットを鉢置き棚に形成した全体図を示してあり、左右に一体に設けられた脚部によって鉢置き用横架材1を、回動不能に固定、支持されたものであり、図中に示されているとおり、複数の植木鉢5,5,……が整然と配列、展示できるものとなる。
【0024】
【実施例2】図6には、基本的には上記実施例と同じ組み合わせによって鉢置き用横架材1を構成するものではあるが、横架主杆部3に対する枝杆部4の取着構造に違いを有するものの1例である。この斜視図からも明確に看取できるとおり、鉢置き用横架材1は、枝杆部4の脚杆部41先端部にネジ部を形成し、横架主杆部3の貫通縦孔31を貫通して下方から突出状としたネジ部にナット部を螺着し、固定可能な構造としたものである。
【0025】
【実施例3】図7の鉢置き用横架材1の斜視図、および図8の植木鉢5の斜視図に示される事例は、この発明に包含される代表的な構成からなる鉢置きセットの他の例を示すものであり、横架主杆部3の所定寸法の植木鉢5,5,……が適宜間隔をもって配置可能となる要所要所に貫通横孔32,32,……が穿設され、同貫通横孔32,32,……の夫々に植木鉢5の底部外径内に収まる長さの直状に形成された枝杆部4が挿入されると共に、当該枝杆部4における貫通横孔32の一方端部に相当される位置に、環状に突出形成された差込長規制部42が、貫通横孔32の縁部に係合され、枝杆部4の中央位置が横架主杆部3の中心に略一致する如く配置されるようにして鉢受け構造部2が形成され、底部に横架主杆部用溝部61および同横架主杆部用溝部61と軸心高さ位置を略一致する枝杆部用溝部62が平面交叉状に配置する如く形成されてなる底面交叉溝部6を有する植木鉢5が、当該鉢受け構造部2上に嵌合、組み合わせられるものとなっている。
【0026】
【実施例4】図9の鉢置き用横架材1の斜視図、および図10の植木鉢5要部の斜視図に示される事例は、この発明に包含される底面給水機能を付加した構成からなる代表的な鉢置きセットの一例を示すものであり、鉢置き用横架材1の鉢受け構造部2に相当する横架主杆部3の上側周面に給水用細管部33,33を突設すると共に、載置される植木鉢5底面の同給水用細管部33,33に対応する位置には、細管用通孔64,64が穿設されている。
【0027】パイプ製横架主杆部3の植木鉢4,4,……を載置する要所要所には、貫通横孔32,32,……が夫々穿設されていると共に、各貫通横孔32には、外部と密閉状となるように筒状部が挿入され、その両端縁部が貫通横孔32の開口縁部にろう付け、溶接、あるいは接着剤による接着結合または溶着等されることによって密閉状に結合されており、当該横架主杆部3内の中空部は、貫通横孔32の部分も外部から隔絶されたものとされ、さらに、貫通横孔32の鉢受け構造部2の範囲内に位置される横架主杆部3の左右上側周面部には、夫々上方に向けて立設された給水用細管部33,33が立設されている。
【0028】一方、鉢受け構造部2上に嵌合状に載置される植木鉢5の底面交叉溝部6の中、横架主杆部用溝部61における給水用細管部33,33の夫々に対応する部分には、図10に示す如く、同給水用細管部33,33を挿通可能な直径の細管用通孔64,64が夫々穿設されており、鉢受け構造部2上に植木鉢5の底面交叉溝部6を嵌合する際、該底面交叉溝部6の細管用通孔64,64を給水用細管部33,33にうまく合致させて載置状となし、図11に示すとおりの組み合わせ構造が実現されるようにする。
【0029】
【作用】以上のとおりの構成からなるこの発明の鉢置きセットは、図4の鉢置きセット要部の斜視図、および図5の鉢置きセットを採用した鉢置き棚の斜視図中に示されるように、左右の脚部を備えた枠状骨格に対して一体的に結合され、横架主杆部3が回転不能な状態に支持されると共に、各貫通縦孔31,31,……にT字形の枝杆部4の脚杆部41,41,……を挿入、嵌合し、交叉状となって形成された鉢受け構造部2上から植木鉢5を載置し、当該底面交叉溝部6を随時着脱自在に嵌合、組み合わせる。
【0030】植木鉢5の底面交叉溝部6は、横架主杆部用溝部61および枝杆部溝部62の夫々が、横架主杆部3の周面部、および枝杆部4の周面部に当接される状態に載置され、前後左右への揺動を生じぬよう支持され、また、枝杆部4の脚杆部41は、貫通縦孔31に対し、挿脱自在に挿入されるように構成されており、植木鉢5を載置していないときに抜き取り可能となる外、横架主杆部3に対して平行状となる如く回動しておくことも可能であって、更に、図6中に示されるように、脚杆部41の先端部にねじ部を設け、ナットを螺着して強く締め付け、交叉状態を固定して不用意な抜脱を阻止すると共に、必要があれば、該ナットを緩め、脚杆部41を中心として回動操作し、枝杆部4を横架主杆部3に平行状に収めておく。
【0031】また、図7および図8に示されるように、回転不能に支持された横架主杆部3の要所要所に形成された貫通横孔32,32,……の夫々に、枝杆部4,4,……の差込長規制部42,42,……までを挿入し、平面交叉状に形成された鉢受け構造部2,2,……に、上方から植木鉢5,5,……の底面交叉溝部6を嵌合し、組合せて鉢置きセットが形成される。
【0032】また、図9および図10に示されるように、横架主杆部3に形成された貫通横孔32が筒状に連続され、当該横架主杆部3内の中空部を貫通横孔32の部分であっても外部と隔絶された密閉状とした上、鉢受け構造部2の範囲内に位置される横架主杆部3の上面部に、同横架主杆部3内の中空部に連通する給水用細管部33,33を上方に突出されたものとされ、更に、組み合わせ、載置される植木鉢5の底面交叉溝部6には細管用通孔64,64が穿設され、横架主杆部3中に水道水または雨水等を溜め置いた水を圧送し、図11の給水状態の縦断面図に示されるように、横架主杆部3内を管路とし、給水用細管部33,33を通じて植木鉢5中に底面側から給水状態とする。
【0033】
【効果】以上のとおり、この発明の鉢置きセットは、従前までの鉢置き棚に比較し、下段にある鉢植えに対して庇状となって採光の障害となる棚板を一切使用しないことから、採光のために鉢置き棚の向きを気にせず、自由な配置を可能にするという利点が得られると共に、鉢置き用横架材の構成も、植木鉢やその他の容器または容器載置用受け台を保持するに必要となる骨格構造部分のみから構成されてなるものであることから、外観上であまり目立つこともなく、したがって、鉢植えされた草花やその他の陳列物を目立たせることができるものになると共に、部品構成も簡素であって製造容易で安価な提供が可能になると共に、組立て、解体も容易で取り扱いの良い棚とすることができる上、リサイクル利用の容易な金属パイプを採用することにより、合成樹脂のような利用後の廃棄処分に困るような素材の多用を回避できるものとなる等、多くの面で秀れた特徴を発揮するものとなる。
【0034】更に、鉢置きセットは、横架主杆部、およびこれに平面交叉状となる複数の枝杆部からなる鉢置き用横架材によって形成されており、横架主杆部を回転不能に固定する構造を任意のものとしたことにより、鉢受け棚の外、壁掛け型もしくは天井から吊り下げられた吊棚等とすることも可能であり、生活空間の至るところに設置可能なものとして提供できるものとなって庭先、アプローチ、ベランダ、室内等の鉢受け棚として利用できる外、店頭における植木鉢その他の容器あるいは容器載置用受け台等の陳列、展示用の棚等の什器として広範囲に渡り、利用できるという特徴も兼ね備えている。
【0035】特に、実施例に取り上げたこの発明を代表する鉢置きセットでは、上記特徴を遍く兼ね備えた上、横架主杆部3に穿設された貫通縦孔31,31,……に脚杆部41を有してT字形となる枝杆部4,4,……を挿入、嵌着するものとしたことにより、横架主杆部3に対して枝杆部4,4,……を着脱可能とすることができる外、枝杆部4の脚杆部41先端部にネジ部を形成すると共に、ナットが螺着されるものとすることにより、横架主杆部3に対して枝杆部4,4,……の夫々を平行状に折り畳みできるものとなる外、横架主杆部3に形成された貫通横孔32,32,……に対し、差込長規制部42を有する直状の枝杆部4,4,……を挿入、嵌着する構造とすることによっても枝杆部4,4,……の着脱が可能となり、工場出荷や収納時における小型化が可能となる上、枝杆部4,4,……が他の物に係合、衝突して破損してしまうことを防止でき、店頭販売時の持ち帰りにも有効なものとなる。
【0036】更に、横架主杆部3の鉢受け構造部2に相当する範囲に立設された給水用細管部33,33を植木鉢5の底面交叉溝部6に形成された細管通孔64,64に挿入した状態に嵌合、組み合わせると共に、同横架主杆部3に水道水または溜め置いた雨水等を供給することにより、植木鉢5の底面側から給水することができるものとなり、同じ鉢置きセット上に載置された植木鉢5,5,……の全てに、短時間の中に一斉に給水可能となり、頻度の高い水やり作業を速やかに行うことのできるものとすることができ、また、植木鉢5その他の容器の底面に一体的な底面交叉溝部6を形成してあり、他の接続構造を一切必要とせずに、鉢受け構造部2に嵌合状に組み合わせることができるものとなる。
【0037】叙述の如く、この発明の鉢置きセットは、その特徴ある構造によって、製造上、取扱い上からも遥かに従前からのものよりも秀れていて安価に提供可能で使い勝手の良いものとなり、しかもその外観上も極めてシンプルで、支持構造部分が目立たず、植木鉢等の陳列物を引き立たせることが可能で、陳列効果が高められることから、展示や陳列および収納等、様々な方面での利用を可能にするものとなり、園芸用品に関連する市場はもとよりのこと、その他の分野においても高く評価され、広く利用、普及していくものと予想される。
【出願人】 【識別番号】598061139
【氏名又は名称】鈴木 健悦
【識別番号】598061140
【氏名又は名称】鈴木 隆博
【出願日】 平成10年(1998)4月1日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 實
【公開番号】 特開平11−285315
【公開日】 平成11年(1999)10月19日
【出願番号】 特願平10−128034