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【発明の名称】 花卉の処理装置
【発明者】 【氏名】武藤 美喜男

【要約】 【課題】構造が簡単で装置運転の信頼性が高く、また単位時間当りの処理能力が高い花卉の処理装置を提供すること。

【解決手段】選花部で選別された花卉Pがコンベヤ30A〜30C上に所定本数集積すると、コンベヤ30A〜30Cは作動してこれらの花卉Pは選花部から搬出され、花卉Pの先端部はコンベヤ30A〜30Cの前方のストッパ36に当って停止する。そこで移送手段61の保持アーム64は花卉Pをピックアップし、結束装置40へ向って移送する。結束が終了すれば、移送手段61は回収ステージ50A〜50Cへ移動し、花卉Pを各回収ステージ50A〜50Cに回収する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 花卉を等級別に選別して選別された花卉を下方へ落下させる選花部と、落下した所定本数の花卉を搬送する複数個のコンベヤと、これらのコンベヤの側方に設けられた花卉の結束装置と、これらのコンベヤで搬出された花卉をピックアップして結束装置へ向って移送する移送手段とを備えたことを特徴とする花卉の処理装置。
【請求項2】 前記結束装置の側方に回収ステージを設け、また前記コンベヤと前記結束装置と前記回収ステージの間を前記移送手段を移動させる移動機構を設け、前記結束装置で結束された花卉の束を前記移送手段で前記回収ステージへ移送して回収するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の花卉の処理装置。
【請求項3】 前記コンベヤで搬出された花卉の先端部が当るストッパを設けるとともに、このストッパの手前に、前記コンベヤで搬出されてきた花卉の分布幅を小さくする当り部材を設け、この当り部材で分布幅を小さくされた花卉を前記移送手段でピックアップするようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の花卉の処理装置。
【請求項4】 前記当り部材が平面視してハの字状に配設されており、前記コンベヤで搬出されてきた花卉がこのハの字状の当り部材の間を通ることにより前記分布幅を小さくするようにしたことを特徴とする請求項3に記載の花卉の処理装置。
【請求項5】 前記当り部材が、上流側の第1の当り部材と下流側の第2の当り部材から成ることを特徴とする請求項3または4に記載の花卉の処理装置。
【請求項6】 前記コンベヤと前記ストッパの間に、前記ストッパへ向って搬送される花卉の茎の先端部が下方へ垂れ下るのを防止する下受部材を配設したことを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載の花卉の処理装置。
【請求項7】 前記下受部材は、花卉の搬送方向において上り勾配で傾斜していることを特徴とする請求項6に記載の花卉の処理装置。
【請求項8】 前記移送手段が花卉を保持する保持アームを有し、この保持アームに保持された花卉をこの保持アームの屈曲する下端部と押え部材とで上下からチャックして保持するようにしたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の花卉の処理装置。
【請求項9】 前記移送手段が花卉を保持する保持アームを有し、前記コンベヤと前記ストッパの間に前記保持アームが進入する空間部を確保したことを特徴とする1〜7の何れかに記載の花卉の処理装置。
【請求項10】 前記保持アームは、花卉の長手方向に各々左右2本を1組として複数組あり、かつ前記空間部はこれらの保持アームが進入する第1の空間部と第2の空間部であることを特徴とする請求項9に記載の花卉の処理装置。
【請求項11】 前記結束装置が圧縮手段を備え、前記保持アームの前記屈曲する下端部と前記押え部材でチャックされた花卉をこの圧縮手段で圧縮して結束するようにしたことを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の花卉の処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、花卉を等級別に選別して結束する花卉の処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】キク、ユリ、バラ、カーネーションなどの様々な花卉は、重量別や長さ別、あるいは重量と長さを組み合わせた複合別などの様々な等級別に選別し、所定本数づつ結束して市場に出荷される。そこで本出願人は、先きに、花卉の処理装置を提案した(実開平7−39355号公報)。このものは、花卉の茎の基端部の葉落し、花卉の選別、結束などの諸作業を一連の作業として連続的に行うようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来の花卉の処理装置は、全体構造が大型複雑であって製造コストが高く、また装置運転の信頼性も十分ではなく、さらには単位時間当りの処理能力も十分ではないものであった。
【0004】したがって本発明は、構造が簡単で装置運転の信頼性が高く、また単位時間当りの処理能力が高い花卉の処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の花卉の処理装置は、花卉を等級別に選別して選別された花卉を下方へ落下させる選花部と、落下した所定本数の花卉を搬送する複数個のコンベヤと、これらのコンベヤの側方に設けられた花卉の結束装置と、これらのコンベヤで搬出された花卉をピックアップして結束装置へ向って移送する移送手段とを備えた。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は花卉の処理装置の平面図、図2は花卉の処理装置の選花部の側面図、図3は花卉の搬出用コンベヤの斜視図、図4は同平面図、図5は同側面図、図6は花卉の移送手段の移動路の側面図、図7は結束装置の正面図、図8は結束部の平面図、図9は制御系のブロック図である。
【0007】まず、花卉の処理装置の全体構造を説明する。この花卉の処理装置は、図1に示すように選花部Aと結束・回収部Bを並設して成っており、選花部Aで重量別に選別された花卉Pを所定本数づつコンベヤ30A,30B,30Cで選花部Aから結束・回収部Bへ送り出し、結束・回収部Bで所定本数の花卉Pを結束して重量別に回収するようになっている。
【0008】次に、図1および図2を参照して選花部Aを説明する。選花部Aは、第1の搬送部1と、花卉Pの重量を測定する測定手段10と、第2の搬送部20を横一列に配設して構成されている。まず第1の搬送部1を説明する。第1の搬送部1は、回転車2に調帯された無端帯3から成っている。無端帯3にはピッチをおいて突起4が突設されている。作業者は、花卉Pを一本づつ突起4の手前に載せる(図2の矢印a)。第1の搬送部1には、その搬送方向に沿って花卉Pの花弁の位置揃え手段5と切断手段6と葉落し手段7が順に設けられている。
【0009】図1において、花弁の位置揃え手段5は、板体から成る押当部材5aと、押当部材5aの側端部を軸着するヒンジ部5bと、押当部材5aの背面に当接するカム5cと、カム5cを回転させるモータM1から成っている。花卉Pは第1の搬送路1を右方へ搬送されるが(矢印N1)、その途中において、モータM1が駆動してカム5cが回転することにより、押当部材5aはヒンジ部5bを中心に矢印b方向へ揺動し、花卉Pの先端の花弁Paに当って花弁Paの位置を所定のラインLに揃える。
【0010】図1において、切断手段6はカッター6aとカッター6aを駆動するモータ6bから成っており、花卉Pの茎の先端部をカッター6aで切断し、すべての花卉Pの長さを揃える。また葉落し手段7は、茎の基端部の葉を除去する。なお、花弁の位置揃え手段5、切断手段6、葉落し手段7の配列順は自由に設計してよいものである。
【0011】次に、図2を参照して花卉Pの重量の測定手段10を説明する。測定手段10はV字形の受部材11を荷重センサ12上に配設して構成されており、第1の搬送部1の先端側下方に設置されている。第1の搬送部1の下流端から落下(矢印N2)した花卉Pは、受部材11上に載り、荷重センサ12でその重量が測定される。測定結果は制御部71の記憶部72(図9)に記憶される。
【0012】次に、図1および図2を参照して第2の搬送部20について説明する。第2の搬送部20は、スプロケット21に無端チェン22を調帯して構成されている。第2の搬送部20には多数個の保持部材23がピッチをおいて装着されている。保持部材23はその一端ヒンジ部24を中心に回転自在に装着されている。なお図1において、第1の搬送部1と第2の搬送部20は簡略に示している。
【0013】図1において、第2の搬送部20の上流部には、花卉Pの茎の先端部の位置揃え手段5’が設けられている。この位置揃え手段5’は上述した花弁の位置揃え手段5と同様のものであって、押当部材5a’とヒンジ部5b’とカム5c’とモータM2から成っている。そしてカム5c’が回転することにより押当部材5a’は矢印b’方向へ揺動し、茎の先端部に当ってその位置を揃える。すなわち、花卉Pは第1の搬送部1から受部材11上に落下し、第2の搬送部20の保持部材23にすくい上げられるので、その間に長さ方向の位置が狂いやすい。そこでこの位置揃え手段5’により花卉Pの長さ方向の位置を揃えるものである。
【0014】勿論、位置揃え手段5,5’の構造は本形態に限定されないのであって、要は花弁や茎の先端部に対して前進後退する板体などの押当部材を有するものであればよい。また押当部材5a,5a’を揺動させる手段としては、カム5c,5c’以外にもリンク機構なども適用できる。
【0015】図1および図2において、第2の搬送部20の上側走行部の下方には複数個(本例では3個)のコンベヤ30A,30B,30Cが並設されている。図2において、保持部材23は矢印c方向へ上昇しながら受部材11上の花卉Pをすくい上げ、第2の搬送部20の上側走行部を右方へ搬送する(矢印N3)。本形態では、花卉Pは「重」、「中」、「軽」の3等級に選別される。
【0016】上述したように、測定手段10で測定された各花卉Pの重量は制御部71の記憶部72に記憶されており、「重」の花卉Pを保持する保持部材23は第1番目のコンベヤ30Aの上方で下方へ回転し(図2の矢印d)、この花卉Pをコンベヤ30A上に落下させる。同様にして、「中」の花卉Pを保持する保持部材23は第2番目のコンベヤ30Bの上方で下方へ回転し(矢印e)、この花卉Pをコンベヤ30B上へ落下させ、また「軽」の花卉Pを保持する保持部材23は第3番目のコンベヤ30Cの上方で下方へ回転し(矢印f)、この花卉Pをコンベヤ30C上へ落下させる。SOL1,SOL2,SOL3(図2)は、制御部71の指令により保持部材23に回転動作を行わせる駆動手段としてのソレノイドであり、それぞれ各コンベヤ30A〜30Cの上方に設けられている。測定手段10、制御部71、ソレノイドSOL1〜SOL3などは、花卉Pを重量別に選別する選別手段となっている。
【0017】図2において、各コンベヤ30A,30B,30Cの上方には、花卉Pの落下路をはさむように発光素子31と受光素子32が対向して配設されており、各コンベヤ30A,30B,30Cに落下する花卉Pを光学的に検出する。そして検出データは制御部71へ送られ、各コンベヤ30A,30B,30Cに集積した花卉Pの本数が計測される(図9も参照)。すなわち発光素子31と受光素子32などの花卉Pの検出手段と制御部71は、各コンベヤ30A〜30C上に集積する花卉の本数を計数する計数手段となっている。
【0018】次に、図3〜図5を参照してコンベヤ30A,30B,30Cの構造を説明する。なお3台のコンベヤ30A,30B,30Cは同構造であり、したがって第1番目のコンベヤ30Aを例にとって説明する。コンベヤ30Aの前方にはサブコンベヤ30A’が設けられており、コンベヤ30Aとサブコンベヤ30A’の間は空間部33(第1の空間部)になっている。またサブコンベヤ30A’〜30C’の前方も空間部(第2の空間部)33’になっている。後述するように、空間部33,33’には花卉Pの束をピックアップするために移送手段の保持アーム64が進入する。コンベヤ30Aとサブコンベヤ30A’は、両者で花卉搬出用のコンベヤを構成しており、図外の伝動系により連動連結されて同一モータM3で駆動される。勿論、サブコンベヤ30A’〜30C’を除去してコンベヤ30A〜30Cのみで花卉搬出用のコンベヤとしてもよい。
【0019】コンベヤ30Aの下流部には板状の2枚の第1の当り部材34がハの字状に配設されており、またサブコンベヤ30A’の前方には板状の第2の当り部材34’が2枚立設されている。図4に示すように、2枚の当り部材34,34’はそれぞれ平面視してハの字状に立設されており、また下流側の第2の当り部材34’の間隔は、上流側の第1の当り部材34の間隔よりも小さくなっており、花卉Pはこのハの字状の当り部材34,34’の間を通って搬送される。また第2の当り部材34’の前方には板状の下受部材35が配設されている。図5に示すように、下受部材35の上面は花卉1の搬送方向(矢印N4)において上り勾配で傾斜している。コンベヤ30Aおよびサブコンベヤ30A’の前方の下受部材35の背後には板状のストッパ36が配設されている。したがって第1の当り部材34、第2の当り部材34’、下受部材35は、ストッパ36の手前に設けられている。ストッパ36の下端部はヒンジ部37に軸着されており、ストッパ36はヒンジ部37を中心に若干揺動自在となっている(矢印g)。またストッパ36の背後にはストッパ36を検知する検知手段38が設けられている。検知手段38としては、例えば近接スイッチやリミットスイッチが用いられる。
【0020】次に、コンベヤ30Aとサブコンベヤ30A’による花卉Pの搬出動作について説明する。上述した計数手段により、コンベヤ30A上に所定本数(一般に10本)の花卉Pが集積したことが判明すると、モータM3は起動し、花卉Pを第2の搬送部20の側方へ搬出する(図1および図5の矢印N4)。すると花卉Pの先端部はまず第1の当り部材34に当り、次いで第2の当り部材34’に当って分布幅は小さくなり、図4において花卉Pの分布幅はW1からW2にせばまる。そして花卉Pは当り部材34’と当り部材34’の間を通ってサブコンベヤ30A’の終端部まで搬出され、ストッパ36に衝突する。するとストッパ36は後方へ押され、検知手段38で検知される。そして検知手段38の検知信号によりモータM3の駆動は停止する。以上により、花卉Pを第2の搬送部20の側方へ搬出する動作は終了する。なお下受部材35は、サブコンベヤ30A’〜30C’の終端部に設けられたストッパ36へ向って搬送される茎の先端部が下方へ垂れ下るのを防止する。図1において、M4,M5はそれぞれコンベヤ30B,30Cを駆動するモータ、30B’,30C’はサブコンベヤである。コンベヤ30B,30Cとサブコンベヤ30B’,30C’で花卉搬出用のコンベヤを構成している。
【0021】次に、図1および図6を参照して、結束・回収部Bについて説明する。図1において、第2の搬送部20の側方へばり出したコンベヤ30A〜30Cおよびサブコンベヤ30A’〜30C’の終端部の側方には、結束装置40と回収ステージ50A,50B,50Cが第2の搬送部20に沿うように横一列に並設されている。回収ステージ50A〜50Cは、コンベヤ30A〜30Cおよびサブコンベヤ30A’〜30C’の終端部の側方に設けられている。結束装置40は、可動テーブル41上に結束機42を配設して構成されている。結束機42は可動テーブル41上を矢印h方向(後述する移送手段61に保持された花卉Pの長手方向)へ移動し、結束子43から導出するひもにより花卉Pの束の基端部を1ヶ所若しくは複数ヶ所結束する。
【0022】図6において、コンベヤ30A〜30Cと回収ステージ50A〜50Cの上方には移動機構60が架設して設けられている。移動機構60には移送手段61が装着されており、移送手段61をコンベヤ30A〜30C,30A’〜30C’と結束装置40と回収ステージ50A〜50Cの間を移動させる。移送手段61は、本体部62と、本体部62に上下動自在に保持された昇降部63と、昇降部63に垂設された保持アーム64から成っている。移送手段61は、移動機構60に沿って横方向へ水平移動する(矢印A)。また昇降部63は上下動する(矢印B)。また保持アーム64は左右2本あり、開閉動作を行う(矢印C)。保持アーム64は、花卉Pの長手方向に各々左右2本を1組として複数組(望ましくは図3に示すように2組)設けられている。
【0023】移動機構60は例えば無端チェンなどから成る移動機構が内蔵され、また本体部62には昇降部63を上下動させる上下動機構が備えられ、また昇降部63には保持アーム64に開閉動作を行わせる駆動機構が内蔵されている。65は昇降部63に設けられた押え部材であり、水平な棒から成っている。保持アーム64の下端部64aは屈曲しており、花卉Pの茎を押え部材65と下端部64aで上下からチャックする(ロ位置の保持アーム64を参照)。なお、図6において移送手段61は3個描いているが、実際には1個だけ備えられており、イ、ロ、ハの3位置を移動する。
【0024】次に、図7および図8を参照して結束装置40について説明する。図8において、結束機42の前面側には、保持アーム64に保持された花卉Pの束を圧縮する圧縮手段80が設けられている。圧縮手段80は、第1の押圧部材81と第2の押圧部材82を有している。第1の押圧部材81は長板状体であって、2本の立棒83を介してその上方の回動部材84に保持されている。立棒83は回動部材84に上下動自在に遊挿されている。立棒83にはスプリング85が装着されており、第1の押圧部材81はスプリング85のばね力で弾持されている。回動部材84はその端部の回転軸86を中心に回転し、第1の押圧部材81もこれと一緒に回転する。
【0025】第2の押圧部材82は長板状であって、その上端の回転軸87を中心に回転する。なお第1の押圧部材81と第2の押圧部材82の回転駆動系は、モータなどの動力部に駆動されるリンク機構やカム機構から成るものであり、図では省略している。
【0026】第1の押圧部材81の下方にはこれに対向して第1の受部材88が水平な姿勢で配設されている。第1の受部材88は板体から成る。また第2の押圧部材82の側方にはこれに対向して第2の受部材89が設けられている。
【0027】図7および図8において、実線で示す花卉Pは、移送手段61の保持アーム64に保持された花卉Pを示している。なお図7では保持アーム64は省略している。また鎖線で示す花卉Pは、圧縮手段80で圧縮された花卉Pを示している。
【0028】次に花卉Pの圧縮動作を説明する。上述したように、コンベヤ30A〜30Cで搬出された花卉Pの束は、移送手段61の保持アーム64に保持されて結束装置40の結束位置まで移送される。このとき、第1の押圧部材81と第2の押圧部材82は、図7において実線で示す上方の退去位置にある。
【0029】さて、保持アーム64の屈曲した下端部64aと押え部材65で花卉Pを上下からチャックして保持する移送手段61が結束機42の正面まで移動してくると、図7において第1の押圧部材81と第2の押圧部材82は実線で示す位置から鎖線で示す位置まで反時計方向へ回転する。すると保持アーム64に保持された花卉Pの束は、第1の押圧部材81により第1の受部材88へ押圧され、また第2の押圧部材82により第2の受部材89へ押圧され、これにより花卉Pの束は第1の押圧部材81、第2の押圧部材82、第1の受部材88、第2の受部材89の4つの部材で囲まれた4角の狭い範囲内に圧縮される(図7において、鎖線で示す花卉Pを参照)。なお図8において、Dは第2の押圧部材82が回転したことにより側端部の花卉Pが移動した距離(圧縮された距離)を示している。この場合、第1の押圧部材81はスプリング85で弾持されているので、第1の押圧部材81は花卉Pが痛まないように花卉Pにソフトに押しつけられる。
【0030】以上のようにして保持アーム64に保持された花卉Pの束を圧縮したならば、結束子43が駆動して結束を行うが、花卉Pの束は上記のように圧縮されているので、ひも70でしっかり結束することができる。そして結束が終了したならば、第1の押圧部材81と第2の押圧部材82は図7において時計方向へ回転して実線で示す位置へ復帰し、移送手段61は結束された花卉Pの束を回収ステージ50A〜50Cへ移送して回収する。
【0031】次に、図9を参照して制御系を説明する。71は制御部であり、記憶部72を備えている。荷重センサ12、受光素子32、検知手段38、払い出し操作部39の信号は制御部71に入力される。またプログラムデータなどの必要なデータは記憶部72に記憶される。モータM1〜M5、ソレノイドSOL1〜SOL3などは制御部71で制御される。なお結束装置40、移動機構60、移送手段61、圧縮手段80などもこの制御部71で制御される。払い出し操作部39は装置の制御盤などに操作ボタンとして設けられるものであり、その詳細は後述する。
【0032】次に花卉の束の移送動作について説明する。図1において、3個のコンベヤ30A〜30Cのうち、何れかのコンベヤ(例えばコンベヤ30C)上の花卉Pの茎の先端部がこのコンベヤ30Cに搬送されてストッパ36に当ると、検知手段38がこれを検知する。そしてその検知信号により移送手段61は作動を開始してこのコンベヤ30Cの上方へ移動する(図6において、イ位置の移送手段61を参照)。そこで昇降部63は下降し、2組の保持アーム64はコンベヤ30Cとサブコンベヤ30C’の間の空間33およびサブコンベヤ30C’の前方の空間33’に下降する(図3の矢印i)。そこで保持アーム64は閉じて花卉Pの束をしっかり保持する。この場合、上述したように当り部材34,34’により花卉Pの分布幅はW1からW2にせばまっているので、保持アーム64は小さな回転ストロークで容易に花卉Pの束を保持することができる。そして昇降部63が上昇することにより、保持アーム64は花卉Pの束をピックアップする。
【0033】次に移送手段61は図6において結束手段40の配設位置(ロ位置)へ移動する。そこで結束装置40の結束機42は、保持アーム64に保持された花卉Pの束の基端部をひも70で結束する。この場合、可動テーブル41により結束機42を花卉Pの長手方向(図1の矢印h方向)へ移動させることにより複数箇所結束することが望ましい。またこの場合、10本の花卉Pの束は上述したように圧縮手段80で圧縮され、ひも70でしっかり結束することができる。
【0034】次に移送手段61は回収ステージ50Cの上方(図6のハ位置)へ移動し、そこで保持アーム64を開くことにより、ひも70で結束された花卉Pの束は回収ステージ50C上に落下して回収される(矢印j)。
【0035】他のコンベヤ30A,30Bで搬出された花卉Pも、上述したコンベヤ30Cの場合と同様に結束され、それぞれ回収ステージ50A,50Bに回収される。なお回収ステージ50A,50B,50Cにはそれぞれ「重」、「中」、「軽」の花卉Pが回収される。以上のようにして回収された花卉Pの束は市場に出荷される。以上のように、本処理装置によれば、花卉Pの重量選別から結束までの作業を、一連の作業として連続的に行うことができる。
【0036】次に、コンベヤ30A〜30C上に残存する端数の花卉Pの回収手段について説明する。図1において、例えばその日に収穫した花卉の選別作業が終了した場合や、装置のトラブルにより装置の運転を中止したような場合、各コンベヤ30A〜30C上には10本未満の端数(例えば3本や5本)の花卉Pが残存しやすい。このような端数の花卉は結束装置40による結束対象にはならず、別途回収することが望ましい。
【0037】そこでこのような場合、作業者は払い出し操作部39(図9)を操作する。すると各モータM3〜M5は順に駆動して各コンベヤ30A〜30C上の花卉Pは順にピックアップ位置へ搬出され、移送手段61にピックアップされる。そして移送手段61は結束装置40を素通りし、そのまた回収ステージ50A〜50Cに花卉Pを落下させる。勿論この場合も、花卉Pは重量別に各回収ステージ50A〜50Cに落下させることが望ましい。このようにして回収された端数の花卉Pは、次回の作業に回される。すなわち払い出し操作部39などは、コンベヤ30A〜30C上に残存する端数花卉回収手段となっている。以上のような動作のプログラムは、記憶部72に登録されている。
【0038】本発明は上記実施の形態に限定されないのであって、例えば図1において、結束手段40と回収ステージ50A〜50Cはコンベヤ30A〜30Cの左側に横一列に設けられているが、右側に横一列に設けてもよく、コンベヤ30A〜30Cや回収ステージ50A〜50Cなどのレイアウト等は自由に設計できる。また払い出し操作部39を操作してコンベヤ30A〜コンベヤ30Cにより搬出された端数の花卉Pは、移送手段61によらずに作業者が手作業で回収してもよい。また結束装置40は、単独の独立した装置として使用してもよいものである。また選花部としては、実開平5−74683号公報、実公平6−29956号公報、実公平6−29957号公報、実開平6−454号、実開平7−9466号、実開平7−9467号、実開平7−13472号などに示されるように、花卉の重量の測定手段として秤量手段を用いたもの、長さ別に選別するもの、重量と長さを組み合わせた複合別に選別するものなどの様々な型式のものがあるが、本発明はこのような他の型式の選花部も適用できるものである。
【0039】
【発明の効果】本発明の花卉の処理装置によれば、花卉の選別から結束までの作業を一連の作業として作業性よく行うことができ、処理能力の高い花卉の処理装置を実現できる。
【出願人】 【識別番号】591128246
【氏名又は名称】有限会社武藤選果機製作所
【出願日】 平成9年(1997)7月8日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】高松 利行
【公開番号】 特開平11−285314
【公開日】 平成11年(1999)10月19日
【出願番号】 特願平11−26993