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【発明の名称】 水田の水位調節装置
【発明者】 【氏名】小野寺 恒雄

【氏名】高尾 公徳

【氏名】橋本 泰典

【要約】 【課題】水田全体にわたって安定した状態で用水を供給でき、田面水位を自動的に一定に維持できるとともに、施工性に優れ、しかも安価に提供することができる水田の水位調節装置を提供する。

【解決手段】水位調節装置6は、農道に沿って埋設された給水パイプの途中に設けられ、上流側給水パイプ51Uに接続される用水流入部63及び下流側給水パイプ51Lに接続される用水流出部64と、逆流防止堰65を介して耕作区に連通する耕作区給排水部61とを備えている。用水流出部64には、給排水枡60の底部近傍で開口可能な排水弁66と、給排水枡60の上部に開口する高さ調節可能な水位調節堰67とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 農道に沿って給水パイプが埋設され、上流側の給水パイプから供給される用水を耕作区に供給し、耕作区の余剰の用水を下流側の給水パイプに流出させる水田の水位調節装置であって、該水位調節装置は、上流側の給水パイプに接続する用水流入部を備えた有底筒状の給排水枡内に、高さ調節可能な逆流防止堰を介して水田の耕作区に連通する耕作区給排水部と、下流側の給水パイプに連通する用水流出部とを備えており、該用水流出部には、給排水枡の底部近傍で開口可能な排水弁と、給排水枡の上部に開口する高さ調節可能な水位調節堰とを設けたことを特徴とする水田の水位調節装置。
【請求項2】 前記水位調節堰は、前記用水流出部に接続されて上向きに開口したパイプに上下方向に摺動可能に装着した筒体により形成されていることを特徴とする請求項1記載の水田の水位調節装置。
【請求項3】 前記逆流防止堰は、上下がそれぞれ開口した大径筒体と、該大径筒体の上部から水平方向に分岐し、前記給排水枡の側壁を貫通して前記耕作区に連通する分岐筒体と、前記大径筒体内に上下方向に摺動可能に装着された小径筒体とにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の水田の水位調節装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水田の水位調節装置に関し、詳しくは、水田における各耕作区の田面水位を必要最小限の用水量で所望の高さに容易に調節できるとともに、用水の供給や排出も容易に行うことができる水田の水位調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の水田構造を示す概略平面図であって、河川1を流れる水は、水路2から上流側の幹線給水路3に導かれて水田4に供給されるようになっている。水田4は、畦畔41によって複数の耕作区42に区分されており、長手方向に延びる農道40の側縁には、それぞれの耕作区42に沿って開放型の給水路31が設けられている。この給水路31の上流側は、前記幹線給水路3と接続しており、各耕作区42に面した給水路31の側壁には、給水口32が設けられている。図7に斜視図で示すように、給水路31を流れる用水は、各給水口32から各耕作区42に供給されるようになっている。
【0003】また、前記給水路31の反対側に位置する水田4,4の間には、開放型の排水路33が設けられている。各耕作区42に面した排水路33の排水口には、水位設定器34が設けられており、この水位設定器34の高さを調整することにより、それぞれの耕作区42の田面水位を一定の高さに維持できるように形成されている。排水路33の下流側は、幹線排水路35と接続しており、この排水路35に放出された余剰の用水や雨水は、水路36から河川に還流されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この水田の場合には、給水路31を流れる用水は、給水路31の上流側に位置する給水口32から各耕作区42に流入する。そして、耕作区42に供給された用水は、水位設定器34によって一定の水位に維持されるとともに、余剰の用水が排水路33に排出される。このようにして、上流側から下流側の耕作区42に向かって用水が順次供給されていくため、下流側の耕作区42ほど用水の供給が不足がちとなる。特に、日照りが続く旱魃期には、下流側の耕作区42にほとんど用水が供給されなくなり、稲の成育不良によって収穫量が減少するということがあった。
【0005】また、各水路が開放型で形成されている従来の水田では、給水路31や排水路33の占有幅だけ耕作区42や農道40のスペースが狭くなるため、農地を有効利用できないという問題もあった。さらには、上方が開放した各水路には、土砂等が落下して堆積し易いため、土砂等の排出作業を頻繁に行わなければならず、水路管理が煩わしいという問題もあった。
【0006】一方、農村の都市化に伴って農家の兼業化が進行するとともに、就業時間の短縮及び制限から農作業等の自動化及び省力化の要請が強まっており、水田の給水管理や施肥管理等の省力化が望まれている。
【0007】そこで本発明は、水田全体にわたって安定した状態で用水を供給でき、田面水位を自動的に一定に維持できるとともに、施工性に優れ、しかも安価に提供することができる水田の水位調節装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の水田の水位調節装置は、農道に沿って給水パイプが埋設され、上流側の給水パイプから供給される用水を耕作区に供給し、耕作区の余剰の用水を下流側の給水パイプに流出させる水田の水位調節装置であって、該水位調節装置は、上流側の給水パイプに接続する用水流入部を備えた有底筒状の給排水枡内に、高さ調節可能な逆流防止堰を介して水田の耕作区に連通する耕作区給排水部と、下流側の給水パイプに連通する用水流出部とを備えており、該用水流出部には、給排水枡の底部近傍で開口可能な排水弁と、給排水枡の上部に開口する高さ調節可能な水位調節堰とを設けたことを特徴としている。
【0009】また、本発明の水田の水位調節装置は、前記水位調節堰が、前記用水流出部に接続されて上向きに開口したパイプに上下方向に摺動可能に装着した筒体により形成されていること、さらに、前記逆流防止堰が、上下がそれぞれ開口した大径筒体と、該大径筒体の上部から水平方向に分岐し、前記給排水枡の側壁を貫通して前記耕作区に連通する分岐筒体と、前記大径筒体内に上下方向に摺動可能に装着された小径筒体とにより形成されていることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の水位調節装置を使用した水田の一例を示す概略平面図である。水田4の内部は、短手方向に延びる畦畔41によって複数の耕作区42に区分されている。各耕作区42は、例えば、長辺が100〜200m、短辺が30〜100m程度の長方形状に区分され、全体的に見れば緩やかに傾斜しているにしても、略平坦に整地されている。
【0011】また、水田4の側縁には、その長手方向に沿って農道43が設けられている。この農道43の上面は、その中央部が平坦面に形成されており、この平坦面の片側又は両側に、水田4側に向かって下り勾配となった傾斜面が形成されている。この傾斜面は、従来農道に沿って設けられていた用水路や排水路を撤去して埋め戻しを行った部分である。このため、農道43は、従来の農道よりもかなり広幅になっており、トラクター等を旋回させて方向転換したり、農道43の片方を駐車スペースとして利用できるようになっている。
【0012】各農道43には、その傾斜面の下方に、用水を通すための通水パイプである給水パイプ51が埋設されている。この給水パイプ51は、上流側が弁51aを介して上流側の用水ライン37に接続しており、下流側が弁51bを介して下流側の用水ライン38あるいは排水ラインに接続している。この用水ライン37,38は、状況に応じて開放型の水路で形成してもよく、パイプラインで形成することもできる。また、弁51a,51bは、水田や用水ラインの状況によっては省略することもできる。なお、図示は省略するが、用水ライン37には、河川等から水を引き込むための水路が接続しており、最下流の排水ラインには、放出された用水や雨水を河川に還流させるための水路が接続している。
【0013】また、給水パイプ51の途中には、各耕作区42に対応して水位調節装置6が設置されている。この水位調節装置6は、各耕作区42に耕作区給排水部61及び排水部62を介して接続されており、上流側の給水パイプ51から供給される用水を耕作区42に供給し、耕作区42の余剰の用水を下流側の給水パイプ51に流出させる。
【0014】図2は、一耕作区42の用水管理に用いられる水位調節装置6の一例を示す配管概略図である。この水位調節装置6は、有底角筒状の給排水枡60に、耕作区42に連通する耕作区給排水部61及び排水部62と、上流側給水パイプ51Uに接続する用水流入部63と、下流側給水パイプ51Lに接続する用水流出部64とを備えている。耕作区給排水部61には、給排水枡60の上部に開口する高さ調節可能な逆流防止堰65が設けられている。また、用水流出部64には、給排水枡60の底部近傍で開口可能な排水弁66と給排水枡60の上部に開口する高さ調節可能な水位調節堰67とが設けられている。排水部62は、必要に応じて設けられるもので、耕作区42の下方の地中内に埋設されており、適宜な開閉手段62Cを備えている。
【0015】図3乃至図5は、水位調節装置6の具体的な形状例を示すもので、図3は平面図、図4は断面正面図、図5は断面側面図である。
【0016】この水位調節装置6は、有底角筒形の給排水枡60内に各種給排水手段を設けたものである。給排水手段としては、前述のように、耕作区42に連通する耕作区給排水部61と、耕作区42に埋設状態で設けられる排水部62と、上流側給水パイプ51Uに接続する用水流入部63と、下流側給水パイプ51Lに接続する用水流出部64とを備えており、耕作区給排水部61には、給排水枡60の上部に開口する高さ調節可能な逆流防止堰65が設けられ、用水流出部64には、給排水枡60の底部近傍で開口可能な排水弁66と給排水枡60の上部に開口する高さ調節可能な水位調節堰67とが設けられている。
【0017】前記逆流防止堰65は、給排水枡60に鉛直方向に設けられた上下がそれぞれ開口した大径筒体65Pと、該大径筒体65Pの上部から水平方向に分岐し、前記給排水枡60の側壁を貫通して前記耕作区42に連通する分岐筒体65Tと、前記大径筒体65P内に上下方向に摺動可能に装着された小径筒体65Sとにより形成されており、分岐筒体65Tの分岐部より下方の大径筒体65Pと小径筒体65Sとの間には、水密性と適度な摺動抵抗とを得るためのゴム製のシールパッキン65Rが設けられている。前記小径筒体65Sは、シールパッキン65Rによりガイドされて上下方向に移動し、任意の高さで保持できるように形成されており、この小径筒体65Sには、給排水枡60の上方に延びる操作ロッド65Hが設けられている。
【0018】また、分岐筒体65Tは、田面Gより低い位置まで開口しており、小径筒体65Sは、その上縁が分岐筒体65Tの下縁より下方の位置まで下げられるように形成されている。したがって、分岐筒体65Tの前方の地面を掘り下げるとともに、小径筒体65Sを押し下げることにより、あるいは、小径筒体65Sを大径筒体65Pから抜き取ることにより、耕作区42からの排水を速やかに行うことができる。
【0019】前記水位調節堰67は、用水流出部64の水平方向のパイプ64Pから垂直方向に立上がったパイプ67Pの上端の上向きの開口内に、上下動可能に嵌装された筒体67Tにより形成されており、この筒体67Tにも、前記同様の操作ロッド67Hが設けられている。なお、パイプ67Pと筒体67Tとの間にも、前記同様のゴム製のシールパッキンを設けておくことができ、また、筒体67Tの上縁をラッパ状に拡開しておくことにより、用水の排出を効率よく行うことができる。
【0020】前記排水弁66は、分水栓のような管端開口を開閉する形式の弁が用いられ、前記パイプ64Pの開口端に設けられた弁体66Vを前記同様の操作ロッド66Hで開閉するように形成されている。
【0021】なお、排水弁66は、通常時は開閉操作を行わないため、その操作ロッド66Hは、給排水枡60の上部開口を覆う蓋体60Cの内部に位置させている。また、各操作ハンドル65H,67Hには、堰の上下位置等を表示するための目盛りを設けておくことができる。さらに、給排水枡60に蓋体60Cを装着する場合は、これを透明材料で形成することにより、給排水枡60内の状況を容易に確認することができる。
【0022】以上のような構成からなる水位調節装置6は、各耕作区42に面した農道43の傾斜面に垂直状態で埋設され、田面水位は、各耕作区42毎に設定される。すなわち、各耕作区42に設置した水位調節装置6における水位調節堰67の高さ位置を、筒体67Tに設けた操作ロッド67Hを上下に移動させることにより、各耕作区42毎に設定する。
【0023】通常、各耕作区42に設置されている水位調節装置6において、耕作区給排水部61の逆流防止堰65は、小径筒体65Sの上縁を田面水位Lよりも若干低い位置に設定し、下流側給水パイプ51Lに接続した用水流出部64の水位調節堰67は、筒体67Tの上縁を田面水位Lに対応した高さに設定される。また、排水弁66は全閉状態、排水部62も閉じた状態とする。
【0024】上述の設定状態において、上流側給水パイプ51Uからの用水は、用水流入部63から給排水枡60内に流入した後、逆流防止堰65における大径筒体65Pの下部開口から筒内を上昇し、さらに、小径筒体65S内を上昇し、その上縁を越えて大径筒体65Pと小径筒体65Sとの間に流入した後、分岐筒体65Tから耕作区42へ給水される。この耕作区42への用水の供給は、田面水位が上昇して水位調節堰67の筒体67Tの上縁を越える高さに達するまで継続して行われる。
【0025】一方、耕作区42に供給された余剰の用水や雨水は、分岐筒体65Tから前記経路を逆流して大径筒体65Pの下部開口から給排水枡60内に流入し、田面水位Lに対応した高さに調節されている水位調節堰67の筒体67Tの上縁を越えてパイプ67P内を流下し、用水流出部64から下流側給水パイプ51Lに流出する。
【0026】このとき、給水パイプ51への用水の供給が止まって給排水枡60内が空になっても、逆流防止堰65の小径筒体65Sの上縁が田面水位Lに略対応した高さに設定されているので、耕作区42内の用水が給排水枡60内に逆流することがなく、耕作区42内の田面水位を維持することができる。
【0027】したがって、各耕作区42内の田面水位は、用水流出部64における水位調節堰67の筒体67Tを所定高さに調節することにより、自動的に調節することができる。そして、給水パイプ51への用水の供給量を適当に調節することにより、必要最小限の用水量で田面水位を一定に維持することが可能となる。
【0028】このような用水管理を行うと、各耕作区42への用水の供給量を少なくできるため、上流側の耕作区42から下流側の耕作区42にわたって満遍なく用水を供給できるようになり、下流側の耕作区42で水不足が発生することもなくなる。また、耕作区42の田面水位が一定に維持されている状態では、耕作区42内の用水は外部にほとんど排出されないため、耕作区42に施用された農薬や肥料等が用水や雨水と共に外部に流出することも少なく、環境破壊の問題を招来するおそれもない。
【0029】また、耕作区42から用水を排出する場合には、給水パイプ51の上流側の弁51aを閉じ状態とし、逆流防止堰65の小径筒体65Sを押し下げるか、大径筒体65Pから引き抜くとともに、水位調節堰67の筒体67Tを押し下げるか、排水弁66を開く。これにより、耕作区42に貯留されている用水を用水流出部64から下流側給水パイプ51Lに排出することができる。同様に、耕作区42等から分岐筒体65Tを通って侵入する土砂等は、排水弁66を開くことによって用水と共に排出することができる。
【0030】一方、一度に大量の用水を必要とする水田の代掻き時には、逆流防止堰65の小径筒体65Sを押し下げるとともに、用水流出部64の水位調節堰67の筒体67Tを引上げる。これにより、給水パイプ51から供給された用水は、用水流入部63から耕作区42内に流入し、用水流出部64から排出されることがなくなり、その全量が耕作区42内に供給されて貯留される状態になり、速やかに所定の水位に達する。この操作を各耕作区42について繰り返すことにより、上流側の耕作区42から下流側の耕作区42にわたって順次用水を供給することができる。
【0031】さらに、減反等でいくつかの耕作区42への給水が不要な場合は、その耕作区42に対応した水位調節装置6の耕作区給排水部61においては、逆流防止堰65の小径筒体65Sを引き上げ、用水流出部64においては、水位調節堰67の筒体67Tを押し下げるか、排水弁66を全開状態にする。これにより、上流側給水パイプ51Uから供給される用水は、耕作区42内に流入することなく、給排水枡60内を通過して下流側給水パイプ51Lに流出する。
【0032】このように構成した水位調節装置6によれば、給水パイプ51を流れる用水を少量にすることができるため、小径のパイプを用いることができる。また、この水位調節装置6は、合成樹脂製の筒材等を適宜に組合わせて製作することができ、給排水枡60内に一体に組込まれているので、用水流入部63や用水流出部64を適当な継手を介して給水パイプ51にそれぞれ接続するだけでよいことから、工事費等を大幅に削減することができる。
【0033】さらに、逆流防止堰65を設けたことにより、代掻き時に土砂等が給排水枡60内に侵入することを抑制でき、また、分岐筒体65Tを田面Gより低い位置まで開口させたことにより、中干し時や転作時の水抜きが効果的に行える。すなわち、小径筒体65Sを上方に引き上げておけば、代掻き時に土砂等が給排水枡60内に侵入することを未然に防止できる。さらに、水田を中干しするときには、小径筒体65Sを押し下げ、分岐筒体65Tの付近の地面を掘り下げておくことによって水抜きができ、減反や転作の際にも、水田の用水をスムーズに落とすことができるという利点がある。
【0034】また、給排水枡60に、耕作区下方の地中に開口するパイプからなる排水部62を設けておくことにより、水田4の転作にも容易に対応できる。この排水部62は、通常は、パイプ先端をキャップ等の開閉手段62Cで塞いでおき、水田4を畑に転作する場合等に、排水部62部分の地面を図5の破線Xに示すように掘り下げてキャップを取り外し、排水弁66を開いた状態にしておく。これにより、転作した各耕作区42から雨水等を排水部62を介して速やかに排出することができるので、水が溜まることがなくなり、畑として有効利用することができる。
【0035】なお、逆流防止堰や水位調節堰の構造は、上記形態例に示す筒体に限らず、蛇腹状に形成したり、堰板式にしたりすることもでき、弁の構造も任意に選択できる。さらに、各操作ロッドを、例えばねじ込み構造等により着脱可能に形成しておくことにより、必要時以外に水位調節堰等が操作されることを防止できる。
【0036】また、上記形態例では、各耕作区に各1個の水位調節装置を設置した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、耕作区の両側に水位調節装置を設置すれば、耕作区の全体にわたってきめ細かな用水管理を行うことができ、耕作区の面積や形状等に応じて任意の数の水位調節装置を設置することができる。また、複数の水位調節装置を設ける場合は、用水供給用と排水用とに使い分けてもよい。
【0037】さらに、弁の開閉や堰の上下位置調節を、操作ロッドに代えてモーター等により遠隔操作可能に形成することもでき、コンピューター等を使用して自動的に制御することも可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水田の水位調節装置によれば、水田の側縁に沿って設けられた農道に給水パイプを埋設するので、水田の耕作区や農道等のスペースを大幅に拡大でき、農地を有効に利用することができる。
【0039】また、水位調節装置により、耕作区への用水の供給や田面水位の維持、耕作区からの用水の排出等を簡単な操作で確実に行うことができ、各耕作区毎の田面水位の維持等の用水管理を効率よく行うことができる。さらに、一部の耕作区の減反等にも対応することができる。しかも、これらの機能を一つの給排水枡に集約させているので、水位調節装置をコンパクトに形成することができ、施工性に優れるとともに、安価に供給することができる。
【0040】さらに、本発明では、各耕作区に供給された用水が余剰水として排出されるのを最小限に抑える用水管理を行えるので、各耕作区に施用された農薬や肥料等が用水と共に外部に流出する量を低減でき、環境破壊の問題を招来することもない。
【出願人】 【識別番号】596029085
【氏名又は名称】株式会社パディ研究所
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
【識別番号】000006172
【氏名又は名称】三菱樹脂株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】木戸 一彦 (外1名)
【公開番号】 特開平11−239423
【公開日】 平成11年(1999)9月7日
【出願番号】 特願平10−45274