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【発明の名称】 簡易ハウス用開閉装置
【発明者】 【氏名】堀合 庄四郎

【要約】 【課題】シャフトの回転と連動して移動体を上下動させることができるようにして、上側から樹脂シートを開けるようにすることができるようにする。

【解決手段】内部空間を形成する骨組みKに樹脂シートSを被覆して構成される簡易ハウスの当該樹脂シートSを巻き取り巻き戻しして開閉する装置であって、骨組みKに所定間隔で平行に取付けられる一対のレールとしてのラック10と、各ラック10に往復移動可能に設けられる移動体20と、移動体20間に回転可能に架設され樹脂シートSを巻き取り巻き戻しするシャフト21と、移動体20に設けられるとともにシャフト21の回転に連動して駆動されラック10に噛合して走行して移動体20を移動させる走行体としてのピニオンギヤ30と、移動体20に架設されたロッド34と、ロッド34に設けられシャフト21に巻き取られた樹脂シートSを包容して保持する保持部材40とを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部空間を形成する骨組みに樹脂シートを被覆して構成される簡易ハウスの当該樹脂シートを巻き取り巻き戻しして開閉する簡易ハウス用開閉装置において、上記骨組みに所定間隔で平行に取付けられる一対のレールと、該各レールに往復移動可能に設けられる移動体と、該移動体間に回転可能に架設され樹脂シートを巻き取り巻き戻しするシャフトと、上記移動体に設けられるとともに上記シャフトの回転に連動して駆動されレールを走行して該移動体を移動させる走行体とを備えたことを特徴とする簡易ハウス用開閉装置。
【請求項2】 上記レールをラックで構成し、上記走行体をラックの歯部に噛合するピニオンギヤで構成したことを特徴とする請求項1記載の簡易ハウス用開閉装置。
【請求項3】 上記移動体を、上記ラックの両側に摺動可能に配置される移動体本体と、該移動体本体に回転可能に架設されて軸支され上記シャフトが連結される回転軸とを備えて構成し、該回転軸に上記ピニオンギヤを固定し、上記移動体本体に上記ラックの歯部に噛合する補助ギヤを回転可能に軸支し、上記移動体本体に上記ピニオンギヤ及び補助ギヤと共働してラックを挾みかつ該ラックの背面を転動する一対のローラを回転可能に軸支したことを特徴とする請求項2記載の簡易ハウス用開閉装置。
【請求項4】 上記一対の移動体間にシャフトと平行に架設されたロッドを設け、該ロッドに上記シャフトに対する樹脂シートの巻き取り巻き戻しを許容し該シャフトに巻き取られた樹脂シートを包容して保持する保持部材を設けたことを特徴とする請求項1,2または3記載の簡易ハウス用開閉装置。
【請求項5】 上記保持部材を、上記ロッドに挿通される支持部と、上記シャフトに対する樹脂シートの巻き取り巻き戻しを許容する間隙を有し該シャフトに巻き取られた樹脂シートを包容して保持する保持部と、上記支持部及び保持部を連結する連結部とを備えて構成したことを特徴とする請求項4記載の簡易ハウス用開閉装置。
【請求項6】 上記保持部材を、上記骨組みに上記レールと平行して設けられたガイドロッドを摺動する摺動部材を備えて構成したことを特徴とする請求項5記載の簡易ハウス用開閉装置。
【請求項7】 上記ロッドを回転可能に移動体間に設け、該ロッドを上記シャフトの回転に連動して回転させる回転機構を設け、該ロッドにロープを巻回して該ロープにより該ロッドを懸吊可能にしたことを特徴とする請求項4,5または6記載の簡易ハウス用開閉装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂シートを被覆して構成される簡易ハウスの樹脂シートを巻き取り巻き戻しして開閉する簡易ハウス用開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、野菜や果実等の農作物をハウス内で栽培する所謂ハウス栽培が普及している。このハウス栽培においては、例えば、金属製パイプで内部空間を形成する骨組みを構築し、この骨組みに樹脂シートを被覆して構成される簡易ハウスを用いる。この簡易ハウスにおいては、樹脂シートを巻き取り巻き戻しして開閉する簡易ハウス用開閉装置を設け、ハウス内の温度,湿度や通気を管理し、農作物の育成に最適な環境を作り出せるようにしている。
【0003】従来、この種の簡易ハウス用開閉装置としては、例えば、図6に示すように、左右に所定間隔で平行に取付けられる一対の棒状レール1と、各レール1にスライド可能に設けられる移動体2と、移動体2間に回転可能に架設され樹脂シートSを巻き取り巻き戻しするシャフト3と、移動体2に設けられシャフト3を回転させるハンドル4とを備えて構成されている。樹脂シートSは、骨組み(図示せず)の上から下に垂れ下げて被覆され、その下端がシャフト3に巻回され、下から上に向けて巻き取られて開けられる。そして、シャフト3を巻き取り方向に回転させると、樹脂シートSは上端で骨組みに固定されていることから、シャフト3に下から巻き取られるとともに、樹脂シートSの張力によって移動体2がレール1を上昇する。一方、シャフト3を巻き戻し方向に回転させると、樹脂シートSはシャフト3から巻き戻されるとともに、移動体2がその自重によってレール1をスライド下降する。これにより、ハウスの下側から樹脂シートSを開けて下側から開度を調整して通気を行なうようにしている(例えば、特開平8−172933号公報掲載)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、農作物の育成上、ハウスの下側から樹脂シートSを開けて下側から開度を調整して通気を行なうと、樹脂シートSを開けた当初から下側の冷気がハウス内に入り込むので、農作物に悪影響を与えることがあることから、ハウスの上側から樹脂シートSを開けて上側から開度を調整して通気を行ないたいという要請がある。然しながら、上記の従来の簡易ハウス用開閉装置にあっては、ハウスの上側から樹脂シートSを開けるようにすることができないという問題があった。その理由は、図7に示すように、ハウスの上側から樹脂シートSを開けるように、樹脂シートSの上端をシャフト3に巻回しても、樹脂シートSを開けるときは、シャフト3への巻き取りにより樹脂シートSに張力が働いて移動体2を下降させることができるが、樹脂シートSを閉じるときは、シャフトを巻き戻し方向に回転させても、樹脂シートSのみが巻き戻されるだけで、移動体がレール1を上昇することができないことになることから、樹脂シートSを閉じることができなくなるからである。
【0005】また、従来の簡易ハウス用開閉装置にあっては、移動体2がレール1をスライドするので、左右の移動体2で上下のずれが生じ易く、そのため、シャフト3が傾いて、移動体2の移動に支障が生じ、巻き取り巻き戻しが円滑に行なわれないことがあるという問題もあった。更に、シャフト3は下側に撓み易く、この撓みによっても、移動体2の移動に支障が生じ、巻き取り巻き戻しが円滑に行なわれないことがあるという問題があった。
【0006】本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、シャフトの回転と連動して移動体を上下動させることができるようにして、上側から樹脂シートを開けるようにすることができるようにした簡易ハウス用開閉装置を提供することを目的とする。そして、必要に応じ、左右の移動体の上下のずれを生じさせないようにし、あるいは、シャフトの撓みを抑制するようにして、樹脂シートの巻き取り巻き戻しを円滑に行なうことができるようすることも課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決するための本発明の技術的手段は、内部空間を形成する骨組みに樹脂シートを被覆して構成される簡易ハウスの当該樹脂シートを巻き取り巻き戻しして開閉する簡易ハウス用開閉装置において、上記骨組みに所定間隔で平行に取付けられる一対のレールと、該各レールに往復移動可能に設けられる移動体と、該移動体間に回転可能に架設され樹脂シートを巻き取り巻き戻しするシャフトと、上記移動体に設けられるとともに上記シャフトの回転に連動して駆動されレールを走行して該移動体を移動させる走行体とを備えた構成としている。
【0008】これにより、例えば、樹脂シートの上端をシャフトに巻回し、上側から樹脂シートを開けるようにした際、樹脂シートを開けるとき、シャフトを巻き取り方向に回転させると、樹脂シートがシャフトに巻き取られるとともに、シャフトの回転に連動して走行体が駆動されてレールを走行して移動体を移動させるので、移動体が降下していく。一方、樹脂シートを閉めるとき、シャフトを巻き戻し方向に回転させると、樹脂シートがシャフトから巻き戻されて行くとともに、シャフトの回転に連動して走行体が駆動されてレールを走行して移動体を移動させるので、移動体が上昇する。この場合、移動体がシャフトの回転に連動して移動することになり、そのため、従来できなかった上から下へ向けて樹脂シートを巻き取って開け、下から上に樹脂シートを巻き戻して閉めることが実現される。
【0009】そして、必要に応じ、上記レールをラックで構成し、上記走行体をラックの歯部に噛合するピニオンギヤで構成している。ラックとピニオンギヤを噛合させるので滑りがなく、左右の移動体で上下のずれが生じることがなく、移動体の移動が確実に行なわれ、樹脂シートの巻き取り巻き戻しが円滑に行なわれる。そしてまた、必要に応じ、上記移動体を、上記ラックの両側に摺動可能に配置される移動体本体と、該移動体本体に回転可能に架設されて軸支され上記シャフトが連結される回転軸とを備えて構成し、該回転軸に上記ピニオンギヤを固定し、上記移動体本体に上記ラックの歯部に噛合する補助ギヤを回転可能に軸支し、上記移動体本体に上記ピニオンギヤ及び補助ギヤと共働してラックを挾みかつ該ラックの背面を転動する一対のローラを回転可能に軸支した構成としている。ピニオンギヤ,補助ギヤ及びローラによって移動体がラックに確実に保持され安定が図られるとともに、ローラによって移動が円滑に行なわれる。
【0010】また、必要に応じ、上記一対の移動体間にシャフトと平行に架設されたロッドを設け、該ロッドに上記シャフトに対する樹脂シートの巻き取り巻き戻しを許容し該シャフトに巻き取られた樹脂シートを包容して保持する保持部材を設けた構成としている。保持部材により樹脂シートを包容して保持するので、樹脂シートが左右にずれにくく、そのため、樹脂シートの巻き取りによる偏りが防止され、樹脂シートの巻き取り巻き戻しが円滑に行なわれる。
【0011】更に、上記保持部材を、上記ロッドに挿通される支持部と、上記シャフトに対する樹脂シートの巻き取り巻き戻しを許容する間隙を有し該シャフトに巻き取られた樹脂シートを包容して保持する保持部と、上記支持部及び保持部を連結する連結部とを備えて構成している。これにより、支持部及び連結部によって保持部を介してシャフトをロッドに支持することができ、シャフトの撓みが防止され、そのため、樹脂シートの巻き取り巻き戻しが円滑に行なわれる。更にまた、上記保持部材を、上記骨組みに上記レールと平行して設けられたガイドロッドを摺動する摺動部材を備えて構成している。ガイドロッドによって保持部材を介してシャフトを支持できるので、シャフトの撓みがより一層防止され、樹脂シートの巻き取り巻き戻しが円滑に行なわれる。
【0012】また、上記ロッドを回転可能に移動体間に設け、該ロッドを上記シャフトの回転に連動して回転させる回転機構を設け、該ロッドにロープを巻回して該ロープにより該ロッドを懸吊可能にした構成としている。これにより、移動体の上下動においてはロッドも上下動するが、ロッドが回転するので、抵抗が極めて少ない状態でロープの巻回位置を円滑に移動させることができ、そのため、ロッドをロープに懸吊させながら移動体を移動させることができる。このため、ロープによって保持部材を介してシャフトを支持でき、より一層シャフトの撓みが防止され、樹脂シートの巻き取り巻き戻しがより一層円滑に行なわれる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る簡易ハウス用開閉装置について説明する。図1乃至図5に示すように、実施の形態に係る簡易ハウス用開閉装置は、内部空間を形成する骨組みKに塩ビ等の樹脂シートSを被覆して構成される簡易ハウスHに設けられ、樹脂シートSを巻き取り巻き戻しして開閉するものでり、特に、簡易ハウスHの側面を構成する樹脂シートSを上から巻き取って開けることができるようにしたものである。この側面を構成する樹脂シートSは、簡易ハウスHの長手方向に所定幅有し、下端部が骨組みKに固定されて、骨組みKに付帯されている。実施の形態に係る簡易ハウス用開閉装置の基本的構成は、簡易ハウスHの長手方向左右に設けられ樹脂シートSの幅に対応させて所定間隔で平行に骨組みKに取付けられる一対のレールとしてのラック10と、各ラック10に往復移動可能に設けられる移動体20と、移動体20間に回転可能に架設され樹脂シートSの上端が巻回され該樹脂シートSを巻き取り巻き戻しするパイプ状のシャフト21とから構成されている。
【0014】レールとしてのラック10は、断面矩形状で前側に歯部11を有した細長状に形成されている。このラック10は、取付け金具12を介して骨組みKに固定されている。移動体20は、ラック10の両側に摺動可能に配置される一対のベース部材23を有した移動体本体22と、移動体本体22のベース部材23に回転可能に架設されて軸支されシャフト21が連結される回転軸24とを備えて構成されている。回転軸24は内側に突設しシャフト21が嵌合する連結部25を有し、この連結部25に嵌合させたシャフト21にスクリュー26をねじ込むことによりシャフト21が固定連結される。また、移動体20は、シャフト21の回転に連動して駆動されラック10を走行して該移動体20を移動させる走行体を備えている。この走行体はラック10の歯部11に噛合するピニオンギヤ30で構成されており、ベース部材23間において回転軸24に固定されている。
【0015】更に、移動体20においては、ベース部材23間にラック10の歯部11に噛合する補助ギヤ31が回転可能に軸支されている。また、ベース部材23間にピニオンギヤ30及び補助ギヤ31と共働してラック10を挾みかつラック10の背面13を転動する一対のローラ32が回転可能に軸支されている。一方の移動体20の回転軸24は、外側に延長され、ハンドル装置33(図2)等の駆動機構に連係させられる回転入力部27を有し、この回転入力部27に回転力が付与されると、シャフト21が回転するととともに、ピニオンギヤ30が回転して移動体20がラック10上を移動するようになる。
【0016】また、一対の移動体20間には、シャフト21と平行に回転可能に架設されたパイプ状のロッド34が設けられている。移動体20には、移動体本体22のベース部材23に回転可能に架設されて軸支されロッド34が連結される連結軸35が内側に突出して設けられている。そして、この連結軸35にロッド34を嵌合し、スクリュー36をねじ込むことにより、ロッド34が連結軸35に固定連結される。更に、このロッド34をシャフト21の回転に連動して回転させる回転機構37が設けられている。この回転機構37は、上記回転軸24に設けられた原動ギヤ37aと、この原動ギヤ37aに噛合し連結軸35に設けられる従動ギヤ37bとから構成されている。このロッド34には、一端が骨組みKの上部に固定されて垂下されるロープ38が巻回され、このロープ38により懸吊可能になっている。尚、ロープ38のロッド34に対する巻き数は1巻きでも2巻きでも良く適宜数に定めて良い。
【0017】また、ロッド34には、シャフト21に対する樹脂シートSの巻き取り巻き戻しを許容し、シャフト21に巻き取られた樹脂シートSを包容して保持する保持部材40が設けられる。この保持部材40は、金属製線条部材を折曲して形成され、ロッド34に挿通される一対のリング状支持部41と、シャフト21に対する樹脂シートSの巻き取り巻き戻しを許容する間隙42を有しシャフト21に巻き取られた樹脂シートSを包容して保持する一対のリング状保持部43と、支持部41及び保持部43を連結する連結部44とを備えて構成されている。そして、樹脂シートSは、ロッド34及び保持部材40の支持部41の前側に配置され、樹脂シートSの上端が保持部材40の保持部43の間隙42を引き通されてシャフト21に該シャフト21の後ろ側から巻回される。尚、樹脂シートSのシャフト21に対する巻き方向は適宜に定めて良い。
【0018】また、保持部材40には、骨組みKにラック10と平行して設けられたガイドロッド45を摺動する摺動部材46が設けられている。この摺動部材46は、上下に一対設けられ、シャフト21と平行な軸47を中心に保持部材40に固設した軸受部48に回動可能に設けられ、ガイドロッド45に摺動可能に挿通するリング状部材で構成されている。尚、移動体20は、樹脂シートSと骨組みKとの摩擦抵抗があることから、自走することがないが、移動体20の停止を確実にするためには、例えば、移動体20とラック10とをピンで止めるようにする等のロック機構を設けると良い。
【0019】従って、この実施の形態に係る簡易ハウス用開閉装置によって、樹脂シートSを開けるときは、例えば、ハンドル装置33を回転入力部27に連係させて、ハンドルを回転する。この回転により、回転軸24を介してシャフト21が回転し(図1のR1 方向)、回転機構37を介してロッド34がシャフト21と逆回転する(図1のR3 方向)。これにより、樹脂シートSがシャフト21に巻き取られるとともに、シャフト21の回転に連動してピニオンギヤ30が回転するので、ラック10に噛合して走行することから移動体20が降下していく。このとき、ロッド34も降下するが、ロッド34は回転するので、抵抗が極めて少ない状態でロープ38の巻回位置が円滑に移動させられることから、ロッド34はロープ38に懸吊されながら降下していくことができる。そして、図2に示すように、樹脂シートSの開度を調整し、適宜のところで移動体20を停止させる。この場合、ハウスの上側から開度を調整して通気を行なうことができるので、農作物の育成上、環境を極めて良好なものにすることができる。
【0020】一方、樹脂シートSを閉めるときは、ハンドル装置33を回転入力部27に連係させて、ハンドルを回転する。この回転により、回転軸24を介してシャフト21が回転し(図1のR2 方向)、回転機構37を介してロッド34がシャフト21と逆回転する(図1のR4 方向)。これにより、樹脂シートSがシャフト21から巻き戻されるとともに、シャフト21の回転に連動してピニオンギヤ30が回転するので、ラック10に噛合して走行することから移動体20が上昇していく。このとき、ロッド34も上昇するが、ロッド34は回転するので、抵抗が極めて少ない状態でロープ38の巻回位置が円滑に移動させられることから、ロッド34はロープ38に懸吊されながら上昇していくことができる。この場合、シャフト21の回転に連動してピニオンギヤ30が回転しラック10に噛合して走行するので、移動体20がシャフト21の回転に連動して移動することになり、そのため、従来できなかった下から上に樹脂シートSを巻き戻して閉めることが実現される。
【0021】この樹脂シートSの開閉においては、ラック10にピニオンギヤ30を噛合させるので移動体20のラック10に対する滑りがなく、左右の移動体20で上下のずれが生じることがなくなることから、移動体20の移動が確実で、樹脂シートSの巻き取り巻き戻しが円滑に行なわれる。また、移動体20は、移動体本体22にピニオンギヤ30及び補助ギヤ31と共働してラック10を挾みかつラック10の背面を転動する一対のローラ32を回転可能に軸支したので、移動体本体22が確実にラック10に保持されて摺動し、また、ローラ32によって移動が円滑に行なわれる。更に、巻き取られる樹脂シートSは、保持部材40の保持部43に包容されて保持されるので、樹脂シートSが左右にずれにくく、そのため、樹脂シートSの巻き取り巻き戻しによる偏りが防止される。更にまた、保持部材40の支持部41及び保持部43が連結部44により連結されているので、支持部41及び連結部44によって保持部43を介してシャフト21をロッド34に支持することができ、それだけ、シャフト21の撓みが防止され、樹脂シートSの巻き取り巻き戻しが円滑に行なわれる。
【0022】また、保持部材40は、ラック10と平行して設けられたガイドロッド45を摺動する摺動部材46によっても支持されることになるので、シャフト21の振れが抑えられるとともに荷重もある程度担うことができるので、シャフト21の撓みがより一層防止され、この点でも、樹脂シートSの巻き取り巻き戻しが円滑に行なわれる。更に、ロッド34はロープ38により懸吊されているので、シャフト21が保持部材40を介してロープ38に支持されることになり、そのため、より一層シャフト21の撓みが防止され、樹脂シートSの巻き取り巻き戻しがより一層円滑に行なわれる。
【0023】尚、上記の保持部材40は一個に限らず適宜の間隔で複数個設けても良く、適宜変更して差支えない。また、ロープ38も一本に限らず適宜の間隔で複数本用いて良く、適宜変更して差支えない。また、上記の説明では、本装置を簡易ハウスHの側面に設けたが必ずしもこれに限定されるものではなく、天井に設けて天井を開閉させるようにする等、どの部位の樹脂シートSの開閉に用いても良いことは勿論である。更に、上記実施の形態においては、レールをラック10で構成し、走行体をピニオンギヤ30で構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、レールを螺旋状に形成して、走行体をこの螺旋状体に噛合するギヤで構成し、あるいは、走行体をレールを転動するゴムローラで構成する等、適宜変更して差支えない。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明の簡易ハウス用開閉装置によれば、シャフトの回転に連動して駆動されレールを走行して移動体を移動させる走行体を備えたので、移動体をシャフトの回転に連動させて移動させることができ、そのため、下から上へ向けて樹脂シートを巻き取って開け、上から下に樹脂シートを巻き戻して閉めるこることは勿論のこと、従来できなかった上から下へ向けて樹脂シートを巻き取って開け、下から上に樹脂シートを巻き戻して閉めることが可能になり、簡易ハウスの通気管理の向上を図ることができる。例えば、農作物を栽培する場合に、ハウスの上側から樹脂シートを開けて上側から開度を調整して通気を行なうことができるようになり、農作物を育成する環境を向上させることができるのである。
【0025】また、レールをラックで構成し、走行体をラックの歯部に噛合するピニオンギヤで構成した場合には、ラックとピニオンギヤを噛合させるので、滑りがなく、左右の移動体で上下のずれが生じることがなく、そのため、移動体の移動を確実にすることができ、樹脂シートの巻き取り巻き戻しを円滑に行なわせることができる。また、ラックとピニオンギヤにしたので、容易に製造したり入手することができ、それだけ、コストを安いものにすることができる。更に、移動体本体にピニオンギヤ及び補助ギヤと共働してラックを挾みかつ該ラックの背面を転動する一対のローラを回転可能に軸支して構成した場合には、ピニオンギヤ,補助ギヤ及びローラによって移動体をラックに確実に保持することができ、安定を図ることができるとともに、ローラによって移動を円滑にすることができる。
【0026】更にまた、移動体間にシャフトと平行に架設されたロッドを設け、シャフトに巻き取られた樹脂シートを包容して保持する保持部材を設けた場合には、樹脂シートを包容して保持するので、樹脂シートが左右にずれにくくなり、そのため、樹脂シートの巻き取りによる偏りを防止することができ、樹脂シートの巻き取り巻き戻しを円滑に行なわせることができる。また、保持部材を、ロッドに挿通される支持部とシャフトに巻き取られた樹脂シートを包容して保持する保持部とを連結部で連結して構成した場合には、支持部及び連結部によって保持部を介してシャフトをロッドに支持することができ、そのため、シャフトの撓みを防止することができ、樹脂シートの巻き取り巻き戻しを円滑に行なわせることができる。
【0027】更に、保持部材を、ガイドロッドを摺動する摺動部材を備えて構成した場合には、ガイドロッドによっても保持部材を介してシャフトを支持できるので、シャフトの撓みをより一層防止することができ、樹脂シートの巻き取り巻き戻しを円滑に行なわせることができる。そして、ロッドを回転可能に移動体間に設け、ロッドをシャフトの回転に連動して回転させる回転機構を設け、このロッドをロッドに巻回されるロープにより懸吊可能にした場合には、ロッドの上下動において、ロッドが回転するので、抵抗が極めて少ない状態でロープの巻回位置を円滑に移動させることができ、そのため、ロッドをロープに懸吊させながら移動体を移動させることができ、ロープによって保持部材を介してシャフトを支持でき、より一層シャフトの撓みを防止でき、樹脂シートの巻き取り巻き戻しをより一層円滑に行なわせることができる。
【出願人】 【識別番号】598030582
【氏名又は名称】有限会社 堀合物産
【出願日】 平成10年(1998)3月6日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】丸岡 裕作
【公開番号】 特開平11−243792
【公開日】 平成11年(1999)9月14日
【出願番号】 特願平10−54792